麦船橋句会

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天馬さん (95t42gdj)2024/6/16 11:46 (No.107596)削除
651お題

季語 雷

文字 青

自由

よろしくお願いします。
返信
まきえっとさん (94xob9ip)2024/6/23 20:21削除
第651回投句

鉱物の眠る大海遠く雷
青春を切り取るナイフ南風
五百ミリリットルの水夏燕
天馬さん (96d9f6xy)2024/6/23 19:54削除
651投句

老僧の長き説法遠き雷
青田道子供は急に駆けだして
スポ少のくりくり坊主青蜜柑
のんさん (8b8xe2bx)2024/6/22 21:25削除
第651回 投句

特急の窓を打つ雨日雷
夏座敷青磁の壺が客を待つ
雨上がる水面近くを夏燕
ちこりんさん (8mmormpc)2024/6/22 21:17削除
651回 投句
遠雷やカムイに捧ぐ剣の舞
ストロベリームーン樹海の青き闇
口琴の流るるコタン麦嵐
ハナハナさん (8wiupmvi)2024/6/22 19:05削除
第651回投句
はたた神追いかけて来る下校の子
青梅の届く裏木戸小雨来る
ビニールの傘から愛でる濃紫陽花
ふたばさん (8augfkle)2024/6/22 18:01削除
第651回投句

遠雷や長き話を切り上げる
明朗の郷の畦道風青し
風薫る耳をおもちゃに赤ん坊
メイさん (96b8n993)2024/6/22 09:58削除
651回投句
遠雷や途中で止まるオルゴール
青葉風交代で抱く新生児
梅雨深しゴーギャンの絵の女かな
こがめさん (8atk17xs)2024/6/21 20:30削除
第651回麦っこ投句
雷鳴や居眠り覚める下戸の夫

青芝や列の尻尾で笛を吹く

泥沼を棒立ちの蒲守ってる
 
太郎さん (8aq3zcoi)2024/6/20 16:50削除
麦っこ651投句
人気無き安房一宮日雷
ボンネットバス上りゆく青岬
日雷CT検査報告書
不来方さん (8b8tdv36)2024/6/20 13:55削除
第651回投句

太平の夜を居座るはたた神 
青梅雨の青にとけこむ農学部
心太独りごちたる五七五
まりさん (8md9x4e2)2024/6/17 20:06削除
651回投句

遠雷や猫は瞼を閉じしまま
冨獄三十六景北斎の青涼し
水音の誘うベンチひつじ草
ジュピターさん (8pymq0ud)2024/6/17 16:52削除
651回投句
 遠雷や米不足との報せあり
 代搔きのあと天空の真青なる
 立葵予定調和に花を付け
返信12
こがめさん (8atk17xs)2024/6/9 10:14 (No.107136)削除
第650回 麦っこ 題
◇季 語    緑蔭 

◇文 字   牛

◇テーマ   虫
返信
太郎さん (8aq3zcoi)2024/6/16 17:04削除
麦っこ650投句
緑陰や藷山と積み猫車
牛飼の歌人の墓夏椿
まくなぎや久闊の辞の上の空
まきえっとさん (8rypn25h)2024/6/16 14:09削除
第650回麦っこ

緑蔭の風のふくらみ地図閉じる
薫風の都大路を行く牛車
岬へと光る単線夏の蝶
天馬さん (95t42gdj)2024/6/16 12:07削除
650投句

緑陰や庭師の大き弁当箱
やませ吹く岩手短角牛の群
翅割れる瞬間真っ赤てんと虫
のんさん (8b8xe2bx)2024/6/16 11:07削除
第650回 投句

歩みにも遅速合流の緑陰
雲の峰浅瀬を選び水牛車
結界を越えて戻らず黒揚羽
こがめさん (8atk17xs)2024/6/16 09:04削除
第650回麦っこ投句
緑陰やスマホのライン操作中
牛乳のゼリーは遠き母の味
夏草や石の下にはダンゴムシ
ちこりんさん (92qvc6dm)2024/6/16 06:38削除
650回 投句
緑蔭の風や教誨堂寂と
朝霧や牛舎しずもる丘の上
監獄の壁ひた叩く蝦夷の蝉
ハナハナさん (8wiupmvi)2024/6/15 19:53削除
第650回投句

単行本広げ緑陰風通ふ
放牧の牛点々と青葉風
門灯の火蛾騒がしき留守の家
ふたばさん (8augfkle)2024/6/15 17:42削除
第650回投句

緑陰や太極拳をしなやかに
遠き日の牛乳風呂やほととぎす
掃出しにかなぶんぶんの死んだふり
メイさん (96188wb5)2024/6/15 09:50削除
650回投句
緑陰や卒然として子規の句碑
月凉し水牛の背の鳥小鳥
号泣のあとの復活蝉の声
不来方さん (8b8tdv36)2024/6/15 05:58削除
第650回投句

緑陰に転た寝をして竜宮へ

牛飼いの詩心の火照り梅雨の星

火蛾舞うや地蔵の多き廓跡
まりさん (8md9x4e2)2024/6/14 10:56削除
650回投句

パレットに溶く緑陰の風の色
男声合唱助っ人の牛蛙
天牛を鳴かせて戻す少年期
ジュピターさん (8pymq0ud)2024/6/10 10:23削除
650回投句
 緑蔭やキッチンカーのシシケバブ
 分娩の牛舎煌々蚊遣香
 一寸先は闇こそ良けれ道しるべ
返信12
まりさん (8md9x4e2)2024/6/2 19:15 (No.106693)削除
648回投句一覧&選句

青嵐
アルパカの遠き眼差し青嵐
青嵐四つ葉マークの車越す
目標は父越えること青嵐
見つめくる骨格模型青嵐
青嵐に右に傾く弥次郎兵衛
破れ傘の錆びゆく骨や青嵐
一升瓶並ぶ幣殿青嵐
老人も鳩も解散青嵐
青嵐首を寝かせるショベルカー
駅前に教え説くひと青あらし
青嵐ダムに沈んだ村ひとつ
青嵐キョンの増殖する岬


河骨は鯉の流れの黄信号
若葉風黄色い声の保護者席
風薫る道草したい黄の帽子
黄昏のうしろ姿や合歓の花
黒南風や流刑の島の黄八丈
バラは黄にヘンリー・フォンダに会いに来た
黄熟の梅の実空が重くなる
手のひらに黄河の歴史麦の秋
麦秋や国にゴッホの黄の狂気
信号の黄色三秒黒揚羽
草泳ぎ染めゆく浅黄鳳蝶
黄身色のボタン点滅走り梅雨

誕生
じんるいの誕生以前金魚玉
卵黄の目玉が二つ走り梅雨
あやめ咲く一と日は吾子の誕生日
洗い立ての空よトマト誕生日
身籠りし目高を移す若きパパ
蜻蛉生る底なし沼の悲話恋歌
橘の花の香太子生誕地
雨降れど花嫁にっこり薔薇の花
夏霧の牛舎に響く生まれたよ
サングラス掛けわたしでは無い私
一族に赤子が増えて夏来る
田植後の誕生石の指光る

