麦船橋句会

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不来方さん (8jrlsjab)2023/4/23 10:07 (No.57577)削除
第591回出題

題詠   逃げ水
文字詠  葉
当季雑詠
返信
のんさん (8b8xe2bx)2023/4/30 18:36削除
第591回 投句

逃げ水やトランポリンの子が空へ

大欅ざわわ葉擦れの春嵐

猿山のボスの交代夏近し
ちこりんさん (8mmormpc)2023/4/30 10:08削除
591回 投句
逃げ水に歪む砂丘の空の蒼

辞儀返す青葉若葉や伊予の風

初虹の沈む船影桂浜
ちこりんさん (8mmormpc)2023/4/30 10:02削除
591回 投句
逃水に歪む砂丘の空の蒼

辞儀返す青葉若葉や伊予の風

初虹の沈む船影桂浜
ふたばさん (8augfkle)2023/4/30 00:14削除
591回投句

逃水を追って天山一路かな
涙石を避けて弘法寺樟若葉
鍵穴に夢中の幼児花は葉に
天馬さん (8bszqp0p)2023/4/29 16:39削除
591投句

逃水やチャイルドシートより喃語
若葉冷いちに!で移すストレッチャー
一樹揺れやがて全山春時雨
こがめさん (8atk17xs)2023/4/28 21:38削除
第591回麦っこ投句

逃水の行くて開くは努力のみ

ありがとうと葉書はみ出すチューリップ

鯉幟の影踏み遊び親子連れ
不来方さん (8b8tdv36)2023/4/28 16:37削除
第591回麦っこ投句

逃げ水や蕉翁の道はるかなる

葉桜の騒めくペインクリニック

春愁や酸素濃度を測る指
まりさん (8md9x4e2)2023/4/27 17:01削除
591回投句

逃げ水を追って限界村を出た
投票の名を二つ折り若葉風
低気圧西方花の種を蒔く
ジュピターさん (8fn4dnzx)2023/4/25 14:22削除
591回投句
逃げ水を追うて網走流氷館
裏腹な言葉吐きけり花薊
幾十度母の励まし豆御飯
太郎さん (8oylunww)2023/4/25 06:48削除
麦っこ591投句
逃水の逃げ果(おお)せたる由比ヶ浜
高槻の葉騒を縫いて目白鳴く
卒業や砂に埋もれる鉄亜鈴
返信10
まりさん (8md9x4e2)2023/4/23 18:52 (No.57610)削除
590回投句一覧&選句

「黄砂」
少年に出奔の野望霾曇
焦げすぎた朝の食パン黄砂来る
戦争の残る昭和の黄砂降る
馬乳酒の味の記憶や黄沙来る
つちふるや日は金色の鎧着て
黄砂来る予報確かめ保護眼鏡
つちふるや短針揃う世界時計
つちふるやフェリー埠頭の赤き闇
霾るを洗い清めるように雨
墨東のペンシルビルやつちぐもり

「深」
春雨や深夜の音は救急車
春暁牧を貫く深轍
納棺師の深まなざしや春時雨
古書店の主のあくび春深し
深深と候補者の辞儀陽炎えり
足踏みのオルガンの音や春深む
春深し長汀に潮満ちてくる
春愁い深く窪んだ写楽の目
山藤の山への思い深きかな
霞立つかささぎの里深々と

「雑詠」
葉桜や凛と石州鬼瓦
花は葉に子供歌舞伎の立稽古
退院の少女目深に春帽子
戦没者の作曲聴くや行く春に
デデッポを尋ね行く旅春深し
葉桜となりし校庭投票す
行く春や硝煙に哭く地球の子
放流の稚魚3グラム風光る
書作品の提出焦る春の夢
惜春を巻きこんでゆく卵焼き
返信
のんさん (8b8xe2bx)2023/4/30 11:13削除
第590回 選句
〇墨東のペンシルビルやつちぐもり
 黄砂に霞む墨東のペンシルビルとは意外性があります。場所の設定が良いです。

〇花は葉に子供歌舞伎の立稽古
 発表はゴールデンウイークでしょうか?これまでの努力経過が感じられます。

◎放流の稚魚3グラム風光る
 放流はテレビでしか見たことがありませんが、子供たちの眼差しや緊張感が伝わって来ます。「3グラム」の断定が良かったです。

〇惜春を巻きこんでゆく卵焼き
 日常の一ページ、経験していることなのにこの様には切り取れません。日々を丁寧に生きていることから生まれる句だと思います。
ふたばさん (8augfkle)2023/4/30 01:05削除
第590回選句

〇焦げすぎた朝の食パン黄砂来る
 食パンの色から黄砂への発想の飛躍が魅力でした。

○納棺師の深まなざしや春時雨
 納棺師のまなざしに焦点を当てていて、丁寧な仕事ぶりが見えるようです。季語がよく働いていると思いました。

○退院の少女目深に春帽子 
 心待ちにしていた退院の日。光が眩しく感じたのでしょう。春帽子が喜びを表しているようです。

◎惜春を巻きこんでゆく卵焼き
 上五中七の措辞が素敵です。卵焼きに人格があるような不思議な魅力を感じました。日々を大事に生きているのがわかります。
天馬さん (8bszqp0p)2023/4/29 16:55削除
590選句

