麦船橋句会

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まりさん (8md9x4e2)2025/7/13 20:56 (No.138616)削除
706回投句一覧&選句

トマト
アンデスの夢をみているプチトマト
不揃いのトマト山盛り合宿所
湧き水の冷やすトマトや里恋し
トマト熟れ鼻歌のでる雲白き
捥ぎたてのトマトのヘタの匂い好き
青臭きトマト井戸水ほとばしる
朝採りのトマト回覧板に添え
ミニトマト赤くなったと弾む声
六つ切りのトマト一つを頬張れり
甘くなるばかりのこの世トマトはも


清流で雑魚捕まえる夏帽子
玉蜀黍先から食うもわが流儀
座り心地よき流木や星涼し
手を添えて流し素麺すくいけり
上流に小さな祠河鹿笛
ハシビロコウに流れるひと日晩夏光
急流に抗う力蟬時雨
糸とんぼ言葉は浮いたり沈んだり
十薬や闇の小流れ音ののみ
サンドレス流線形の背中かな

雑詠
夕闇に響むチェロの音森涼し
結婚を七が三っつの星祭
底紅や不惑のころの女振り
白南風の吹き抜けてゆくみんなの木
すぐ歳を訊きたがる人夏薊
搾りたて牛乳夏の雲猛る
団欒のプロレスアワー蚊遣香
かき氷は食うけど僕は反抗期
厳戒の選挙演説西日さす
弁当の彩る赤やミニトマト

のんさん・ちこりんさんは欠席です。
返信
まきえっとさん (8rypn25h)2025/7/26 16:16削除
第706回麦っこ選句
◎不揃いのトマト山盛り合宿所
 食べ盛りの運動部の合宿でしょうか?不揃いがいろいろなことを想像させてくれます。

○座り心地よき流木や星涼し
 ずっと星を眺めていたいですね。

○搾りたて牛乳夏の雲猛る
 まさしく夏の景ですね。

○厳戒の選挙演説西日さす
 つい最近見た景です。警備の方々が大変だなと思いました。
ハナハナさん (8ws7lb4p)2025/7/23 12:54削除
706回 選句
〇アンデスの夢をみているプチトマト
トマトはアンデスの郷の夢を見ているのかしらメルヘンですね
◎青臭きトマト井戸水ほとばしる
夏休み帰郷しますと母が井戸水でトマトを冷やし待っていてくれました、望郷を感じます
〇清流で雑魚捕まえる夏帽子
景が見えてきます、夏帽子は元気な子供の麦わら帽子かな
〇急流に抗う力蟬時雨
急流の流れの音と競うような蝉時雨景夏山の宿を思い浮かべました
天馬さん (9ew8kwc6)2025/7/21 12:57削除
706回選句

○清流で雑魚捕まえる夏帽子
楽しそう。夏用のニット帽でしょうか。
○ハシビロコウに流れるひと日晩夏光
何を考えているのか分からず、不思議と存在感のある生き物と晩夏光の組み合わせに惹かれました。
◎急流に抗う力蟬時雨
谷底の激しい瀬音と まけまいとする蝉の声。露天風呂から聞くのも一興かと思いました。
○搾りたて牛乳夏の雲猛る
吟行で訪れた葛巻高原牧場がまさにこの景でした。猛るのインパクトに共鳴です。
○厳戒の選挙演説西日さす
党首の演説でしょうか。
季語が最後の最後まで選挙運動していることを伝えてくれます。
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/7/20 08:58削除
706回選句
◎急流に抗う力蟬時雨
 上五中七迄の措辞が、蝉の鳴いている場所、鳴き声の激しさを想定させる。
〇朝採りのトマト回覧板に添え
 日常の一コマをごく自然に詠みこんでいる。力を抜いた句。
〇青臭きトマト井戸水ほとばしる
 トマトや西瓜は井戸水で冷やした。そういえば昔のトマトは青臭かった。
〇座り心地よき流木や星涼し
 下五の星涼しが掲句を息づかせている。
ふたばさん (8augfkle)2025/7/19 23:38削除
第706回選句

〇不揃いのトマト山盛り合宿所
 山盛りのトマトが、健康な若者の胃袋へ。夏の合宿所は山間部が多いですが、新鮮なトマトは近所の農家さんから
 でしょうか。上五中七に実感がこもっています。

◎座り心地よき流木や星涼し
 満天の星、潮騒、流木…。豊かな詩情に魅了されました。

○急流に抗う力蟬時雨
 蝉時雨の激しさに臨場感があります。

〇搾りたて牛乳夏の雲猛る
 もくもくと湧き上がる雲。搾りたての濃くておいしい牛乳。広大な牧場。開放感あふれる気持ちよい句です。
メイさん (9krcygtf)2025/7/19 09:39削除
706回選句
〇アンデスの夢をみているプチトマト
トマトはアンデスが原産とか、プチトマトも先祖の夢を見ているのか。

〇青臭きトマト井戸水ほとばしる
昔のトマトは青臭かった。井戸水の勢いと合いますね。

〇上流に小さな祠河鹿笛
清らかな景色にこころが穏やかになります。

〇すぐ歳を訊きたがる人夏薊
自分の歳が気になる微妙な年代は、他人のことも気になる。夏薊が批判精神のように引き締めています。

◎団欒のプロレスアワー蚊遣香
懐かしい言葉の選択に子ども時代が蘇り、笑い声が響いてきます。
太郎さん (923uhctl)2025/7/18 14:55削除
麦っこ706選句
「トマト」
◎アンデスの夢をみているプチトマト
熟して収穫を待つプチトマトは、夢見る瞳のように艶々と光っている。きっとふるさとのアンデス高地を偲んでいるのだろう。ふと童謡「りんごのひとりごと」を思い浮かべた。津軽のりんごも、日本の各地へ送られてふるさとの夢を見ているのだ。
○朝採りのトマト回覧板に添え
我が家でも、庭にトマト、キュウリ、ナスの苗を植えて育てている。ナスはあまり成績がよくないが、トマト、キュウリは家で消費するくらいは収穫できる。掲句は、そんなトマトを回覧を回すときに添えたのだろう。向こう三軒両隣の絆を感じさせる。

雑詠
○夕闇に響むチェロの音森涼し
チェロは、人間の声に一番近い音域と言われ、私たちの耳に心地よく響く。特に低音域では、深く、力強い響きを持ち、聞く人の心に染み渡るような感動を与える。森の中を歩いていると、近くの家の窓から夕闇に響きわたるようなチェロの音が洩れてくる。その音色と森の冷気が,思いがけない涼をもたらすのである。
 この場合「響む」(とよむ)がチェロの音色の表現として適切かどうかは疑問である。

・白南風の吹き抜けてゆくみんなの木
 「みんなの木」は、団体、施設、企業の名など、いろいろに使われているが、語源がなにかはわからない。この句の場合、普通名詞なのか、固有名詞なのか。どこかの地域で親しまれて呼ばれている樟や欅などの名木であろうか。雰囲気のある句ではある。

○厳戒の選挙演説西日さす
 総理の狙撃事件は、未だ記憶に新しい。大臣クラスの議員が移動したり演説をしたりするときは目立たぬようにSPが周囲をかためる。演説の内容や演説者の顔ぶれによっては、警察官が会場の整理をしたり警戒にあたったりする。厳戒の緊張感と苛烈な西日の対照がよい。
まりさん (8md9x4e2)2025/7/17 15:29削除
706回選句

〇不揃いのトマト山盛り合宿所
採りたて・不揃い・山盛りのトマトが合宿にぴったり。遥か彼方の記憶ですが、私にとっても懐かしい。

〇湧き水の冷やすトマトや里恋し
熊に襲われて亡くなられた方がおりましたが、その地区は実家からそう離れてはいません。
その地区に住んでいた叔母の自慢は湧水で、トマトや西瓜が浮いていたのを思い出します。
下五は少し安易。「恋し」とまでいわないで恋しさを出すのが俳句!

