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こがめさん (8atk17xs)2023/11/12 16:32 (No.79663)削除
第620回麦っこお題

620回 麦っこお題
季語   枯葉

文字   子

雑詠   鳥のこと
返信
智美さん (8kfpafc0)2023/11/20 07:19削除
第620回  投句

日一日枯葉に埋もる村の黙
榾爆ぜて山家に残る子守唄
小春日や子らの遊びを見る鴉
ちこりんさん (8mmormpc)2023/11/19 20:04削除
620回 投句
バス停の裸電球散る枯葉
一湾を囲む堤防冬帽子
帆柱の傾く潮目冬かもめ
天馬さん (8wo186pe)2023/11/19 18:03削除
620投句

一葉ごと音色違えて枯葉かな
熊の子の奥に母熊揺るる笹
朝刊の一面白鳥初飛来
のんさん (8b8xe2bx)2023/11/18 21:41削除
第620回 投句

枯葉道大規模団地の高齢化
冬うらら子に頼り切る電子機器
冬晴れの国境の河白き鳥
ハナハナさん (8wiupmvi)2023/11/18 20:03削除
黙々と枯葉集める紺絣
子の遊び朴の枯葉は父の皿
電源の届かぬ里や白鳥来
太郎さん (8oylunww)2023/11/18 13:43削除
麦っこ620投句
一望の蓮田やからからと枯葉
切り貼りの花の増えたる白障子
山鳩のかけあい焚火の爆ぜる音
こがめさん (8atk17xs)2023/11/17 22:06削除
第620回麦っこ投句
枯葉舞う並木を走るサッカー部

賑やかに椅子取りゲーム冬麗

初鴨を待つ野川の見守り隊
まりさん (8md9x4e2)2023/11/16 09:55削除
620回投句

山門も鳥居も枯葉走る中
山眠るイーハトーブの小さき椅子
冬鴎吃水深く戻る船
不来方さん (8b8tdv36)2023/11/15 08:38削除
第620回投句

枯葉愛すヴェルレーヌにはなれずとも

城ヶ島へ天使の梯子白秋忌

寒鴉の眼と合う羅漢の目のやさし
ジュピターさん (8pymq0ud)2023/11/13 17:44削除
620回投句

 枯柏鳴るや高炉の消えた街
 遊学の子の帰る夜の鯨鍋
 内証を知り尽すやに寒鴉
返信10
まりさん (8md9x4e2)2023/11/13 10:04 (No.79756)削除
出題をよろしくお願いいたします。

11月19日  太郎
11月26日  天馬
12月 3日  のん
12月10日  ジュピター
12月17日  智美
12月24日  不来方
12月31日  ちこりん
 1月 7日  ハナハナ
 1月14日  こがめ
返信
返信0
ちこりんさん (8mmormpc)2023/11/5 19:04 (No.78396)削除
619回 麦っこお題
季語   立冬
文字   発
雑詠   嬉しい事 何でも
返信
智美さん (8kfpafc0)2023/11/12 17:57削除
第619回  投句

視野に入る流木一本浜立冬
黄落や新宿発の信濃行
和服に靴跳ねる境内七五三
のんさん (8b8xe2bx)2023/11/12 15:22削除
第619回 投句

冬に入る玄関ドアの二重鍵
聞き分けは発展途上七五三
着膨れを落とさぬように宮参り
ちこりんさん (8mmormpc)2023/11/12 08:31削除
619回 投句
立冬や水平に拭く窓の果て
葬の天の発光草の霜
靴音に朝の鼓動や花八手
ハナハナさん (8ws7lb4p)2023/11/10 22:30削除
第619投句

吾町の空き家彼方此方冬来る

発揮するテニスのサーブ木守柿

オムライスふっくら冬のレストラン
不来方さん (8b8tdv36)2023/11/10 15:30削除
第619回投句

勤行を了え立冬の香を聞く

山眠るひとりの駅の発車ベル

終わりなき「六甲おろし」秋の果
こがめさん (8atk17xs)2023/11/10 11:44削除
第619回麦っこ投句

立冬の薬湯賑わう山の宿

山寺へ増発バスの紅葉狩

小春日や揮毫の構え流れ出す
まりさん (8md9x4e2)2023/11/9 19:45削除
619回投句

黒富士の空の朱鷺色冬来る
冬薔薇深紅巨人軍発祥地
風一陣からころ笑い出す枯葉
太郎さん (8oylunww)2023/11/8 12:40削除
麦っこ619投句
今朝冬の牛舎弦楽セレナーデ
林檎一つ吊り敏感な発条秤
ひさびさに雀来て鳴く一茶の忌
ジュピターさん (8pymq0ud)2023/11/6 15:53削除
619回投句
 冬立つや大仏さんはやや猫背
 原発の稼働する街鶴渡る
 真鴨二羽小さき川に帰りきぬ
返信9
まりさん (8md9x4e2)2023/10/30 15:54 (No.77122)削除
617回投句一覧&選句

「柿」
柿吊す家族の簡易郵便局
熟柿落つ犬の鳴かない峡の村
竹籠に飴色の艶柿を盛る
柿たわわ一揆の哀史残る村
伝説の太郎と次郎柿は実に
島の子は十人木守柿高し
渋抜きの身不知柿や里便り
故郷から届き直ぐ剥く庄内柿
円相の汝(な)へ福相の富有柿
柿捥ぐやオヤツなど無き少年期

「結」
菰巻の結び目揃う松並木
直会の結びの言葉雁渡る
クラフトの固き結び目今年米
里芋の煮え結論の出ぬ話
結界はこれより先と烏瓜
黄落や作務衣の紐の片結び
靴の紐結ぶ練習秋高し
冬近し南の窓にもう結露
結末を見逃すドラマ夜長かな
末枯や虚線で結ぶ国と国

「雑詠」
切株の重なり合いて初なめこ
マイク持つジャズメンの皺秋深し
別院はビル一階やうそ寒し
十三夜針孔探る刺繡糸
吾影の両手の荷物十三夜
濁声の「日なたの道で」首都晩秋
声明の怒りにも似て紅葉寺
秋惜しむ四方を山に囲まれて
下の名で呼び合う奴と酌む新酒
秋深む夜明けの町や虹が立つ