○焦げすぎた朝の食パン黄砂来る
関係のない二つなのに、どこかで繋がっている。勉強になりました。
○つちふるや日は金色の鎧着て
今年の黄砂は特に酷く洗車機に長い列。そんな現実とかけ離れた金色の鎧に惹かれました。
◎春暁牧を貫く深轍
牧の農作業車は高価で重厚。そんな日々の暮らしが見える深轍です。
○惜春を巻きこんでゆく卵焼き
こういう発想に憧れます。
ジュピターさん (8fn4dnzx)2023/4/29 15:03削除
590回選句
◎退院の少女目深に春帽子
 一冬を病院で過ごした少女。目深に被った帽子は、陽光の眩しさか、あるいは久し振りに会う
 出迎えてくれた人達への恥じらいか。
〇墨東のペンシルビルやつちぐもり
 黄河流域で発生した土埃は、はるか海を渡ってこんなところにも降り注ぐ。ペンシルビルが何故か痛々しい。
〇放流の稚魚3グラム風光る
 稚魚3グラムは、何匹分だろう。山女魚などは稚魚の時から美しい。春風は万物を育成繁茂する。
こがめさん (8atk17xs)2023/4/27 19:38削除
第590回麦っこ選句

○葉桜や凛と石州鬼瓦
「鬼瓦」への思いと様子が浮かんできます。

○退院の少女目深に春帽子
退院して病院を出たときの光がとても眩しかったのかな。嬉しさをかみしめているように感じます。

○焦げすぎた朝の食パン黄砂来る
◎惜春を巻きこんでゆく卵焼き
食事の景の俳句。作者の思いが巧みな言葉で表現されています。参考にしたいです。
まりさん (8md9x4e2)2023/4/27 16:59削除
590回選句

〇馬乳酒の味の記憶や黄沙来る
黄砂の国、馬乳酒の現地での記憶でしょう。クセのある濃厚な味?いつまでも忘れられない味が一つの俳句になるという嬉しさ!

◎つちふるや日は金色の鎧着て
ちょっと甘いかもしれませんが、「金色の鎧」というプラス思考にはびっくり。

〇墨東のペンシルビルやつちぐもり
こういう取り合わせは無理なく自然でなおかつべたつかず。そっけなさすぎるかもしれませんが好きです。

〇葉桜や凛と石州鬼瓦
凛として立ち姿のいい句。長期間気ままに?車の旅をしている作者。今年の春の旅は終了したようですが、目で確かめて来た実景と、ちこりん流のこころの合体の句が…できるかな?

〇放流の稚魚3グラム風光る
鮭の稚魚でしょうか。成魚になれるのは数パーセントとか。「風光る」が明るく応援しているようです。
 好きな句に、
 錠剤はコンマ二グラム寒の月 とく子
 冬の夜や真珠は匁で量られる 南志
ちこりんさん (8mmormpc)2023/4/25 12:34削除
590回 選句
○焦げすぎた朝の食パン黄砂来る

さりげない日常描写と季節感の取り合わせ。なのに、どことなく焦燥感や心のざわめきを感じさせる句です。

○退院の少女目深に春帽子

日差しの強くなる頃、待ちに待った退院の日。病室で過ごした時間、少女も少し大人に近づいて。様々なドラマを想起させます。

◎惜春を巻きこんでゆく卵焼き

何と短い春だったでしょう。今年の春は早足で過ぎさりそうですね。
春への未練が中七にたっぷり。このような卵焼きの句は詠めません。
触発されたので、スクランブルエッグの句を詠んでみようと思います。
太郎さん (8oylunww)2023/4/24 12:54削除
麦っこ590選句
〇つちふるや日は金色
の鎧着て
 天空を覆う黄砂で大陽の回りに虹色の光の輪ができている。「黄砂光環」というが、こうした現象は薄曇りや花粉多く飛ぶ時にも起こる。巧みな比喩の句である。
〇納棺師の深まなざしや春時雨
 「深まなざし」に凝縮されたこの場面の空気や人物のはりつめた心情を「春時雨」がしずかに解きほぐしている。
◎花は葉に子供歌舞伎のたち稽古
 桜が終わり葉桜となる頃、町のあちこちで祭の準備が始まる。掲句の場面は、本読みから立稽古の段階に入ったところ、よく透るボーイソプラノの台詞回しやういういしい所作が見る者の感動と共感を誘う。
不来方さん (8jrlsjab)2023/4/24 11:03削除
第590回選句

◯焦げすぎた朝の食パン黄砂来る
 焦げた食パンの色と黄沙の色の濃淡の対比、平和な日常と国境を越えた自然の猛威との対比。何気ない生活の断面ながら味わいあり。

◯馬乳酒の味の記憶や黄沙来る
 日本でも馬乳酒を作る地方があったのでしょうか?或いは遠き日の大陸生活の記憶の名残り?「黄砂」と合い過ぎるようでありながら、「馬乳酒」が魅力的。

◎墨東のペンシルビルやつちぐもり
 狭い日本の「ペンシルビル」と広大なモンゴル砂漠からくる「黄砂」との取合せの妙。しかも「墨東の」が効いている。

◯納棺師の深まなざしや春時雨
 これも季語と納棺師が合い過ぎているきらいはあるが「納棺師」の言葉の力と「深まなざし」に引き込まれた。

◯葉桜や凛と石州鬼瓦
 石見銀山辺りに行かれたのであろうか?赤瓦の凛とした街並みが思い出される。
返信9
智美さん (8kfpafc0)2023/4/16 08:22 (No.57035)削除
第590回  お題

