麦船橋句会

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掲示板の主旨に反する投稿は掲載されません。掲載の是非は管理者が判断いたします。予めご了承願います。
太郎さん (8aq3zcoi)2023/5/29 19:46 (No.61306)削除
不来方さん
 投句一覧に誤りがあったので訂正版を載せたところ、不来方さんの選句を落としてしまいました。お手数をおかけして恐縮ですが、もう一度選句を投稿してくださるようお願いいたします。
返信
返信0
天馬さん (8bszqp0p)2023/5/21 19:12 (No.60547)削除
595お題

季語 ビール
文字 草
雑詠
返信
c
太郎さん (8aq3zcoi)2023/5/29 16:06削除
麦っこ595投句
家書売りし夜の一杯の黒ビール
軍歌猥歌歌いし学寮草茂る
法華経寺山門下向の蟻の列
天馬さん (8bszqp0p)2023/5/28 15:12削除
595投句

山男の皓歯缶ビールのきりり
夏草の薙ぎ倒されてより香る
背番号5を貰ったよ若葉風
ちこりんさん (8mmormpc)2023/5/28 12:28削除
595回 投句

凸凹に歳重ねおり缶ビール

古都の空草刈唸る寺の裏

風薫る古刹一樹を囲む影
ふたばさん (8augfkle)2023/5/27 22:32削除
第595回選句

那須町のチーズガーデン生ビール
安達太良山を望む庭園九輪草
尼寺のゆるき石段てまり花
こがめさん (8atk17xs)2023/5/24 17:06削除
第595回麦っこ投句

一杯のビールで眠る下戸の夫

草笛や共に吹きたる兄は逝く

地下道の白波行進衣更
不来方さん (8b8tdv36)2023/5/23 22:50削除
第595回投句

待合せ時間は決めずビヤホール

あかときの夢のあとさき月見草

バナナに斑一日半の妻の留守
まりさん (8md9x4e2)2023/5/23 17:37削除
595回投句

岩を抱く山毛欅の走り根缶ビール
山と川讃える校歌草苺
温かくふくらむ言葉豆ご飯
ジュピターさん (8pymq0ud)2023/5/23 08:34削除
595回投句
高らかに「六甲おろし」生ビール
草を刈る朝のひかりと匂いかな
横浜のジャズが酔わせるビールかな
返信8
太郎さん (8oylunww)2023/5/13 05:45 (No.59676)削除
麦っこ594出題
 ◇季 語 薄暑
 ◇文 字 文
 ◇テーマ 色彩
返信
ちこりんさん (8mmormpc)2023/5/21 19:57削除
594回 投句

空っぽのガラスの花瓶薄暑光

文脈の捻れ捻れて青嵐

屋根屋根の青きシートや田水張る
のんさん (8b8xe2bx)2023/5/21 19:36削除
第594回 投句

薄暑光あかいくつバス一日券
母の文今も支えに新樹光
ベランダのバジルが元気蟻を踏む
天馬さん (8bszqp0p)2023/5/21 18:56削除
594投句

軽やかに自走の車椅子薄暑
仕送りに文の一行父の日なり
紙コップの鈴蘭ちりり選者席
こがめさん (8atk17xs)2023/5/18 22:21削除
第594回麦っこ投句

カーナビに頼りて帰宅夕薄暑

筆文字の人気メニューや筍飯

黄の色が目に飛び込む薔薇の園
不来方さん (8b8tdv36)2023/5/18 06:50削除
第594回投句

軽暖やラジオ体操番外編

戦場を行き交うキリル文字涼し

戀文に變の字ふたつ青山河
まりさん (8md9x4e2)2023/5/16 22:22削除
594回投句

試し弾く「戦メリ」のサビ街薄暑
吟醸酒髭文字ラベルみどりの夜
杜青葉金の小鈴の金の音
ジュピターさん (8pymq0ud)2023/5/16 08:31削除
川薄暑丈あるものの皆刈られ
内孫は皆文系や浮いて来い
ほんたうの色は何色水中花
太郎さん (8oylunww)2023/5/14 14:39削除
麦っこ$94
街薄暑人みな疎く見ゆる日の
モノクロの文芸映画麦の秋
完璧なジルバ朱色のサンドレス
返信8
まりさん (8md9x4e2)2023/5/15 09:33 (No.59901)削除
593回投句一覧&選句