メイさん、いらっしゃいませ!
楽しくまいりましょう。
返信
ちこりんさん (8mmormpc)2024/6/12 11:07削除
648回 選句

○駅前に教え説くひと青あらし
街角のスケッチ。よく見かける景ですが、青あらしとの取り合せに作者の心情が滲みます。

○手のひらに黄河の歴史麦の秋
はるかなる文明発祥の地へ思いを馳せた作者の発想に惹かれる句。
歴史ではなく、五感で捉えた言葉を配すると、よりリアルかなと思います。

◎橘の花の香太子生誕地
きっちりと形よく、景と歴史的な時の流れをうまく描写していると思います。
香を入れたところにリアルを感じます。
ハナハナさん (8ws7lb4p)2024/6/10 19:58削除
〇目標は父越えること青嵐
〇青嵐に右に傾く弥次郎兵衛
◎老人も鳩も解散青嵐
〇黄熟の梅の実空が重くなる
〇一族に赤子が増えて夏来る
評無しですみません好きな句選句しました
天馬さん (95t42gdj)2024/6/10 12:56削除
648選句

○見つめくる骨格模型青嵐
動かないものと動くものの比が良いと思いました。
◎老人も鳩も解散青嵐
「も」のつく俳句、私には難しいです。勉強になりました。
○青嵐首を寝かせるショベルカー
中七に惹かれました。
○黄熟の梅の実空が重くなる
熟した感じが空の重さでより迫ってきます。
ふたばさん (8augfkle)2024/6/10 00:29削除
648回投句 4句目 訂正
 〇サングラス掛けわたしでは無い私
  ちょっといつもと違う自分に出会ったような妙な感じが出ていると思いました。
  「わたし」と「私」の使い分けが巧み。
ふたばさん (8augfkle)2024/6/10 00:19削除
第648回選句

〇アルパカの遠き眼差し青嵐
 やさしい表情のアルパカ。「遠き眼差し」の措辞に惹かれました。

◎黄熟の梅の実空が重くなる
 「空が重くなる」的確で巧みな表現です。黄熟は使ったことのい言葉で勉強になりました。

○卵黄の目玉が二つ走り梅雨
 黄身が二つに、何か良いことがありそうな予感。

○サングラス掛けわたしでは無い私
 ちょっといつもと違う自分に出会ったような妙な感じが出ていると思いました。「わたし」と      「私」の使い分けが巧み。
のんさん (8b8xe2bx)2024/6/9 17:19削除
第648回 選句

〇アルパカの遠き眼差し青嵐
 アルパカの原産国は地球の裏側、故郷をしのぶ眼差しなのでしょう。
〇見つめくる骨格模型青嵐
 「見つめくる」に強い眼差しを感じます。青嵐と眼差しは相性の良い季語だと思います。

〇若葉風黄色い声の保護者席
 初めての運動会かもしれませんね。若いお父さんお母さんの歓声が聞こえてくるようです。

◎黄熟の梅の実空が重くなる
 梅が熟してくる頃は、曇りの日が増え蒸し暑くなって来る。「空が重くなる」空気感であり、気持であるように感じます。

〇橘の花の香太子生誕地
 シンプルなのに色、香りが感じとれます。
太郎さん (8aq3zcoi)2024/6/9 16:26削除
麦っこ648選句
「青嵐」
◎アルパカの遠き眼差し青嵐
 万緑をゆるがして吹きわたる爽やかな風の中、アルパカがじっと佇んでいる。出自の地アンデスの高地、そこに暮らすはらからに思いを馳せているのだろうか。動物園などに飼育されている動物たちは、こうしてしばしば「遠き眼差し」をしているのだ。
〇駅前に教え説くひと青あらし

「黄」
○手のひらに黄河の歴史麦の秋

「誕生」
○橘の花の香太子生誕地
ジュピターさん (8pymq0ud)2024/6/9 14:46削除
648回選句
 ◎黄熟の梅の実空が重くなる
  空が重くなるという気付き・表現が素晴らしい。
 〇見つめくる骨格模型青嵐
  青嵐により、骨格模型に息吹が注がれ、見つめくるように感じたのだろう。
 〇一升瓶並ぶ幣殿青嵐
  幣殿には、地元の酒や大きな社では日本中の銘酒が供えられる。背景の緑の中に一升瓶のレベルが映える。
 〇
まきえっとさん (8rypn25h)2024/6/8 11:44削除
第648回選句
〇アルパカの遠き眼差し青嵐
どこかで放牧されているのでしょうか?故郷を懐かしく思っているのでしょう。

◎見つめくる骨格模型青嵐
鎮まり返ってヒンヤリとした実験室を思い浮かべました。「見つめくる」がいいですね。

〇黄熟の梅の実空が重くなる
「熟」と「重」が重なって感じますが、雰囲気が伝わってきます。

〇卵黄の目玉が二つ走り梅雨
雨の続く毎日。卵を割ったら黄身が2つ。ちょっとした幸福感があります。

〇橘の花の香太子生誕地
橘寺は聖徳太子の生誕の地と言われていますね。
まりさん (8md9x4e2)2024/6/8 10:22削除
648回選句

〇老人も鳩も解散青嵐
鳩と同列の老人にはついつい笑って、そのあと哀しくて。離れているようで近いようで絶妙な距離感。

◎見つめくる骨格模型青嵐
「見つめくる」が何とも言えない雰囲気を出しています。無聊な模型に見つめられている作者の気持ちも何とも…。

〇バラは黄にヘンリー・フォンダに会いに来た
直接的ですが、それがいいと思いました。ヘンリーフォンダ様の薔薇は黄色なのですね。ついつい色々な方の薔薇を検索しましたが、オードリーの薔薇に会いたいと思いました。

〇卵黄の目玉が二つ走り梅雨
目玉焼きと季語のみ。季語が動くとも言えますが、いい感じでつながっています。
NHK俳句で、堀田季何さんが、二物が細い糸でつながっている感じがいいのだとおっしゃっておりました。
太い糸で繋ぐと「当たり前・平凡」になります。
連想をつないでいって、連想Wordの真ん中を端折って(消して)決して戻らない、とも。
なるほど。難しいなとも思い、自然にやっているかもとも思い。

〇サングラス掛けわたしでは無い私
似た句は多いでしょうが「わたしでは無い私」に共感します。(別の意味で)私もサングラス必携となりました。
メイさん (95pzc2po)2024/6/7 12:53削除
648回選句
◎老人も鳩も解散青嵐
どの公園でも見られる景色ですが、青嵐の一瞬を「解散」でユーモラスに捉えています。

〇黒南風や流刑の島の黄八丈
流刑の島の土地と暮しを想像しつつ、黒南風と黄八丈の響き合いを重ねて味わいました

〇手のひらに黄河の歴史麦の秋
シルクロードから中国を経由して日本に渡ってきた麦。今、実った麦を手のひらにして、黄河の歴史に思いを馳せている、雄大な景と捉えました。