 季語  黄砂

 文字  深

 当季雑詠
返信
のんさん (8b8xe2bx)2023/4/23 17:37削除
第590回 投句

少年に出奔の野望霾曇
深深と候補者の辞儀陽炎えり
葉桜となりし校庭投票す
智美さん (8kfpafc0)2023/4/23 15:25削除
590回  麦っこ投句

焦げすぎた朝の食パン黄砂来る
春愁い深く窪んだ写楽の目
行く春や硝煙に哭く地球の子
天馬さん (8bszqp0p)2023/4/23 12:22削除
590投句

戦争の残る昭和の黄砂降る
納棺師の深まなざしや春時雨
放流の稚魚3グラム風光る
ふたばさん (8augfkle)2023/4/23 00:35削除
第590回麦っこ投句

馬乳酒の味の記憶や黄沙来る
古書店の主のあくび春深し
戦没者の作曲聴くや行く春に
不来方さん (8b8tdv36)2023/4/21 13:45削除
第590回麦っこ投句(訂正)

つちふるや日は金色の鎧着て

山藤の山への思い深きかな

デデッポを尋ね行く旅春深し
こがめさん (8atk17xs)2023/4/20 22:32削除
第590回麦っこ投句

黄砂来る予報確かめ保護眼鏡

春雨や深夜の音は救急車

書作品の提出焦る春の夢
まりさん (8md9x4e2)2023/4/20 14:08削除
590回投句

つちふるや短針揃う世界時計
春深し長汀に潮満ちてくる
惜春を巻きこんでゆく卵焼き
ちこりんさん (8mmormpc)2023/4/20 10:23削除
590回 投句

つちふるやフェリー埠頭の赤き闇

霞立つかささぎの里深々と

葉桜や凛と石州鬼瓦
ジュピターさん (8fn4dnzx)2023/4/17 10:38削除
530回投句
霾るを洗い清めるように雨
足踏みのオルガンの音や春深む
花は葉に子供歌舞伎の立稽古
太郎さん (8oylunww)2023/4/16 10:29削除
麦っこ590投句
墨東のペンシルビルやつちぐもり
うまごやし牧を貫く深轍
退院の少女目深に春帽子
返信10
まりさん (8md9x4e2)2023/4/17 09:22 (No.57130)削除
589回投句一覧&選句

「春の昼」
春昼や丸の内なるカフェテラス
春昼の馬場歓声は悲鳴とも
暗黙の猫の境界春の昼
春昼の光を返す三番瀬
ゆくりなく鳩の羽搏く春の昼
鶏の床の足跡春の昼
雑魚釣りの礁のごとし春の昼 
春昼の深き眠りのパパの腕
春昼の公園満席のカレー店

「出」
新社員の出合いドキドキ旅鞄
出囃子の「若松」ひらひらと黄蝶
出入りの黒き閃光初燕
新聞社の出口調査や木瓜の花
酔うほどの人出春闌く浅草寺
踊り出すブリキのおもちゃ百千鳥
出開帳菩薩の御衣(おんぞ)の襞の紅
街若葉からくり時計歌い出す
霞む日のプラットフォーム峡を出づ

「雑詠」
真ん中にドール人形花筵
春風やピカソのベベのうら若き
付き合いは長しクローバー凹むほど
照り降りて影がきれいになる四月
子を抱く地蔵尊像さくら散る
鯉の口呼び寄す男山笑う
子育ての鴉の威嚇春深し
火葬炉の分厚き鉄扉木の芽雨
句作りは孤独ならずや放哉忌
返信
智美さん (8kfpafc0)2023/4/23 15:09削除
589回  麦っこ選句

◯春昼の光を返す三番瀬
 春昼の長閑な中、反射する光の力強さを感じます。

◯出入りの黒き閃光初燕
 「黒き閃光」がいいです。

◯照り降りて影がきれいになる四月
 葉も花も出そろい、陽の光も強くなり、すべてが美しくなる四月。
 「影がきれいになる」という捉え方がすばらしい。

◎火葬炉の分厚き鉄扉木の芽雨
 こういう場に居合わせて、淡々と「句」を作ることはなかなか出来ない。
 今目の前にある物だけ、「鉄扉」と「雨」を並べただけで感情が、抒情が伝わってくる。
 こういう句を作りたい!
ジュピターさん (8fn4dnzx)2023/4/23 11:23削除
589回選句
◎火葬炉の分厚き鉄扉木の芽雨
 分厚い鉄扉によって分かたれた生と死の世界。厳しさを詠んだ句であるが、木の芽雨によって救われる思い。
〇付き合いは長しクローバー凹むほど
 このように表現されると、成る程そうですかと納得させられます。
〇春昼の馬場歓声は悲鳴とも
 春昼の競馬場は悲喜こもごも、のんびりとはしていられない。
天馬さん (8bszqp0p)2023/4/23 10:07削除
589選句
○春昼の光を返す三番瀬
海浜公園の賑わいが伝わります。
○春昼の公園満席のカレー店
当地、キッチンカーを見かけると春を実感します。公園に隣接するお店かと思いますが、何故かキッチンカーを連想しました。
○付き合いは長しクローバー凹むほど
子供の頃の繋がりが今の歳までという人は、ほんの一握り。どこが付き合いの分かれ道なのだろう…
◎照り降りて影がきれいになる四月
根雪、雪とかす雨、春嵐、かーんと晴れ渡った空…四月の気候変動が一句として成立していると思いました。
ふたばさん (8augfkle)2023/4/22 10:29削除
第589回 選句
〇春昼の光を返す三番瀬
 「光を返す」に、情景が鮮やかに浮かび上がってきます。