「初夏」
はつなつのモビールの綺羅通り雨
はつ夏の牧草巻きし牛の舌
初夏の港の風車飛ぶ構え
よく回る鉛筆削り夏はじめ
初夏の風と太陽旅に出る
初夏や草の伸びたる墓の原
はつなつの虚空を掴む瓜の蔓
初夏の空音無く過ぎるモノレール

「子」
茄子植えて直ぐにスケッチ生活科
男子厨房に入りて捌くや初鰹
青葉冷白熱灯に子豚たち
樟若葉寡黙な父の子守唄
献血を呼びかける子等風薫る
朴訥な挨拶柚子の花匂う
子燕やシャッター街の日曜日
親子ちょう遠去かる虹の七色

「雑詠」
要介護3の烙印若葉寒
忘れ得ぬ師の誉め言葉夏に入る
ヤゴ太る泥煙立つ戦場に
口髭のシェフの横顔リラの冷え
睡蓮をゆっくり揺らす鯉の背
長男の嫁に代田の広すぎて
麦こがし昭和貧しく逞しく
老人の阿吽の会話夏の朝
返信
天馬さん (8bszqp0p)2023/5/21 14:53削除
○はつなつのモビールの綺羅通り雨
なにもかもキラキラ光っている俳句です。元気が出ます。
○子燕やシャッター街の日曜日
イオンが出来て地元商店は軒並み閉店。燕はイオンの数カ所に巣を作っています。間もなく餌をねだる声が聞こえてくると思います。
◎要介護3の烙印若葉寒
烙印にインパクトあります。これから3→2→1と改善されること願うばかりです。
ジュピターさん (8pymq0ud)2023/5/21 10:41削除
◎はつなつの虚空を掴む瓜の蔓
 伸びてゆく蔓には何か意志があるように感じられます。虚空を掴むという表現が巧い。
〇青葉冷白熱灯に子豚たち
 厳しい冷えなのだろう。白熱灯の周りにうずくまっている子豚の様子が目に浮かびます。
〇子燕やシャッター街の日曜日
 うら寂れた街の風景と、生気に満ちた子燕の鳴き声。その対比がよく詠まれています。
〇麦こがし昭和貧しく逞しく
 これぞ昭和といった趣が、「麦こがし」によってとどめを刺された感じです。
のんさん (8b8xe2bx)2023/5/19 18:14削除
第593回 選句
〇初夏の風と太陽旅に出る
 「初夏」暑くなく寒くなく湿度も低め、過ごしやすい季節です。溢れるような緑の中を旅が出来るのは、心の栄養になりそうです。
〇はつなつの虚空を掴む瓜の蔓
 ベランダで「隼人瓜」を育てています。蔓の長い植物でまさに逞しく「虚空」を掴んでいます。
〇男子厨房に入りて捌くや初鰹
 我が家も鰹を捌くのは父の仕事でした。捌いた鰹を皆が美味しいと言ってくれるのが、父の喜びだったのでしょう。
◎要介護3の烙印若葉寒
 「烙印」強烈な言葉に驚きましたが、介護度はリハビリ等で変わるようです。前向きな気持ちでリハビリに立ち向かって下さい。
こがめさん (8atk17xs)2023/5/17 20:27削除
第593回麦っこ選句

〇青葉冷白熱灯に子豚たち
現在の養豚場の景ですね。藁をたくさん入れていた景しか覚えていません。豚に追い回されたことを思い出します。

〇献血を呼びかける子等風薫る
JRC活動の一貫かな。ご苦労様です。何処でやっているのかな。「風薫る」から爽やかな呼びかけが聞こえてきそうです。

〇 樟若葉寡黙な父の子守唄
寡黙でも子を愛する父親ですね。いいですね。

◎要介護3の烙印若葉寒
「若葉寒」の季語がぴったしです。「烙印」の言葉からびっくりしているけど、前向きな気持ちが伝わってきます。
ちこりんさん (8mmormpc)2023/5/17 14:49削除
593回 選句

