麦船橋句会

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掲示板の主旨に反する投稿は掲載されません。掲載の是非は管理者が判断いたします。予めご了承願います。
太郎さん (923uhctl)2025/4/12 19:59 (No.131689)削除
麦っこ694出題
◇季 語   囀
◇文 字   白
◇テーマ   スポーツ
返信
まきえっとさん (8rypn25h)2025/4/20 16:50削除
第694回麦っこ投句

囀や緩みはじまる地平線
紅白の帽子の汚れ花吹雪
鳥雲に控え投手の二年間
ちこりんさん (8mmormpc)2025/4/20 14:26削除
694回 投句

囀りや戦車試乗の人の群れ

スカーレットの最後の科白春疾風

桜東風日没迫るプレーオフ
ハナハナさん (8ws7lb4p)2025/4/19 19:17削除
第694回 投句

囀りの欅の大樹ニュータウン
真っ白なシーツはためく春の空
朝練やテニスコートの白い線
のんさん (9bbrsu9b)2025/4/19 17:56削除
第694回 投句

囀りや記念樹しかと地になじむ
白粥にほのかな甘み春の風邪
初めての「モルック」春日背に柔し
ふたばさん (8augfkle)2025/4/19 16:54削除
694回投句

囀やキッチンカーのハンバーガー
妣植えし白藤の滝夕映えて
新緑やピンポン後の露天風呂
天馬さん (9ew8kwc6)2025/4/18 15:51削除
694投句

囀りの囀りを呼び岩洞湖
ごきげんな白蝶0.1グラム
盗塁の大きなリード風光る
まりさん (8md9x4e2)2025/4/18 15:22削除
694回投句

囀や狛犬吽と口結ぶ
白蝶の反転野鳥観察舎
自転車の列の疾走風光る
不来方さん (8b8tdv36)2025/4/18 12:14削除
千年の囀りを聴く仁王かな

再読の白泉句集戦あるぞ

深呼吸して全身に囀りを
太郎さん (923uhctl)2025/4/18 08:56削除
麦っこ694投句
囀や三学級の小学校
白鳥の引きし小沼の広さかな
うららかや力士の遊ぶ遊園地
こがめさん (8atk17xs)2025/4/17 20:45削除
第694回麦っこ投句
囀やライン画面に郷の山

苗代の空白埋める鷺の影

梨咲くや快音響く野球場
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/4/14 17:39削除
694回投句
囀や文豪たちの眠る墓地
面白きこともありけり散る桜
出番無き野球少年花は葉に
返信11
まりさん (8md9x4e2)2025/4/7 11:30 (No.131443)削除
692回投句一覧&選句

四月
風抱いてただ揺れており四月の樹
結び目のようやく解け四月来る
待ちわびし四月の暦捲りけり
雪の日も夏日もありぬ四月かな
新品の目覚まし時計四月来る
旧暦でもの言う癖や四月馬鹿
恙なく議長退任四月風
高校生四月に手にす定期券
ひらがなの名前の刺繍風四月
今日からは社名変わって四月かな


花吹雪動物園に長き列
縁台の朽ちし公園花万朶
春の園ハシビロコウも頭掻く
地下足袋の園丁若し桜咲く
祇園小路のべんがら格子おぼろ月
閉園のチャイム紋白蝶戻る  
鍬の柄に農園の土風光る
園児らの声にとけゆく花のこえ
母の手を離れ園児となる春日
楽園と笑う移住者花咲けり

山菜
蕨狩小遣い稼ぎの収入源
つっと出るあいつのあだ名野蒜摘む
朝採りとメールの届くタランボウ
独活の灰汁抜いて今宵の脇役に
独活を掘る父の濁声ありありと
兄の忌や休耕田の芹青む
蕗の薹採って地球の裏の声
「熊注意」の木札新し蕨狩
楤芽吹く原発望む郷の山
川風の一方通行芹そよぐ
返信
ちこりんさん (92qvc6dm)2025/4/18 11:42削除
692回  選句
◯ひらがなの名前の刺繍風四月

作者自身の思い出の一句として鑑賞しました。最近は便利なシール等がありますが、我が子が幼い頃は夜なべして、名前をぬいつけました。懐かしい。

◎母の手を離れ園児となる春日

児の自立は一抹の淋しさを感じるもの。手が様々なことを語っていますね。下五は、もう一工夫できそうではありますね。

◯「熊注意」の木札新し蕨狩

リアルを感じる一句。都市部にまで出没する熊。共存は難しそうですが、知恵をしぼらねば。
のんさん (9bbrsu9b)2025/4/13 16:28削除
第692回 選句

〇結び目のようやく解け四月来る
 「結び目」ちょっとした気掛かりとか心配事と解釈しました。明るい春を迎えられたようですね。
〇閉園のチャイム紋白蝶戻る
 遊園地とか動物園の景でしょうか、日永を感じさせる季語が良いです。
〇母の手を離れ園児となる春日
 リズムの良い句、成長していく喜びと親離れしていく児への寂しさも感じ取れます。
〇「熊注意」の木札新し蕨狩
 木札が新しい所に臨場感があります。
◎兄の忌や休耕田の芹青む
 お兄さんの忌日にあわせての帰省でしょうか。かつてお兄さんが耕していた田圃でしょうか、青々とした芹にも胸が痛むのでしょう。
天馬さん (9ew8kwc6)2025/4/13 14:15削除
692選句

○結び目のようやく解け四月来る
年度末のあれこれが片づき、新年度スタート!なのかなと思いました。
◎ひらがなの名前の刺繍風四月
丁寧な子育てが浮かび惹かれました。
○閉園のチャイム紋白蝶戻る 
蝶のひらひらが慌てて戻る様子にも見え、楽しい句だと思いました。 
○蕗の薹採って地球の裏の声
蕗の薹は可愛いですが、みんな取り除くとなれば、地下茎は中々しぶとい。掘っても掘っても…です。地球の裏の声も聞こえるかもと思わせます。
ハナハナさん (8ws7lb4p)2025/4/12 19:31削除
692回投 選句