〇橘の花の香太子生誕地
誕生というテーマで太子を描く発想と、高貴な香りの橘の花の取り合せが絶妙です。

〇サングラス掛けわたしでは無い私
変身したような不思議な気分を、的確に捉えています。
こがめさん (8atk17xs)2024/6/6 19:21削除
第648回麦っこ選句
○青嵐首を寝かせるショベルカー
「首を寝かせる」でショベルカーの様子が浮かんできます。

○青嵐キョンの増殖する岬
千葉県は「キョン」が増えて大変だとテレビでみました。「青嵐」の季語で大変さが伝わってきます。

◎黄熟の梅の実空が重くなる
「空が重くなる」の表現がいいなと思います。参考にしたいです。

○夏霧の牛舎に響く生まれたよ
牛が生まれたことの嬉しさが伝わってきます。牛が生まれそうになると獣医さんがきて見守っていたこを思い出します。
不来方さん (8jrlsjab)2024/6/2 20:50削除
第648回選句

◎見つめくる骨格模型青嵐
 理科室にあった遠き日の人体模型を思い出す。人間の体の構造にちょっとした怖さも感じながら興味津々。その模型が「見つめくる」とはドキッとする。成長過程の思春期の心模様と「青嵐」の取合せがピッタリ。
◯黄熟の梅の実空が重くなる
 熟する一歩手前の実梅の質量感と梅雨時の空の重さが丁度いいバランス。
◯草泳ぎ染めゆく浅黄鳳蝶
 写生が効いた巧い句。草むらを横切ってゆく浅黄色の鳳蝶の動きを「染めゆく」とは中々いえない。
◯橘の花の香太子生誕地
 橘寺の吟行句であろう。先日橘寺で見たのは花ではなく、なぜか季節外れの「橘の実」(角川歳時記の秋の季語「橘」の解説の一つ、『通俗志』に「橘、夏なり。(中略)ほかの柑類は秋なり。橘ばかりは〈花〉を結ばずして夏になるな」とある)
◯サングラス掛けわたしでは無い私
 似たような雰囲気のサングラスの句は何回も書いた記憶はあるが、掲句は言葉の選択が秀逸。「わたし」と「私」の対比と二つをつなぐ「無い」の漢字表記がサングラスをかける自意識をうまく表している。
返信13
まきえっとさん (8rypn25h)2024/6/1 14:02 (No.106589)削除
第649回麦っこ お題

季語 鮎
文字 散
雑詠 自由
返信
天馬さん (95t42gdj)2024/6/9 17:29削除
649投句

ゆらりゆら婚姻色の生簀鮎
喧騒を歩行速度の散水車
田水張る長男というそれだけで
のんさん (8b8xe2bx)2024/6/9 14:44削除
第649回 投句

父と鮎育てて紀州山深し
夏椿散るや尼寺小さき庭
円高の国より皿のさくらんぼ
ちこりんさん (92qvc6dm)2024/6/9 10:36削除
649回 投句
川守る里人の声鮎太る
家族散り散り夕焼が粘っこい
母の忌や若葉青葉に烟る郷
まきえっとさん (94xob9ip)2024/6/9 08:09削除
しなやかに水潜る鮎串に刺す
散らばった言葉を集め梅雨に入る
梅は実に手によく馴染む文庫本
太郎さん (8aq3zcoi)2024/6/8 19:18削除
麦っこ649投句
到来の鮎を一尾と酒一合
本日はこれにて解散夕薄暑
夏野ゆくマーチピッコロのモノローグ
ハナハナさん (8wiupmvi)2024/6/8 18:40削除
第649投句

簗場にて上がる鮎見て河原焼
散り積もる赤絨毯となる薔薇
森深き一筋の滝落ちる音
メイさん (95reelnv)2024/6/8 12:42削除
649回投句

遠き日の仕草口ぐせ鮎の宿
散り散りの同期のうわさ緑の夜
時の日の槌音響け半島に
こがめさん (8atk17xs)2024/6/8 11:17削除
第649回麦っこ投句
山の町湯の町の郷囮鮎

五月雨や資料館は閑散と

車輪つけボートを運ぶ太き腕
まりさん (8md9x4e2)2024/6/8 10:19削除
649回投句

瀬の音や鮎に汚してゆく十指
夕闇のほてり卯の花散るばかり
鐘涼し参道に買う胡麻豆腐
ふたばさん (8augfkle)2024/6/8 07:36削除
第649回投句

ぴちぴちの娘の口や鮎扱く
眠草ねむらせて入る散髪屋
父植えし祠の裏の桐の花
不来方さん (8b8tdv36)2024/6/6 15:42削除
第649回投句

鮎の眼のかっと開きしまゝ烟る

散りしくはかの菩提樹の花浄土

会えばすぐ屋号に渾名麦の秋
ジュピターさん (8pymq0ud)2024/6/4 09:27削除
649回投句

 ながながと鮎釣り自慢宿の主
 二階まで至らんとして散る鉄線花
 泰山木の白をきはめて散りにけり
返信12
まりさん (8md9x4e2)2024/5/25 19:04 (No.106130)削除
647回投句一覧&選句

卯の花
花うつぎ子供110番の幟
花うつぎ予報通りの雨が来る
卯の花や鎌研ぐ若き母の夢
運動で始まる一日花卯木
卯の花や爆心地図の黒き点
卯の花の垣根や記憶喪失症
卯の花や四阿通る風の道
卯の花やおぼろおぼろとなる隣人
卯の花や水琴窟の音静か
小作農の畑の境界花卯木
卯の花の匂い散らすや夜半の雨


大粒の並ぶ高値のさくらんぼ
目高売る閑散として何でも屋
直伸の高所作業車朴の花
高台のプリンに赤きさくらんぼ
物価上昇ちょっと気張ってさくらんぼ
有明の高き鶏鳴夏きざす
幼年を手繰れば桐の花高し
香水の雑踏を行く高き声
石山の高楼卯の花月夜かな
老々の声高談議風青し
村一夜恋の蛙の高笑い

雑詠
十薬は防災倉庫の見張り番
家を出し子らの音信若葉風
桑の実の熟るるや既に年半ば
糠漬けの母の香りや緑さす
卯の花腐し長々と猫の伸び
夏めくや切手絵葉書選りにけり
吠え声を忘れし犬に遠き雷
復唱の口腔体操走り梅雨
間食に錠剤ひとつ新樹光
基地の町ちょっと派手目な夏帽子
電線の雀の消えた街薄暑

みなさま、ご協力ありがとうございます。
最速のアップとなりました。
未完さんはしばらくの間お休みです。
返信
まきえっとさん (8rypn25h)2024/6/8 11:29削除
第647回選句
◎花うつぎ予報通りの雨が来る
さり気なさが「花うつぎ」と合っています。