〇出開帳菩薩の御衣(おんぞ)の襞の紅
 「御衣(おんぞ)」は(おんぞ)と読むのですね。初めて知りました。「襞の紅」に焦点が当てられていて、菩薩像 の年代の古さが想像されます。

〇照り降りて影がきれいになる四月
 「影がきれいになる」措辞に魅かれました。

◎火葬炉の分厚き鉄扉木の芽雨
 鉄扉の硬さと木の芽雨のやさしさ。人の死と植物の芽吹き…。対比がお見事です。お手本にしたいような秀逸の一句です。
のんさん (8b8xe2bx)2023/4/21 17:52削除
第589回 選句
〇春昼の光を返す三番瀬
 三番瀬は私にとって思い入れのある場所、「光を返す」に躍動感があります。
〇春昼の公園満席のカレー店
 テラス席もあるような店なのでしょうか。カレーは手軽に食べられ当たりはずれがなさそうです。
〇出開帳菩薩の御衣(おんぞ)の襞の紅
 「出開帳」初めて目にする季語でした。格調の高い句で、使い方を学ばせていただきました。
◎照り降りて影がきれいになる四月
 季節の移ろいを的確に捉え、四月という置き方もとても新鮮に感じます。
こがめさん (8atk17xs)2023/4/20 20:15削除
第589回麦っこ選句

○踊り出すブリキのおもちゃ百千鳥
○街若葉からくり時計歌い出す
「踊り出すブリキのおもちゃ」「からくり時計歌い出す」どちらも景をよく見ているなと思います。愛着を感じます。季語の取り合わせが参考になりました。、

○付き合いは長しクローバー凹むほど
いいな。「クローバー凹む」をたとえているのかな。いろんなことをいつまでも続けているのだろうか。それとも人との関わり方かな。

○鯉の口呼び寄す男山笑う
鯉の口を「呼び寄す」の表現が動きがあっていいなと思います。

◎火葬炉の分厚き鉄扉木の芽雨
季語の「木の芽雨」から心情が伝わってきます。最近このような場にいました。
じっと気持ちを押し殺して見つめているのだろう。
まりさん (8md9x4e2)2023/4/20 14:11削除
589回選句

〇出入りの黒き閃光初燕
幼いころの実家を思い出します。燕のために玄関の板戸はいつも開けたまま。その隙を出入りする燕はまさに黒き閃光でした。

〇出開帳菩薩の御衣(おんぞ)の襞の紅
仏教にも関心が深い方らしい格調の高い句。来月の奈良吟行はお寺ばかりを10ほど回るようです。馬の耳に念仏の私には、仏教や仏像を俳句にする自信は全くありませんが、感謝の合掌だけはしてこようと思います。

〇付き合いは長しクローバー凹むほど
この「独善」っぷりにはあっぱれと言うしかありません。
あの強さの象徴のようなクローバーを凹ますほどの付き合いってどんな?誰?幼馴染?ニンゲンではないかもしれませんし。

◎照り降りて影がきれいになる四月
太郎さんがよくおっしゃる「いい意味での独善」の句でしょうか。中七の「影がきれいになる」が何とも素敵。これぐらいのふり幅感の「個性的」「独善的」な言葉を探したいと思うばかりです。
私は4月が一番すき。
不来方さん (8b8tdv36)2023/4/19 06:07削除
第589回麦っこ選句(訂正)

◯暗黙の猫の境界春の昼
 生活感としては野良猫しか知らないが、暗黙の縄張りがあるのは間違いない。春の昼ならなおさら。

◯踊り出すブリキのおもちゃ百千鳥
 「ブリキのおもちゃ」にインパクトあり。公園での子供たちの遊びと囀りとの共演。

◯街若葉からくり時計歌い出す
 如何にも若葉の季節の勢いあり。

□→◎出開帳菩薩の御衣(おんぞ)の襞の紅
 選ぶなら特選の、「襞の紅」の艶が魅力の無季句。ただ無季でなければいけない理由がどうしても分からなかった。むしろ有季で作って欲しかった。→「出開帳」は三春季語でした。
(前書き通り特選です。今回は特選二つ)