〇座り心地よき流木や星涼し
砂浜に大きな流木があり、座ろうとすると乾いた砂がさらさらとこぼれた記憶があります。
それを句にしたかったのですが、「星涼し」には全く思い至りませんでした。満天の星の山小屋での句でしょうか。
地域差・経験の違い。「座り心地よき」は、再考の余地アリだとは思います。

◎急流に抗う力蟬時雨
急流に抗うほどの蝉時雨。または、得体のしれない何か。抗うのは自分の中の何かも・でしょうネ。

〇糸とんぼ言葉は浮いたり沈んだり
字余り解消のために、私なら「は」を抜くかなと思ったのですが、抜くとちょっとニュアンスが変わります。難しいところ。

・かき氷は食うけど僕は反抗期
俳句としてはやや??ですが、口語句にはストレートな強さがあります。この場合、字余りの「かき氷は」の「は」は意味がありそう。
こがめさん (8atk17xs)2025/7/16 21:42削除
第706回麦っこ選句
◎湧き水の冷やすトマトや里恋し
故郷に帰ると湧水を引いている池に行きます。そこで手等を冷やします。小さい頃はトマト、李らを冷やして食べていました。田舎に帰りたいな。

〇座り心地よき流木や星涼し
きっと原っぱで流木に座って星空をみているのだろう。自然はいいですね。

〇搾りたて牛乳夏の雲猛る
雄大な農場の景が浮かんできます。搾りたての牛乳はおいしいだろうな。

〇弁当の彩る赤やミニトマト
弁当のおかずの彩りが浮かんできます。愛情がこもっていますね。そしておいしそうですね。
不来方さん (8b8tdv36)2025/7/14 22:38削除
第706回選句

◯ 不揃いのトマト山盛り合宿所
 不揃いが合宿所のノンビリ感とぴったり。「山盛り」の措辞がそんな農園近くの合宿所の情景を盛り上げている。

◎ 急流に抗う力蟬時雨
 水音と蟬時雨の音以外何もない世界。聴覚が研ぎ澄まされてまるで二重奏のようだ。圧倒的な自然の力に共感。

◯ 底紅や不惑のころの女振り
 妖艶な句。〈今〉ではなく「不惑のころ」が佳い。この女性は奥様のことであろうか。密かに思いを寄せられていた佳人のことだろうか。

◯すぐ歳を訊きたがる人夏薊
 夏薊には様々なイメージがあるが、掲句は(棘)に焦点を当て、歳を訊きたがる人を風刺した。

◯搾りたて牛乳夏の雲猛る
 都会生活に埋もれていると、この句の牧歌的な夏は眩い。且つ五感を刺激される。書かれていない風の音まで聞こえるようだ。「雲猛る」がとてもいい。
返信10
まりさん (8md9x4e2)2025/7/7 08:58 (No.138190)削除
705回投句一覧&選句


虹二重空の硬さの解れつつ
虹立つやスマホを翳す一人旅
尾瀬沼の空の広々虹が立つ
島を抱く虹の腕や瀬戸の風
二重虹姫神山を飾りたて
虹半輪郷の農園後継者
根の国の友も眺めん二重虹
失敗の自問自答や虹の橋
夕虹の濡らす東京タワーの灯
虹架かる三男坊の継いだ寺
虹顕ちて限界集落沸き立ちぬ
夕虹を背に寅さんの帰京かな


夏蝶や気儘に歩く遊歩道
虹顕ちて一時太き文雄の呼気
もう誰も気にしてないぞ浮いてこい
気兼ねなく失敗談義ところてん
夕立の気配遅延のバスが来る
中締めは「青い山脈」暑気払い
週末の天気図真っ赤冷素麺
青田風点となりゆく熱気球
一望の馬形雪渓山気満つ
暑気払担当役員あれやこれ
ひび割れる青き地球や大気炎ゆ
正論に抗う気力水中花

雑詠
人生の終の補助線あっぱっぱ
虹立てば子ら指差して跳ね上がる
俳人はなべて善人浮いて来い
地平線焦がす太陽草を刈る
参拝のたびに目高を確かめり
感動を強いる絵本や夏の霧
湧き水にかすかな濁り半夏生
山桃のちらばる赤い遊歩道
捻れ花答えを求め模索中
ペン先の微かな熱り星祭
里山は目覚めの早し朝曇
狛犬の阿の口乾く梅雨の明
返信
まきえっとさん (8rypn25h)2025/7/26 15:59削除
705回麦っこ選句

◎島を抱く虹の腕や瀬戸の風
 島を抱くから虹の大きさを感じます。風もいいですね。大きな景で気持ちよいです。

○気兼ねなく失敗談義ところてん
 ところてんのスルッとしところが気兼ねなくと合っています。

○週末の天気図真っ赤冷素麺
 天気予報で見ますね。もうずっと真っ赤です。

○人生の終の補助線あっぱっぱ
 「あっぱっぱ」は最近見かけないですね。あの直線的な服と終の補助線の取り合せがいいですね。
ハナハナさん (8ws7lb4p)2025/7/18 12:43削除
705回投句選句

◎虹二重空の硬さの解れつつ
虹が空の硬さを解す感性にひかれました
〇虹顕ちて限界集落沸き立ちぬ
虹に沸き立つ集落の様子見えてきます
〇週末の天気図真っ赤冷素麺
天気図の真っ赤な表示と季語が響いています
〇青田風点となりゆく熱気球
青田風の中の一点の熱気球ゆったりとしたひと時
〇ペン先の微かな熱り星祭
短冊の願いは何をかいたのでしょうか

遅い選句ですみません
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/7/13 16:35削除
705回選句
◎島を抱く虹の腕や瀬戸の風
 虹の両脚を腕と見立て、島を抱くという感性が素晴らしい。
〇青田風点となりゆく熱気球
 ゆったりとした時間の経過が感じられる。
〇参拝のたびに目高を確かめり
 ほっこりとした優しさのある句。
〇人生の終の補助線あっぱっぱ
 肩の力を抜いて生きる術を見つけ、一人満足感に浸っているのだろうか。
天馬さん (9ew8kwc6)2025/7/13 15:26削除
705回選句

◎島を抱く虹の腕や瀬戸の風
瀬戸内を旅したことがないですが、穏やかな風景と虹の組み合わせ、想像していただきました。

○根の国の友も眺めん二重虹
色の濃い見事な二重虹に出合ったことがあります。神秘的でした。
上五中七に違和感がありません。

○週末の天気図真っ赤冷素麺
先日35℃が二日続き、夜中もクーラーつけてたら、暑さの経験不足で乾燥して喉がカラカラ。で、冷素麺食べました。

○青田風点となりゆく熱気球
熱気球の原色と広がる青田の色の比に惹かれました。
ふたばさん (8augfkle)2025/7/13 11:30削除
第705回選句

◎島を抱く虹の腕や瀬戸の風
 上五中七が素晴らしいです。多島海と言われている瀬戸内海の島々の情景が鮮やかに浮かんできます。

〇虹顕ちて限界集落沸き立ちぬ
 声かけあって眺める虹に歓声をあげている。村の人たちの一体感が伝わってきます。

〇週末の天気図真っ赤冷素麺
 こんな日は冷素麺に限ります。

〇青田風点となりゆく熱気球
 こんな風景に出会いたいものです。爽快な気分になりますね。

〇里山は目覚めの早し朝曇
 小鳥の声に目覚め、早朝から朝草刈り、田廻りなどの仕事。里山の暮らしぶりが伺われます。
メイさん (9krcygtf)2025/7/13 08:13削除
705回選句

◎虹二重空の硬さの解れつつ
虹と空の描写に魅了されました。

〇島を抱く虹の腕や瀬戸の風
私のところまで、気持ちの良い風が届きました。

〇夕虹の濡らす東京タワーの灯
懐かしくて切ない、良き昭和を思わせる景。

〇虹顕ちて限界集落沸き立ちぬ
家の中から出てくる住人の様子が目に浮かびます。

〇人生の終の補助線あっぱっぱ
なんというか、開放感に圧倒されました。

〇捻れ花答えを求め模索中
答えのない問いなのかもしれないけれど、捻れ花みたいに気になる問いなのでしょう。

〇狛犬の阿の口乾く梅雨の明
ずっと口を開けたままの狛犬も、梅雨の明を待っている。
ちこりんさん (8mmormpc)2025/7/13 07:25削除
705回 選句

○根の国の友も眺めん二重虹

亡き人を虹を通して偲ぶ姿に共感します。

○夕虹の濡らす東京タワーの灯

薄闇に沈む空とタワーの灯が詩的です。夕虹が明日への希望。

○もう誰も気にしてないぞ浮いてこい

季語との取り合わせが絶妙。軽さがいいですね。

◎人生の終の補助線あっぱっぱ

人それぞれに補助線やつっかえ棒は違いますが、大きな支えになりますね。俳句もその一つかも?
まりさん (8md9x4e2)2025/7/12 08:53削除
705回選句