ふたばさんはしばらくの間お休みです。
返信
太郎さん (8oylunww)2023/11/11 14:54削除
麦っこ617選句
◎柿たわわ一揆の哀史残る村
○十三夜針穴探る刺繍糸
○吾影の両手の荷物十三夜
○声明の怒りにも似て紅葉寺
智美さん (8kfpafc0)2023/11/5 22:41削除
第617回  選句

◯柿たわわ一揆の哀史残る村
 「一揆」はどれも「哀史」として残っています。たわわに実った柿がお供え物のような・・・。

◯菰巻の結び目揃う松並木
 歴史ある松並木の菰巻はきっとことさら気を使うことでしょう。
 整然とした街道のたたずまいが想像できます。

◯十三夜針孔探る刺繍糸
 「針孔を探る」悩ましさも「刺繍糸」でそれほど深刻にならず救われます。
 「十三夜」との取り合わせもいいと思います。 

◎吾影の両手の荷物十三夜
 十三夜の美しい、何となくロマンチックな夜と、両手に荷物をぶら下げて帰る我が姿とのちょっとしたミスマッチに
 自分の影を見て気づいたという。少し離れたところにいる己が見えているようで面白いと思いました。
ちこりんさん (8mmormpc)2023/11/4 20:17削除
617回 選句
○熟柿落つ犬の鳴かない峡の村
犬の鳴かない村に想像が膨らみます。静けさよりも住人の既に消えた廃村なのではなかろうかと。中七のリアルな描写に惹かれました。

◎濁声の「日なたの道を」首都晩秋
かつての朝ドラで、心に響いた曲。優しい歌声とメロディ。登場人物の人生に重なりました。都会のジャズバーの風景も広がります。

○声明の怒りにも似て紅葉寺
実際には聞いた事はありませんが、中七に作者の思いが投影されています。この時代の怒りの行き場が見当たりません。無力感をどうすればいいのでしょう。
ジュピターさん (8pymq0ud)2023/11/4 17:14削除
◎濁声の「日なたの道で」首都晩秋
 大都会の片隅で、しみじみと更けゆく秋を実感するのは、アート・ブレーキーのこの歌。
 あの濁声は今もなお懐かしい。
〇クラフトの固き結び目今年米
 丈夫なクラフト紙にぎっしり詰め込まれた今年米。固い結び目は、丁寧に保存された証です。
〇黄落や作務衣の紐の片結び
 作務衣はいろいろな人が身に着けるが、この場合はやはりお坊さんか?細部に目が行き届いており
 立ち姿の良い句。
こがめさん (8atk17xs)2023/11/4 14:28削除
第617回麦っこ選句

◎柿たわわ一揆の哀史残る村
「中七」の表現から歴史に詳しいかたかなと思いました。「柿たわわ」まで作ってそのあとが続きませんでした。参考になりました。

○柿捥ぐやオヤツなど無き少年期
懐かしいです。干柿にして食べていました。今は干柿にして義姉が送ってくれるのを待っています。

○十三夜針孔探る刺繡糸
「 針孔探る」から年代を感じますが刺繍が大好きな方なんだなと思いました。

○下の名で呼び合う奴と酌む新酒
いいですね。仲良しの良さが浮かんできます。
天馬さん (8wo186pe)2023/11/4 14:25削除
617選句
○熟柿落つ犬の鳴かない峡の村
犬も長生きに。子供と同居していない年配のご近所の皆さんは、飼いたいけれど最後までみれないからなぁと、うちの老トイプードルを撫でてくれます。
○結界はこれより先と烏瓜
烏瓜、見かけなくなりました。子供の頃は毒々しさやぶら下がり方がとても怖かった。
◎末枯や虚線で結ぶ国と国
ウクライナ、ガザ…、戦闘ニュースにどこか麻痺している自分を感じて反省しますが、では何をしたら良いのか…。
○切株の重なり合いて初なめこ
夫のヤマのナメコは大豊作で、冷凍庫がパンパン。
天然ナメコはつやつやで旨い!
のんさん (8b8xe2bx)2023/11/4 13:54削除
第617回 選句
〇柿たわわ一揆の哀史残る村
 この句を読みながら何故か、今年多発している熊の出没を思いました。この句の主題とはずれるかもしれませんが、村が動物とも共存していって欲しいです。

〇菰巻の結び目揃う松並木
 防寒と害虫対策としての菰巻、庭園等では見たことがありますが、並木は見たことがありません。「結び目揃う」に臨場感があります。

〇クラフトの固き結び目今年米
 米袋の口の閉じ方は独特ですね。視点が新鮮です。

〇黄落や作務衣の紐の片結び
 さりげない句ですが、秋の終わりのしっとりとした空気感を感じます。

◎声明の怒りにも似て紅葉寺
 声明の力強い声が佳境に入ると怒りにも似る、今の時代祈りに心が籠るほどそうなるのでしょう。
まりさん (8md9x4e2)2023/11/4 09:41削除
617回選句

〇熟柿落つ犬の鳴かない峡の村
中七に意表を突かれました。深い意味を含むのでしょう。

〇直会の結びの言葉雁渡る
かっちりしたお手本のような形の句。神事での直来は経験ありませんが、仏事でも似たような場面があり、幾度か経験しています。

〇吾影の両手の荷物十三夜
実景をそのまま句にしたのでしょうが、気負いのない取り合わせに惹かれました。十三夜も十五夜も美しい月でした。
今年は8月も9月の名月も10月も美しい満月でした。

◎声明の怒りにも似て紅葉寺
二人の声明はまるで二重唱のような美しい響きですが、たくさんの僧の声明は、佳境にはいると怒りのようにも聞こえます。
この世界情勢の中では猶更そう聞こえそうです。
ハナハナさん (8ws7lb4p)2023/11/3 18:15削除
617回選句

「柿」
〇柿吊す家族の簡易郵便局
局長は父、地方には簡易郵便局を見ることがあります。季語で家族の簡易郵便局とわかりやすい景
〇伝説の太郎と次郎柿は実に
柿の種類に輝太郎柿、次郎柿、が有ることを知りました。太郎と次郎の伝説は無知ですが
掲句にひかれました。