○よく回る鉛筆削り夏はじめ
からりと晴れた空と初夏の爽やかな感覚が伝わってきます。電動ではない、手回しの鉛筆削り。カラカラと心地よい音。そして独特な匂い。私的に郷愁を呼ぶ一句です。季語とマッチしていますね。

◎はつなつの虚空を掴む瓜の蔓
中七は、類想句がありそうですが、作者の心情も伝わる一句。初夏は、芽生えた草花やら野菜やらが、ぐんと伸び、逞しさを感じさせる時でもありますね。そんな瓜の姿に力をもらえそう。作者の視点が効いています。

○樟若葉寡黙な父の子守唄
どんな子守唄なのだろうと様々に想像してみるのですが?意外性が効いていますし、優しさが伝わります。私の父はそういうタイプとは程遠く…記憶にはありません。子煩悩な所は、似ているかな。
まりさん (8md9x4e2)2023/5/16 22:03削除
593回選句

〇はつなつのモビールの綺羅通り雨
私も「はつなつ」と「鳥のモビール」で作りたかったのです。ネットでいろんなモビールを検索してみたりもしたのですが、下五が、何をいれてもちぐはぐで諦めました。綺羅と通り雨かぁ~と思いました。初夏の明るい雨ですね。

〇青葉冷白熱灯に子豚たち
戦後は何とか生きるのに必死でしたから、実家では米のほかにリンゴを作り養豚もやっていました。母豚のまわりをちょろちょろ動き回る子豚、母の乳房からいつもあぶれてしまうヤセッポ子豚、トラックに載せられて売られてゆく時の祖母の涙、などなど思い出しました。平成令和の子豚は白熱灯に守られているのですね。

〇子燕やシャッター街の日曜日
どの街でも見られる景です。動詞による説明を抑えて「シャッター街の日曜日」と畳みかけたのがいいと思いました。

◎要介護3の烙印若葉寒
近々退院のご予定のようですが、入院二か月超。太郎さんは本当によく頑張っておられます。
大好きなパソコンに触れることができず、苦手なスマホに挑戦、
今ではWordやExcelの添付を受け取り、あの小さな画面からこちらの間違いまで指摘してこられます。
投句や選句、麦っこの管理などすべてスマホから発信しています。それなのに要介護3?!どっきりしました。
現実は厳しいですが、戦争を超えてたくましく生きてこられた方は生き方が違います!

〇麦こがし昭和貧しく逞しく
麦こがしと昭和はべったりくっつきますが、「逞しく」という言葉があって成り立ちました。
そうです、私たちは逞しかったのです。そして今も。

選をしていて、はやり動詞のない俳句は発信力が強いなと思いました。心がけねば~~~
不来方さん (8jrlsjab)2023/5/15 10:49削除
第593回選句
◯はつなつのモビールの綺羅通り雨
 どんなモビールかはともかく、初夏と通り雨を介在するモノとして「モビールの綺羅」には存在感がある。

◯はつなつの虚空を掴む瓜の蔓
青空をどこまでも伸びて行く瓜の蔓の先端が見えてきそう。

◯青葉冷白熱灯に子豚たち
 寒暖の差がまだまだ大きい初夏の山国の養豚場。急に冷え込んで、子豚たちは寄りそうように白熱灯で気持ちだけ暖をとろうとする。いじらしいほど素朴な景がいい。

◎要介護3の烙印若葉寒
 「烙印」の断定と自嘲がとても佳い。まだまだ若いつもりだったのに要介護3とは!正しく「若葉寒」

◯麦こがし昭和貧しく逞しく
 何といっても「逞しく」が生きている。「昭和」が平成でも令和でもなく「昭和」たる所以。
返信7
太郎さん (8oylunww)2023/5/17 20:35 (No.60232)削除
麦っこ593
◎はつなつのモビールの綺羅通り雨
 五月の瑞々しい青空の下、モビールの目にもあやな煌めきが見えてこよなく美しい。
「モビールの綺羅」はまさに言い得て妙である。「通り雨(日照雨)」場面に演出効果を添えている。
〇樟若葉寡黙な父の子守唄
 「浪曲子守唄」ほど露骨ではないが相通じるペーソスがある。
〇子燕シャッター街の日曜日
 後継者不足や大型店舗ぬ進出でシャッター通りが増えている。人出の絶えた街並みには、例年のように訪れた燕が巣を営み、軒下に子燕の元気な声が聞こえる。
〇口髭のシェフの横顔リラの花
 フランス料理の匠には、口髭がよく似合う。そして小綺麗なレストランには、リラの花が異国情緒を添えている。
〇長男の嫁に代田の広すぎて
 嫁いで来て日の浅い嫁は、眼前に広がる代田に、やがて夫とともに農家経営をになっていくのだと決意し覚悟するとともに、そのあまりのひろさに不安を隠しきれないでいるのだ。