◎島を抱く虹の腕や瀬戸の風
上五・中七が魅力的。瀬戸になじみのない私は、瀬戸でなくても…と思ってしまいましたが。固有名詞は難しいですね。

〇夕虹の濡らす東京タワーの灯
こういうことがあってほしい。連日の猛暑で空気が熱い。
エアコンの威力を感じる日々です。雨と虹よ来い!(やっと少し降りましたね…)

〇虹顕ちて限界集落沸き立ちぬ
沸き立つのは、生きとし生けるものすべて。

〇青田風点となりゆく熱気球
気球に青田風は届いているのでしょうか。下から見上げるだけでも楽しい。

〇俳人はなべて善人浮いて来い
同感です。いつもそう思っています。浮いてこいがとぼけていて面白い。

〇里山は目覚めの早し朝曇
よくある句だとは思いますが、実家に帰省したばかりなので改めて実感しました。
昔は、畦草を刈る鎌の音で目覚めましたっけ。
のんさん (9jnxskgj)2025/7/10 20:27削除
第705回 選句

◎島を抱く虹の腕や瀬戸の風
 「虹の腕」に惹かれました。島の沢山ある場所、下五で瀬戸内海であったかと、うなずきました。
〇週末の天気図真っ赤冷素麺
 テレビの天気予報、温度を示す赤と素麺の白の対比が鮮やかでです。
〇参拝のたびに目高を確かめり
 今、目高は子が生まれ成長の最中。私も目高飼っているので、よその目高も気になります。
〇里山は目覚めの早し朝曇
 日盛りを避け早朝から動き出す、里山に暮す人たちの勤勉な暮らしぶりが素晴らしいです。
こがめさん (8atk17xs)2025/7/10 20:14削除
第70回麦っこ選句
〇虹架かる三男坊の継いだ寺
寺を継いだ三男坊へこれからもよろしくお願いします。と「虹」が繋いでいっているように感じます。地域の方もほっとしているかも。

〇中締めは「青い山脈」暑気払い
暑気払いをしている年代と楽しさを感じます。

〇青田風点となりゆく熱気球
自然の広さと動きを感じます。乗ってみたいです。

◎捻れ花答えを求め模索中
「捻れ花」の季語の使い方が参考になりました。捩れ花をよく見て思いを表現しているなと思います。

〇ペン先の微かな熱り星祭
短冊の文字を「ペン先の微かな熱り」の表現がとてもいいなと思います。
太郎さん (923uhctl)2025/7/8 10:16削除
麦っこ705選句
○島を抱く虹の腕や瀬戸の風
 「島を抱く虹の腕」は、瀬戸の小島の上に架かった虹の半円を巧みに表現して惹かれる。「瀬戸の風」は少し緩い表現ではないか。すぐに代替案は浮かばないが、「風」を処理したらどうだろうか。
◎根の国の友も眺めん二重虹
 一人で美しい虹を見上げていると、隣の部屋の連れ合いとか、同行の友人とか、誰かに呼びかけたくなる。掲句は先立った親友なのだろう。「眺めん」は、「眺めむ」の転で、眺めるだろう、眺めているにちがいないといった気持ちを言う。何かにつけて偲ばれる友なのである。
○夕虹の濡らす東京タワーの灯
 雨上がりの夕方、いくぶん涼を感じる東京の空に淡い虹が架かり、湿った空気に滲んで光る東京タワーの灯を中心に、街の灯が次々と点いて広がっていく。♪東京の屋根の下に住む 若い僕等は幸福者…などという懐かしい歌があった。
○里山は目覚めの早し朝曇
朝、起き出して窓を開けると、後ろの里山では、鳥の声や何やらの動く気配があり、山を覆う雑木林から香しい朝の空気が流れてくる。里山は里人よりもずっと早くから目覚めているのだ。家の前方の窓を開け放つと、薄曇りの空の下、集落も広い畑も、すでに朝から汗ばむような空気の下にある。こうして今日も猛暑の一日が始まるのだ。
不来方さん (8b8tdv36)2025/7/7 10:35削除
第705回選句

◯ 虹顕ちて限界集落沸き立ちぬ
 「顕ち」と「立ち」の音のリフレインと漢字表記の使い分けが旨い。虹と限界集落の映像がありありと浮かぶ上がって来る。

◎ 青田風点となりゆく熱気球
 近景から遠景には広がる青田の世界と、その上空に遠ざかる熱気球の動きが見事に動画として描かれている。景も大きい。

◯ 人生の終の補助線あっぱっぱ
 「補助線」がよく分からないが魅力的。「あっぱっぱ」衣服でもあり心の掛け声でもある。

◯ ペン先の微かな熱り星祭
 「微かな熱り」にぐっと惹きつけられた。どんな手紙だろうか。

◯ 捻れ花答えを求め模索中
 大きな問題でないにしつも、喫緊の問題に直面して思案中の作者。「模索中」の硬い表現が逆に「捻れ花」の斡旋で軟かくなった。
返信12
ふたばさん (8augfkle)2025/7/13 10:55 (No.138592)削除
第707回出題

季語 : 夕焼
文字 : 果
雑詠
返信
まきえっとさん (94xob9ip)2025/7/20 17:53削除
第707会麦っこ投句
がむしゃらに走る校庭大夕焼
果物の籠のずっしり夏座敷
少年の時間に戻る海の家
天馬さん (9ew8kwc6)2025/7/20 09:05削除
707回投句

大夕焼キャッチボールの影ふたつ
雲の峰主将果敢な滑り込み
背番号四番の顔や光る汗
ハナハナさん (8wiupmvi)2025/7/19 20:16削除
第707回投句

夕焼けてカラスも帰り「またあした」
果てしない水平線や夏の蝶
カード下げラジオ体操子等の夏
ふたばさん (8augfkle)2025/7/19 11:41削除
第707回投句

夕焼へ少年飽かず水を切る
祭果て耳底に残る下駄の音
金魚すくい膝っ小僧を伸ばしけり
メイさん (9krcygtf)2025/7/19 09:37削除
707回投句
教会は百年未完夕焼空
果てしなく膨らむ宇宙晩夏かな
正面は海の公園大花火
太郎さん (923uhctl)2025/7/17 17:32削除
麦っこ707投句
海夕焼幼と犬の影絵劇
物質に還る日近き夏の果て
夏場所や不惑手前の勝名乗り
こがめさん (8atk17xs)2025/7/17 13:26削除
第707回麦っこ投句
交番の夕焼色の尋ね人

果樹園のホースむくむく炎天下

尾花沢の西瓜シャリシャリ笑顔の子
まりさん (8md9x4e2)2025/7/17 11:21削除
707回投句

ゆうやけこやけ杖立てて立ち話
祭果て猫の右足左足
飛び交わす燕子燕雨あがる
不来方さん (8b8tdv36)2025/7/17 08:32削除
第707回投句

夕焼へ錆びたハモニカ吹き鳴らす

夏の果水平線の果てしなく

今日のこと白紙に戻す遠き雷
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/7/14 14:58削除
707回投句
突然にどよめく機内夕焼富士
玫瑰や目路の果てなる七ツ島
茹だる街すぐ舞い戻る選挙カー
返信10
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/7/6 10:27 (No.138135)削除
706回出題

トマト

雑詠
返信
天馬さん (9ew8kwc6)2025/7/13 09:52削除
706回投句

アンデスの夢をみているプチトマト
座り心地よき流木や星涼し
かき氷は食うけど僕は反抗期
メイさん (9krcygtf)2025/7/13 07:41削除
706回投句

不揃いのトマト山盛り合宿所
サンドレス流線形の背中かな
厳戒の選挙演説西日さす
ハナハナさん (8wiupmvi)2025/7/12 17:46削除
第706回 投句

湧き水の冷やすトマトや里恋し
十薬や闇の小流れ音ののみ
弁当の彩る赤やミニトマト
まきえっとさん (8rypn25h)2025/7/12 15:59削除
第706回投句
トマト熟れ鼻歌のでる雲白き
急流に抗う力蟬時雨
白南風の吹き抜けてゆくみんなの木
ふたばさん (8augfkle)2025/7/12 10:13削除
第706回投句