「結」
〇直会の結びの言葉雁渡る
直会に出会った経験はないのですが、神の供物は神聖なるものと父や母からきかされていました、結びの言葉も尊いものなのでしょう。


〇クラフトの固き結び目今年米
「クラフトの固い結び目」に収穫されたお米への気持ちが全部入っているように思います

雑詠」
◎十三夜針孔探る刺繡糸
針孔を探る刺繍糸、共感です本当に針孔に糸が通せなくなりました。
幸せに送ってこられた年代そして十三夜が輝いています。
〇秋惜しむ四方を山に囲まれて
今年は遅い紅葉でしたが駆け足で冬がきそう、素敵な秋の山に囲まれて名残を惜しんでおられるのでしょう。
不来方さん (8b8tdv36)2023/10/30 21:34削除
第617回麦っこ選句

○熟柿落つ犬の鳴かない峡の村
○柿たわわ一揆の哀史残る村
 趣きは若干異なるが二句とも山間の限界集落に近い寒村の句。かつては栄えた村の名残りが十七音の端々に垣間見える。前句は「犬の鳴かない」の侘しさと「熟柿落つ」の音がピッタリ。後句は代々語り継がれて来た一揆の哀史と、誰も採るものもいないたわわに実った柿との対比が味わい深い。

◎ 直会の結びの言葉雁渡る
 直会を経験したことはないが、歴史ある人界の神事と自然界の変わることない営み「鳥渡る」との放れ具合が丁度良い塩梅。

○ 黄落や作務衣の紐の片結び
 黙々と落葉を掃く修行僧の作務衣姿がありありと目に浮かぶ。

○ 吾影の両手の荷物十三夜
 「両手の荷物」の影のリアル感がいい。

※固有名詞の柿の句はそれぞれ特長をよく捉えた佳句揃い。絞り切れなかった。
返信10
不来方さん (8b8tdv36)2023/10/29 08:23 (No.76947)削除
第618回 麦っこお題

季語  黄落
文字  雲
テーマ 数
(このテーマは以前にもありましたが久しぶりです。「数」そのものでも「数字」でもその他「数」からの連想であればなんでも可。)
返信
智美さん (8kfpafc0)2023/11/5 22:10削除
第618回  投句

黄落や将軍墓への長い段
残照の秋夕雲へ入る機影
一椀を呈す尼寺の白い萩
のんさん (8b8xe2bx)2023/11/5 17:37削除
第618回 投句

 校庭は昔のままに黄落期
 雲速き日の反戦集会暮の秋
 七十は若手たわわに柿すだれ
太郎さん (8aq3zcoi)2023/11/5 09:49削除
麦っこ618投句
黄落や道着の群の鬨の声
打杭機の反響さやに鰯雲
柿熟れて又三郎が駈けてくる
こがめさん (8atk17xs)2023/11/4 14:32削除
第618回麦っこ投句
黄落や捨墓隠る杜の隅

雲梯でサルのものまね文化の日

庭先で障子を洗う夫ひとり
天馬さん (8wo186pe)2023/11/4 13:53削除
618投句

黄落期馬搬の深き轍跡
せめぎ合う姫神山よ冬雲よ
全児童八人校庭は花野
まりさん (8md9x4e2)2023/11/4 11:37削除
618回投句

黄落を湛える水面歩く歩く
入港の汽笛のどやか鰯雲
銀杏ちるひらひら手話の十の指
ちこりんさん (8mmormpc)2023/11/3 19:42削除
618回 投句
黄落の鴨場や江戸の風渡る

雲を成す将軍の松秋麗

一杯の離宮の御薄白秋忌
ハナハナさん (8ws7lb4p)2023/11/3 18:31削除
618麦っこ投句

黄落や公衆電話の消えた駅
乱雲の広がる湖面スワン来る
一杯の新酒の試飲蔵の町
不来方さん (8b8tdv36)2023/11/3 16:27削除
第618回投句

黄落の外苑無口なる過客

金色の雲に隠るる後の月

工房の三畳一間秋惜しむ
ジュピターさん (8pymq0ud)2023/10/30 18:31削除
618回投句

 黄落や豊後臼杵の摩崖仏
 捨案山子雲の流れを刻みゐて
 コスモスの数だけ風の吹きゐたる
返信10
まりさん (8md9x4e2)2023/10/23 10:33 (No.76266)削除
616回投句一覧&選句

「星月夜」
ごめんねのごを口ごもり星月夜
母許へ弟が逝く星月夜
山峡に絶えぬ囁き星月夜
パソコンの不調回復星月夜
けものめく安房の岬山星月夜
旅一夜会話の弾む星月夜
星月夜遠回りしてポストまで
母の香の残る離れ家星月夜
嘗て父子相伝の島星月夜
星月夜みんな主役の野外劇
塾の子を出迎える駅星月夜

「長」
長距離バス明け行くほどに野路の秋
長き夜の弾く者のなき竪ピアノ
まあ長いこと連れ添いて菊日和
長き夜やサティの曲をリピートす
長老のいつも控え目草紅葉
福助の耳朶長し秋日和
長き夜の心それぞれ灯それぞれ
錦秋の山の音聞く長湯かな
一望の駱駝薯畑長寿村
ワクチンの長い行列冬隣
長き夜の枕辺に聴く芥川

「海の幸」
なめろうは男の料理鰯雲
戦争は身の裡にあり秋刀魚焼く
焼立てのホタテ振舞う芋煮会
豊の秋人気メニューの海鮮丼
芝浦の運河狭しと鯔の群れ
骨密度年相応と鰯干す
トロ箱の隠れんばかり初さんま
五年後を目指す発射やさんま焼く
望郷や鮭をぶっ込む漁師鍋
故郷の水の甘やか鮭遡上
鮭上る側溝網走番外地
返信
智美さん (8kfpafc0)2023/11/5 16:34削除
第616回  選句

◯嘗て父子相伝の島星月夜
 今はもう昔のしきたりはなくなってしまった。星の数と美しさは変わらない。

◯長き夜やサティーの曲をリピートす
 長き夜と付き合うにはサティーはうって付け。
 弾いても聴いても慰められ、癒されます。でもかえって、悲しみが湧いてくることもあるので
 引き込まれ過ぎないようにしないと・・・。