◎ 付き合いは長しクローバー凹むほど
 日が暮れるまでクローバー畑で四葉を探したり、花冠を作り合った幼馴染なのでしょう。「クローバー凹むほど」の措辞が個性的。

◯ 鯉の口呼び寄す男山笑う
 手を叩けば鯉か寄ってくるような餌付け名人の男。集まる鯉の口が光にキラキラとして、山笑う季節感とピッタリ。
(今回は右往左往して申し訳ありませんでした。一昨日アップして訂正を繰り返した原案の選句がベースです)
不来方さん (8b8tdv36)2023/4/18 14:32削除
智美さん すいません。「開帳」は三春季語でした。今回は二つ特選に訂正します。
太郎さん (8oylunww)2023/4/17 18:27削除
麦っこ589選択句
 〇春昼の馬場歓声は悲鳴とも
 空と地から下腹に響いてくるどよめき。競馬ファンならずとも興奮させられる。同時に聞こえるから「とも」はいかがか。
 〇踊り出すブリキのおもちゃ百千鳥
 「なんでも鑑定団」に出るような精巧なおもちゃでなく、単純、素朴なもののほうが愛嬌があってよい。季語は少し硬いか。
 〇街若葉からくり時計歌い出す
 身も心も弾むような風光の中をからくり時計の法被姿の若い衆が歌い、踊り出す。雷門の近くの街角で見た懐かしい光景である。
 〇照り降りて影がきれいになる四月
 照り降りの数日を経て、大気中の春塵がおさまり、陽光はいよいよ明るくなる。「影がきれいになる」は的確な把握である。明るい四月は、もう初夏はの空気を湛えている。
 ◎火葬炉の分厚い鉄扉木の芽雨
 燃え盛る焔を守る頑丈な鉄扉と、木の芽に注ぐあたたかい雨。葬りという人間の営為とめぐる季節、栄枯盛衰を繰り返す人間と不易不変の自然の対照は、古来日本の伝統的文学の主要なテーマになっている。

 狭隘な画面と痺れる指先、何度も消える画面、半日かかってようやく「けり」。もう読み返す気力も残っていません。
 我が家の隣接地の桜も見ないまま季節が移ります。
智美さん (8kfpafc0)2023/4/17 16:50削除
無季・・・

 「出開帳」、「居開帳」はともに「春の季語」ではないかと・・・。
返信11
まりさん (8md9x4e2)2023/4/10 09:07 (No.56516)削除
588回投句一覧&選句

「長閑」
長閑けしや公民館の落語会
駘蕩として山羊の目の一文字
地蔵尊のたわしの乾く長閑さよ
のどけしや飽かず漣呑む岸辺
長閑さや仏足石に眠る猫
長閑さやレンズ見つめる親子猫
長閑けしや舌出す鬼の大津絵の
長閑けしや草原に牛草を食む

「味」
姉の味母の味出す棒鱈煮
路地奥の三味の音締めや朧月
あれは父口三味線の浪花節
一皿は自慢の珍味花見酒
味噌汁の程よき酸味鰆東風
蕗味噌や母の忌過ぎて父の忌来
味噌汁の朝の一口芽木の雨
酸葉噛む昔むかしの味したり

「雑詠」
蕗味噌で先ずは一献京訛
長閑なり「昼のいこい」のテーマ曲
蝶弾むマーチのホルン躓いて
山の神そして田の神さくら時
たんぽぽや風が攫いし野球帽
舞い戻る投函の文雪柳
銭湯の本日休業春の蝶
幾百年芽吹いただろう神の銀杏


天馬さん・ちこりんさんはお休みです。
返信
智美さん (8kfpafc0)2023/4/16 23:20削除
第588回選句

◎駘蕩として山羊の目の一文字
 「駘蕩として」と「目の一文字」とが相乗効果で詩情が溢れ出ます。

◯地蔵尊のたわしの乾く長閑さよ
 短歌と違い俳句はなんでも句にする、と習いましたが「たわし」までも!

◯蕗味噌や母の忌過ぎて父の忌来
 蕗味噌は忌日によく似合います。

◯山の神そして田の神さくら時
 私もどちらかというと、まりさんのように「さくら」で切りたいかも・・。
ジュピターさん (8fn4dnzx)2023/4/16 14:32削除
588回選句
◎駘蕩として山羊の目の一文字
 季語の斡旋が素晴らしいと思います。
〇長閑さや仏足石に眠る猫
 猫であれば許される所業かも。滑稽味があります。
〇たんぽぽや風が攫いし野球帽
 のどかな光景が巧く切り取られています。
のんさん (8b8xe2bx)2023/4/15 21:10削除
第588回 選句
◎駘蕩として山羊の目の一文字
「駘蕩」の使い方勉強になりました。格調高い句なっています。

〇地蔵尊のたわしの乾く長閑さよ
 たわしが乾いているという発見、対象をしっかり見る大切さを改めて学びました。

〇長閑さや仏足石に眠る猫
 涅槃図には居ない猫が仏足石の上で寝ている、何とも俳諧味のある句です。

○山の神そして田の神さくら時
 何にでも神の住む国、桜と共に目覚めたのでしょう。季語が決まっています。
ふたばさん (8augfkle)2023/4/15 18:48削除
588回選句