〇老々の声高談議風青し
「声高談義」が言い当てています。


〇糠漬けの母の香りや緑さす
糠漬けのない家庭で育ったので少し憧れます。
ちこりんさん (8mmormpc)2024/6/5 10:41削除
647回 選句
○卯の花やおぼろおぼろとなる隣人

陽気に誘われての隣人の姿。痛ましさが伝わります。

○幼年を手繰れば桐の花高し
桐の花に寄せ、幼き頃の記憶が甦るのでしょう。

○老々の声高談義風青し

正に実景。声高を上手く使われていると思います。

◎卯の花腐し長々と猫の伸び
なんと言っても、猫の伸びが効いています。
天馬さん (95lpi9k3)2024/6/4 13:07削除
647選句

◎幼年を手繰れば桐の花高し
幼い頃の記憶が蘇り共鳴の句です。
○卯の花腐し長々と猫の伸び
○復唱の口腔体操走り梅雨
○間食に錠剤ひとつ新樹光

コメント短くてすみません。
ハナハナさん (8ws7lb4p)2024/6/3 18:48削除
◎花うつぎ予報通りの雨が来る
卯の花の頃は雨の月雨に濡れた卯の花、素敵です。
〇幼年を手繰れば桐の花高し
〇家を出し子らの音信若葉風
〇復唱の口腔体操走り梅雨
ジュピターさん (8pymq0ud)2024/6/3 10:35削除
647回選句
 ◎運動で始まる一日花卯木
  この運動は、朝の軽い体操か?卯木の花は目立たない地味な花であるが、息災な一日を迎えられた作者の感慨が込められているようだ。
 〇幼年を手繰れば桐の花高し
 〇電線の雀の消えた街薄暑
のんさん (8b8xe2bx)2024/6/2 21:56削除
第647回 選句

〇花うつぎ子供110番の幟
 「子供110番の家」というのが出来たのはいつ頃からなのでしょうか?我が家の周りにもちらほら、取合せが良いです。

〇卯の花や爆心地図の黒き点
 映画「オッペンハイマー」を観ましたが、「黒い点」という知識は無かったです。「卯の花」という印象の強すぎない季語が良かったと思います。

◎幼年を手繰れば桐の花高し
 桐の花は大分成長してからみましたが、見上げる高さに驚きました。「幼年を手繰れば」から育った環境が想像され、見上げる眼差しも見えるようです。

〇香水の雑踏を行く高き声
 都会では擦違う香水の香りにハットさせられることがあります。街の熱気が伝わって来ます。

〇村一夜恋の蛙の高笑い
 水田に囲まれた村でしょうか、俳諧味のある句です。
太郎さん (8aq3zcoi)2024/6/2 14:49削除
麦っこ647選句
「卯の花」
◎花うつぎ予報通りの雨が来る
初夏、芳香の白色五弁の花が枝先に群がって咲くウツギ。雨に濡れる風情もなかなかのものだが、「予報通りの」という作者は、雨を待ち望んでいたのか、あまり歓迎していないのか、その辺を言わずに読み手の想像にまかせている。
〇花うつぎ子供110番の幟
「幟」は、旗、プレート(標章・表示板)、セーフティー・コーンなどいろいろあるが、ここは、「子供110番の家」というほうが調べも季語の映りもよいように思う。

「雑」
〇卯の花腐し長々と猫の伸び
〇間食に錠剤ひとつ新樹光
ふたばさん (8augfkle)2024/6/1 23:56削除
第647回選句

◎卯の花や爆心地図の黒き点
 地図上に記された爆心地点。原爆の恐ろしさを想起させられました。「はだしのゲン」
 が、教材から削除されたというニュースには腹立たしさを感じています。

〇幼年を手繰れば桐の花高し
 昔はどこの家でも、女の子が生まれると桐の木を植えて、嫁入り道具を造ったといわ
 れています。わが家にも桐の木はありましたが、利用されたことはありません。花は
 大好きで、思い出のある木です。「幼年を手繰れば」の措辞が素敵です。

〇卯の花腐し長々と猫の伸び
 「猫の伸び」がいいですね。猫の姿が目にみえるようです。

〇復唱の口腔体操走り梅雨
 「口腔体操」ときどきやっています。季語の斡旋がよいと思いました。
まりさん (8md9x4e2)2024/5/31 09:51削除
〇運動で始まる一日花卯木
朝のテレビ体操でしょうか。季語からすると公園などでの朝の体操かもしれません。こつこつがこれからの体を支えます。私も時々ガンバリマス。

〇卯の花や爆心地図の黒き点
黒き点が私には不明ですが、原爆を象徴する何かのような気もしてきました。卯の花の白さが対照的です。

〇吠え声を忘れし犬に遠き雷
「に」があると説明っぽくなりませんか。遠き雷と吠えない犬を切り離して、遠雷を背景にして吠えない犬を置くほうが広がると思いますが。季語は合ってると思います。

◎復唱の口腔体操走り梅雨
もう7年近くになりますが、怪我をして一か月入院しました。二週間は病室での食事でしたが、リハビリ科に転院してからは食堂での食事。私よりも年齢の高い方が多かったので、毎回「復唱の口腔体操」をしてからの食事でした。
動詞の無い句はいいですね。

〇電線の雀の消えた街薄暑
我が家の前の電線には鴉・椋鳥・尾長、時々燕・四十雀。雀は反対側の屋根の上でパンくずや古米を待っています。
こがめさん (8atk17xs)2024/5/29 21:26削除
第647回麦っこ選句
○運動で始まる一日花卯木
外に出て運動しているのですね。健康維持に心掛けているのですね。健康そのもです。

○高台のプリンに赤きさくらんぼ
喫茶店らで美味しいプリンを食べている景が浮かんできます。

◎村一夜恋の蛙の高笑い
自然豊かな景が浮かんできます。田舎を思い出しますがただ煩いなと小さい頃はおもっていました。「恋の蛙の高笑い」だったのですね。

○復唱の口腔体操走り梅雨
毎日口腔体操を繰り返しているのですね。「走り梅雨」の季語がいいですね。
不来方さん (8jrlsjab)2024/5/25 20:43削除
第647回麦っこ選句

◯卯の花や爆心地図の黒き点
 一読、離れ過ぎの取合せの句と思ったが、この爆心地図は広島の爆心地復元地図だということに思い至った。「黒い点」の場所には卯の花が咲き乱れる普通の生活があった。平凡で平和の象徴としての「卯の花や」が切なくもある。

◯幼年を手繰れば桐の花高し
 作者にとって桐の花は生家の象徴。時空を振り返ればありありと心に浮かぶ高い桐の木。今はどうなっているのだろう。

◯吠え声を忘れし犬に遠き雷
 現代人は野生を失って久しいが、そんな現代人に飼われている犬も野生を失っているのかどうか?遠雷に眠っていた野生の吠え声が蘇ってきそうな句。現代人はおののくばかり。

