麦船橋句会

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掲示板の主旨に反する投稿は掲載されません。掲載の是非は管理者が判断いたします。予めご了承願います。
ジュピターさん (8fn4dnzx)2023/4/9 12:43 (No.56295)削除
589回題
 春昼 
 浮
 雑詠
返信
返信0
ふたばさん (8md9x4e2)2023/3/26 12:12 (No.54341)削除
587回お題

季語:春ショール
文字:草
雑詠
返信
のんさん (8b8xe2bx)2023/4/2 19:08削除
第588回 投句

声嗄らす女性候補者春ショール
制服のセンタープレス草青む
対岸の桜散り時疾風
天馬さん (8bszqp0p)2023/4/2 17:16削除
587投句

春ショールまといて50gほど
若草や素振りバットの風切り音
集合は田打ち桜や堰普請
智美さん (8kfpafc0)2023/4/2 16:39削除
第587回  投句
 
 島を出る連絡船の春ショール
 柴折戸に結び目草庵の花吹雪
 寄せる波逃げては追って春ショール
ふたばさん (8augfkle)2023/4/1 23:15削除
第587回投句

銀髪の友へピンクの春ショール
竹垣の赤い雨靴すみれ草
ベビーカーに子犬三匹花の土手
こがめさん (8atk17xs)2023/4/1 20:08削除
第587回麦っこ投句

上京の娘にそっと春ショール

若草野富士の形の土竜塚

家苞の肉厚春子良き香り
不来方さん (8b8tdv36)2023/4/1 08:49削除
第587回投句

坊守の古箪笥より春ショール

寝ころびて春の雲追う草千里

幣辛夷満ちて浄土と化す故郷
ちこりんさん (8mmormpc)2023/3/31 14:45削除
587回投句

キャンバスに羽ばたく小鳥春ショール

焼き場への蒼き大空二輪草

行列のしんがり花のど真ん中
まりさん (8md9x4e2)2023/3/29 21:16削除
587回投句

踏切を江ノ電の風春ショール
草木に名札がついて鳥の恋 
風光る真珠育つという筏
太郎さん (8md9x4e2)2023/3/28 09:54削除
587回投句

ブロンズの獅子に寄り添う春ショール
病棟の屋上タンクの草の春
内房線各駅停車春ショール

 投稿 まり
ジュピターさん (8fn4dnzx)2023/3/27 18:25削除
587回投句
春ショールヘップバーンに憧れて
木道を渡るしんがり座禅草
あしかびの早や陣取りし池の渕
返信10
まりさん (8md9x4e2)2023/3/26 21:05 (No.54450)削除
586回投句一覧&選句

「春の月」
上京と帰郷の交差春の月
ビロードのような小説春の月
征った父待つ子のベッド春の月
春月の声の揺蕩う湖心かな
自転車を押して坂道春の月
光年の遥か誘う春の月
足音に付かず離れず春の月
パソコンのまたへそまげし春の月
月島の高層ビルや春の月

「風」
朝市のフレッシュ野菜風光る
未来という上書きのあり風光る
春風をかき混ぜているドッグラン
花吹雪手土産包む小風呂敷
散りゆくを風に任せて花辛夷
鳥帰る特急列車の風のロゴ
風が見える花ひとひらが離るるとき
風を待つ逢魔が時の沈丁花
そよと風花曼荼羅の揺るる空

「雑詠」
黄砂来る羊の涕引き連れて
春の雪落ちては消える法の庭
花見酒歌舞音曲を欲しいまま
春寒し非常ボタンに遠き指
自治会館より漏れる歌声木の芽和
桜桜ウーバーイーツの現在地
出し終えた数多な手紙辛夷散る
芽柳の北上川のすれすれに
父を呼ぶ木霊戻らず遠辛夷
返信
天馬さん (8bszqp0p)2023/4/2 18:27削除
586選句

○上京と帰郷の交差春の月
○光年の遥か誘う春の月
◎春風をかき混ぜているドッグラン
当地、凍てついて3分が限度の犬散歩の季節も過ぎ、好きなくらい散歩出来るようになりました。ドックランも楽しそう。自由に走り回っている様子がとても上手く表現されており惹かれました。
○黄砂来る羊の涕引き連れて

特選のみのコメントですみません。
智美さん (8kfpafc0)2023/4/2 17:10削除
第586回  選句

◯上京と帰郷の交差春の月
 上京と帰郷と・・様々な思いの交差する中、春の月はいつも穏やかで優しいです。

◯未来という上書きのあり風光る
 だんだん少なくなる未来ですが、やはり「未来」という言葉には
 明るさがあります。「風光る」がさらに明るい未来を予感させます。

◯鳥帰る特急列車の風のロゴ
 「風のロゴ」がいいですね。飛ぶような「特急列車」に乗ってどこかへ行きたい・・。

◎黄砂来る羊の涕引き連れて
 黄砂「降る」でなくて「来る」がいいです。あの遠くの砂漠からやって来る
 エネルギーに何時も驚かされていますが、「羊の涕を引き連れて来る」という
 「詩的エネルギー」にも圧倒されました。
ジュピターさん (8okx511a)2023/4/2 16:37削除
586回選句
◎春の雪落ちては消える法の庭
 法話を聞いて一つ一つ悩みや迷いが消えていく様を、春の雪落ちては消えると譬えたのだろうか。
〇鳥帰る特急列車の風のロゴ
 風という名前の付いた特急列車はいくつかある。鳥帰るという季語に、旅心を誘われる。
〇風を待つ逢魔が時の沈丁花
 日暮れ時に甘酸っぱい匂いを発散しようとして、風を待つ沈丁花。何やら怪しげな雰囲気が漂う。
のんさん (8b8xe2bx)2023/4/2 13:22削除
第586回 選句