◎ひらがなの名前の刺繍風四月
入学を待つ一年生を思い浮かびます刺繍の糸は華やかで美しい母の愛も感じます
〇閉園のチャイム紋白蝶戻る
閉園に紋白蝶も戻るメルヘンですね  
〇蕗の薹採って地球の裏の声
地球の裏の声ってどんな声でしょう
〇「熊注意」の木札新し蕨狩
最近熊の出没ニュースが良くあります、蕨狩りも要注意
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/4/12 17:56削除
692回選句
◎ひらがなの名前の刺繍風四月
 四月の風の中で育ちゆく幼児の姿が思い浮かぶ。
〇閉園のチャイム紋白蝶戻る
 紋白蝶が戻ってくるという一寸した意外性。
〇母の手を離れ園児となる春日
 母の手を離れ園児も社会の一員となる。
〇「熊注意」の木札新し蕨狩
 熊の出没のニュースが多い。改めて注意を喚起したといったところか。
まりさん (8md9x4e2)2025/4/11 15:42削除
692回選句

◇待ちわびし四月の暦捲りけり
「待ちわびし四月の暦」の気持ちは本当によくわかりますが、「捲る」はちょっと残念。
下五でちょっと転換することによって出るわくわく感や広がりがほしい。それが難しいのですが…。
このまま寝かせておけばいつかいい下五が浮かぶでしょう~。

〇園児らの声にとけゆく花のこえ
逆転の発想がおもしろい。こういう見方もあったかあと。確かに、花は「声」ではなく「こえ」ですね。

◎兄の忌や休耕田の芹青む
シンプルですっきりと気持ちを表しています。実景なのかもしれませんが、「芹青む」がいいなあと思いました。
休耕田の句は多いので、季語の斡旋は大事!

〇川風の一方通行芹そよぐ
風の一方通行はほぼ上り前。しかし当たり前なのに当たり前で終わらせない何かを感じます。
ふたばさん (8augfkle)2025/4/8 22:10削除
第692回麦っこ選句

○結び目のようやく解け四月来る 
 長い冬から解放された安堵感が伝わってきます。

○ひらがなの名前の刺繍風四月
 新しく踏み出すこどもの一歩。「ひらがなの名前の刺繍」に母親の愛情が感じられます。

○祇園小路のべんがら格子おぼろ月
 京都の情緒たっぷり。舞妓さんも歩いてきそうな…。

◯ 独活の灰汁抜いて今宵の脇役に
 お酒のつまみにぴったり。ご飯のおかずにも。「脇役」とは言い得て妙。

◎ 兄の忌や休耕田の芹青む
 田畑を引き継ぎ守ってきたお兄さんを思う気持ち。懐かしさと寂しさ。休耕田には根の太い田芹が伸びている。
 実感が伝わってきます。
こがめさん (8atk17xs)2025/4/7 22:23削除
第692回麦っこ選句
◎ひらがなの名前の刺繍風四月
刺繍で名前か。いいですね。元気で活動してねとの思いがこめられているように感じます。「風四月」の季語がとても爽やかに感じます。

〇縁台の朽ちし公園花万朶
新しい公園でなく、年月がたっている。きっと桜を大切に見守っているのだろう。

〇兄の忌や休耕田の芹青む
お兄さんがなくなって田を耕していないが、その面影がまだ残っているように感じます。
芹青むから田に水をはっているのだろう。

〇「熊注意」の木札新し蕨狩
「熊注意」か。熊もかわいそうです。
小さいころは自由に山に入って蕨狩らをやっていたのに。今は自由に山に入れません。

〇川風の一方通行芹そよぐ
芹が育っている景が浮かんできます。川がきれい。そして芹の色もきれい。いいですね。
不来方さん (8b8tdv36)2025/4/7 17:44削除
第692回選句

◯ ひらがなの名前の刺繍風四月
 やわらかな四月の風とひらがな表記の刺繍が呼応して、見えない飛花落花が見えて来るような句。

◯ 縁台の朽ちし公園花万朶
 長らく手入れのされていない廃園寸前の公園と、毎年変わらず満開となる桜の取合せで人智を超えた世界を詠って巧い。

◎ 母の手を離れ園児となる春日
 孫俳句は主観が入りやすく難しいが、この句は客観的な表現に徹して入園を寿いでいる。ハ音の韻律が心地よい。

◯ 独活の灰汁抜いて今宵の脇役に
 独活の灰汁を抜いて「脇役」とは面白い。しかも説得力がある。

◯ 兄の忌や休耕田の芹青む
 長年先祖伝来の田畑を守って来た兄(多分長男)が亡くなって久しい。その兄の忌日が来る度に、休耕田に青む芹が切なくもあり、一族の歴史を語っているようでもある。

◯ 楤芽吹く原発望む郷の山
 東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の炉心溶融から14年。三月になると原発に近い郷山には必ず楤が芽吹く。改めて自然のちからに感じ入った。

今回の選句では、自然の営みと人智の世界の対比をモチーフにした句に惹かれた。
返信9
まりさん (8md9x4e2)2025/3/30 16:29 (No.130941)削除
691回投句一覧&選句

霞草
霞草を髪に引退百恵ちゃん
手つかずの引っ越し荷物霞草
何気なくまとめ上手の霞草
変わらない笑顔の隣り霞草
かすみ草集合写真の左上
ぼんやりと時の空間カスミソウ
控え目の清々しさや霞草
花籠の主役引き立つ霞草
平凡な生き方が好き霞草
卒業生入場胸のかすみ草 
黒毛和種売られゆく朝霞草
脇役を得たる名作霞草


口笛は兄の思い出草青む
群青の天城山なみ初櫻
草青むついに来たのか反抗期
青春18きっぷで花めぐり
花ミモザ海辺のカフェの青い椅子
青春の赤い豆単梅真白
里山のゆるき稜線麦青む 
青臭い言葉零れる朧の夜
青き踏む度に青春とり戻す
かっ飛ばす球児の春や空青し
青青と塗りかわる里雪解風
単色の青き一列すみれ草

読書
旧友を俳人と知る古書朧
花曇うつらうつらと膝に本
壺菫五体字類に栞りけり
周平の残る本棚三月尽
清張の見つめた昭和春の闇
月朧佐藤愛子の老い力
郷愁の谷内六郎春の雲
「とめはねっ!」漫画楽しや春燈下
スイミーの音読を背に春厨
読書会未知の作家と春の旅
花曇古書店街の無愛想
漱石とたどる青春風光る
返信
ちこりんさん (8mmormpc)2025/4/18 11:10削除
691回 選句