◎望郷や鮭をぶっ込む漁師鍋
 燃える火、鍋からの湯気が見え、味噌と鮭と野菜の匂いがしてきます。
ジュピターさん (8pymq0ud)2023/10/29 19:25削除
616回選句
 ◎望郷や鮭をぶっ込む漁師鍋
  上五がやや説明っぽいが、海の恵みの豊かさが存分に詠み込まれていると思います。
 〇母の香の残る離れ家星月夜
  ここはやはり母の香ですか。父の香では詩になりませんかね?
 〇錦秋の山の音聞く長湯かな
  その昔、黒湯温泉の露天風呂に一人で浸かっていた時、もし熊が出てきたらどうしようと不安になり
  慌てて宿に駆け込みました。
天馬さん (8wo186pe)2023/10/29 13:43削除
616選句

◎母許へ弟が逝く星月夜
夫の兄はずっと独り暮らしで、義母に一番心配されてましたが、一人で逝ってしまいました。みんなを心配させて…と、あの世で母に小言を言われていそうです。
○母の香の残る離れ家星月夜
晩年の母を思い出しています。
○錦秋の山の音聞く長湯かな
北上高地の夫の作った石風呂の窓を全開すると天の川が見えます。缶ビール片手に長湯…最高です。
太郎さん (8aq3zcoi)2023/10/29 12:17削除
麦っこ616選句
「星月夜」
○母許へ弟が逝く星月夜
◎母の香の残る離れ家星月夜
「長」
○まあ長いこと連れ添いて菊日和
○福助の耳朶長し秋日和
のんさん (8b8xe2bx)2023/10/28 12:22削除
第616回 選句

〇母許へ弟が逝く星月夜
 自分より若い兄弟との別れは辛いものです。星になった母の元へ向かっていると思うと心が少し安らぎます
 
〇まあ長いこと連れ添いて菊日和
 今は長寿の方が多いのでご近所にも金婚式を遙かに超えたご夫婦が結構います。大変な事もあったけれど今は幸せ、良い季語です。

〇錦秋の山の音聞く長湯かな
 「錦秋の山」日本の山の一番美しい頃、一人音無き音に浸っているのは自分へのご褒美の時間です。

◎戦争は身の裡にあり秋刀魚焼く
 現実とは思いたくない程悲惨な戦争が日々報道されています。見守る事しかできずサンマを焼いている自分に歯がゆさを感じているのでしょう。

〇望郷や鮭をぶっ込む漁師鍋
 豪快で美味しそう、「ぶっ込む」がいかにも漁師鍋です。
ちこりんさん (8mmormpc)2023/10/26 18:23削除
616回 選句
○母の香の残る離れ家星月夜
母屋から少し離れた隠居部屋なのでしょうか。お母様の思い出と星月夜が響き合います。

○まあ長いこと連れ添いて菊日和
あらまぁ。呟きに温かな情愛を感じます。共感。

◎戦争は身の裡にあり秋刀魚焼く
身の裡にある戦争が重いですね。重層的で様々な事を考えさせます。下五の軽みもいい。見事な構成。
ハナハナさん (8ws7lb4p)2023/10/26 08:22削除
616回選句

「星月夜」
〇山峡に絶えぬ囁き星月夜
〇けものめく安房の岬山星月


「長」
◎まあ長いこと連れ添いて菊日和
人生の大部分がご夫婦ですごされ、菊日和の季語で幸せを感じます。
〇錦秋の山の音聞く長湯かな

「海の幸」
〇トロ箱の隠れんばかり初さんま
〇望郷や鮭をぶっ込む漁師鍋
まりさん (8md9x4e2)2023/10/25 19:53削除
616回選句

〇母許へ弟が逝く星月夜
悲しみも、こういう措辞に抱かれたら美しい。

〇母の香の残る離れ家星月夜
共感。離れ家とはいわゆるご隠居部屋だったのでしょうか。星月夜がちょっと切ない。

〇まあ長いこと連れ添いて菊日和
天馬さんちのご主人はモノづくりの天才。生活に必要なもので作れない・造れない・創れないものはないのではと思うくらい。廃材使いの名手というか、もはや発明家。菊日和がのんびりとあたたかい。山小屋は今、白樺の黄落のころでしょうか。

〇福助の耳朶長し秋日和
長い耳朶は当たり前ですが、季語によって新鮮に感じます。

◎戦争は身の裡にあり秋刀魚焼く
ロシアに次いで突然のハマス。虐げられてきた歴史を考えると複雑ですが、あまりの非人道的さに目をそむけたくなります。戦争は「身の裡」にあるというとらえ方に共感しました。静かに強い。俳句としては理が勝つという見方もあるでしょうが。。。

〇望郷や鮭をぶっ込む漁師鍋
海の傍で育った方の句なのでシンプルで力強い。何よりおいしそう。食べ物の句はおいしそうに思えないとダメなそうですよ。
こがめさん (8atk17xs)2023/10/25 11:18削除
第616回麦っこ選句

◎まあ長いこと連れ添いて菊日和
〇福助の耳朶長し秋日和
「季語」により気持ちが伝わってきます。「まあ長いこと」の表現が自然にでてきたんですね。いいですね。いつまでもお幸せに。
「耳朶長し」の焦点化がいいなと思いました。

〇芝浦の運河狭しと鯔の群れ
〇トロ箱の隠れんばかり初さんま
〇望郷や鮭をぶっ込む漁師鍋
自然、環境への感謝を忘れたくないですね。地域の景が浮かんできます。私は海の幸より川の幸で大きくなりました。自分で釣ったり掴み取りをしました。でも「秋刀魚」「鮭」はよく食べましたが。車で売りにきていました。鯨肉もたべたな。
不来方さん (8b8tdv36)2023/10/23 18:23削除
第616回選句

○ 母許へ弟が逝く星月夜
 切な過ぎる句意だが読み手としては「星月夜」で救われる。

○ 嘗て父子相伝の島星月夜
 「嘗て」が眼目。殆ど跡取りのいなくなった島。今は島に限らず日本全国至るところにこういう「村」はある。限界集落の句は多いが、この社会的テーマは「戦争」やか原爆」のテーマと同様いくらでも読む価値あり。