◎駘蕩として山羊の目の一文字
 「駘蕩と山羊の目」の取り合わせが絶妙。季語の使い方を教わりました。

〇長閑さや仏足石に眠る猫
 どのような仏様であろうと猫は眠るだけ。足形の上で寝ている猫を想像するだけで楽しいですね。

○蕗味噌や母の忌過ぎて父の忌来
 蕗味噌から故郷のご両親の忌日につながる連想の妙。魅かれました。

〇山の神そして田の神さくら時
 さぁ~山仕事、農作業に精を出す季節到来!そんな気分が伝わってきました。さくら時がいいですね。
 
*588回「味」のお題で、季語を入れておりませんでした。お恥ずかしい限りです。
まりさん (8md9x4e2)2023/4/14 21:24削除
588回選句

◎駘蕩として山羊の目の一文字
山羊の目の一文字はありふれていますが、「駘蕩」と取り合わせると格調高く感じます。「長閑」だと締まりません。

〇地蔵尊のたわしの乾く長閑さよ
目の付け所。確かにあちこちにありそうな景です。長閑がぴったり。

〇長閑さや仏足石に眠る猫
こういうこともあるだろうなあと。有名なお寺ではそうはいきませんが、暖かい日の石の上は眠るのに最適でしょう。仏像の大きさはいろいろなので当たり前かもしれませんが、仏足石の大きさはあまりに違うので、仏様ってどんなお姿?と思うのは私だけでしょうか。

〇山の神そして田の神さくら
このリフレインには好みがわかれるでしょうが、このリズム感。私は好きです。
下五の字足らずには無論異論はあるでしょうが、私は作者の作為に〇。

......と、思いこんでいたのですが、「さくら時」を勝手に「さくら」として読んでおりました。
字余りでも作為でもありませんでした。申し訳ありません。
でも、私は「さくら」で切ったリズムが好きです。「麦っこ」としては、ちょっとした遊び心で好き。
「麦の俳句」としてはどうなんでしょ。
こがめさん (8atk17xs)2023/4/12 20:21削除
第588回麦っこ選句
○長閑けしや公民館の落語会
「公民館」での落語会から地域の景が浮かんできます。鎌ケ谷でも公民館で開催されています。

◎駘蕩として山羊の目の一文字
「山羊の目の一文字」の表現から山羊の表情がよくわかります。焦点を絞って表現しています。

○蕗味噌や母の忌過ぎて父の忌来
「蕗味噌」で父母の忌を思い出しているのかな。蕗味噌を食べながら故郷も思い出しているのだろう。

○酸葉噛む昔むかしの味したり
私も「酸葉」を食べました。浅漬して食べました。大きくなったら馬らの餌にしていました。「すかんぽ」と言っていました。

○長閑なり「昼のいこい」のテーマ曲
「昼のいこい」のテーマ曲がラジオから流れると気持ちがほっこりしていました。
太郎さん (8oylunww)2023/4/12 07:19削除
麦っこ588選句
◎長閑さや仏足石に眠る猫
 少くとも現世の猫には釈尊に対する信仰や礼拝は考えられない。条件によっては格好の褥となるだろう。人目をよそに極楽の黄金世界に魂を遊ばせているのだろう。
〇蕗味噌や母の忌過ぎて父の忌来
〇たんぽぽや風がさらいし野球帽
 「し」?
〇幾百年芽吹いただろう神の銀杏

不来方さん (8b8tdv36)2023/4/10 10:17削除
第588回選句

◎駘蕩として山羊の目の一文字
 長閑さと山羊の目。どちらが先か迷うところだが、そんなふうに思えるのも春の駘蕩感。

◯ 地蔵尊のたわしの乾く長閑さよ
 乾いた「たわし」の発見に共感。

◯ 蕗味噌や母の忌過ぎて父の忌来
 「蕗味噌」が繋ぐ父母の思い出。付き過ぎ感はあるものの好きな句。

◯ 長閑なり「昼のいこい」のテーマ曲
 人工音でこのテーマ曲ほど長閑さを感じるのは少ない。

◯ たんぽぽや風が攫いし野球帽
 掲句も長閑さ満載。草野球の雰囲気や景がよく分かる。「風の攫える」も成立するかも。
返信8
ジュピターさん (8fn4dnzx)2023/4/9 17:34 (No.56385)削除
589回題(訂正)
季語 春昼
文字 出(訂正)
当季雑詠
 失礼しました。
返信
智美さん (8kfpafc0)2023/4/16 22:47削除
第589回 投句

春昼や丸の内なるカフェテラス
出開帳菩薩の御衣(おんぞ)の襞の紅
子育ての鴉の威嚇春深し
のんさん (8b8xe2bx)2023/4/16 18:02削除
第589回 投句

春昼の馬場歓声は悲鳴とも
酔うほどの人出春闌く浅草寺
付き合いは長しクローバー凹むほど
天馬さん (8bszqp0p)2023/4/16 17:15削除
589投句

暗黙の猫の境界春の昼
出入りの黒き閃光初燕
火葬炉の分厚き鉄扉木の芽雨
ジュピターさん (8fn4dnzx)2023/4/16 10:26削除
589回投句
春昼の光を返す三番瀬
踊り出すブリキのおもちゃ百千鳥
句作りは孤独ならずや放哉忌
不来方さん (8b8tdv36)2023/4/16 09:02削除
第589回投句

ゆくりなく鳩の羽搏く春の昼

霞む日のプラットフォーム峡を出づ

照り降りて影がきれいになる四月
ふたばさん (8augfkle)2023/4/15 17:47削除
589回投句

鶏の床の足跡春の昼
新聞社の出口調査や木瓜の花
子を抱く地蔵尊像さくら散る
まりさん (8md9x4e2)2023/4/14 12:31削除
589回 投句

雑魚釣りの礁のごとし春の昼 
街若葉からくり時計歌い出す
鯉の口呼び寄す男山笑う
こがめさん (8atk17xs)2023/4/12 20:46削除
第589回麦っこ投句