捥ぎたてのトマトのヘタの匂い好き
手を添えて流し素麺すくいけり
すぐ歳を訊きたがる人夏薊
まりさん (8md9x4e2)2025/7/12 08:48削除
706回投句

青臭きトマト井戸水ほとばしる
ハシビロコウに流れるひと日晩夏光
搾りたて牛乳夏の雲猛る
不来方さん (8b8tdv36)2025/7/11 05:45削除
第706回投句

朝採りのトマト回覧板に添え
糸とんぼ言葉は浮いたり沈んだり
夕闇に響むチェロの音森涼し
こがめさん (8atk17xs)2025/7/10 19:42削除
第706回麦っこ投句
ミニトマト赤くなったと弾む声

清流で雑魚捕まえる夏帽子

結婚を七が三っつの星祭
太郎さん (923uhctl)2025/7/8 11:49削除
麦っこ706投句
六つ切りのトマト一つを頬張れり
玉蜀黍先から食うもわが流儀
底紅や不惑のころの女振り
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/7/8 09:14削除
706回投句
甘くなるばかりのこの世トマトはも
上流に小さな祠河鹿笛
団欒のプロレスアワー蚊遣香
返信10
まりさん (8md9x4e2)2025/6/29 21:15 (No.137448)削除
704回投句一覧&選句

合歓の花
夕刊の印字の匂い合歓の花
裂織の刻むリズムや合歓の花
石枕のみの石棺合歓の花
病む人の窓辺に揺れて合歓の花
合歓の花生家離れぬ長子かな
花合歓や石を切り出す発破音
合歓の花風にほぐれて夫は逝く
合歓の花閉じるがごとく友逝けり
うつし世へ還る石橋ねぶの花
学らんの女子のエールや合歓の花
小説の中の道行ねぶの花
気張らずに生きる充実合歓の花


泊まりたる小舟の底へ桜の実
汗しとど奈落の底の道具方
靴底の厚き音して登山道
底なしの沼の伝説蛇苺
海底の命を起こすはたた神
涼風や谷の底ひの私塾跡
広角のレンズ青水無月の底
言い訳の出来ぬ靴底大夕立
旱梅雨過去が顕わなダムの底
ダム底に眠る一村桜の実
甦る地底の悪鬼梅雨しとど
梅雨寒やこころの底のみずたまり


乱舞する大松明や火の祭
肩並べ座りし堤蛇苺
あの人のようにハイビスカス燃えて
偽善家の正体見たり罌粟の花
ぴちぴちの詰め放題やミニトマト
片陰や水子地蔵の赤き帽
還暦を迎えた長子赤薔薇
小さき指光にかざすさくらんぼ
雲の峰煉瓦造りの天主堂
涼風に地蔵帽子のふっくらと
夏の月赤し少年眼を上げよ
梅雨明けの街や真っ赤なオープンカー
返信
まきえっとさん (8rypn25h)2025/7/12 15:46削除
第704回選句

◎石枕のみの石棺合歓の花
石棺の中は石枕のみだったのでしょうか?宝石類は盗賊に盗まれたとか?石枕の無機質なものと柔らかな合歓の花と色の取り合せがいいですね。

○気張らずに生きる充実合歓の花
ついつい気負ってしまう毎日。あらためて気づかされます。

○ダム底に眠る一村桜の実
村がダム底に眠るという俳句はよく見かけますが、季語の「桜の実」の選定がいいですね。郷愁を誘います。

○片陰や水子地蔵の赤き帽
水子地蔵は自らの意志では動けないです。そんな中、ちょうど陰になったのでしょう。情景が目に浮かびます。
天馬さん (9ew8kwc6)2025/7/8 15:09削除
704回選句

○石枕のみの石棺合歓の花

○花合歓や石を切り出す発破音

◎汗しとど奈落の底の道具方

○旱梅雨過去が顕わなダムの底

○梅雨寒やこころの底のみずたまり

コメントなしですみません。
次回がんばります!
のんさん (9jnxskgj)2025/7/6 20:50削除
第704回 選句

〇合歓の花風にほぐれて夫は逝く
○合歓の花閉じるがごとく友逝けり
 二句に共通するのは別れ、「ほぐれ』「閉じる」に心の内を感じます。

◎汗しとど奈落の底の道具方
 昨日映画「国宝」を観てきました。演劇、歌舞伎の現場を知りませんが、本当に陰で支える人あっての舞台と思いました。
 奈落という意外な場所が句になる事にも驚きました。。
 
〇梅雨寒やこころの底のみずたまり
 近年梅雨寒の日数も減少していると聞きましたが、鬱々とした季節感を上手く表現していると思います。
 
〇雲の峰煉瓦造りの天主堂
 長崎、五島でしょうか。憧れの地、ますます行きたくなる句です。
太郎さん (923uhctl)2025/7/6 11:51削除
麦っこ704選句
「合歓の花」
◎石枕のみの石棺合歓の花
 発掘される多くの石棺は、被葬者の遺体、副葬品などが失われて空になっている。掲句の場合は、石枕が残っていて、そこに横たわっていたであろう大王級の被葬者の幻像を偲ばせるのである。この硬質のモノと「合歓の花」の取り合わせの妙。
○花合歓や石を切り出す発破音
ふわっと咲いた可憐な合歓の花。山肌を揺るがして鳴る発破の音。
「底」
○底なしの沼の伝説蛇苺
 語り継がれた伝説。底なし沼のじめじめした岸辺の「蛇苺」。
○ダム底に眠る一村桜の実
目新しい題材ではないが「桜の実」の季語を得て生きる。
「赤」
○偽善家の正体見たり罌粟の花     
 幾たびかこんな体験がある。→罌粟の花の色と質感。
○雲の峰煉瓦造りの天主堂
 かちっとした叙景。
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/7/6 10:40削除
704回選句
◎汗しとど奈落の底の道具方
 炎暑の中、汗まみれで働く裏方衆。句材に選定が素晴らしい。
〇花合歓や石を切り出す発破音
 合歓の花という兼題では抒情的な句に流されやすいが、掲句は叙景句としてしっかり詠まれている。
〇梅雨寒やこころの底のみずたまり
 やや付き過ぎの感があるが、作者の言いたいことは伝わってくる。
〇夏の月赤し少年眼を上げよ
 赤い夏の月は、多難な将来を予感させる。少年への励ましの句と見た。
ふたばさん (8augfkle)2025/7/5 23:10削除
第704回 選句

○病む人の窓辺に揺れて合歓の花
 病む人が合歓の花のやさしさに慰められているようです。

○花合歓や石を切り出す発破音
 ハッパの響きに合歓の花が微かに揺れて…。取り合わせがいいですね。

○合歓の花風にほぐれて夫は逝く
 別離の悲しみが夢のような花に癒されます。心に響きました。

〇うつし世へ還る石橋ねぶの花
 この世とあの世のを繋ぐ石橋。幻想的な世界がねぶの花にぴったり。能の「石橋」を想起しました。

◎汗しとど奈落の底の道具方
 大舞台を支える道具方の真剣な働きぶりが目に見えるようです。

〇夏の月赤し少年眼を上げよ
 背中をポンと押して励ますような。「少年眼を上げよ」がいいですね。
ハナハナさん (8ws7lb4p)2025/7/5 18:23削除
704回 選句
〇花合歓や石を切り出す発破音
石を切り出す爆破音は景が良く見える句大谷石の切り出しを思いました
〇合歓の花閉じるがごとく友逝けり
一瞬にとじる合歓の花哀しさと寂しさが合歓に感じます
〇気張らずに生きる充実合歓の花
余生を私も気張らずに共感の句
〇汗しとど奈落の底の道具方
道具方の働きが良い演劇が成り立つのでしょうね
◎旱梅雨過去が顕わなダムの底
ダムの底の過去人の住んでった村だったのでしょうか学校もあったのかも顕わなのでしょう
〇夏の月赤し少年眼を上げよ
夜になりやっと涼しくなった夜空月は赤くみえるのでしょうね少年を励ましている句でしょう
メイさん (9krcygtf)2025/7/5 12:50削除
704回選句