返信
返信0
こがめさん (8atk17xs)2023/5/7 11:20 (No.59120)削除
第593回 題

季語 初夏

文字  子

当季雑詠
返信
天馬さん (8bszqp0p)2023/5/15 07:22削除
593投句

はつ夏の牧草巻きし牛の舌
青葉冷白熱灯に子豚たち
長男の嫁に代田の広すぎて
ちこりんさん (8mmormpc)2023/5/15 06:42削除
593回 投句

はつなつのモビールの綺羅
通り雨

親子ちょう遠去かる虹の七色

ヤゴ太る泥煙立つ戦場に
のんさん (8b8xe2bx)2023/5/14 16:02削除
第593回 投句

初夏の港の風車飛ぶ構え
樟若葉寡黙な父の子守唄
麦こがし昭和貧しく逞しく
ふたばさん (8augfkle)2023/5/13 23:23削除
第593回はお休みいたします。
不来方さん (8b8tdv36)2023/5/13 22:45削除
第593回投句

よく回る鉛筆削り夏はじめ

子燕やシャッター街の日曜日

老人の阿吽の会話夏の朝
まりさん (8md9x4e2)2023/5/13 22:40削除
593回投句

初夏の風と太陽旅に出る
朴訥な挨拶柚子の花匂う
口髭のシェフの横顔リラの冷え
こがめさん (8atk17xs)2023/5/12 19:35削除
第593回麦っこ投句

初夏や草の伸びたる墓の原

茄子植えて直ぐにスケッチ生活科

睡蓮をゆっくり揺らす鯉の背
太郎さん (8oylunww)2023/5/10 08:37削除
麦っこ593投句
 はつなつの虚空を掴む瓜の蔓
 男子厨房に入りて捌くや初鰹
 要介護3の烙印若葉寒
ジュピターさん (8pymq0ud)2023/5/8 17:20削除
593回投句
初夏の空音無く過ぎるモノレール
献血を呼びかける子等風薫る
忘れ得ぬ師の誉め言葉夏に入る
返信9
まりさん (8md9x4e2)2023/5/7 19:58 (No.59176)削除
592回投句一覧&選句

「花水木」
花水木大禍無き日を積み重ね
沈黙の棄教の里や花水木
花水木園にはじける子等の声
花水木大工のでかい握り飯
花水木散るや少女はもの想う
登下校の見守隊や花水木
花水木雲居へ透けるエレベーター
花水木店主ひとりの理髪店
花水木赤き煉瓦の童話館

「場」
噴水の広場を通り動物園
夏場所や歓声あがる巫女溜
母と児と砂場の遊び春の雲
万緑や蛇口上向く水飲場
跳ね上がる劇場椅子や夏兆す
足場組む解体のビル蜥蜴這う
沢音が包む湯治場朴の花
若葉風ぬた場に残る獣臭
薫風やクルスの眠る古戦場

「雑詠」
百年を少女のままの像青葉
かがなべて連れと青田の中に老ゆ
九十九谷の若葉曼陀羅日が昇る 
外野手の子の疾走や風光る
ひととせや空き家の庭にもう薔薇が
母の忌や夫と一緒に柏餅
猫の手も借り芋の苗整列す
うず高き洗濯の山昭和の日
藤浪の重き匂いに惑いけり
返信
ジュピターさん (8pymq0ud)2023/5/14 21:01削除
◎うず高き洗濯の山昭和の日
 決して豊かで便利な時代ではなかったが、やはり昭和は懐かしい。
〇花水木赤き煉瓦の童話館
〇跳ね上がる劇場椅子や夏兆す
〇沢音が包む湯治場朴の花
天馬さん (8bszqp0p)2023/5/14 15:05削除
592選句