○ まあ長いこと連れ添いて菊日和
○ 福助の耳朶長し秋日和
二句とも季語が効いている。
前句は口語の呟きと菊日和がピッタリ。後句は如何にも秋日和の句。幸せな気分になる。取合せの妙。

◎ 望郷や鮭をぶっ込む漁師鍋
上五で難しい観念語を「や」切れで使い、中七下五の客観的表現で上五を補完する作り方。作者の郷愁にある豪快な「漁師鍋」が見事に描かれていて、故郷の人の気質まで想像出来る。
返信10
まりさん (8md9x4e2)2023/10/16 21:05 (No.75569)削除
615回投句一覧&選句

「無花果」
無花果熟れ牛らひたすら草を食む
無花果や種の数ほど愛がある
仏壇の無花果下げて話継ぐ
おもちゃで喧嘩いちじくを半分こ
無花果やものは平たく良いほうに
無花果啜る少年の日の飢餓に似て
無花果や跡取りが来て味見する
無花果や跡継ぎのゐぬ産土社
食べ頃の無花果探す朝の庭

「端」
マフラーの端が絡まるリュックサック
後の月銀座の端の定食屋
端座して虫の音を聞く猫の居て
夢の端に母どこまでも秋桜
鈴本の跳ねて夜長の池之端
十三夜端切れの眠る小抽斗
山の端に月登り来る弥陀ヶ原
秋深し村に秘蔵の木端仏
終点は島の突端秋深む

「雑詠」
黄落や金網錆びし焼却所
明王の背負う火焔や秋深し
満月や瓦礫の街の子の涙
鳥影は塒へ筑波まで刈田
鴉鳴く釣瓶落しのノッポビル
鯖雲へ生るる若き波しぶき
病得て木偶の眼にひつじ雲
水枯れた井戸がそのまま金木犀
碧空や無花果熟るる法学部
返信
智美さん (8kfpafc0)2023/11/4 15:06削除
第615回  選句

◯無花果啜る少年の日の飢餓に似て
 毎朝、熟れた無花果と鶏の玉子を庭から探してくるのが私の「仕事」でした。
 玉子はせいぜい3個どまり、無花果が家族5人分採れた時は本当に嬉しかったのを覚えています。
◯鈴本の跳ねて夜長の池之端
 固有名詞が二つも入っているのに気にならないのが不思議。
 それぞれの固有名詞の持つ歴史や、イメージが読者に広がりを与えてくれるのでしょう。
◎十三夜端切れの眠る小抽斗
 「端切れの眠る」がとてもいい。実感として受け止められる。
 「十三夜」との取り合わせも美しい。 
◯秋深し村に秘蔵の木端仏
◯鳥影は塒へ筑波まで苅田
太郎さん (8aq3zcoi)2023/10/30 16:07削除
麦っこ615選句
○鈴本の跳ねて夜長の池之端
○秋深し村に秘蔵の木っ端仏
○満月や瓦礫の街の子の涙
◎鯖雲へ生るる若き波しぶき
ちこりんさん (8mmormpc)2023/10/26 18:03削除
615回選句
◎無花果啜る少年の日の飢餓に似て
飢餓の記憶は無きに等しいのですが、掲句の思いは分かるような気がします。
取り合わせの妙。

○十三夜端切れの眠る小抽斗
抽斗の中の端切れ。捨てるに捨てられぬ思い出があるのでしょう。もしかしたら、実家で見つけたお母様の取り置いた品かとも。
季語と響き合います。

○明王の背負う火焔や秋深し
何故に火焔を背負うのかと仏に詳しくないながら、強烈な印象を抱いたものです。我が身に重ねて様々な思いを抱いている作者の姿。

○鳥影は塒へ筑波まで刈田
広々とした秋らしい風景。シンプルですっきりとした描写がいいですね。
ジュピターさん (8pymq0ud)2023/10/22 17:09削除
615回選句
◎後の月銀座の端の定食屋
 銀座にも寂れた場所がある。そこにある定食屋を名残の月が煌々と照らしている。
〇無花果や種の数ほど愛がある
 イチジクの果肉は小さい花の集まりで、その中には種子があるが、日本産の無花果は発芽しないと聞いている。
 しかし夥しいほどの愛が詰まっていると作者は詠んだ。
〇秋深し村に秘蔵の木端仏
 村民だけが知るお宝の円空仏がある。年々歳々短くなって行く秋であるが、ほんのささやかなことに驚き、感動したいものだ。
〇鳥影は塒へ筑波まで刈田
 利根川流域の刈田千畳、雄大な景色が時間の移ろいと共に詠まれている。
ふたばさん (8augfkle)2023/10/22 11:46削除
第615回選句

〇無花果啜る少年の日の飢餓に似て
 「無花果を啜る」に、飢えていた子供たちの戦後の映像が髣髴とされます。

〇後の月銀座の端の定食屋
 オシャレな銀座に庶民的な定食屋。意外性があります。

〇夢の端に母どこまでも秋桜
 母恋う詩ですね。秋桜の広がる野の風景が美しい。

◎満月や瓦礫の街の子の涙
 毎日流れる悲惨な戦争の映像に言葉を失います。機能不全な安保理には苛立つばかり…。
のんさん (8b8xe2bx)2023/10/21 21:53削除
第615回 選句

〇無花果や種の数ほど愛がある
 無花果の種、言われてみれば小さいのが沢山、愛は多いほど素敵です。

〇無花果やものは平たく良いほうに
 少し舌足らずな感じがしたのですが、世界では新たな紛争が起きています。平たく良い方に向かって欲しいと切に願います。

◎後の月銀座の端の定食屋
 銀座も広い、端っこには日常があります。季語の少し冷たい空気感も良く合っていると感じます。

〇鈴本の跳ねて夜長の池之端
 リズムの良い句です。下町の粋がお洒落な句です。

〇明王の背負う火焔や秋深し
 怒った顔の多い明王、深まりゆく秋に背負うものは火焔だけではないのでしょう。
こがめさん (8atk17xs)2023/10/20 11:01削除
第615回麦っこ選句


○無花果や種の数ほど愛がある
○無花果啜る少年の日の飢餓に似て
無花果は最近になってじっと見ることがありますが、よく知りませんでした。上記の句は無花果のへの思いが異なっているように感じます。どうしてだろうなと。。。。。
小さい時は野山の食べられる実がおやつでした。それが当たり前と思っていましたし、林檎、栗、あけび 桑の実らはよく食べていました。世代と環境の違いからくるのかな・・・。