〇病む人の窓辺に揺れて合歓の花
「揺れて」いるのが素敵です。

〇合歓の花風にほぐれて夫は逝く
〇合歓の花閉じるがごとく友逝けり
大切な人を見送るとき、合歓の花が寄り添ってくれています。

〇小説の中の道行ねぶの花
「ねぶ」と濁音の重さが道行のほの暗さに応じています。

〇汗しとど奈落の底の道具方
奈落の底にはクーラーはないかも。見えないところで頑張っている人へのエール。

〇甦る地底の悪鬼梅雨しとど
ホラーのような怖さに季語が合っている。

◎偽善家の正体見たり罌粟の花
見破られた偽善家の正体が禍々しい赤を思わせて、罌粟の花と響き合っている。

〇梅雨明けの街や真っ赤なオープンカー
気持ちよい真っ赤が目の前に現れました。梅雨明けの気分がぴったり。
こがめさん (8atk17xs)2025/7/4 20:48削除
第704回麦っこ選句
〇合歓の花風にほぐれて夫は逝く
〇合歓の花閉じるがごとく友逝けり
中七の表現が作者の思いが詰まっているように感じます。てとも参考になる表現です。

〇梅雨寒やこころの底のみずたまり
どんな水たまりなんだろうな。いろんな思いがたまっているのだがきっと揺れ動いていていい方向に動いているように感じます。

〇肩並べ座りし堤蛇苺
堤に座ってどんなお話をしているのかな。小さな赤い苺でも目にはいいだろうな。

◎夏の月赤し少年眼を上げよ
少年に対しての優しさを感じます。応援の句ですね。
まりさん (8md9x4e2)2025/7/3 15:11削除
704回選句

〇花合歓や石を切り出す発破音
遠い昔、はるか奥羽山脈から聞こえてくる不気味な音を、家族は「ハッパ」と言っておりました。

○合歓の花閉じるがごとく友逝けり
〇合歓の花風にほぐれて夫は逝く
ありふれていそうではありますが、中七が心に沁みます。こういう言葉が生まれるまでにどれだけの時間が経過したのでしょう。

◎汗しとど奈落の底の道具方
華やかな世界を支える、汗だくの道具方。かっちりとした句の姿が効いています。句の姿は大事だと改めて思いました。

○旱梅雨過去が顕わなダムの底
ちょっと甘めですが、中七がいいですね。

〇梅雨寒やこころの底のみずたまり
心の底に湛えるみずたまり。私にもあってほしい。探してみたい。
ちこりんさん (8mmormpc)2025/7/3 12:03削除
704 選句

○裂織の刻むリズムや合歓の花

室内の手仕事との取り合わせに郷愁を感じる。子供の頃面白半分に裂いた記憶。
実家には裂織の品々が色々あった。炬燵掛けや敷物、手提げ等。母も古着を裂いていたが、織るのではなく編んでいたような気がする。現在にも生きている工芸品だ。中七は刻みよりやはり「引き裂く」の方が相応しい気はするのですが。

○合歓の花閉じるがごとく友逝けり

合歓の花の柔らかさと静かな時間が伝わります。

◎汗しとど奈落の底の道具方

豊かな語彙力に裏付けられた一句。似たイメージを掴んだとしても語彙と表現により差がつくということを改めて感じる。

○梅雨寒やこころの底のみずたまり

水溜まりをどうイメージするか。単なる悲しみではない解消し切れない重たい何か?何処に流したらいいのか、そのままにしておくのか。

○夏の月赤し少年目を上げよ

夏の月は、暑さが和らいだ夜の涼しさを感じる月というのが本意の季語らしい。
掲句は少年への思いから、
未だ熱を帯びた赤い月としたところに、工夫と作者の思いが表現されている。
不来方さん (8b8tdv36)2025/6/30 09:19削除
第704回選句

◯病む人の窓辺に揺れて合歓の花
 夢か現か、窓辺に揺れる合歓の花に微かな希望を見出した病人の心模様がよく伝わってくる。

◯花合歓や石を切り出す発破音
 山があり、生活がある。合歓の花はこんな山里が一番よく似合う。静謐な写実の句。

◯うつし世へ還る石橋ねぶの花
 花合歓にはどことなく幽玄の雰囲気が漂っている。あの世からこの世へ往還する境の石橋と合歓の花の取合せがとても佳い。

◎ 汗しとど奈落の底の道具方
 花形である舞台俳優に対して、決して日の目を見ることのない裏方の道具方。その仕事ぶりが「汗しとど」で切々と伝わってくる。「奈落の底の」の措辞が重層的。

◯ 夏の月赤し少年眼を上げよ
 梅雨籠りの少年とぼんやりと大きく赤味を帯びた梅雨の月の対比。鬱屈した中にも前向きな掛け声「眼を上げよ」に読手としても元気をもらった。
返信12
まりさん (8md9x4e2)2025/6/23 09:55 (No.134791)削除
703回投句一覧&選句

梅雨
鉄の門すいと抜けゆく梅雨の蝶
青梅雨や飯おかわりの変声期
梅雨晴の天地無用の箱抱え
梅雨晴やバス停の椅子あっちっちと
いぶかしむ猫の瞳孔梅雨の月 
軒下を通路する猫梅雨さなか
添文に見舞いの言葉つゆ晴れ間
荒梅雨や博物館の大き窓
コンクリの打ち放しビル梅雨湿り
丈六の白毫が好き梅雨の蝶
街路樹に犇く椋鳥(むく)や走り梅雨


トマト農家今日も列なす直売所
やませ来る家族表札錆び廃家
家紋入り仕付けのままの絽の喪服
家並の途切れ岬へ南風
食材は地物の野菜梅雨山家
旧岩崎家エントランス蟻惑う
旱梅雨畳に家具の跡の付く
ドローンの死角に虻の空の家
八十路来て実家は遠く盆近し
緑陰の風の行方や山家集
空っぽの実家の二階遠花火

雑詠
軽トラの吸い込まれゆく夏木立
人生の真っ只中を梅雨夕焼
父の日の電話は妻へ末息子
大空へ子燕一羽また一羽
口下手と言えど饒舌初蛍
長き午後眠気を覚ますかき氷
こんにちはと隣の坊や夏の蝶
蜘蛛の囲に透ける青空放浪記
炭酸の粒の八方青時雨
夏帯のポンと叩いてしまう嘘
櫂止めて動きの止まる恋ボート

メイさん お帰りなさい!
ボチボチ 行きましょう~
返信
まきえっとさん (8rypn25h)2025/7/12 14:57削除
第703回麦っこ選句

○いぶかしむ猫の瞳孔梅雨の月 
梅雨のどんよりとした空と空気のなかの月。いぶかしむ猫の瞳孔と合っています。

○コンクリの打ち放しビル梅雨湿り
コンクリは空気を通さないし閉塞感があります。「梅雨湿り」を効果的にしています。

◎空っぽの実家の二階遠花火
実家が空っぽになっていくというのはよくありますがっ季語の「遠花火」の選定がよいと思いました。

○蜘蛛の囲に透ける青空放浪記
「放浪記」が小説なのか人生なのかわかりにくかったのですが、蜘蛛の囲と放浪記との結びつきがぴたっときました。
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/7/6 10:50削除
703回選句
◎荒梅雨や博物館の大き窓
〇青梅雨や飯おかわりの変声期
〇緑陰の風の行方や山家集
〇口下手と言えど饒舌初蛍
 とっくに選句済みと思いきや、送信ミスで未済となっていました。申し訳ありません。
天馬さん (9ew8kwc6)2025/6/30 18:22削除
703回選句

◎いぶかしむ猫の瞳孔梅雨の月 
いろいろな猫を想像します。猫と梅雨の月、短編小説にもなりそうな…。

○荒梅雨や博物館の大き窓
言われてみると当地の博物館の窓も大きいです。そしてそこから見える樹木が美しい。

○旱梅雨畳に家具の跡の付く
家具の跡がつくことを覚悟して設置しますが、模様替えの度に戻ってくれたらなぁと。

○軽トラの吸い込まれゆく夏木立
小回りの利く軽トラは当地でも大活躍。夏木立がすがすがしいです。
ふたばさん (8augfkle)2025/6/29 21:47削除
第703回 選句

〇添文に見舞いの言葉つゆ晴れ間
 添文にさりげない心遣いが感じられます。心情が季語から伝わってきて心地よい句です。

○八十路来て実家は遠く盆近し
 お墓参りしたいけれど…。その切実な思いに共感しました。先日80代90代の姉妹3人で、遠路はるばる実家の
 墓参りをしてきました。おそらくこれが最後、との思いでした。