◎復唱の口腔体操走り梅雨
 「口腔体操」という言葉を句に仕立てる力量に感服。季語はあくまで脇役だが「走り梅雨」の斡旋がピッタリ。10年ほど前(博多在住時)友人の奥さんが「あいうべ体操」を習いに来られたことがあったが、珍しくて俳句にしようと何度かトライしても埒が明かず諦めたことがある。当時は「口腔体操」の名前すら知らなかった。高齢化社会を詠むのは俳句を志す者として重要なテーマ。この句に見習いたい。

◯間食に錠剤ひとつ新樹光
 間食にサプリメントとは、素材が新しい。「新樹光」が気持ちも若返らせてくれる。
返信11
太郎さん (911fickt)2024/5/25 11:53 (No.106099)削除
麦っこ648出題
◇季 語  青嵐
◇文 字  黄
◇テーマ  誕生
返信
天馬さん (95j7546a)2024/6/2 18:57削除
648投句

アルパカの遠き眼差し青嵐
風薫る道草したい黄の帽子
夏霧の牛舎に響く生まれたよ
こがめさん (8atk17xs)2024/6/2 09:10削除
第648回麦っこ投句
青嵐四つ葉マークの車越す

河骨は鯉の流れの黄信号

雨降れど花嫁にっこり薔薇の花
のんさん (8b8xe2bx)2024/6/1 21:15削除
第648回 投句

目標は父越えること青嵐
黒南風や流刑の島の黄八丈
サングラス掛けわたしでは無い私
太郎さん (8aq3zcoi)2024/6/1 20:34削除
麦っこ648投句
見つめくる骨格模型青嵐
若葉風黄色い声の保護者席
一族に赤子が増えて夏来る
まきえっとさん (8rypn25h)2024/6/1 13:50削除
第648回投句

青嵐に右に傾く弥次郎兵衛
手のひらに黄河の歴史麦の秋
田植後の誕生石の指光る
ちこりんさん (8mmormpc)2024/6/1 11:10削除
三句め訂正お願いします。

洗い立ての空よトマト誕生日
ちこりんさん (8mmormpc)2024/6/1 10:27削除
648回 投句

破れ傘の錆びゆく骨や青嵐

草泳ぎ染めゆく浅黄鳳蝶

洗い立ての空トマトの誕生日
ふたばさん (8augfkle)2024/6/1 08:36削除
第648回投句

一升瓶並ぶ幣殿青嵐
黄昏のうしろ姿や合歓の花
身籠りし目高を移す若きパパ
不来方さん (8b8tdv36)2024/6/1 07:35削除
第648回投句(二句目訂正)

老人も鳩も解散青嵐

麦秋や国にゴッホの黄の狂気

蜻蛉生る底なし沼の悲話恋歌
まりさん (8md9x4e2)2024/5/31 10:03削除
648回投句

青嵐首を寝かせるショベルカー
黄熟の梅の実空が重くなる
橘の花の香太子生誕地
メイさん (95fs2ty9)2024/5/31 09:32削除
648回投句
駅前に教え説くひと青あらし
黄身色のボタン点滅走り梅雨
じんるいの誕生以前金魚玉
ハナハナさん (8wiupmvi)2024/5/29 20:50削除
648回投句

青嵐ダムに沈んだ村ひとつ
信号の黄色三秒黒揚羽
卵黄の目玉が二つ走り梅雨
ジュピターさん (8pymq0ud)2024/5/27 13:59削除
648回投句
 青嵐キョンの増殖する岬
 バラは黄にヘンリー・フォンダに会いに来た
 あやめ咲く一と日は吾子の誕生日
返信13
まりさん (8md9x4e2)2024/5/20 09:28 (No.105708)削除
646回投句一覧&選句

「カーネーション」
完売のカーネーションや農高生
海原に揺れる残照カーネーション
カーネーション第二の母と呼ばれけり
母さんは何でも最後カーネーション
束持つカーネーションや終電車
抽斗に家族の写真カーネーション
引き抜きの体験ツアーやカーネーション
改札を出る青年とカーネーション
大正の母へ令和のカーネーション
パティシエの制服の染みカーネーション
カーネーション贈られ戸惑う母ありき

「断」
横断歩道を警察官と夏帽子
延延と開かぬ遮断機若葉寒
若葉冷え廃校跡の横断旗
断捨離のできぬ形見や春の雨
はまなすや退路を断ちて出た故郷
遮断機の揚がりし先の滾る空
音の無い夢の断片明易し
はつなつの空を分断理想論
断崖を楽土の如く百合の花
遮断機の降りて夏蝶風に乗る
無風なる断絶の町夏つばめ

「雑詠」
ジャスミンの風や凸凹にも筆順
放哉の呟きに似て五月病
松虫姫の奥つ城所ほととぎす
赤紙に召されはせぬか芥子坊主
ピッチャーのカーブシュートや風薫る
口笛の深く吸う息青葉風
眼下には野球の試合袋掛
夏蝶の泳ぐごとくに牧草地
剥落の仏の朱唇麦の秋
少年の透る口笛麦の秋
観世音訪ね湖北へ麦の秋
返信
まきえっとさん (8rypn25h)2024/6/1 12:58削除
第646回 選句
◎パティシエの制服の染みカーネーション
パティシエとカーネーションの取り合せが新鮮です。また色の対比がいいですね。
カーネーション贈られ戸惑う母ありき

〇ジャスミンの風や凸凹にも筆順
よく考えるとその通りだなと思う凸凹の筆順。ジャスミンの風がなんともいいですね。

〇少年の透る口笛麦の秋
「透る口笛」がいいですね。どんな未来が待っているんだろう。どんな未来にしていくんだろう。
のんさん (8b8xe2bx)2024/5/26 21:52削除
第646回 選句

〇束持つカーネーションや終電車
 きっと終電になるような仕事の人なのでしょう。酔った人もいる車内、大切に抱えている様子が伺えます。

◎パティシエの制服の染みカーネーション
 母の日はケーキ屋さんも忙しそうですが、余計な事を言わず「物」に語らせている所に感心しました。

〇ジャスミンの風や凸凹にも筆順
 「凸凹にも筆順」の堅い感じは季語が難しかったと思いますが、ジャスミンの風の柔らかさとの対比が良かったです。

〇口笛の深く吸う息青葉風
〇少年の透る口笛麦の秋
 口笛の句、どちらも軽やかな音色が聴こえてくるようです。
天馬さん (957mpotm)2024/5/26 13:11削除
646選句
○母さんは何でも最後カーネーション
昔はほんとにそうでした。令和のママはどうなのでしょう。
◎パティシエの制服の染みカー
ネーション
母を出さないカーネーションの句を作りたかったのですが、掲句にそういう方法もあったかと勉強になりました。
○放哉の呟きに似て五月病
呟きをあれこれ想像しました。
○口笛の深く吸う息青葉風
確かに深く吸います。そこに若さも感じました。
○観世音訪ね湖北へ麦の秋
調べが良く景もうかびます。
ふたばさん (8augfkle)2024/5/26 11:30削除
第646選句