◎夢の端に母どこまでも秋桜
母を思う作者の気持ちは「秋桜」にこめられているように感じます。爽やかなきれいな心の持ち主だったのだろうな。

〇満月や瓦礫の街の子の涙
テレビで見る戦争のむごさに胸が痛みます。「子の涙」でさらに切なくなります。月はどこでも変わらないのに・・・。
まりさん (8md9x4e2)2023/10/19 09:22削除
615回選句

◎無花果啜る少年の日の飢餓に似て
無花果に少年の日を合わせるのはごくごく普通ですが、飢餓で深まりました。不来方さんの年代では、食べ物の飢餓ではないかもしれません。心の飢えとか。
私、人生の半分ぐらいは無花果を知りませんでした。

〇後の月銀座の端の定食屋
銀座とはいえ、端っこに行けば庶民の定食屋はあるでしょう。後の月がいい。ちなみに、今年の後の月は10月27日です。

〇夢の端に母どこまでも秋桜
時間軸のちょっと不思議な句ですが、もう会えないお母さんと秋桜は似合いすぎるほど。

〇終点は島の突端秋深む
島ですから、電車やバスではなく、生活道路の終点なのかもしれません。静かな秋。
先日の初島吟行で「島に一本生活道路草の花」という句を作ったのは大御所でした。生活道路という固い言葉にさりげなく添わせた草の花。頂きませんでしたが、そうか、こう来るのかと思いました。

〇満月や瓦礫の街の子の涙
満月を見上げながら、全く終わりの見えない戦争を思う。瓦礫の中の子の涙や叫び声を思う。ただ抱きしめてやることもできない切なさ。
不来方さん (8jrlsjab)2023/10/17 10:16削除
第615回選句
◯無花果や種の数ほど愛がある
 無花果でなくても種の多い果物はいくらでもあるが、「愛がある」で妙に納得させられてしまう。実りある無花果はキリストの愛でもあり、母の愛でもある。その他色んな愛にもつながっていきそう。

◯後の月銀座の端の定食屋
 雅と俗の取合せが絶妙。

◎満月や瓦礫の街の子の涙
 時宜的にはガザ地区のパレスチナの子供の涙であろうが、もちろんウクライナ戦争やモロッコ地震、アフガニスタン地震など「瓦礫の街の子の涙」には枚挙に暇がない。満月はいつの時代でもどこでも煌々と照らすのみ。

◯鳥影は塒へ筑波まで刈田
 目線の焦点が良い。筑波まで一面の刈田。その刈田に映る鳥影。「地」の大景が動画のように移ろいでゆく。

◯病得て木偶の眼にひつじ雲
 この「木偶」は病を得た作者の自己投影であろうか。茫々とした心象風景とひつじ雲が重なって味わいがある。
返信9
智美さん (8kfpafc0)2023/10/22 07:06 (No.76133)削除
第617回 麦っこお題

 季語  柿

 文字  結

 当季雑詠
返信
太郎さん (8aq3zcoi)2023/10/30 15:27削除
麦っこ617投句
柿吊す家族の簡易郵便局
直会の結びの言葉雁渡る
濁声の「日なたの道で」首都晩秋
智美さん (8kfpafc0)2023/10/29 23:03削除
第617回  投句

熟柿落つ犬の鳴かない峡の村
靴の紐結ぶ練習秋高し
声明の怒りにも似て紅葉寺
のんさん (8b8xe2bx)2023/10/29 18:28削除
第617回 投句

竹籠に飴色の艶柿を盛る
里芋の煮え結論の出ぬ話
秋惜しむ四方を山に囲まれて
天馬さん (8wo186pe)2023/10/29 13:28削除
617投句

柿たわわ一揆の哀史残る村
クラフトの固き結び目今年米
下の名で呼び合う奴と酌む新酒
ちこりんさん (8mmormpc)2023/10/29 10:20削除
617回 投句
伝説の太郎と次郎柿は実に

末枯や虚線で結ぶ国と国

秋深む夜明けの町や虹が立つ
まりさん (8md9x4e2)2023/10/28 21:43削除
617回投句

島の子は十人木守柿高し
黄落や作務衣の紐の片結び
十三夜針孔探る刺繡糸
ハナハナさん (8ws7lb4p)2023/10/27 21:04削除
617回投句
渋抜きの身不知柿や里便り
結末を見逃すドラマ夜長かな
吾影の両手の荷物十三夜
こがめさん (8atk17xs)2023/10/26 23:15削除
第617回麦っこ投句

故郷から届き直ぐ剥く庄内柿
菰巻の結び目揃う松並木
切株の重なり合いて初なめこ
不来方さん (8b8tdv36)2023/10/26 14:25削除
第617回投句

円相の汝(な)へ福相の富有柿

冬近し南の窓にもう結露

マイク持つジャズメンの皺秋深し
ジュピターさん (8pymq0ud)2023/10/23 16:20削除
617回投句
 柿捥ぐやオヤツなど無き少年期
 結界はこれより先と烏瓜
 別院はビル一階やうそ寒し
返信10
ジュピターさん (8pymq0ud)2023/10/14 17:38 (No.75173)削除
616回出題

 季語  星月夜
 文字  長
 テーマ 海の幸
返信
天馬さん (8wo186pe)2023/10/23 10:13削除
616投句

ごめんねのごを口ごもり星月夜
まあ長いこと連れ添いて菊日和
トロ箱の隠れんばかり初さんま
智美さん (8kfpafc0)2023/10/22 23:41削除
第616回  投

母許へ弟が逝く星月夜
錦秋の山の音聞く長湯かな
五年後を目指す発射やさんま焼く
ちこりんさん (8mmormpc)2023/10/22 21:16削除
616回 投句