○手つかずの引越し荷物霞草

新しい場所での新生活。彩りを添えるのは、これからと霞草が揺れています。

○青き踏む度に青春とり戻す

中七度には、少し気になる所です。青春の何を取り戻すのでしょう。想像が膨らみます。

◎清張の見つめた昭和春の闇
○周平の残る本棚三月尽

手に取る本には、読み手の人生観が重なりますね。
清張はスマホの朗読で楽しんでいる昨今です。
周平も。いまだに新鮮な感動があります。
太郎さん (923uhctl)2025/4/14 15:35削除
麦っこ691選句
「霞草」
◎卒業生入場胸のかすみ草 
近年、大分少なくはなったものの、まだ学生服やセーラー服の処もある。三年間着たにしては新しく感じる制服の胸に、在校生からか卒業生の保護者からか、祝福や前途への期待の気持ちを込めて贈られた霞草が挿されている。低く鳴る『威風堂々』の調べに乗って自席に着くまでの間、紅潮した卒業生たちの顔と黒か濃紺の制服とに霞草の白が際立って新鮮に映るのである。
「青」
○花ミモザ海辺のカフェの青い椅子
かつて車に乗っていた頃に何度か行ったレストランは、入り口近くに大きなミモザの木があり、店の名も「ミモザ」と言った。その花も木も洋風のレストランによく似合っていた。掲句の「海辺のカフェ」にも似つかわしくて、花の黄と椅子の青は反対色(補色)に近く、広大な海を背景として鮮やかな印象をもたらしたであろう。
○青春の赤い豆単梅真白
赤尾の豆単の暗記は、当時の受験生にとって必須の学力で、家の都合で一旦大学受験を断念する高校二年の三学期には全部暗記していた。その後の人生にどれほど役に立ったかしれないが、わが青春のエネルギーのかなりの量を費やしたことには間違いない。
 春の魁としての三分咲きくらいまでの梅と違って、真白に咲き満ちた梅は、血気盛んな、学習に没入していたころの青春の思い出にふさわしいものがあるだろう。
「読書」
○スイミーの音読を背に春厨
 もう半世紀近く前のこと、小学校二年の国語科の授業を参観したことがある。「スイミー」の斉読をしているのに耳を傾けると、どの子も口を大きく開けて上手に読み、事後、指名されて読んだ子も大人顔負けの上手な音読をした。音読を重視する先生の指導が徹底していると思った。掲句は、宿題で音読の練習をする子の朗々とよむ声を背中に聞きながら夕食の支度をしている。幸せな家庭生活の一場面を見るようである。 
○花曇古書店街の無愛想
花曇りの、はっきりしない天気の日に、古書店街を徘徊する。古書店の主は概して無愛想なものと相場が決まっているが、この日歩いた界隈は、街そのものが無愛想に思えたのである。パン屋やカフェ、靴屋や楽器屋などというものもなく、
古本屋ばかりが並んでいる街は、まさに無愛想そのものなのである。
天馬さん (9ew8kwc6)2025/4/7 16:21削除
692選句

○何気なくまとめ上手の霞草
○花ミモザ海辺のカフェの青い椅子
○青青と塗りかわる里雪解風
○花曇うつらうつらと膝に本
◎清張の見つめた昭和春の闇
○郷愁の谷内六郎春の雲

コメントなしですみません。
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/4/6 17:19削除
691回選句
◎青青と塗りかわる里雪解風
 雪国の春は、一面の景色が青色に塗りかわる世界でしょうか。
〇平凡な生き方が好き霞草
 ひっそりと目立たぬように生きる、霞草にはそんな風情があります。
〇花ミモザ海辺のカフェの青い椅子
 地中海に面したリゾート地のカフェが想像されます。
〇清張の見つめた昭和春の闇
 清張は昭和の闇を鋭く抉り出した作家でした。
のんさん (9bbrsu9b)2025/4/6 11:22削除
第691回 選句

〇平凡な生き方が好き霞草
 齢を重ねると何事も無い日々の大切さ、身に染みるようになって来ました。
〇脇役を得たる名作霞草
 映画でもドラマでも脇役あっての主役、脇役には名優が多いです。
〇口笛は兄の思い出草青む
 お兄さんの吹いてくれた口笛、若草の頃には特に鮮明に思い出すのでしょう。
◎青青と塗りかわる里雪解風
 雪の無い所に住んでいますが、雪解けの喜びが伝わってきます。輝く様な白と緑のコントラストを感じます。
〇周平の残る本棚三月尽
 本棚を整理したのでしょうか、でも好きな作家の本は処分できませんね。
ふたばさん (8augfkle)2025/4/5 21:41削除
第691回麦っこ選句

○平凡な生き方が好き霞草
 上五中七に楚々とした霞草が効いています。共感の一句です。

○口笛は兄の思い出草青む
 懐かしいお兄様の思い出。口笛は郷愁を誘います。

〇花ミモザ海辺のカフェの青い椅子
 映画の一場面を見ているような。おしゃれな一句です。

◎青青と塗りかわる里雪解風 
 冬から春へ、情景が浮かんできます。「塗りかわる」の措辞に魅かれました。

◯清張の見つめた昭和春の闇
 社会派作家の清張は読みごたえがあります。丁度「松本清張 傑作短編コレクション」(宮部みゆき責任編集)
 を読んでいるところでした。短編なので、空いた時間に読んでいます。
まきえっとさん (8rypn25h)2025/4/5 15:11削除
第691回麦っこ選句
○脇役を得たる名作霞草
 まさしく霞草ですね。
○口笛は兄の思い出草青む
 仲が良かったのですね。
○花ミモザ海辺のカフェの青い椅子
 さり気ないけれど心地よさが伝わってきます。色の対比もいいですね。
◎青青と塗りかわる里雪解風
 春が来ました。さぞかし待ち遠しかったことと思います。「塗りかわる」に工夫が見られます。
ハナハナさん (8ws7lb4p)2025/4/4 20:17削除
691回 選句
〇何気なくまとめ上手の霞草
霞草は何気ない花ですが実は主役になるほど華やかなを出してくれます私も大好きな花です
〇平凡な生き方が好き霞草
平凡が一番幸せと感じるこの頃です霞草がぴったり
〇口笛は兄の思い出草青む
私も兄が大好きでした共感です
◎群青の天城山なみ初櫻
天城山は見事な桜の名所景が良く見えてきます、群青の空と桜の対比素敵です
〇花曇うつらうつらと膝に本
春は本当に本を読んでいるうち眠くなります素直な句です
〇郷愁の谷内六郎春の雲
谷内六郎の絵はホッとする昭和の絵、週刊新潮の表紙を思い浮かべました、郷愁を感じます。
こがめさん (8atk17xs)2025/4/3 14:39削除
題691回麦っこ選句
〇霞草を髪に引退百恵ちゃん
懐かしいですね。
◎黒毛和種売られゆく朝霞草
「ばくろう」がきて、牛を連れていく(売られて)景が浮かんできます。
牛が足を踏ん張って嫌がるのを霞草が見送っているのか、弱さを表しているのかな。