〇大正の母へ令和のカーネーション
 思わず「これからもお元気で長生きしてください!」とエールを送りたくなり
 ました。 大正から令和が効いています。

〇はまなすや退路を断ちて出た故郷
 強い決意と実行。私にも覚えがあり共感しました。季語の斡旋が的確ですね。

〇ジャスミンの風や凸凹にも筆順
 「凸凹にも筆順」、意外性があって魅かれました。季語の取り合わせも爽やかで素敵。

◎剥落の仏の朱唇麦の秋
 秋篠寺の伎芸天が思い浮かびました。薄暗い中の仏像と麦の秋の明るさ、その対比が
 絶妙。
ジュピターさん (8pymq0ud)2024/5/26 10:14削除
646回選句
 ◎断崖を楽土の如く百合の花
  厳しい境遇を天与のものとして悠々と生きる百合の花。人生かくありたい。
 〇はまなすや退路を断ちて出た故郷
  海岸の砂地に花を咲かせるハマナスは、可憐で強い。人生の折々にこの故郷の花を思い浮かべてきたのだろう。
 〇放哉の呟きに似て五月病
  世の中を斜に構えて見る放哉の生き様は、確かに五月病に常時苛まれていたように思われる。
 〇剥落の仏の朱唇麦の秋
  遠き時代の鮮やかに彩色された仏像の朱の唇が偲ばれる。
ハナハナさん (8ws7lb4p)2024/5/26 06:32削除
646回選句

〇かあさんは母さんは何でも最後カーネーション
昭和の母を思いだしましす、母はなんでも最期でした
◎改札を出る青年とカーネーション
なんと優しい青年、私の息子はなかなか花は持って来なくて母の日は食事に誘ってくれます
〇延延と開かぬ遮断機若葉寒
遮断機の開くのを待っている姿が浮かびます、季語が良いですね
〇音の無い夢の断片明易し
確かに夢に音はなかったような、どんな夢だったのでしょう
〇少年の透る口笛麦の秋
少年の口笛に麦の秋が新鮮な感じ
ちこりんさん (8mmormpc)2024/5/24 10:32削除
646回 選句
○パティシエの制服の染みカーネーション

母の日のケーキ屋。パティシエの制服の染みと華やかなケーキの対比が愉快です。

○はまなすや退路を断ちて出た故郷

共感の一句。自身の思いと重なりました。下五は、去る故郷とした方がより俳句的かと。 

◎放哉の呟きに似て五月病

呟きの斡旋が巧みと思います。五月病もどこか懐かしさを呼ぶ季語ですね。
太郎さん (911fickt)2024/5/22 14:50削除
麦っこ646選句
◎改札を出る青年とカーネーション
 紺のスーツを着た青年がピンクのカーネーションの花束を抱えて改札を出てくる。行先は、たぶんまだ若いかあさんの家。こんな光景を目にするのも少なくなったような気がする。我が家では子どもの一人から鉢物のシクラメンが届くようになって久しい。
○断崖を楽土の如く百合の花
 高嶺の百合の姿が彷彿として目にうかぶ。
○剥落の仏の朱唇麦の秋
 古い仏像は制作当時の彩飾が剥げて、木目が露になっている。この仏も朱唇が僅かに名残をとどめて、まだあやしげな魅力を湛えているのだろう。湖北あたりの麦秋を思い浮かべてみた。
○ジャスミンの風や凸凹にも筆順
 強い芳香のジャスミンの花は夜開く。風に乗って机辺に届く香りを楽しみながら、凸凹という文字の筆順を考えている。どうでもいいような仕事だが、これが結構楽しいのだ。
こがめさん (8atk17xs)2024/5/21 21:31削除
第646回麦っこ選句
○完売のカーネーションや農高生
農高生が育てたカーネーションが完売なんていいですね。体験が将来につながればいいですね。

○遮断機の降りて夏蝶風に乗る
夏蝶の動きに焦点をあてたのがいいなと思います。「風に乗る」から動きが見えてきます。

◎ジャスミンの風や凸凹にも筆順
取り合わせが凄いなと思います。「凸凹にも筆順」からジャスミンの香りの広がりを感じます。

○口笛の深く吸う息青葉風
○少年の透る口笛麦の秋
2句とも口笛のことを表現していますが、それぞれの思いが伝わってきます。
口笛を練習したことはありますがいまいちでした。2句ともきれいな音色だったのですね。
まりさん (8md9x4e2)2024/5/20 17:16削除
646回選句

〇母さんは何でも最後カーネーション
「母さん」という呼び方が効いています。ずうっと昔からそういう時代が長く続きました。今はいろいろに見えますが…でもやっぱり多分そうなのです。カーネーションを「母の日」と離して作るのはとても難しいと思いましたが、ちょっとだけ切れたこの距離感がいいなと思いました。

〇遮断機の降りて夏蝶風に乗る
通過電車の風に煽られたのではなく、察知して大きく飛翔したのでしょう。大きな黒揚羽でしょう。

◎放哉の呟きに似て五月病
放哉の、他人へでも自分へでもなく、空や地にむかってつぶやくような俳句。五月病とのとりあわせに何とも言えない複雑なものを感じました。今はもう四月からスタートする四月病も多いそうです。

〇剥落の仏の朱唇麦の秋
既視感はありますがかっちりとできていて共感&納得。もうすぐ、またたくさんの仏像に逢いに出かけます。楽しみです。

〇少年の透る口笛麦の秋
孫世代はむろん、息子世代にも口笛文化は伝承されていないかもしれないと、ふっと思いました。なんと寂しいことか。私たち世代の責任かもしれません。せめて俳句の中で少年に吹かせてみたい。透き通るような沁み透るような口笛を。
「麦秋」は包容力のある季語ですね。
不来方さん (8b8tdv36)2024/5/20 15:37削除
第646回選句

◯ カーネーション第二の母と呼ばれけり
 そのまま読ませて頂いた。(母の日にカーネーションを貰った。第二のお母さん、という御礼の言葉と共に。)何と素敵な親子であろう。

◯ はまなすや退路を断ちて出た故郷
 この覚悟に共鳴。山国育ちだが、「はまなすや」に言い知れぬ郷愁遠覚える。

◎ 音の無い夢の断片明易し
 夢に音が出て来たことは殆どないが、逆に「音の無い夢」が魅力的。しかも「断片」。どんな夢かは問わなくても想像するだけで快適だ。

◯ ジャスミンの風や凸凹にも筆順
 取合せの距離感が少し遠いくらいで程良いバランス。ジャスミンの句は普通なら香りを詠うが、風に揺れるジャスミンを「ジャスミンの風や」と詠嘆し、凸凹の筆順という意外なことに展開して納得させる力量に感服。

◯ 赤紙に召されはせぬか芥子坊主
 「赤紙」のイメージは世代を超えて引き継がれているのだろうか?それとも死語?ただ戦争の足音はここ10年で確実かつ急速に高まっている。次の世代が危ない。どの時代でも葱坊主は戦争に召集される若者を見て来た。