ハナハナさん、ようこそ!
一緒に俳句を楽しみましょう♪

山峡に絶えぬ囁き星月夜

長き夜の枕辺に聴く芥川

望郷や鮭をぶっ込む漁師鍋
のんさん (8b8xe2bx)2023/10/22 19:16削除
第616回 投句

パソコンの不調回復星月夜
長老のいつも控え目草紅葉
故郷の水の甘やか鮭遡上
太郎さん (8aq3zcoi)2023/10/22 15:58削除
麦っこ616投句
けものめく安房の岬山星月夜
長き夜の弾く者のなき竪ピアノ
鮭上る側溝網走番外地
こがめさん (8atk17xs)2023/10/22 14:41削除
第616回麦っこ投句

旅一夜会話の弾む星月夜

長距離バス明け行くほどに野路の秋

豊の秋人気メニューの海鮮丼
ふたばさん (8augfkle)2023/10/21 23:07削除
616回投句
星月夜遠回りしてポストまで
長き夜やサティの曲をリピートす
芝浦の運河狭しと鯔の群れ
ハナハナさん (8wiupmvi)2023/10/19 19:12削除
初めまして
お仲間に入れて下さい、俳句よちよち歩きですが皆様宜しくお願い致します
616回投句
母の香の残る離れ家星月夜
ワクチンの長い行列冬隣
骨密度年相応と鰯干す
まりさん (8md9x4e2)2023/10/19 09:23削除
616回投句

嘗て父子相伝の島星月夜
長き夜の心それぞれ灯それぞれ
なめろうは男の料理鰯雲
不来方さん (8jrlsjab)2023/10/18 09:26削除
第616回投句

星月夜みんな主役の野外劇

一望の駱駝薯畑長寿村

戦争は身の裡にあり秋刀魚焼く
ジュピターさん (8pymq0ud)2023/10/16 21:53削除
616回投句

 塾の子を出迎える駅星月夜
 福助の耳朶長し秋日和
 焼立てのホタテ振舞う芋煮会
返信11
まりさん (8md9x4e2)2023/10/8 19:57 (No.74427)削除
614回投句一覧&選句

「秋蚕」
子が走る天井裏の秋蚕棚
皇室の小石丸なる秋蚕かな
終バスは六時秋蚕の眠る村
指先に透ける秋蚕の重さかな
風の郷秋蚕と睡る宿しんしん
秋蚕の観察日記継続中
千年の系譜の山家秋蚕飼う
さわさわと桑食む秋蚕峡の暮
駐在に灯点る頃や秋蚕眠る
秋蚕飼う西に諏訪湖を望む村

「焚」
藁焚いて煙広がる苅田原
火を焚いて嬶ら迎える 秋刀魚船
焚き口の湯加減どうだの声良夜
懸崖の枯菊を焚く父の背ナ
風呂焚くもスイッチ一つ雁渡し
雁渡し風呂焚いている旅の宿
護摩焚きの読経一山曼殊沙華
暮れなずむ村籾殻を焚く煙
秋さぶや胸中深く焚く芥
秋冷の寝屋に焚きしむラベンダー

「雑詠」
秋水のひかりを違え音違え
叩き売る陶器の音や黄落期
観音の朱の唇に宿る秋
岩盤の湧水なるや新走り
何処とも知らず鳴く虫朽ちる虫
黄落や風を探せる風見鶏
一陣の風一服の昼の虫
野仏の崩れて坐る椿の実
対岸の声の近さや秋澄めり
秋思ふと動く歩道に身を委ね
返信
智美さん (8kfpafc0)2023/10/22 07:02削除
第614回  選句

◯終バスは六時秋蚕の眠る村
 終バスが六時!遠い遠い村ですね。お蚕さんと一緒に自然の営みの中に暮らす村人を想像します。

◎指先に透ける秋蚕の重さかな
 蚕(子供の頃から「お蚕さん」と呼んでいました)は、しっかりとした柔らかさで、意外に冷たく、重さがあります。
 摘まみ上げた時、「生きもの」の柔らかさと重さを感じます。子供の頃の指先の感覚が今でもはっきり残っていることに
 今回気が付いてびっくりしています。桑の葉を食べる音も意外と大きくて、その「さわさわ」とした音も耳に残っています。
 棚からはみ出しそうなお蚕さんをよく桑の葉の中に戻していました。でもお蚕さんは棚から落ちません。

◯秋さぶや胸中深く焚く芥
 燃やしてしまいたい芥や大事にしまっておきたい宝ものやら・・・。人間は厄介です。

◯対岸の声の近さや秋澄めり
 川向こうの声や山道の奥からの声が思いがけず近くに聞こえてびっくりすることがあります。
 秋の爽やかさ、澄んだ空気を感じる時です。
太郎さん (8aq3zcoi)2023/10/19 21:28削除
麦っこ614選句
「秋蚕」
○千年の系譜の山家秋蚕飼う
 「千年の系譜」は、およそ平安時代の末期頃に発するので、山奥の、先祖を落人とする平家谷伝説の伝わる集落などを想定するのが順当であろう。華やかではないが由緒ある家々が代々養蚕を生業のひとつとして暮らしているのである。
○さわさわと桑食む秋蚕峡の暮
 オノマトペが効果的で、軒並みに蚕を飼っている集落が眼に見えるようである。「暮」は、この場合日暮れ、夕、晩などの意であることは歴然としているのだが、幾分紛らわしいのは否めないだろう。、
「焚」
○暮れなずむ村籾殻を焚く煙
晩秋の夕方の、あの煙の匂いは未だに記憶の底にあり、掲句を読むと少年時代の田園風景が蘇ってくる。私の生まれたところは、令和になっても陸の孤島で、田畑や里山にこんな雰囲気がたっぷりと残っている。「村」は、少しく漠然としているので、眼に見えるモノを描写することも考えたい。
「雑」
◎対岸の声の近さ屋秋澄めり
 秋になって大陸から移動性高気圧がやってくると、空気が澄み、眼に入るものすべてがくっきりと鮮やかに見え、耳に入るもの全てがはっきりと聞こえる。対岸の人たちの声が思いがけない近さに聞こえてきたのである。結語は、「…澄める」と連体形にするところかもしれない。
○秋思ふと動く歩道に身を委ね
額に汗を滲ませ、せかせかと歩いてきて、動く歩道に身を置いた途端、そこはかとない秋思が湧き起こってきた。「身を委ね」が巧い表現だ。
ちこりんさん (8mmormpc)2023/10/18 10:19削除
614回 選句