春昼の深き眠りのパパの腕

新社員の出合いドキドキ旅鞄

真ん中にドール人形花筵
太郎さん (8oylunww)2023/4/12 06:30削除
麦っこ589投句
 春昼の公園満席のカレー店
 出囃子の「若松」ひらひらと黄蝶
 春風やピカソのベベのうら若き
返信9
太郎さん (8oylunww)2023/4/16 17:52 (No.57077)削除
麦っこ590訂正
2 句目
誤  「うまごやし」
正  「春暁』
返信
返信0
のんさん (8b8xe2bx)2023/4/2 18:39 (No.55373)削除
第588回 お題
 
 季語     長閑
 文字     味
 当季雑詠

出題遅くなりました。よろしくお願いいたします。    のん
返信
ちこりんさん (8mmormpc)2023/4/10 05:10削除
今回は、お休みさせていただきます。
のんさん (8b8xe2bx)2023/4/10 00:14削除
第588回 投句

長閑けしや公民館の落語会
一皿は自慢の珍味花見酒
舞い戻る投函の文雪柳
智美さん (8kfpafc0)2023/4/9 22:17削除
第588回  投句

長閑けしや草原に牛草を食む
味噌汁の朝の一口芽木の雨
長閑なり「昼のいこい」のテーマ曲
太郎さん (8md9x4e2)2023/4/9 20:04削除
588回投句

駘蕩として山羊の目の一文字
路地奥の三味の音締めや朧月
蝶弾むマーチのホルン躓いて
ふたばさん (8augfkle)2023/4/8 21:43削除
588回投句

地蔵尊のたわしの乾く長閑さよ
あれは父口三味線の浪花節
銭湯の本日休業春の蝶
まりさん (8md9x4e2)2023/4/8 12:10削除
588回投句

のどけしや飽かず漣呑む岸辺
蕗味噌や母の忌過ぎて父の忌来
幾百年芽吹いただろう神の銀杏
不来方さん (8b8tdv36)2023/4/8 10:29削除
第588投句

長閑さや仏足石に眠る猫

酸葉噛む昔むかしの味したり

山の神そして田の神さくら時
こがめさん (8atk17xs)2023/4/7 13:44削除
第588回麦っこ投句

長閑さやレンズ見つめる親子猫

姉の味母の味出す棒鱈煮

たんぽぽや風が攫いし野球帽
ジュピターさん (8fn4dnzx)2023/4/4 11:44削除
588回投句

長閑けしや舌出す鬼の大津絵の
味噌汁の程よき酸味鰆東風
蕗味噌で先ずは一献京訛
返信9
ちこりんさん (8mmormpc)2023/4/10 04:52 (No.56505)削除
今回麦っこは、休ませていただきます。
返信
返信0
まりさん (8md9x4e2)2023/4/2 19:39 (No.55385)削除
587回投句一覧&選句

「春ショール」
声嗄らす女性候補者春ショール
春ショールまといて50gほど
島を出る連絡船の春ショール
銀髪の友へピンクの春ショール
上京の娘にそっと春ショール
坊守の古箪笥より春ショール
キャンバスに羽ばたく小鳥春ショール
踏切を江ノ電の風春ショール
ブロンズの獅子に寄り添う春ショール
春ショールヘップバーンに憧れて

「草」
若草野富士の形の土竜塚
病棟の屋上タンクの草の春
若草や素振りバットの風切り音
竹垣の赤い雨靴すみれ草
制服のセンタープレス草青む
木道を渡るしんがり座禅草
草木に名札がついて鳥の恋 
柴折戸に結び目草庵の花吹雪
寝ころびて春の雲追う草千里
焼き場への蒼き大空二輪草

「雑詠」
風光る真珠育つという筏
内房線各駅停車春ショール
あしかびの早や陣取りし池の渕
ベビーカーに子犬三匹花の土手
家苞の肉厚春子良き香り
幣辛夷満ちて浄土と化す故郷
行列のしんがり花のど真ん中
対岸の桜散り時疾風
集合は田打ち桜や堰普請
寄せる波逃げては追って春ショール
返信
智美さん (8kfpafc0)2023/4/9 23:16削除
第587回  選句

◯春ショールまといて50gほど
 この句を読んだとたんに、自分の首の回りにシホンのような柔らかな布が
 ふんわりと纏わりつくような肌感覚を覚えました。
 「まといて」を漢字にするかどうかは迷うところ。
 「g」は「グラム」でしょうね。

◯制服のセンタープレス草青む
 歯切れの良い句。「草青む」が効果的と思います。

◯行列のしんがり花のど真ん中
 長い行列に並んだ。最後尾だ。でもそこは桜の花の真ん中だという。
 しんがりも花の中なら、長い行列もたいして気にならないであろう。
 もし桜が一本だとしても「しんがりだけど花の真下だ」と喜ぶ明るさがいいと・・・。

◎幣辛夷満ちて浄土と化す故郷
 日と共に時間と共に、故郷は浄土になっていきます。
 まして幣辛夷が咲き満ちたらなおさらでしょう。
ふたばさん (8augfkle)2023/4/8 22:48削除
587回選句