〇青青と塗りかわる里雪解風
故郷を思い出します。雪が消えると景色が白から青にかわります。気持ち良かったです。
〇花曇うつらうつらと膝に本
本が大好きであっても居眠りしてしまうのかな。

〇壺菫五体字類に栞りけり
「五体字類」を活用しているのかな。菫が栞になっているなんていいですね。どんなときに活用したのか浮かんできます。
まりさん (8md9x4e2)2025/4/2 16:36削除
691回選句

〇黒毛和種売られゆく朝霞草
子どものころの故郷はどこも貧しくて、いろいろな仕事を重ねて何とか生活をしていました。養豚もそのひとつ。トラックに載せられて売られてゆく豚を、毎度涙をぬぐいながら見送っていた祖母。食用となる生き物たちがいつも身近にありました。
黒毛和種と特定する必要があるのかとは思いましたが、ここではその固い言葉が効いているのかもしれません。
この先は、お題を離れて他の季語にした方がいいですよね。

○口笛は兄の思い出草青む
誰にも、こういう思い出の一場面があります。

〇花ミモザ海辺のカフェの青い椅子
30年以上も前のこと。公民館の入口にシンボルツリーとして植えられた樹が、ある春、全身真っ黄色の樹となったときの衝撃。ミモザという名を知ったのはその後です。
海を臨む青い椅子とのコントラスト。天真爛漫な明るさ。

◎青青と塗りかわる里雪解風
まさに我がふるさと。

○周平の残る本棚三月尽
「残る」に詰まる思い。つまり周平は残しておきたかったということ。

○郷愁の谷内六郎春の雲
あの世界は私たちの昭和の世界。六郎の風景と春の雲は合います。
不来方さん (8b8tdv36)2025/3/31 12:01削除
第691回選句

◯黒毛和種売られゆく朝霞草
 「売られゆく」が生々しい。「朝」に哀感が漂う。添えられた「霞草」に人間の業に対する諦観を感じた。
 
◯花ミモザ海辺のカフェの青い椅子
 地中海のひかり溢れる街のカフェを想像する。ミモザ&光の黄と海&椅子の青の対比がとても効いている。印象派の絵の世界のようだ。

◎青青と塗りかわる里雪解風
 上五中七の措辞が個性的。白から青の世界に切り替わる雪解の頃の山里の景が鮮烈である。

◯清張の見つめた昭和春の闇
 清張は正しく昭和の社会・暮し・事件・歴史などの暗部を見つめ続けた作家だった。

◯読書会未知の作家と春の旅
 読書会で初めて読む作家の本に嵌った。その世界に導かれて春の旅を文字で辿っているのだろう。弾む気持ちがよく出ている。
返信11
まきえっとさん (9hg1598n)2025/4/14 07:22 (No.131766)削除
第693回麦っこ投句

頼りなく撓る割箸春の昼
風四月光を放つ観覧車
畦塗の米研ぐ指の太き節
返信
返信0
天馬さん (9ew8kwc6)2025/4/6 12:59 (No.131393)削除
693お題

季語 春昼

文字 光

雑詠
返信
ちこりんさん (8mmormpc)2025/4/13 20:39削除
693回 投句

良寛の文字柔らかき春の昼

遅咲きの春やアルプス発光す

ぼんぼりの滲む城址夜の桜
のんさん (9bbrsu9b)2025/4/12 19:32削除
第693回 投句

春昼のフォークに絡めイタリアン
光陰に埋もれゆく夢花吹雪
風光る定期売り場の長き列
ハナハナさん (8ws7lb4p)2025/4/12 18:54削除
第693回 麦っこ 投句

春昼の母への記憶塩むすび
春光や小流れ石に弾かれて
桜蕊降る天気図の傘マーク
太郎さん (911fickt)2025/4/12 15:42削除
693訂正
繰り言言うて
太郎さん (911fickt)2025/4/12 10:24削除
麦っこ693投句
ライオンに添うて
人待っ春の昼
春昼の丘のゴスペル光る海
春昼の繰り言うて冷蔵庫
天馬さん (9ew8kwc6)2025/4/12 10:12削除
693投句

約束を丸ごと忘れ春の昼
開け放つ鳩舎の窓や風光る
黒土のなお黒々と春の雨
こがめさん (8atk17xs)2025/4/11 21:34削除
第693回麦っこ投句
春昼や赤子の欠伸移る猫

日光行きのホーム違えし春日傘

通路には水書きパンダ麗らけし
まりさん (8md9x4e2)2025/4/11 15:46削除
693回投句

春の昼虚空啄む鳩の嘴(はし) 
鳥を撮るアイコンタクト風光る
鳥の声違え芽吹きの色違え
不来方さん (8b8tdv36)2025/4/11 10:25削除
第693回投句

乗換えの駅春昼の鳶の笛
陽光のゆたにたゆたに春の水
花筏見果てぬ夢の旅を急く
ふたばさん (8augfkle)2025/4/8 19:43削除
第693回麦っこ投句
 鶏追って園児はばたく春の昼
 風光る遠眼差しのキリンかな
 襟足のほくろの人と花見かな
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/4/7 17:32削除
693回投句
遠ち近ちに蒲団打つ音春の午後
万目のネモフィラ畑光る海
うららかやカートではしゃぐ園児たち
返信11
こがめさん (8atk17xs)2025/3/30 10:58 (No.130925)削除
第692回麦っこ題