◯ 剥落の仏の朱唇麦の秋
有名な細見綾子の「女身仏春剥落のつづきをり」を下敷にした句かもしれないが、趣きは随分違う。綾子句は技芸天の時空を超えた美を詠っているが、掲句は特定されぬ古仏の長い年月を詠っていながら、身近な仏像のようなであり、どことなく郷愁を覚えるのは季語の力かも。朱唇の赤と季語の黄の対比も佳い。
返信11
ちこりんさん (8mmormpc)2024/6/1 11:08 (No.106581)削除
三句め訂正お願いします。

洗い立ての空よトマト誕生日
返信
返信0
ハナハナさん (8wiupmvi)2024/5/19 15:06 (No.105643)削除
647回 お題

季語 卯の花

文字 高

雑詠 自由
返信
のんさん (8b8xe2bx)2024/5/25 17:25削除
第647回 投句

花うつぎ予報通りの雨が来る
物価上昇ちょっと気張ってさくらんぼ
復唱の口腔体操走り梅雨
天馬さん (957mpotm)2024/5/25 16:40削除
647投句

花うつぎ子供110番の幟
直伸の高所作業車朴の花
吠え声を忘れし犬に遠き雷
ふたばさん (8augfkle)2024/5/25 11:14削除
第647回投句

卯の花や鎌研ぐ若き母の夢
高台のプリンに赤きさくらんぼ
夏めくや切手絵葉書選りにけり
まきえっとさん (8rypn25h)2024/5/24 21:08削除
第647回投句

運動で始まる一日花卯木
香水の雑踏を行く高き声
間食に錠剤ひとつ新樹光
ちこりんさん (8mmormpc)2024/5/24 10:15削除
647回 投句

卯の花や爆心地図の黒き点

村一夜恋の蛙の高笑い

基地の町ちょっと派手目な夏帽子
不来方さん (8b8tdv36)2024/5/24 08:52削除
第647回投句

卯の花の垣根や記憶喪失症

石山の高楼卯の花月夜かな

電線の雀の消えた街薄暑
ハナハナさん (8wiupmvi)2024/5/23 19:14削除
647回投句
卯の花や四阿通る風の道
老々の声高談議風青し
糠漬けの母の香りや緑さす
まりさん (8md9x4e2)2024/5/23 15:53削除
647回投句

卯の花やおぼろおぼろとなる隣人
幼年を手繰れば桐の花高し
卯の花腐し長々と猫の伸び
こがめさん (8atk17xs)2024/5/22 19:53削除
第647回麦っこ投句
卯の花や水琴窟の音静か

大粒の並ぶ高値のさくらんぼ

十薬は防災倉庫の見張り番
太郎さん (911fickt)2024/5/22 13:04削除
麦っこ647投句
小作農の畑の境界花卯木
目高売る閑散として何でも屋
家を出し子らの音信若葉風
ジュピターさん (8pymq0ud)2024/5/21 20:45削除
647回投句
 卯の花の匂い散らすや夜半の雨
 有明の高き鶏鳴夏きざす
 桑の実の熟るるや既に年半ば
まりさん (8md9x4e2)2024/5/21 09:00削除
お願い
今週の投句は、管理人の都合で 
25日(土)21時までに お願いします。

なお、今後は日曜日の夜までに投句が無い場合は欠席として投句一覧を出します。

ご都合で遅くなる場合は待ちますのでご連絡ください。
「うっかりさん」に確認をとることはしませんのでよろしくお願いします。
返信12
まりさん (8md9x4e2)2024/5/13 10:54 (No.105130)削除
645回投句一覧&選句

薄暑
潮騒のララバイ浜の夕薄暑
バラ線の遥かに牛の群れ薄暑
三越のライオン眠き夕薄暑
家解体のユンボの響く町薄暑
さわさわと欅の大樹薄暑光
ステップの揃わぬダンス夕薄暑
古書市を行きつ戻りつ夕薄暑
高架線ホーム薄暑の街動く  
レトロなる砂町銀座夕薄暑
久々に短パン穿いて街薄暑
夕薄暑街に一店残る書肆


カーネーションのスケッチブック葉書大
キャンパスに重き靴音青葉闇
おにぎりを作りたくなる若葉風
住宅に奪われし畑花は葉に
ステージに少年のダンス青葉風
若葉風オープンカフェのカツサンド
神前の禰宜の摺り足青葉光
多羅葉に残すイニシャル風涼し
吊り橋をゆする風湧く樟若葉
日輪の翳る速さや青葉騒
金利よりポイントが目に花は葉に

雑詠
少年の坂を漕ぎ行く若葉風
聖五月手術は今やダヴィンチ
幾千本ゆれてつましき姫女苑
排水官の工事を急ぐ春の雨
丸くなる背筋を伸ばし白きシャツ
母の日と兼ねて誕生日祝いかな
用水路ゆたかに疾し夏来る
思いつくままの体操麦の秋
薫風の小さき宇宙や砂時計
新緑を光り光らせ集乳車
八十八夜赤子泣かせて一農家
返信
天馬さん (94yt6hwk)2024/5/22 13:39削除
○潮騒のララバイ浜の夕薄暑
内陸に住んでいると無性に海が見たくなることがあり、2時間かけて三陸まで出かけてきますララバイがいいです。 
○神前の禰宜の摺り足青葉光
盛岡八幡宮と重ねて鑑賞しました。
○多羅葉に残すイニシャル風涼し
塩竃神社の吟行で落ちている葉っぱに書き入れました。俳句は今ひとつでしたが…。
◎用水路ゆたかに疾し夏来る
当地、植田となり田水の管理で畔を歩く人が目につきます。
田水を引く頃の景かなと思い頂きました。
ふたばさん (8augfkle)2024/5/20 00:06削除
645回選句

○古書市を行きつ戻りつ夕薄暑
 行きつ戻りつに実感がこもっています。

◎おにぎりを作りたくなる若葉風
 おにぎりを作って野外に出かけてみたい。この季節ならではの心持ですね。

○若葉風オープンカフェのカツサンド
 爽やかな風の中で頬張るカツサンド。うまさも格別でしょう。

○神前の禰宜の摺り足青葉光
 「禰宜の摺り足」に焦点をあてていて、観察が細やか。厳粛さを感じます。
ハナハナさん (8ws7lb4p)2024/5/19 18:56削除
645回投句選句

〇 三越のライオン眠き夕薄暑
動くことのない三越のシンボルのライオン眠き薄暑がいいですね、三越の歴史を感じます
◎高架線ホーム薄暑の街動く
高架線になった新鎌ヶ谷駅から初富の新京成を思いました、そこから見た景は確かに町動く景です  
〇おにぎりを作りたくなる若葉風
〇若葉風オープンカフェのカツサンド
二句ともほっこりいたします
〇用水路ゆたかに疾し夏来る
水の流れの速さ、そして夏の到来素敵に描写しています
のんさん (8b8xe2bx)2024/5/19 18:37削除
第645回 選句