〇踏切を江ノ電の風春ショール
 電車の通過になびく淡い色の春ショール。踏切の向こうに春の海。一枚の水彩画のような風景が見えてきます。

〇ブロンズの獅子に寄り添う春ショール
 田舎者にはこのような場所で、(たぶん)待ち合わせしている人が羨ましく思った昔がありました。

〇寝ころびて春の雲追う草千里
 雄大で心地よい句です。

◎集合は田打ち桜や堰普請 
 地域のつながりと暮らしぶりがとてもよく伝わってきます。「田打ち桜」が効いています。
ジュピターさん (8fn4dnzx)2023/4/8 17:54削除
587回選句
◎制服のセンタープレス草青む
 センタープレスの決まった制服の折り目正しさ。草青むの季語がピッタリ。
〇ブロンズの獅子に寄り添う春ショール
 春ショールのハイカラでエキゾチックな感じが、ブロンズの獅子を配することで際立っている。
〇幣辛夷満ちて浄土と化す故郷
 幣辛夷は白かピンクか?咲き満ちた景色は正に浄土と化しているようだ。
〇集合は田打ち桜や堰普請
 花の咲く時期は年によって若干違ってくる。昔から農作業を始めるのも、花の時期に合わせたのだろう。
のんさん (8b8xe2bx)2023/4/8 10:49削除
第587回選句
〇踏切を江ノ電の風春ショール
 単に風でなく「江ノ電の風」としたことで通過する電車が見えて来ます。
〇春ショールヘップバーンに憧れて
 何を着ても似合う素敵な人、生き方も含め、女性も憧れる女性です。軽やかな春ショールは殊に似合いそうです。
〇草木に名札がついて鳥の恋
 「鳥の恋」への転換が景を大きくしています。出そうで出ない発想です。
◎寝ころびて春の雲追う草千里
 雄大な景色の中のゆっくりとした時間経過、17文字でこれを感じさせてくれる事に感動します。
まりさん (8md9x4e2)2023/4/7 15:01削除
○春ショールヘップバーンに憧れて
あのピュアなかわいらしさ。美しさ。

○若草や素振りバットの風切り音
黙々と頑張る少年の姿が目に見えるようです。

◎制服のセンタープレス草青む
なんといっても「センタープレス」という言葉の持つ切れのよさと省略が効果的です。季語もばっちりと決まっていて。幸あれ!

○内房線各駅停車春ショール
目的地へまっすぐ特急という旅ばかりですが、車窓からの海を見たくて各駅停車の旅…なんていいですね。
太郎さん (8md9x4e2)2023/4/7 14:56削除
〇坊守の古箪笥より春ショール
「大黒」さんにもそんな年頃があったのだ。

〇春ショールヘップバーンに憧れて
ヘップバーンは永遠です。

◎草木に名札がついて鳥の恋
とりあわせ!「草木」が少し固い気もするが。

〇集合は田打ち桜や堰普請
景観も花の名も風土そのもの。

  まり代筆
こがめさん (8atk17xs)2023/4/6 20:42削除
第587回麦っこ選句

○踏切を江ノ電の風春ショール
江ノ電を見送っている人の様子が「春ショール」で浮かんできます。

◎草木に名札がついて鳥の恋 
取り合わせがいいなと思います。「草木に名札」がついている景はよく見ますが、「鳥の恋」で広がりと草木のイメージが広がります。

○寝ころびて春の雲追う草千里
「草千里」から広々とした景が浮かんできます。寝転んで雲を追うなんていいな。自然はすばらしい。

○集合は田打ち桜や堰普請
「田打ち桜」が「辛夷の花」なんですね。その地域でとても大切にされ目印になっているのですね。お仕事は大変だけどちょっとロマンチックな感じがします。
ちこりんさん (8mmormpc)2023/4/5 10:42削除
587回 選句

○踏切を江ノ電の風春ショール
○ブロンズの獅子に寄り添う春ショール

二句共に取り合わせよく、春の気分が伝わってきます。それぞれに人物の姿や表情までもが見えてきますね。


○寝込びて春の雲追う草千里

大きな景とゆったりとした時間。いいなぁ。

◎幣辛夷満ちて浄土と化す故郷

我故郷では見られない幣辛夷を見た時には、驚きと羨ましい気持ちを抱きました。美しく淡いピンク色の花は、浄土の蓮の花を連想させますね。
不来方さん (8b8tdv36)2023/4/2 22:29削除
第587回選句

◯ ブロンズの獅子に寄り添う春ショール
 一読、三越前で誰かと待ち合わせている春ショールの女性を思い描いた。もちろん日本橋。懐かしい。

◯ 春ショールヘップバーンに憧れて
 ヘップバーンに共感を覚える世代は広い。これ程春ショールが似合う女優も少ないのでは?

◯ 制服のセンタープレス草青む
 十七音全体、とりわけ「センタープレス」が若々しい。

◯ 草木に名札がついて鳥の恋 
 如何にも都会の植物園などでの鳥の恋の雰囲気。「名札」が中々。

◎集合は田打ち桜や堰普請
 季重なりの感は拭えないが、や切れなので「田打ち桜」が主季語。昔ながらの村落共同体の「堰普請」と季語との取り合わせに共感。
返信9