○終バスは六時秋蚕の眠る村
限界集落は全国各地に。そんな山深い地にもバスは日に何本か通ります。コミュニティバスかもしれませんね。緩やかな時間の流れを感じる一句。

○さわさわと桑食む秋蚕峡の暮
現在地が明らかなので、景が浮かびます。さわさわと蚕が桑を食む音が効いてます。

◎秋さぶや胸中深く焚く芥

中七に詩情が滲みます。
眼前の芥、そして来し方の心の芥…深みある一句。

○対岸の声の近さや秋澄めり
秋の透明感を感じる共感の一句です。
天馬さん (8uov4p4u)2023/10/16 10:33削除
614選句

○終バスは六時秋蚕の眠る村
夫の遊ぶ丸太小屋から数キロ先のバス停は一日に3便ですが、乗客はひとりいればよい方です…。
○指先に透ける秋蚕の重さかな
しっとりとした重さが伝わります。
○千年の系譜の山家秋蚕飼う
北上高地を走っていると、思いがけぬ大きさの旧家に出合うことがあり、集落の歴史を考えることがあります。
◎秋水のひかりを違え音違え
せせらぎをこんなふうに表すことが出来ると勉強になりました。
ジュピターさん (8pymq0ud)2023/10/15 15:05削除
614回選句
 ◎暮れなずむ村籾殻を焚く煙
  昭和の中頃までの農村の原風景でしょうか。籾殻を焚く煙と匂いまでも伝わってくる。
 〇指先に透ける秋蚕の重さかな
  実際に蚕を触ったことはないが、こんな感じなのかな。
 〇火を焚いて嬶ら迎える 秋刀魚船
  漁船が着いて水揚げした跡には焚火の跡が残っていた。秋刀魚が大漁であった頃が懐かしい。
 〇対岸の声の近さや秋澄めり
  秋気澄めば対岸の声さえも間近に聞こえてくる。
ふたばさん (8augfkle)2023/10/15 00:04削除
第614回選句
〇千年の系譜の山家秋蚕飼う
〇火を焚いて嬶ら迎える 秋刀魚船
〇護摩焚きの読経一山曼殊沙華
◎暮れなずむ村籾殻を焚く煙
〇対岸の声の近さや秋澄めり

(コメントなくてすみません)
のんさん (8b8xe2bx)2023/10/14 11:51削除
第614回 選句
〇千年の系譜の山家秋蚕飼う
 山深い落人の村でしょうか。昔からの伝統的な暮らしが残っているようです。

〇秋蚕飼う西に諏訪湖を望む村
 村の場所が特定できそうですが、湖を望む澄んだ空気が感じられます。

〇護摩焚きの読経一山曼殊沙華
 護摩焚きで真っ先に浮かぶのは成田山ですが、護摩焚の炎と曼殊沙華の花の様子が響き合います。

◎暮れなずむ村籾殻を焚く煙
 ミレーの晩鐘を思わせる景でもありますが、そこに煙と匂いが加わり立体的な懐かしい日本の原風景となりました。
 
〇対岸の声の近さや秋澄めり
 秋になり、散歩するのにも心に余裕が出来ました。暑さの中では気付かなかった事、色々と発見しそうです。
まりさん (8md9x4e2)2023/10/13 10:45削除
614回選句

◎終バスは六時秋蚕の眠る村
蚕。幼い頃、隣家で飼っていたのを見ていましたし、大人になってから卵から孵化したばかりの小さな蚕を20匹ほど頂いて蛾になるまで育てた経験はありますが、どうしても昔話から出られませんでした。その上「秋」という負荷のついた「蚕」にはもう降参。この句は、終バスとの取り合わせで「現代の蚕村」がくっきり出ていて成功していると思います。

○風の郷秋蚕と睡る宿しんしん
これも現代。風の郷が曖昧でもあり詩的でもあります。

○暮れなずむ村籾殻を焚く煙
古き良き時代のあたたかい景。今でも時折見かけますが、あの広い田んぼでの煙さえ規制されるようになってもうどれくらいたつのでしょうか。

○一陣の風一服の昼の虫
稲刈りの途中の畦道での一服でしょうか。軽トラから熱い珈琲とちょっとしたおやつ。蒸芋や果物もあるかもしれません。

○対岸の声の近さや秋澄めり
「秋澄む」の秋はかなり短そうです。五感をフルに使って楽しみたいものです。
こがめさん (8atk17xs)2023/10/12 11:42削除
題614回麦っこ選句

○子が走る天井裏の秋蚕棚
小さい頃に隣の家でよく遊んでいました。蚕の繭をとったりと。
でも蚕より「桑子の実」を食べたことが思い出に残っています。二階や隣の小屋で育てていました。遊んで怒られました。

○指先に透ける秋蚕の重さかな
透かしてみてカラカラしていた景を思い出します。

○暮れなずむ村籾殻を焚く煙
もみ殻をてんこ盛りにしていぶしていました。煙たかったけどいい匂いでしたよ。

◎秋水のひかりを違え音違え
中七、下五の表現がとてもいいです。よく見てよく聞いての表現です。

○秋思ふと動く歩道に身を委ね
納得です。歩く歩道があるとすぐ乗ってしまいます。「愁思」の季語がぴったしです。
不来方さん (8jrlsjab)2023/10/9 09:49削除
第614回選句

◯指先に透ける秋蚕の重さかな
 とにかくリアルな句。秋蚕の透明度、質感、肌ざわりまで伝わって来る。

◎火を焚いて嬶ら迎える 秋刀魚船
 これもリアルな句。未明の秋刀魚の水揚げ港の生活感が余すところなく表現されている。

◯暮れなずむ村籾殻を焚く煙
 こういう農村の原景は都会近郊では見られなくなって久しいが、地方ではたまに見かける。ホッとする。「籾殻」に焦点を合わせたのもいい。文字詠「焚」の効用かも。

◯秋水のひかりを違え音違え
 秋の水の透明感がモチーフ。ひかりの角度も水自身の音も微妙にずれる感覚に共鳴。

◯秋思ふと動く歩道に身を委ね
 考え事が先か後かはともかく「歩く歩道」に感じた秋思に新しみあり(秋思は何でも合いそうだが、類想の罠にはいりやすいので難しい)
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