季語 四月

文字 園

テーマ 山菜
返信
ちこりんさん (92qvc6dm)2025/4/7 05:20削除
692投句は、あわてて別に送信してしまいました。
よろしくお願いします。
まきえっとさん (8rypn25h)2025/4/6 16:49削除
第692回麦っこ

結び目のようやく解け四月来る
鍬の柄に農園の土風光る
蕗の薹採って地球の裏の声
天馬さん (9ew8kwc6)2025/4/6 12:28削除
692投句

待ちわびし四月の暦捲りけり
縁台の朽ちし公園花万朶
「熊注意」の木札新し蕨狩
ふたばさん (8augfkle)2025/4/5 20:49削除
第692回投句

雪の日も夏日もありぬ四月かな
春の園ハシビロコウも頭掻く
楤芽吹く原発望む郷の山
のんさん (9bbrsu9b)2025/4/5 17:49削除
第692回 投句

新品の目覚まし時計四月来る
地下足袋の園丁若し桜咲く
独活の灰汁抜いて今宵の脇役に
不来方さん (8b8tdv36)2025/4/5 06:00削除
第692回投句

旧暦でもの言う癖や四月馬鹿
園児らの声にとけゆく花のこえ
独活を掘る父の濁声ありありと
ハナハナさん (8ws7lb4p)2025/4/4 19:32削除
第692回麦っこ投句

 恙なく議長退任四月風
 母の手を離れ園児となる春日
 兄の忌や休耕田の芹青む
こがめさん (8atk17xs)2025/4/4 15:01削除
第692回麦っこ投句
高校生四月に手にす定期券

花吹雪動物園に長き列

蕨狩小遣い稼ぎの収入源
まりさん (8md9x4e2)2025/4/2 16:43削除
692回投句

ひらがなの名前の刺繍風四月
閉園のチャイム紋白蝶戻る  
つっと出るあいつのあだ名野蒜摘む
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/3/31 19:45削除
692回投句
今日からは社名変わって四月かな
祇園小路のべんがら格子おぼろ月
朝採りとメールの届くタランボウ
返信10
ちこりんさん (8mmormpc)2025/4/6 20:28 (No.131419)削除
692回 投句

風抱いてただ揺れており四月の樹

楽園と笑う移住者花咲けり

川風の一方通行芹そよぐ
返信
返信0
まりさん (8md9x4e2)2025/3/23 17:02 (No.130700)削除
690回投句一覧&選句


蝦蟇鳴くや牧を見上る軍馬の碑
コンビニで済ます買い物夕蛙
一村に残る馬耕や土蛙
澱みなき選手宣誓遠蛙
減反の嘆きを今に牛蛙
真夜の広田空から重き蛙の声
人口は三分の一遠蛙
田畑に売地看板蛙鳴く
夕蛙太郎のいない村の臍
ビオトープの水がチャプンと初蛙
遠蛙父の遠忌の燭揺るる 
人の世のはかなさケロリ遠蛙


春興や路線図見上ぐ青リュック
方寸の見返り美人図あたたかし
図書館の母子の小声や春日和
路線図から消えし駅あり春の雪
いぬふぐり略図頼りに転居先
明日からは荒れる天気図猫の恋
山笑う等圧線のゆるむ地図 
列をなす移動図書館雪解風
地獄絵図描こう地下鉄サリンの日
心電図波形乱れる春の雪
空白の家系図の裔春霞
エイプリルフールここぞとばかり図に乗って

雑詠
骨壷に翼あるごと風光る
剪定が済めばこぶこぶ通学路
梵鐘の一打の余韻白木蓮
うららかや駅まで歩く五キロ半
生家への道途絶えがち花辛夷
雛祭り弱気を見せぬ母でした
勝ち越しの推しの力士や春嵐
春の雷やがて消えゆく村照らす
鉢物に水たっぷりと涅槃西風
がおがおと獣めきたる雪解川
鳥雲に海へ錨の水落す
心身を庇いて八十路春の月
返信
まきえっとさん (8rypn25h)2025/4/5 14:47削除
麦っこ690回選句

◎遠蛙父の遠忌の燭揺るる
 親を思う気持ちた伝わってきます。私は何か困りごとがあると亡父に呟いています。
○エイプリルフールここぞとばかり図に乗って
 最近はエイプリルフールだからってことがなくなりましたね。
○春の雷やがて消えゆく村照らす
 きっと輝いていたでしょう。村人の心にはいつまでも残っていることと思います。
太郎さん (923uhctl)2025/4/1 10:50削除
麦っこ690選句
「蛙」
〇一村に残る馬耕や土蛙
 千葉県には村が一つだけ残る。馬耕が残るかどうかは確認していない。体験博物館『房総のむら』には馬耕、牛耕は見当たらない。国中の多くの地域で絶えてしまったのだろう。
 中七末尾の「や」は、形の上の必要感から用いられることが多いが、掲句の場合は、まさしく詠嘆の意味で用いられていると思う。数少ない村の一つに、昔ながらの馬耕を見て、トラクターの牽引するロータリーには見られない人のこころ、人と馬に通いあうEtwasを感じている。それは、当事者とは別の哀惜のこころのようなものかもしれない。
〇澱みなき選手宣誓遠蛙
 今年の選抜高校野球の開会式では、市和歌山の川邉主将が選手宣誓を行い、高校野球100年の歴史を繋いだ先輩への感謝を示しながら、会場の人々に問いかけを行うというユニークな形の話だった。宣誓は選ばれたチームの主将が務めるのだが、おおむね早口で、それこそ澱みなく話されることが多い。掲句の場合、会場が地方の球場か競技場で、界隈の植田から聞こえる蛙の合唱が、やや単調な語り口ですらすらと進む宣誓のBGМになっているのである。
◎遠蛙父の遠忌の燭揺るる
 遠忌は、元は、五十年忌、百年忌など遠く歳月を経過した後に行われる追善・供養のことを言ったようだが、今では十三年、十七年、二十五年忌なども遠忌という。
 亡父の回忌を修する燭の光が、生きているもののように微かに揺れる。遠蛙の少し間遠な鳴き声のリズムが燭の揺れに和して、何事かを語っているもののようである。
〇図書館の母子の小声や春日和
 春日和の一日、図書館の児童室であろうか、母と子のひそやかにかわす会話が聞こえる。本を通しての親子の語り合いは、子どもの成長に大きな影響を与えるだろう。中七は、「ボシノコゴエヤ」と読ませるのだろうが、このフレーズに「や」の詠嘆は馴染まない気もするし、「ボシ」の音読みも堅いので、「や」を省いて「ハハコノコゴエ」と読ませたらどうだろうか。
〇空白の家系図の裔春霞
 わたしは見たことがないが、我が家の系図も、空白や何代略などという表記があったらしい。それらは系図の途中にわからないところがあるか、いわゆる系図買いのために短絡的につないでしまったような時にできるものらしい。
 空白があっても眉唾物であっても、代々大切に保存してきた系図は、今の自分につながる、数え切れないほどの祖(おや)の存在を示すものである。春霞のなかで漠然とそんな物思いにふけると、物外に遊ぶような心地になる。
天馬さん (9ew8kwc6)2025/3/31 20:32削除
690選句