◎空っぽの実家の二階遠花火
 賑やかだったころの実家。懐かしさと寂しさが「空っぽ」に象徴されていて、胸に迫ってきます。

〇蜘蛛の囲に透ける青空放浪記
 上五中七の繊細さ。取り合わせの妙に惹かれました。
ハナハナさん (8ws7lb4p)2025/6/29 16:46削除
第703回 選句
〇いぶかしむ猫の瞳孔梅雨の月 
家と家の境の塀をのっそりと通り過ぎてゆきます、何を考えているのかと声をかけたくなりますいぶかしむの表現が猫にぴったり
〇添文に見舞いの言葉つゆ晴れ間
心暖まる贈り物添えた手紙優しさを感じます
◎空っぽの実家の二階遠花火
遠くに上がる花火を見ながら実家を思い出している、里は親族も少なくなり寂しくなります自分の事のように読みました
〇軽トラの吸い込まれゆく夏木立
調べが好きです
〇父の日の電話は妻へ末息子
父親に対する気持ち、父の姿が見えてきます末息子が良いですね
こがめさん (8atk17xs)2025/6/29 13:17削除
〇添文に見舞いの言葉つゆ晴れ間
何気ない優しさを感じます。「つゆ晴れ間」の季語がいいですね。

〇旱梅雨畳に家具の跡の付く
家具を移動しながら部屋の整頓しているのかな。家具の重さを感じます。

〇軽トラの吸い込まれゆく夏木立
軽トラが走っている場所が浮かんできます。

◎蜘蛛の囲に透ける青空放浪記
下五「放浪記」の表現がいいなと思います。作者の蜘蛛の囲を見ているときの景が広がります。
のんさん (9jnxskgj)2025/6/29 11:26削除
第703回 選句

〇八十路来て実家は遠く盆近し
 遠く、近くの対比に中々行けない故郷に対する思いが伝わります。
◎空っぽの実家の二階遠花火
 「花火が見えるよ」と言われ昔使っていた二階へ。物が無くなった部屋は広々とし少し寂しい、花火を見ながら思い出に浸れそうです。
〇蜘蛛の囲に透ける青空放浪記
 空の透けて見える蜘蛛の巣、朝露が残っているかもしれません。「放浪記」への展開、解釈が難しいのですが、蜘蛛の生態と少し重なります。
〇夏帯のポンと叩いてしまう嘘
 浴衣でない着物を夏に着る、どんな人なのか想像が膨らみます。粋で気っぷの良い人でしょう。
まりさん (8md9x4e2)2025/6/29 10:33削除
703回選句

◎荒梅雨や博物館の大き窓
俳句として◎には迷いましたが、共感という点では素直に◎
博物館や美術館・図書館などの大きな窓が好きです。そこにはさわやかな絵のような景色が。
先日博物館に行ってきたばかりですが、展示品より窓からの青葉に感動しました。窓枠に嵌った荒梅雨も見てみたいと思いました。

〇蜘蛛の囲に透ける青空放浪記
『放浪記』としないのは、文学とは限らない・いろいろの含みがあるのでしょう。
私にはそこがちょっと掴めませんが…何かいいな…と。
蜘蛛の囲は、晩夏からが美しい。秋が最も美しいといつも思っています。

〇炭酸の粒の八方青時雨
「青時雨」は、山本健吉歳時記には「気象」の部に入っていますが、角川大歳時記では「植物」の部・「青葉」の傍題です。
私は、俳句を始めて10年以上は間違えて使っていました。
念のため、歳時記をもう一度シッカリ読んで、心情に合うか合わないか再確認してほしい季語です。

〇夏帯のポンと叩いてしまう嘘
粋で太っ腹のおかみさん。夏帯を涼しげに締めて。
メイさん (9krcygtf)2025/6/29 10:07削除
703回選句

〇コンクリの打ち放しビル梅雨湿り
外は梅雨の湿り、建物の中はコンクリの表面に結露が走って。。。

〇家紋入り仕付けのままの絽の喪服
一度も手を通していない夏の喪服を手に、家族の歴史を想い返している心情が見えました。

〇旱梅雨畳に家具の跡の付く
晴れているからと部屋の模様替えをしたら、畳に付いた家具の跡に少々いらだっているように見えます。

〇父の日の電話は妻へ末息子
父と息子の双方の気持ちが見えてくる、よくある景ではあるけれど「末息子」が効いています。

◎蜘蛛の囲に透ける青空放浪記
蜘蛛の囲の景と放浪記のパワーの差が面白いと思いましたが、再度読み直したら、背景の青空に林芙美子の姿が見えてきました。
ちこりんさん (8mmormpc)2025/6/28 11:37削除
703回 選句

○荒梅雨や博物館の大き窓

荒梅雨は激しく降る雨。博物館の窓ですから、暗さを増した空を気づかわしげに見上げる作者。不穏な予感がします。

◇街路樹に犇く椋鳥や走り梅雨

椋鳥は冬の季語では?
季重なりになっていますよね。また、むくとルビをふるのも、控えたいかな。取り合わせはいいので、中七を犇く鳥としてはどうでしょう。

◎空っぽの実家の二階遠花火

二階は子供の頃や思春期の思い出の詰まった部屋。通り過ぎた月日への郷愁と切なさを感じます。季語が効いています。

○人生の真っ只中を梅雨夕焼

上五中七の振り切った表現。季語は動くでしょうけれど、何故か今の私にはすとんと胸に落ちました。
作者はどんな心境で詠まれたのでしょう。
不来方さん (8b8tdv36)2025/6/23 18:43削除
第703回選句

◯ 添文に見舞いの言葉つゆ晴れ間
 贈り物に添えられたメモであろうか。さり気なさがいい。

◯ 空っぽの実家の二階遠花火
寂しさと懐かしさが視覚と聴覚に入り混じっており、3年前に仏壇供養をした実家を思い出す。

◯ 口下手と言えど饒舌初蛍
 「初蛍」の感激がすんなり伝わってくる。吶々とした言葉の連なり。

◎ 蜘蛛の囲に透ける青空放浪記
 張り巡らされた蜘蛛の巣から覗き見る青空を「放浪記」とは、俳句ならではの詩語。放浪するのは作者のこころでもあり、青空そのものでもある。
 
◯ 夏帯のポンと叩いてしまう嘘
 「しまう」が「夏帯の」と「嘘」の両掛かりに読めて面白い。リズムもとてもいい。

ちこりんさん 第702回の弊句「防人の歌碑」について、語順のご指摘ありがとうございました。
返信11
のんさん (9jnxskgj)2025/6/29 08:41 (No.136582)削除
第705回 お題
  季語      虹
  文字      気
  当季雑詠
返信
まきえっとさん (9hg1598n)2025/7/6 22:56削除
第705回投句

虹二重空の硬さの解れつつ
青田風点となりゆく熱気球
地平線焦がす太陽草を刈る
こがめさん (8atk17xs)2025/7/6 14:12削除
第705回麦っこ投句
虹立つやスマホを翳す一人旅

夏蝶や気儘に歩く遊歩道

山桃のちらばる赤い遊歩道
のんさん (9jnxskgj)2025/7/6 12:08削除
第705回 投句

尾瀬沼の空の広々虹が立つ
夕立の気配遅延のバスが来る
捻れ花答えを求め模索中
ちこりんさん (8mmormpc)2025/7/6 09:38削除
705回 投句

島を抱く虹の腕や瀬戸の風

ひび割れる青き地球や大気炎ゆ

ペン先の微かな熱り星祭
天馬さん (9ew8kwc6)2025/7/6 09:29削除
705回投句

二重虹姫神山を飾りたて
もう誰も気にしてないぞ浮いてこい
里山は目覚めの早し朝曇
ハナハナさん (8ws7lb4p)2025/7/5 16:50削除
第205回麦っこ投句