◎沈黙の棄教の里や花水木
棄教の里と離れますが、隠し念仏の集落で育ちました。見せかけの曹洞宗のお寺はありましたが、本当の信仰は戸を閉め切ってオヤと呼ばれる家の当主の教えに初まり、賛美歌のような念仏につつまれたものでした。
掲句、季語の爽やかさにも惹かれました。
○花水木店主ひとりの理髪店
○薫風やクルスの眠る古戦場
○百年を少女のままの像青葉
のんさん (8b8xe2bx)2023/5/14 12:45削除
第592回 選句
〇花水木店主ひとりの理髪店
 1000円のチェーン店が出来たりして、個人経営の理髪店の経営は大変そうです。
 古くからのお馴染みさんを大事に、仕事をしているところなのでしょう。

〇足場組む解体のビル蜥蜴這う
 「蜥蜴這う」への展開が見事です。

〇沢音が包む湯治場朴の花
 きっちりと作られ、爽やかです。このような句に触れるとほっとします。

◎九十九谷の若葉曼陀羅日が昇る
 若い頃訪れた房総の九十九谷が鮮やかに蘇りました。「若葉曼陀羅」ぴったりな表現です。
ふたばさん (8augfkle)2023/5/13 23:18削除
第592回選句

〇花水木赤き煉瓦の童話館
 「煉瓦の童話館」がいいですね。アンデルセンやグリムの作品を想起しました。日本の作品では「銀河鉄道の夜」でしょうか。

〇沢音が包む湯治場朴の花
 川向こうの白い大きな朴の花を眺めながら温泉に浸る。身も心も癒されます。

◎若葉風ぬた場に残る獣臭
 若葉風とぬた場。爽やかさと獣の匂いの対比が絶妙です。鹿だろうか猪だろうか。

〇母の忌や夫と一緒に柏餅
 類似句がありそうですが、「夫と一緒」に幸せ感がさりげなく出ていて惹かれました。
まりさん (8md9x4e2)2023/5/13 22:49削除
592回選句

○沈黙の棄教の里や花水木
深く、姿かたちも凛としています。
花水木が桜の返礼として、ワシントンから日本に送られたのは1915年(大正4年)なそうです。
100年以上たっているわけですが、私には「街の花・街路樹」感がぬぐえません。その里にも花水木の街路樹があったのでしょうが、
棄教の「里」と花水木の取り合わせにはピンときませんでした。花水木の故郷から来た宗教と合わせたのかもしれませんが。

〇花水木大工のでかい握り飯
これは素直にくっきりとイメージできます。建てたばかりの柱の木の匂いもしてきそう。

○若葉風ぬた場に残る獣臭
もしかしたらぬた場?と思ったことはあります。「残る獣臭」と断定したところがいい。

◎薫風やクルスの眠る古戦場
重く辛い歴史を背負っている場所と薫風。五月のさわやかな風は平等です。

〇九十九谷の若葉曼陀羅日が昇る
「若葉曼陀羅」には毎年感動しますし、吉野で出会った「山桜曼陀羅」は生涯忘れないでしょう。
俳句を始めたころに大きなショックを受けたのは「木の芽曼陀羅」の句です。木の芽が競うように枝を埋め、里山を盛り上げてゆく萌黄色のグラデーション。
それをこう表すのか、俳句は素晴らしいと感動しました。
ただ、朝日が昇るころの若葉曼陀羅が、光がさんさんと降り注ぐ昼よりも曼陀羅感が強いのかはわかりません。
さっき、偶然に見つけた変化球は「曼陀羅にふみ入る心地星月夜 真樹」

◇藤浪の重き匂いに惑いけり
素直に共感しますが、俳句としては説明のし過ぎかなと思います。一本仕立てが余計にそう思わせるのかもしれません。
「藤浪」という季語には「重き匂い」感が含まれますので、下五には転換が欲しいところ。
それが難しいのは重々承知の上ですが、季語の説明は損ですね。
こがめさん (8atk17xs)2023/5/12 17:00削除
第592回麦っこ選句