○ビオトープの水がチャプンと初蛙
ビオトープ、三陸にたくさんあります。チャプンがいいです。

○遠蛙父の遠忌の燭揺るる 
父、尊敬しています。下五は泉下と通じているような…。

○心電図波形乱れる春の雪
心電図の上下と降雪が響きあってます。

○梵鐘の一打の余韻白木蓮
静謐さに惹かれます。

◎鳥雲に海へ錨の水落す
景が大きく勉強になります。
メイさん (9hh8uml5)2025/3/30 18:06削除
690回選句
体調が良くないので、コメントは特選のみとさせて頂きます。

◎蝦蟇鳴くや牧を見上る軍馬の碑 
検索すると軍馬の碑がいくつも表示されました。「蝦蟇鳴くや」と「牧を見上る」が切ないですね。馬が徴用される時代が来ないように願っています。
〇コンビニで済ます買い物夕蛙
〇田畑に売地看板蛙鳴く
〇人の世のはかなさケロリ遠蛙


〇図書館の母子の小声や春日和
〇いぬふぐり略図頼りに転居先
〇空白の家系図の裔春霞 

雑詠
〇梵鐘の一打の余韻白木蓮
〇鉢物に水たっぷりと涅槃西風
〇鳥雲に海へ錨の水落す
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/3/30 16:35削除
690回選句
◎鳥雲に海へ錨の水落す
 錨から海へ滴る水と北へ帰る鳥の群れ、この対比がいい。
〇一村に残る馬耕や土蛙
 昔はどこでも見られた馬耕だが、今や一軒のみ。これを土蛙がずっと見続けてきた。
〇方寸の見返り美人図あたたかし
 精緻に描かれたものは、縮小した方がより美しく見えるかもしれない。
ふたばさん (8augfkle)2025/3/30 16:13削除
第690回選句

○一村に残る馬耕や土蛙
 馬と共にあった生活が懐かしいですね。田んぼのれんげ草を馬耕ですき込んでいく情景が甦ってきます。
○心電図波形乱れる春の雪
 寒暖の差が激しいと体調も崩しがち。実感がこもっています。
〇梵鐘の一打の余韻白木蓮
 梵鐘の余韻と白木蓮に厳かなお寺の佇まいが感じられます。
◎春の雷やがて消えゆく村照らす
 過疎化が進んでいる村でしょうか。モノクロの画面に閃光が走り村の存在を際立たせているような映像が浮かんで
 きました。「消えゆく村照らす」に思いの深さを感じました。
のんさん (9bbrsu9b)2025/3/30 11:08削除
第690回 選句

〇ビオトープの水がチャプンと初蛙
 冬眠を終えた蛙が卵を産みに来たのでしょうか。もう少ししたらオタマジャクシが見られそうですね。
〇遠蛙父の遠忌の燭揺るる
 お父様を偲ぶ静かな夜、親への思慕は何年経っても薄れる事はありません。
〇明日からは荒れる天気図猫の恋
 この春の日々変わる空模様には驚くばかりです。良い季語への転換です。
〇がおがおと獣めきたる雪解川
 利根川の雪解時を水上で見た事があります。その時の印象が句の通りであったとよみがえりました。
◎鳥雲に海へ錨の水落す
 簡略な表現ながら充分に状況を把握する事が出来ます。海と空、季語が句を大きく広げています。
ハナハナさん (8ws7lb4p)2025/3/29 12:38削除
690回投句一覧&選句

〇減反の嘆きを今に牛蛙
米不足と嘆かれる昨今牛蛙の鳴き声が減反への嘆きとも聞こえます
〇ビオトープの水がチャプンと初蛙
ビオトーブの中に水に生きる生物の池もあるのでしょうね古池やの芭蕉の句を思い浮かべます
〇梵鐘の一打の余韻白木蓮
梵鐘の一打の鐘の音胸に響いています白木蓮が清々しい
◎がおがおと獣めきたる雪解川
雪解けで川の水が増しごうごうと流れる、小学生の頃その橋を渡るのが怖かった事思い起こしました
「獣めきたる」の表現が効いています
こがめさん (8atk17xs)2025/3/26 20:40削除
第690回麦っこ選句
〇蝦蟇鳴くや牧を見上る軍馬の碑
「軍馬の碑」が立っているの牧の景が浮かんできます。
軍馬のことを父が話してくれたことを思い出しました。

〇減反の嘆きを今に牛蛙
米が高騰している今、減反政策が今になってどうなのかな。農家の方を見守っている蛙さんかな。

〇路線図から消えし駅あり春の雪
テレビでは廃線になった路線のテレビ番組がありました。駅が消えただけでも寂しいですよね。

〇勝ち越しの推しの力士や春嵐
角力フアンかな。推しの力士が勝ち越して良かったですね。

◎がおがおと獣めきたる雪解川
「 がおがおと獣めきたる」の表現が雪解川の様子が浮かんできます。小さい頃にこの時期には川に近づかないようにと注意されていました。
まりさん (8md9x4e2)2025/3/26 14:14削除
690回選句

〇方寸の見返り美人図あたたかし
切手の見返り美人でしょうか。私にはちょっとわかりませんが、そう思うことにしました。小さな切手の美人画と「あたたかし」だけのシンプルさに惹かれました。シンプルは強い。