虹半輪郷の農園後継者
暑気払担当役員あれやこれ
狛犬の阿の口乾く梅雨の明
ふたばさん (8augfkle)2025/7/5 16:09削除
第705回 投句

根の国の友も眺めん二重虹
気兼ねなく失敗談義ところてん
参拝のたびに目高を確かめり
メイさん (9krcygtf)2025/7/5 12:48削除
705回投句

失敗の自問自答や虹の橋
正論に抗う気力水中花
感動を強いる絵本や夏の霧
不来方さん (8b8tdv36)2025/7/4 06:51削除
第705回投句

夕虹の濡らす東京タワーの灯
一望の馬形雪渓山気満つ

湧き水にかすかな濁り半夏生
まりさん (8md9x4e2)2025/7/3 15:01削除
705回投句

虹架かる三男坊の継いだ寺
週末の天気図真っ赤冷素麺
人生の終の補助線あっぱっぱ
太郎さん (911fickt)2025/7/2 15:27削除
麦っこ705投句
虹顕ちて限界集落沸き立ちぬ
虹顕ちて一時太き文雄の呼気
虹立てば子ら指差して跳ね上がる
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/6/30 08:58削除
705回投句
夕虹を背に寅さんの帰京かな
中締めは「青い山脈」暑気払い
俳人はなべて善人浮いて来い
返信12
太郎さん (923uhctl)2025/6/21 20:49 (No.134681)削除
麦っこ704出題
◇季 語   合歓の花
◇文 字   底
◇テーマ   赤
返信
まきえっとさん (9hg1598n)2025/6/29 20:52削除
第704回投句

夕刊の印字の匂い合歓の花
言い訳の出来ぬ靴底大夕立
雲の峰煉瓦造りの天主堂
天馬さん (9ew8kwc6)2025/6/29 18:51削除
704回投句

裂織の刻むリズムや合歓の花
靴底の厚き音して登山道
涼風に地蔵帽子のふっくらと
まりさん (8md9x4e2)2025/6/29 10:36削除
704回投句

石枕のみの石棺合歓の花
広角のレンズ青水無月の底
夏の月赤し少年眼を上げよ
のんさん (9jnxskgj)2025/6/29 10:30削除
第704回 投句

病む人の窓辺に揺れて合歓の花
海底の命を起こすはたた神
梅雨明けの街や真っ赤なオープンカー
メイさん (9krcygtf)2025/6/29 10:05削除
704回投句
合歓の花生家離れぬ長子かな
梅雨寒やこころの底のみずたまり
ぴちぴちの詰め放題やミニトマト
こがめさん (8atk17xs)2025/6/28 21:55削除
第704回麦っこ投句
花合歓や石を切り出す発破音

泊まりたる小舟の底へ桜の実

片陰や水子地蔵の赤き帽
ハナハナさん (8ws7lb4p)2025/6/28 19:49削除
第204回麦っこ投句

合歓の花風にほぐれて夫は逝く
ダム底に眠る一村桜の実
還暦を迎えた長子赤薔薇
ふたばさん (8augfkle)2025/6/28 18:19削除
第704回 投句

合歓の花閉じるがごとく友逝けり
底なしの沼の伝説蛇苺
小さき指光にかざすさくらんぼ
ちこりんさん (8mmormpc)2025/6/28 17:45削除
704回 投句

うつし世へ還る石橋ねぶの花
甦る地底の悪鬼梅雨しとど
乱舞する大松明や火の祭
太郎さん (911fickt)2025/6/28 15:04削除
麦っこ704投句
学らんの女子のエールや合歓の花
汗しとど奈落の底の道具方
肩並べ座りし堤蛇苺
不来方さん (8b8tdv36)2025/6/27 15:27削除
第704回投句

小説の中の道行ねぶの花

旱梅雨過去が顕わなダムの底

あの人のようにハイビスカス燃えて

太郎さん 第702回の弊句「防人の歌碑」へのコメントありがとうございます。確かに「歌碑の防人」のチャレンジもありですね。
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/6/23 20:41削除
704回投句
気張らずに生きる充実合歓の花
涼風や谷の底ひの私塾跡
偽善家の正体見たり罌粟の花
返信12
まりさん (8md9x4e2)2025/6/15 21:30 (No.134425)削除
702回投句一覧&選句

草茂る
湾口へ向く砲台の址草茂る
枝わかつ水路のひかり草茂る
売れ残る市街の宅地草茂る
草茂る限界集落に歩道
草茂る先祖の墓のまろき石
反芻の牛の風格草茂る    
無住寺の長き日月草茂る
草茂る途切れ途切れの川の音
防人の歌碑の墳丘草茂る
捨てられし墓石の山や草茂る
草茂る尾瀬の先なる至仏山


夏木立迷路の孤独これも良し
なんじゃもんじゃの木が咲いた紅綠忌
夏木立リュックを降ろす三合目
木道を渡る鈴の音水芭蕉
夏料理すりこ木しかと当り鉢
夏草を刈る木曜の開業医
木苺やなべて甘酸っぱい昔
材木の積まれ梅雨雲なお低く
父の日や泰山朴を仰ぎみる
人家果て木霊の返る夏の山
夏空へ放つ木遣のおんやりょう

身につけるもの
無い無いと眼鏡の行方蝸牛
羅やきのうの己脱ぎ捨てる
香水の仄と机上のメッセージ
サングラス掛けて赤子に泣かれけり
朝曇スナップボタンの凸と凹
特売の牛肉を買うサングラス
旅先の夜毎に洗う夏帽子
大判のハンカチたまに涙拭く
水遊びオムツちらつく笑顔の子
弔問の喪服の真珠梅雨しとど
桜桃忌長袖を着て街に出る
返信
太郎さん (923uhctl)2025/6/25 20:26削除
麦っこ702 選句
「草茂る」
◎反芻の牛の風格草茂る
 手入れの行き届いた大きな牛が、黙々と飼葉を食み続ける姿は、まさに「風格」そのものである。一度飲み込んだ餌を「反芻」する静かな動作から、何かを両三度思い考え、深く思索し続けるように感じられる。
○防人の歌碑の墳丘草茂る
歴史的な事実と茂る青草との取り合わせは日本的な好題材である。この句は、「墳丘」と「草茂る」の取り合わせになっているが、「歌碑」と「草茂る」を取り合わせると、上五・中七は、「墳丘の防人の歌碑」となる。少々冒険だが、「墳丘の歌碑の防人」も無くはない。
「木」
○夏草を刈る木曜の開業医
「木曜」は、いろいろに解釈できるが、休診日と考えたい。きっと解放感に浸っているに違いない。
「身につけるもの」
○朝曇スナップボタンの凸と凹
 わたしも、毎朝、しびれる両手指でスナップボタンを試行錯誤しています。

※投句も選句も、一旦一太郎で下書きしてCopi-Peで投稿しているのですが、下書きを終えた段階で「事成れり」と思い込んでしまい、ブログの画面を見て欠稿しているのに気付くという。そんなことが多くなりました。
天馬さん (9ew8kwc6)2025/6/24 15:21削除
702回選句

○反芻の牛の風格草茂る  
  
○捨てられし墓石の山や草茂る

◎夏草を刈る木曜の開業医

○無い無いと眼鏡の行方蝸牛

○旅先の夜毎に洗う夏帽子

遅くなりコメントもなくすみません!
のんさん (9jnxskgj)2025/6/22 21:08削除
第702回 選句

〇草茂る途切れ途切れの川の音
 小川でしょうか、見えませんが瀬のようになっている所からは水音が、涼しげな句です。

〇捨てられし墓石の山や草茂る
 墓仕舞いされた墓石の山、時々見ますが周りも手入れされず寂しい風景、これからもっと増えそうですね。

〇夏草を刈る木曜の開業医
「木曜日」がリアルで、休業日に庭師さんに来てもらっているのでしょう。そばでお医者さんも見守っていそうです。

◎木苺やなべて甘酸っぱい昔
 視覚から呼び覚まされた記憶、甘酸っぱいのはやはり恋の思い出でしょうか。

〇大判のハンカチたまに涙拭く
 上句に対し「たまに涙拭く」への展開が面白く、何の涙なのか気になります。
ハナハナさん (8ws7lb4p)2025/6/22 18:22削除
第702回選句

◎湾口へ向く砲台の址草茂る
お台場の景を思います格調高い句

〇枝わかつ水路のひかり草茂る
水路のひかりが夏日を思います、水音も聞こえてきそう

〇木道を渡る鈴の音水芭蕉
木道を奥へ奥へと熊よけの鈴でしょうか水芭蕉から尾瀬の景を思い出しました

〇香水の仄と机上のメッセージ
わずかな香水のの香を残し机の上にメッセージ愛を感じます

〇弔問の喪服の真珠梅雨しとど
喪服の黒と真珠の首飾りなぜか真珠は涙のように思えます、人の別れは辛いですね
まきえっとさん (8rypn25h)2025/6/22 15:34削除
第702回麦っこ選句