〇花水木大工のでかい握り飯
大工さんご苦労様です。「でかい握り飯」から働きざかりの大工さんだろうな。

◎沢音が包む湯治場朴の花
「湯治場」の句を作ろうとしましたが、湯治場の中のことだけの景しか浮かびませんでした。「沢音が包む」「朴の花」から湯治場のある場所の景が浮かんできました。

○百年を少女のままの像青葉
百年もたっている少女の像。とても素敵な像だろうな。季語「青葉」から像の立っている景が浮かんできます。

○猫の手も借り芋の苗整列す
農家の方の忙しさと苗を植える時期を逃さないとそして美味しい芋を育てるという意気込みを感じます。
ちこりんさん (8mmormpc)2023/5/11 10:48削除
592回 選句

○跳ね上がる劇場椅子や夏兆す
非日常の一場面を捉えた一句。当たり前が当たり前ではないという感覚と季語との取り合わせが効いています。

○沢音が包む湯治場朴の花
五感をくすぐる一句。形よい自然体の描写に惹かれます。

◎若葉風ぬた場に残る獣臭
発見の効いたオリジナリティ溢れる一句。豊かな自然とそこで育まれる命。人間もその中の一つでしか、無いのですが…。
太郎さん (8oylunww)2023/5/10 11:40削除
麦っこ592 選句
◎沢音が包む湯治場朴の花
 深い山峡の底を流れる渓流に沿って、ひなびた
湯治場が川霧と沢音に包まれて横たわっている。前山の暗緑色の山肌に、大きな朴の木が鮮やか 黄白色の花を咲かせて 芳香を放っている。暗い色調の大景の中で周囲の空に滲み出す光を放つ朴の木は、この上ない美しさである。
〇花水木店主ひとりの理髪店
〇若葉風ぬた場に残る獣臭
〇うず高き洗濯の山昭和の日

 スマホでの入力に幾度も挫折して、完遂できず、一句のみのコメントになってしまつた。
不来方さん (8jrlsjab)2023/5/8 09:27削除
第592回選句

◯足場組む解体のビル蜥蜴這う
 日本のビルや住宅は高度成長のピークアウトから約50年。あちこちで解体や新築工事を見かける。「蜥蜴這う」がリアル。

◯沢音が包む湯治場朴の花
 「包む」で山深い温泉の露天湯の景に広がりが出た。季語も巧い。

◎薫風やクルスの眠る古戦場
 島原の乱の原城趾の景を思う。「薫風」と「古戦場」の取合せは他にもありそうだが、中七の斡旋で時空を超えた「戦争」
 や「宗教の自由」「人間と自然」等々のテーマがクローズアップされて来る。

◯百年を少女のままの像青葉
 公園などでよく見かける少女像をこう表現されると、少女像の歴史につい思いを馳せたくなる。百年を経ても変わらぬもの
 と「青葉」の破調の留めがよく合っている。

◯九十九谷の若葉曼陀羅日が昇る 
 朝日に映える「若葉曼荼羅」に参りました。(鹿野山)「九十九谷」の固有名詞もいい。固有名詞に限定しなくても景が生き
 生きと浮かんで来る。
返信9
天馬さん (8bszqp0p)2023/5/14 20:04 (No.59866)削除
593投句

はつ夏の牧草巻きし牛の舌
青葉冷白熱灯に子豚たち
長男の嫁に代田の広すぎて
返信
返信0
ちこりんさん (8mmormpc)2023/4/27 06:15 (No.57927)削除
592回 お題