○春の雷やがて消えゆく村照らす
過疎化で近い将来消滅しそうな村でしょうか。日本中にあります。先人が苦労して苦労して開拓した土地に人が絶える予感。説明調が気になりますが、「春雷」が効いていると思いました。

〇がおがおと獣めきたる雪解川
雪解川の水量と流れの速さが伝わってきます。太郎さんは「比喩は句を甘くする」とおっしゃいますが、比喩の句は本当に難しい。この場合、せめて「獣めく」と断定した方がいいのではないでしょうか。いよいよ北国の春爛漫。

◎鳥雲に海へ錨の水落す
「鳥雲に」が、景を大きく伸びやかにしています。大きな景・おおらかな景・明るい景からは元気をもらえます。
不来方さん (9fk51zn8)2025/3/24 10:47削除
第691回選句

◯一村に残る馬耕や土蛙
 馬耕に土蛙。地貌俳句の風情がいい。馬耕は日本の平均的な村では昭和の三十年代にはなくなっているかと。これからも世代を繫いで残して欲しい農耕文化だが...
◎遠蛙父の遠忌の燭揺るる 
 この句も今どき「遠忌」とは、と思ってしまうが、50年100年と先祖を敬う気持ちに癒される。「遠」のリフレインが遥かな時空の流れを髣髴させて余情あり。
◯列をなす移動図書館雪解風
 雪深い寒村に訪れた春の喜びをさり気なく表現して味わい深い。
◯エイプリルフールここぞとばかり図に乗って
 あるある感満載。口語表現の妙。
◯鳥雲に海へ錨の水落す
 「錨の水落す」とはアンカーウォッシュのことだろうか。錨を上げて旅立つ船と北へ帰る鳥が二重写しになって独特の旅情が伝わってくる。
返信11
メイさん (9h5ewgsv)2025/3/22 11:25 (No.130628)削除
691回 お題

季語 霞草 
文字 青
テーマ 読書
返信
天馬さん (9ew8kwc6)2025/3/30 11:47削除
691投句

霞草を髪に引退百恵ちゃん
草青むついに来たのか反抗期
スイミーの音読を背に春厨
メイさん (9hgrlpus)2025/3/30 10:03削除
691回投句

手つかずの引っ越し荷物霞草
単色の青き一列すみれ草
読書会未知の作家と春の旅
まきえっとさん (9hg1598n)2025/3/29 21:42削除
第691回麦っこ投句
何気なくまとめ上手の霞草
青臭い言葉零れる朧の夜
花曇古書店街の無愛想
ちこりんさん (8mmormpc)2025/3/29 16:24削除
691回 投句
変わらない笑顔の隣り霞草
 
青青と塗りかわる里雪解風

漱石とたどる青春風光る
のんさん (9bbrsu9b)2025/3/29 15:02削除
第691回 投句

かすみ草集合写真の左上
花ミモザ海辺のカフェの青い椅子
清張の見つめた昭和春の闇
ハナハナさん (8ws7lb4p)2025/3/29 11:39削除
第691回 投句

ぼんやりと時の空間カスミソウ
かっ飛ばす球児の春や空青し
月朧佐藤愛子の老い力
ふたばさん (8augfkle)2025/3/29 00:11削除
第691回麦っこ投句

控え目の清々しさや霞草
青春18きっぷで花めぐり
郷愁の谷内六郎春の雲
こがめさん (8atk17xs)2025/3/28 10:21削除
第691回麦っこ投句
花籠の主役引き立つ霞草

口笛は兄の思い出草青む

「とめはねっ!」漫画楽しや春燈下
不来方さん (8b8tdv36)2025/3/27 21:59削除
第681回投句

平凡な生き方が好き霞草

青き踏む度に青春とり戻す

旧友を俳人と知る古書朧
まりさん (8md9x4e2)2025/3/26 14:13削除
691回投句

卒業生入場胸のかすみ草 
里山のゆるき稜線麦青む 
花曇うつらうつらと膝に本
太郎さん (923uhctl)2025/3/25 13:20削除
麦っこ691投句
黒毛和種売られゆく朝霞草
群青の天城山なみ初櫻
壺菫五体字類に栞りけり
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/3/24 09:05削除
691回投句
脇役を得たる名作霞草
青春の赤い豆単梅真白
周平の残る本棚三月尽
返信12
まりさん (8md9x4e2)2025/3/2 20:46 (No.129608)削除
687回投句一覧&選句

薄氷
捨舟の底に偏る薄氷
絵葉書の恋文めきて薄氷
薄氷の住所不明で戻る文
次々と指薄氷のビオトープ
古池の薄氷閑か影法師
薄氷や海へ直向くメモリアル
AIの愛は底なし薄氷
薄氷や丸太ひとつの猫の橋
うすらいの返す木霊のひびきかな
軒灯を映す小流れ薄氷


出番待つ羽織袴の卒業子
山茱萸の盛り垣から蝦蟇が出る
春はあけぼの出港のコンテナ船
蛇穴を出づ工事現場のど真ん中
金色の出汁巻き卵鳥雲に
トラックに出荷の野菜春の雲
荒東風のプラットホーム出奔す
冬薔薇鎖の仕切る出入口
暖かや出自を語る母子手帳
閉じられた出国ゲート春日落つ

雑詠
裏声の長きクレーム君子蘭
あたたかし和毛は蝶になるところ
春は曙名も知らぬ鳥いづ方へ
悪友の急な欠席木の芽和え
花ミモザどうも決まらぬベレー帽
むっくりと猫の出てくる春あした
立ちこめる春愁コインランドリー
石段を這って登る児木の芽晴れ
フラミンゴ群れて揺るがず春疾風
しっかりとドアを開ける手風光る

天馬さんお休みです。
ふたばさん、そろそろの復帰をお待ちしております。
返信
ちこりんさん (8mmormpc)2025/3/23 16:33削除
687回 選句
○A Iの愛は底なし薄氷

何処か空恐ろしさを感じます。制御不能?季語は動くかもしれませんね。私は
炎暑のイメージです。

○冬薔薇鎖の仕切る出入口

想像力を刺激する一句。
鎖の中は?