〇潮騒のララバイ浜の夕薄暑
 「ララバイ」という言葉から湘南とかのお洒落な場所が浮かびました。沖にはヨットとかもありそうです。
 
〇キャンパスに重き靴音青葉闇
 全てが順調とは言えないキャンパスライフ、悩んで若者は成長していくのでしょう。

◎おにぎりを作りたくなる若葉風
 食べたくなるのではなく、作りたくなるのは楽しい感性、これからお出かけでしょうか。

〇若葉風オープンカフェのカツサンド
 分厚いカツサンドは大きな口を開けてほおばるのが美味しい食べ方です。爽やかな風が心地よさそうです。

〇神前の禰宜の摺り足青葉光
 結婚式かなと思いました。「禰宜の摺り足」厳かな様子が良く感じ取れます。
太郎さん (8aq3zcoi)2024/5/19 15:56削除
選評645
「薄暑」
◎潮騒のララバイ浜の夕薄暑
 陽が西に傾いて、内湾の浜は、潮騒の軽やかな少しく気怠い音をたてている。スローテンポで寄せる波は、子守歌のように浜に佇む人の心を鎮め安らかにしてくれる。ララバイは、たとえばLa La Lu、Hush a Bye、Irish lullabyなどのようにゆったりした曲調のものが多いが、Lullaby of Birdlandのように快調なテンポのものもある。掲句の浜で聞こえたのは「アイルランドの子守歌」のような調べだったのだろう。

「葉」
○若葉風オープンカフェのカツサンド
 吟行の途次、両国のテラスカフェで、旧安田庭園の新緑を見ながら
ピッツァと濃いめのコーヒーを楽しんだことがあった。こんな時、なんの気取りもなくカツサンドにかぶりつくのも悪くないなと想うのだ。
○神前の禰宜の摺り足青葉光
 摺り足は、日本の武道や芸能に特有の動きで、背筋が伸び姿勢が崩れにくいので、重要な基本稽古の内容のひとつとなっている。神前における禰宜の振る舞いもこの摺り足が基本動作となっているのである。青葉光を背景として禰宜の凜々しい姿が目に浮かぶ。
○多羅葉に残すイニシャル風涼し
 かつて流山に吟行した時に、寺の境内で多羅葉に文字を書いたことがあるが、多少気が咎めないでもなかった。多羅葉は堅い棒などで傷つけると短時間でくっきりと文字などが残るので、紙が稀少であった時代に情報のやりとりに利用されたという。このことから「ハガキノキ」という別名があり、「葉書」の始まり、語源とされている。
 
※誤字があったので差し替えました。画面で修正ができないのはまことに不便です。
ちこりんさん (8mmormpc)2024/5/19 15:20削除
645回 選句

◎三越のライオン眠き夕薄暑
動くことままならぬ青銅の獅子。優しげな顔にも気だるさが漂っているようです。

○高架線ホーム薄暑の街動く
街動くの句は多々ありますが、ホームから見下ろす街と人々の快活な動きが想像できます。

○キャンパスに重き靴音青葉闇
五月病は、すでに死語?
希望に満ちた学園生活にも様々な変化が見られる頃。
重き靴音が効いています。

○用水路ゆたかに疾し夏来る
夏の到来を水音と流れの速さで描写。中七がいいですね。
ジュピターさん (8pymq0ud)2024/5/19 15:08削除
◎高架線ホーム薄暑の街動く
 高架線の駅のホームから見た初夏の街の賑わいは、まさに街そのものが動いているようだ。
〇ステップの揃わぬダンス夕薄暑
 夕暮れにうっすらと汗ばみながら、懸命にステップを踏む練習している姿が想像されます。 
〇日輪の翳る速さや青葉騒
 青葉が目に染む爽やかな季節であるが、まだ日差しは弱くカッと照り付ける時間は短い。
〇キャンパスに重き靴音青葉闇
 新入生が五月病に苛まれる時期、なぜかキャンパスの靴音まで重く聞こえる。青葉闇が効いている。
まりさん (8md9x4e2)2024/5/17 14:35削除
645回選句

〇潮騒のララバイ浜の夕薄暑
ララバイに惹かれました。子守歌では落ち着きすぎると思ったのでしょうか。こういう言葉をうまく使うのは難しいと思います。

〇三越のライオン眠き夕薄暑
三越のライオンには何十年もお会いしていませんが、夕薄暑の雰囲気が出ています。太郎さんは学生時代、この三越でバイトをされていたとか。

◎おにぎりを作りたくなる若葉風
〇若葉風オープンカフェのカツサンド
どちらを◎にしようか悩みましたが。
俳句的にはカツサンド。おしゃれなものだと平凡になるところをカツサンドできっちりと決めました。
心情的にはおにぎり。口語調なので形がややゆるく感じられますが、はずむような臨場感を優先しました。

〇多羅葉に残すイニシャル風涼し
よくある句かもしれませんが、ン十代のおじさまの句と思うとなんとロマンチック。この葉を見かけるとついひっかくものを探してしまいます。
こがめさん (8atk17xs)2024/5/17 14:29削除
第645回麦っこ選句
○バラ線の遥かに牛の群れ薄暑
牛の群れを暖かく見守っているように感じます。きっとおいしい牛乳が搾れるのかな。それとも肉牛かな。「遥かに牛の群れ」から広い牧場で牛がたくさんいる景が浮かんできます。

◎高架線ホーム薄暑の街動く  
「街動く」の表現がいいなと思います。季語の位置が中七にしようしているのが参考になりました。

○住宅に奪われし畑花は葉に
住宅地の変化が伺われます。

○若葉風オープンカフェのカツサンド
カツサンドをおしいくたべている場所の景が浮かんできます。

○多羅葉に残すイニシャル風涼し
多羅葉にどんなイニシャルを書いたのだろうか。「風涼し」から静かな景を感じます。
不来方さん (8jrlsjab)2024/5/13 11:58削除
第645回選句

◯バラ線の遥かに牛の群れ薄暑
 「遥かに」は両掛かりとも読める。遠景の有刺鉄線と牛の群れが織りなす初夏の牧場の大景が広がって来る。牛の群れの動きも見える。

◯高架線ホーム薄暑の街動く
 季語を中七に置いて句を書くことは偶にあるが難しい。高架線ホームから見た街の人や車の動きが如何にも初夏の風情としてよく伝わってくる。 

◯ステップの揃わぬダンス夕薄暑
 この「夕薄暑」には夕凪のような気怠い暑さを感じる。「ステップの揃わぬ」の描写が効いている。

◎若葉風オープンカフェのカツサンド
 五感がすべて刺激されて、五月らしい気持ちのいい句。「カツサンド」が佳い。 

◯薫風の小さき宇宙や砂時計
 謎の「小さき宇宙」が魅力。
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