季語  花水木

文字  場

当季雑詠
返信
のんさん (8b8xe2bx)2023/5/7 16:59削除
第592回 投句

花水木大禍無き日を積み重ね
万緑や蛇口上向く水飲場
猫の手も借り芋の苗整列す
ちこりんさん (8mmormpc)2023/5/7 09:04削除
592回 投句

沈黙の棄教の里や花水木

薫風やクルスの眠る古戦場

うず高き洗濯の山昭和の日
ふたばさん (8augfkle)2023/5/6 23:28削除
592回投句

花水木園にはじける子等の声
母と児と砂場の遊び春の雲
藤浪の重き匂いに惑いけり
天馬さん (8bszqp0p)2023/5/6 16:33削除
592投句

花水木大工のでかい握り飯
跳ね上がる劇場椅子や夏兆す
外野手の子の疾走や風光る
不来方さん (8b8tdv36)2023/5/6 05:34削除
第592回投句

花水木散るや少女はもの想う

若葉風ぬた場に残る獣臭

ひととせや空き家の庭にもう薔薇が
こがめさん (8atk17xs)2023/5/4 20:28削除
第592回麦っこ投句

登下校の見守隊や花水木

噴水の広場を通り動物園

母の忌や夫と一緒に柏餅
まりさん (8md9x4e2)2023/5/4 16:09削除
592回投句

花水木雲居へ透けるエレベーター
沢音が包む湯治場朴の花
百年を少女のままの像青葉
ジュピターさん (8fn4dnzx)2023/5/1 17:32削除
592回投句

花水木店主ひとりの理髪店
足場組む解体のビル蜥蜴這う
かがなべて連れと青田の中に老ゆ
太郎さん (8oylunww)2023/4/30 05:52削除
麦っこ592投句

花水木赤き煉瓦の童話館
夏場所や歓声あがる巫女溜
九十九谷の若葉曼陀羅日が昇る 


返信9
まりさん (8md9x4e2)2023/4/30 19:55 (No.58284)削除
591回投句一覧&選句

「逃水」
逃げ水やトランポリンの子が空へ
逃水に歪む砂丘の空の蒼
逃水を追って天山一路かな
逃水やチャイルドシートより喃語
逃水の行くて開くは努力のみ
逃げ水や蕉翁の道はるかなる
逃げ水を追って限界村を出た
逃げ水を追うて網走流氷館
逃水の逃げ果(おお)せたる由比ヶ浜

「葉」
ありがとうと葉書はみ出すチューリップ
高槻の葉騒を縫いて目白鳴く
若葉冷いちに!で移すストレッチャー
涙石を避けて弘法寺樟若葉
大欅ざわわ葉擦れの春嵐
裏腹な言葉吐きけり花薊
投票の名を二つ折り若葉風
葉桜の騒めくペインクリニック
辞儀返す青葉若葉や伊予の風

「雑詠」
鯉幟の影踏み遊び親子連れ
春愁や酸素濃度を測る指
低気圧西方花の種を蒔く
幾十度母の励まし豆御飯
猿山のボスの交代夏近し
卒業や砂に埋もれる鉄亜鈴
初虹の沈む船影桂浜
鍵穴に夢中の幼児花は葉に
一樹揺れやがて全山春時雨


智美さんは今週来週お休みです。
返信
匿名さん (8pymq0ud)2023/5/7 11:34削除
591回選句
◎一樹揺れやがて全山春時雨
 これまでとは景色が一変してしまう時雨の様子がうまく表現されていると思います。
〇逃水に歪む砂丘の空の蒼
〇逃水を追って天山一路かな
 広大な自然の中でとらえた逃げ水とは、このようなものかと実感。
〇春愁や酸素濃度を測る指
 日常の些細な出来事の中に、ふと物憂さを感じることがありますが、そこをよく捉えている。
天馬さん (8bszqp0p)2023/5/6 15:49削除
591選句

○逃水に歪む砂丘の空の蒼
○逃げ水を追うて網走流氷館
○投票の名を二つ折り若葉風
◎葉桜の騒めくペインクリニック
昔、原因不明の腰痛でペインクリニックに入院したこと思い出しました。季語とざわめくから、取れない痛みへの焦燥感が伝わってきます。
○春愁や酸素濃度を測る指
ふたばさん (8augfkle)2023/5/6 00:00削除
第591回 選句