◎フラミンゴ群れて揺るがず春疾風

語順は、季語が先の方がいいかとも思いますが、フラミンゴが鮮やかに浮かびます。取り合せの妙。

☆選句が大変遅くなりました。ごめんなさい。
メイさん (9gn8n5dx)2025/3/9 18:38削除
687回選句

〇次々と指薄氷のビオトープ
列をなして、小さな指が次々と薄氷に触れてゆく賑やかな様子を想像しました。

◎軒灯を映す小流れ薄氷
寒そうではありますが、帰宅時の軒灯ならほっと安心ですね。

〇春はあけぼの出港のコンテナ船
大きな海へ出掛けようとしている船に、清々しい春の到来を感じます。

〇冬薔薇鎖の仕切る出入口
出入口から見える位置に美しく咲いている冬薔薇と、鎖でガードする庭の持ち主の心情の対比が見えてくる。

〇石段を這って登る児木の芽晴れ
穏やかな木の芽晴れのなか、周りの応援を受けて四つん這いでとことこ登る姿が見えてきます。春ならではの景ですね。

〇フラミンゴ群れて揺るがず春疾風
あの態勢で春疾風にも揺れないのは不思議、群れに合わせているのならもっと不思議。
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/3/9 16:14削除
687回選句
◎暖かや出自を語る母子手帳
 母子手帳や臍の緒は、生命の神秘や尊さを考えるよすがとなろう。戦後のどさくさに生まれた
 者には、残念ながらそれらに無縁である。
〇冬薔薇鎖の仕切る出入口
 鎖で仕切られた出入口は、簡素なものだが、季語の冬薔薇が部外者を厳然と拒否しているようだ。
〇金色の出汁巻き卵鳥雲に
 ごく身近にある食材と天空に群がる鳥との対比によって、春の到来を確実なものと捉えている。
〇石段を這って登る児木の芽晴れ
 季語木の芽晴れが、幼子の瑞々しい動きを彷彿とさせる。
のんさん (9bbrsu9b)2025/3/9 15:35削除
第687回 選句

〇捨舟の底に偏る薄氷
 捨て舟は以前船橋の漁港近くで良く見かけましたが、物寂しいものです。「偏る」に作者の鋭い観察眼があります」
〇AIの愛は底なし薄氷
 「AI」この先が怖く感じます。季語に受け取り手の気持ちが滲みます。
◎金色の出汁巻き卵鳥雲に
 説明出来ないのですが、私には出来ない取合せ、勉強になります。
〇暖かや出自を語る母子手帳
 子供の母子手帳が手元にあります。バトンタッチする日を考えなくてはいけません。
〇フラミンゴ群れて揺るがず春疾風
 動物園というより自然の中の景と思いました。身を寄せ合う片足立ちの様子が浮かびます。
太郎さん (911fickt)2025/3/8 13:26削除
麦っこ687選句
〇軒灯を映す小流れ薄氷
◎金色の出し巻卵鳥雲に
〇暖かや出自を語る母子手帳
○花ミモザどうも決まらぬベレー帽
こがめさん (8atk17xs)2025/3/6 13:57削除
第687回麦っこ選句
〇AIの愛は底なし薄氷
「 AIの愛は底なし」か、まだこの場面にはついていけないですが、すてきな愛が生まれるといいですね。

〇薄氷や丸太ひとつの猫の橋
〇むっくりと猫の出てくる春あした
そろそろ活動を始める猫の動きが伝わってきます。相手が見つかるといいですね。

〇トラックに出荷の野菜春の雲
農家の方ご苦労様です。美味しい野菜を育てたよ。いま届けるよと。「春の雲」にどんな思いがあるのかな。

◎暖かや出自を語る母子手帳
母親の愛を感じます。母子手帳を見ながら成長と母親への感謝が伝わってくると思います。
まりさん (8md9x4e2)2025/3/5 22:59削除
687回選句

〇捨舟の底に偏る薄氷
手賀沼でしょうか。「薄氷や」で切って作った方がくっきりするとは思うのですが。景がよく見えます。

◎AIの愛は底なし薄氷
「AIの愛」とは恐れ入りました。AIですからためらいや後悔もなく堂々としているのでしょう。
疲れることもないでしょうから底なし。それを「愛」というかはわかりませんが。
お題があって「薄氷」を思いついたのかもしれませんが、季語がぴたりだと思いました。
お題俳句もいいですよね!

〇軒灯を映す小流れ薄氷
川に沿った居酒屋の軒灯やネオンを思い浮かべました。
作者にとってもこういう場所は、はるか彼方なのではないでしょうか。

〇暖かや出自を語る母子手帳
私も、母から渡された褐色の、まさに古文書のような紙切れ一枚を大事にとってあります。
この「分娩記事欄」は私の出自を語っています。
日時・月数・男女別・体重(匁)・分娩直後の児の生死・分娩異常・分娩介助者氏名…などなど続き、
裏には衣料切符や出産用品の交付切符の記録。切符というのが時代を表しています。
不来方さん (8b8tdv36)2025/3/3 10:09削除
第688回選句

◯ 捨舟の底に偏る薄氷
 「捨て舟の底」の発見に俳人魂を感じた。焦点の絞り方が中々。

◯ 絵葉書の恋文めきて薄氷
◎AIの愛は底なし薄氷
 「薄氷」で恋愛二句。季語の本意の儚さを感じさせずに違和感がない。前句は旅先からの絵葉書に恋の前兆を予感した句。薄氷には、とけたあとの春の胎動(恋の進展)が暗示されているようだ。後句の方は無機質なA Iの語る愛に、人類が残した、ありとあらゆる形の愛を想像する。まさに底がない。薄氷との離れ具合が絶妙。

◯ 金色の出汁巻き卵鳥雲に
 眼前の出汁卵と窓外の鳥の群れとの取合せが異色。「金色」を介して北に向かって帰ってゆく鳥の無事を祈っているような思いが伝わって来る。

◯ フラミンゴ群れて揺るがず春疾風
 どんな風にも凛と立っているフラミンゴの群れの存在感。鮮やかな紅の羽が春疾風に(実際は)揺れて美しい。


俳人好みの薄氷の句は難しい。何を書いても類想になりそう。今回の一連の薄氷の句はその辺を工夫した句が多く選句が難しかった。
返信8