◎草茂る途切れ途切れの川の音
暑いなか川の音を聞いてホッとします。草で姿は見えないけれどしっかりと存在感を示しています。

○木道を渡る鈴の音水芭蕉
熊除けの鈴でしょうか?情景が目に浮かびます。

○木苺やなべて甘酸っぱい昔
昔を甘酸っぱいと思えるのがいいと思います。

○無い無いと眼鏡の行方蝸牛
蝸牛の選定がいいですね。段々、眼鏡の度が合わなくなって、眼鏡を掛けたり外したりが多くなりました。

○旅先の夜毎に洗う夏帽子
経験あります。旅なのでつい張り切ってしまい塩で白くなってしまうんですよね。
こがめさん (8atk17xs)2025/6/22 13:44削除
第702回麦っこ選句
〇捨てられし墓石の山や草茂る
「捨て墓石」を最近見かけます。寂しい景ですが現実をうけとめないといけないのかな。

〇木道を渡る鈴の音水芭蕉
水芭蕉の花で尾瀬ケ原を想起しますが、ゆっくりと歩いている景が浮かんできます。「鈴の音」から熊にも気をつけているのかな。

◎無い無いと眼鏡の行方蝸牛
季語「蝸牛」の使い方が参考になりました。いろいろなものを探す日常ですのでクスッと笑いました。

〇旅先の夜毎に洗う夏帽子
歩くことが多いのかな。でも帽子を洗うことによって気持ちよく旅行できているのでしょう。
まりさん (8md9x4e2)2025/6/22 11:20削除
702回選句

〇湾口へ向く砲台の址草茂る
迷いのない立ち姿。
 
〇無住寺の長き日月草茂る
「日月」がいい。あの広い寺領を守るのは大変なことです。檀家さんも減って年に1~2度チェンソーで刈るのが精いっぱいなのかもしれません。

〇夏草を刈る木曜の開業医
ありそう。ワイルドな医師。80代後半の知人がかかりつけの整形外科で言われた言葉。
痛いと訴えているのに、「ま、痛み止めを二週間分出すからそれを飲んで歩きなさい!」
薬でだましながら、できるだけ動かすしか方法はないのだよといいたいのでしょうが。

◎羅やきのうの己脱ぎ捨てる
昨日はすでに過去。老いて(失礼!)なお日々新しい自分と向き合う。実にカッコいい。
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/6/22 10:28削除
702回選句
◎桜桃忌長袖を着て街に出る
 桜桃忌の前後は、よく雨が続く。梅雨冷のため長袖を着るのか、それとも太宰の破滅的な一生を思い、寒気を催してか。
〇防人の歌碑の墳丘草茂る
 夏草の茂る墳丘に、家族や故郷を思う防人の切ない思いが息づいている。
〇木道を渡る鈴の音水芭蕉
 水芭蕉の群生する沼地に通された木道。リュックに結ばれた鈴の音が人の動きを伝える、静謐な空間。
〇木苺やなべて甘酸っぱい昔
 木苺のような野生の木の実は、ただ甘いだけではなく、酸っぱさや苦みがある。楽しいことも辛いこともあった昔が懐かしい。
ふたばさん (8augfkle)2025/6/20 07:42削除
第702回選句

◎枝わかつ水路のひかり草茂る
 釧路湿原を俯瞰しているような情景が浮かんできました。「水路のひかり」が効いています。
○捨てられし墓石の山や草茂る
○木苺やなべて甘酸っぱい昔 
◯ 無い無いと眼鏡の行方蝸牛

(一句だけのコメントでスミマセン)
ちこりんさん (8mmormpc)2025/6/19 11:16削除
702回 選句

◎草茂る途切れ途切れの川の音
川辺に茂る草ぐさの匂い。そぞろ歩きながら、ふと物思いに川音が消える。
そんな光景と心情を想像させます。

○防人の歌碑の墳丘草茂る
取り合わせの良い一句。
ただ語順を替えて、墳丘の防人の歌碑とした方が、焦点がはっきりするように思います。

○人家果て木霊の返る夏の山
静かな深山。木霊の返る夏は懐かしさを誘います。

○旅先の夜毎に洗う夏帽子
リアルな一句。夏帽子に様々な旅の思い出が重なります。


☆暑いアツイ夏がやって来ました。外に出るのも勇気がいります。熱中症怖いですね。
皆さまご自愛ください。
不来方さん (8b8tdv36)2025/6/16 22:21削除
第702回選句

◯草茂る先祖の墓のまろき石
◯ 捨てられし墓石の山や草茂る
 「草茂る」と「墓」の取合せの句としては二句ともに読む対象が個性的。前句は昔の墓の「まろき石」が先祖代々の系譜を詠って味わい深い。私の故郷でも庶民の昔の墓は石だけ置いて供養するのが多かったようだ。
後句は墓そのものではなく「墓石」しかも「捨てられし」だからそういう専門的な捨て場があるのだろう。墓仕舞いもあれば墓石の世代交代もあるのだろうが、何れにしても無常を感じる。余談ながら城の石垣には墓石がかなり混じっているらしい。

◯夏草を刈る木曜の開業医
 皮膚科や整形外科の開業医は木曜日が休みのところが多い。日常と非日常のギャップがリアルで面白い句。

◎木苺やなべて甘酸っぱい昔
 どうしてもこういう郷愁をそそられる句には弱い。「木苺」のもつ甘酸っぱさは胸中深く蔵された味覚でもある。
少子高齢化・大都市集中の時代の先の(郷愁)は何に感じるのだろう。俳句のテーマとして残っているのだろうか。

◯ 無い無いと眼鏡の行方蝸牛
「有る有る」感満載の句。ゆっくりと歩む「蝸牛」は作者の自己投影かも。

◯ 香水の仄と机上のメッセージ
 ドラマチックな仕立てが魅力的。微かに香水の薫るメッセージには何が書いてあるのだろうか?想像力を刺激される。
返信11
天馬さん (9ew8kwc6)2025/6/15 13:53 (No.134406)削除
703回お題

季語 : 梅雨

文字 : 家


雑詠
返信
ちこりんさん (8mmormpc)2025/6/22 15:52削除
703回 投句
鉄の門すいと抜けゆく梅雨の蝶

緑陰の風の行方や山家集

蜘蛛の囲に透ける青空放浪記
天馬さん (9ew8kwc6)2025/6/22 15:24削除
703回投句

青梅雨や飯おかわりの変声期
やませ来る家族表札錆び廃家
炭酸の粒の八方青時雨
まきえっとさん (8rypn25h)2025/6/22 14:40削除
第704回麦っこ投句

梅雨晴の天地無用の箱抱え
旱梅雨畳に家具の跡の付く
夏帯のポンと叩いてしまう嘘
こがめさん (8atk17xs)2025/6/22 14:12削除
第703回麦っこ投句
梅雨晴やバス停の椅子あっちっちと

トマト農家今日も列なす直売所

櫂止めて動きの止まる恋ボート
まりさん (8md9x4e2)2025/6/22 11:12削除
703回投句

いぶかしむ猫の瞳孔梅雨の月 
旧岩崎家エントランス蟻惑う
大空へ子燕一羽また一羽
ハナハナさん (8ws7lb4p)2025/6/22 08:13削除
第703回

軒下を通路する猫梅雨さなか
八十路来て実家は遠く盆近し
口下手と言えど饒舌初蛍
のんさん (9jnxskgj)2025/6/21 22:15削除
第703回 投句

添文に見舞いの言葉つゆ晴れ間
家並の途切れ岬へ南風
長き午後眠気を覚ますかき氷
メイさん (9krcygtf)2025/6/21 09:57削除
703回投句
荒梅雨や博物館の大き窓
空っぽの実家の二階遠花火
こんにちはと隣の坊や夏の蝶
ふたばさん (8augfkle)2025/6/20 00:33削除
第703回投句

コンクリの打ち放しビル梅雨湿り
家紋入り仕付けのままの絽の喪服
軽トラの吸い込まれゆく夏木立
不来方さん (8b8tdv36)2025/6/19 15:36削除
第703回投句

丈六の白毫が好き梅雨の蝶

ドローンの死角に虻の空の家

人生の真っ只中を梅雨夕焼
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/6/17 08:56削除
703回投句
街路樹に犇く椋鳥(むく)や走り梅雨
食材は地物の野菜梅雨山家
父の日の電話は妻へ末息子
返信11