◎逃水に歪む砂丘の空の蒼
 壮大な砂丘の景色。空の蒼が目に染みるようです。

〇裏腹な言葉吐きけり花薊
 花薊がぴったり。でも本当は…。

〇一樹揺れやがて全山春時雨
 雨を呼ぶ風。時間の経過がさらりと描かれていて惹かれました。新緑の山が春雨にけぶる景色が浮かんできます。
のんさん (8b8xe2bx)2023/5/5 13:07削除
第591回 選句
〇逃水に歪む砂丘の空の蒼
 逃水に合うのは見通しの良い大きな景色、砂丘はピッタリです。
〇逃水を追って天山一路かな
 BS放送の世界、「天山一路」計り知れない世界です。
〇春愁や酸素濃度を測る指
 どうして指先で体内を測定出来るのか、不思議です。早く開放されたいことでしょう。
〇幾十度母の励まし豆御飯
 豆御飯を食べるたびお母様を思い出しているのでしょう。優しさと懐かしさのある食べ物です。
◎一樹揺れやがて全山春時雨
 一雨来る前の緊張感があります。時期も青葉の頃、豊かな緑を感じさせます。
ちこりんさん (8mmormpc)2023/5/5 12:18削除
591回 選句 再送信
○逃げ水を追うて限界村を出た
散文的ですが、ドラマ性に惹かれます。でも、をの繰り返しと動詞二つは気になりますね。

○葉桜の騒めくペインクリニック
現代社会を反映している一句。騒めくに胸中が滲んでいます。

○裏腹な言葉吐きけり花薊
初めはつきすぎ?と思いましたが、けりの切れで柔らかく程よい距離感が生まれているかと。人って厄介ですね。共感します。

◎一樹揺れやがて全山春時雨
一瞬の風を捉え、巧みに描写しています。景が鮮やかに見えるよう。
ちこりんさん (8mmormpc)2023/5/5 12:09削除
選句届かない?
こがめさん (8atk17xs)2023/5/4 20:47削除
第591回麦っこ選句

〇逃水に歪む砂丘の空の蒼
〇逃水を追って天山一路かな
〇逃げ水を追って限界村を出た
どの句も季語「逃水」の景が浮かんできました。季語の解釈の大切さを実感しました。

◎幾十度母の励まし豆御飯
優しい母の言葉が聞こえてきそうです。豆御飯を食べる時に思い出すのだろうな。
まりさん (8md9x4e2)2023/5/4 11:50削除
591回選句

〇逃水に歪む砂丘の空の蒼
逃げ水に歪むものが広大で魅力的です。こういう景を心に貯めるためにも旅行があるのでしょうね。
自然の大きさ・偉大さ・美しさを17文字にしたいなあ。

〇逃水を追って天山一路かな
「逃げ水を追ってゆく」にはこのでっかさが合いますね!

〇葉桜の騒めくペインクリニック
友人が帯状疱疹のために入院し、ペインクリニックの存在を知ったのは何年前でしょうか。この頃は時々、広告看板でも見かけるようになりました。「騒めく」との取り合わせがいいと思います。

◎一樹揺れやがて全山春時雨
言葉に無駄がありません。風の又三郎が潜んでいそうです。
太郎さん (8oylunww)2023/5/2 07:23削除
麦っこ591選句
 「逃げ水」三句。車にのらなくなった今、時折夢にみる光景。
〇逃げ水を追って天山一路かな
 〈巡航〉こんな壮大なドライブを夢てもいいからしてみたい。
〇逃げ水を追って限界村をでる
 〈通過、出発〉「入る」でなく「出る」であるところに微妙な心情が感じられる。
〇逃げ水を追うて網走流氷館
 〈到着〉追っていた逃げ水はどこへやら。めざすスポットが眼前に。
◎春愁や酸素濃度を測る指
 今、まさにそんな暮らしが続き、春愁を経て五月病に突入したところ。
不来方さん (8jrlsjab)2023/5/1 10:29削除
第591回選句

◯逃水に歪む砂丘の空の蒼
 「逃げ水」の句でこれほど写実に徹している句は最近余り見かけない。「歪む」がリアル。砂丘の背景は真っ青な空でスケールが大きい。

◎逃げ水を追って限界村を出た
 変な意味ではなく出奔願望が心の中だけで実現したような句。口語体が現代のテーマ(限界集落)とうまく響き合っている。

◯高槻の葉騒を縫いて目白鳴く
 大きな欅(槻)なのだろう。「葉騒を抜いて」に惹かれた。

◯裏腹な言葉吐きけり花薊
 「薊の花」には特別な思いを抱かせる何かがありそうだ。「裏腹な言葉」とは?ドラマ性がある。

◯猿山のボスの交代夏近し
 「猿」単独の季語はないが、ボス猿の交代となると(いよいよ夏)を感じる。
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