〇ビロードのような小説春の月
 「ビロードのような小説」とはどんな内容なのかなと興味がわきます。今読んでいる本が真逆な内容なので次に読む本は春なので「ビロード」を探したいです。

〇未来という上書きのあり風光る
 どんな現実も上書きされていくのが世の習い、季語のよう未来を切望します。

◎黄砂来る羊の涕引き連れて
 先日映像で激しい砂嵐を見ました。羊でなく「羊の涕」まで詠んだこと、また涙にこの漢字を選んだことに作者の思い入れの深さを感じます。

〇春の雪落ちては消える法の庭
 「法の庭」に二通り解釈ができるようですが、私は司法の庭と捕らえました。そこから頭をよぎったのが袴田事件、深読みしすぎかもしれませんが。
ふたばさん (8augfkle)2023/4/2 00:14削除
第586回選句

〇ビロードのような小説春の月
 「ビロードのような」に、想像力を掻きたてられます。

〇光年の遥か誘う春の月
 悠久の歴史へ思いをはせて…。季語が的確です。

◯そよと風花曼荼羅の揺るる空
 空を覆う満開の桜の華やかさ。風に揺れるさまが鮮やかに見えてきます。

◎黄砂来る羊の涕引き連れて
 先日、南房総の動植物園に行ったときに、羊の目がぬれていたのを見たのですが、黄砂には思い至りませんでした。  この句を読んで納得しました。「涙」ではなく「涕」の表現に、神経が行き届いていると思いました。
こがめさん (8atk17xs)2023/3/30 19:56削除
第586回麦っこ選句

○上京と帰郷の交差春の月
上京と帰郷の交差の「交差」から駅での動きが見えてきます。年度末の社会現象が浮かんできます。

○月島の高層ビルや春の月
「切れ」がきちんとできていると思います。

◎春風をかき混ぜているドッグラン
「かき混ぜている」の中七から犬の動きと喜びが伝わってきます。犬のスピード感を感じます。「春風」の季語がぴったしです。

○黄砂来る羊の涕引き連れて
「羊の涕弾き連れて」の表現が?と思いました。でも「黄砂」のことをよくとらえているなと思います。
まりさん (8md9x4e2)2023/3/29 21:22削除
586回選句

〇上京と帰郷の交差春の月
例えば新幹線。または特定されない空間。進学や就職で上京する人たちと、何らかの事情で帰郷する人たちとの交差。春の月が無言で見守っています。

〇ビロードのような小説春の月
おしゃれな句。ビロードのような小説ってどんな小説かといろいろ想像してはみたのですが。それぞれでいいのかも。

〇足音に付かず離れず春の月
上五の「足音に」に惹かれました。特に満月はつかず離れず感が強いですよね。

〇春風をかき混ぜているドッグラン
中七が確かに。広いところに解き放された犬の喜びが目に見えるようです。

◎黄砂来る羊の涕引き連れて
ゴビ砂漠あたりからの黄砂が、放牧されている羊の涕を連れてきた。「引き連れて」という強い擬人化に!と立ち止まり、「涕」という文字の選択に!と止まりました。
麦の重鎮、成清さんの句には字余りがたくさんあり、むか~し、その訳を訊いたことがあります。読み手を「おや・あれ?」と止めて二度読みさせることを狙うことがあるとおっしゃったのでびっくりしました。どっきりの仕掛けもテなのかもしれません。

〇春の雪落ちては消える法の庭
春の雪を「落ちる」というかとは思いましたが、確かに牡丹雪は落ちるか…な。すっきり仕上がっています。
ちこりんさん (8mmormpc)2023/3/29 10:44削除
586回 選句

○光年の遙か誘う春の月

春の月には何処か永遠を感じさせる趣きがあるように思います。古代への誘いもその一つかと。(チャレンジしましたが未完成)
光年を配して果てない宇宙を詠み込んだ掲句に永遠を感じました。

○未来という上書きのあり風光る

現在の地球の様々な厳しい状況を上書きする未来は、どんな未来でしょうか。
希望を感じさせる一句です。

◎春の雪落ちては消える法の庭

下五を初めは司法の場かと思っていました。どうも社会を反映した句と読む癖があるので(笑)
寺の仏事を行う場として鑑賞すると時空を超えて続く人の営みや生死に思いが広がっていきました。春の雪との取り合わせがいいですね。
不来方さん (8jrlsjab)2023/3/27 09:48削除
第586回選句

◯ビロードのような小説春の月
 ビロードのような小説とはどんな小説なのだろう。異国情緒に満ちて王侯貴族の織りなす宮廷恋物語???いづれにしても春の月の情趣とよく合っている。

◯光年の遥か誘う春の月
 春の月と宇宙との取合せは多そうだが、掲句、名句「水の地球すこしはなれて春の月」(正木ゆう子)よりも時空のスケールが大きい。

◎鳥帰る特急列車の風のロゴ
 「風のロゴ」の発見がすごい。特急列車で見た(感じた)鳥風に旅愁を感じた。

◯そよと風花曼荼羅の揺るる空
 大空に満開の花が揺れているという視点が秀逸。

◯春の雪落ちては消える法の庭
 「法の庭」に中七がピッタリ。他の庭なら逆に中七が当り前過ぎるかも。
返信9
天馬さん (8bszqp0p)2023/3/19 13:34 (No.53638)削除
586お題

季語 春の月
文字 風
雑詠
返信
のんさん (8b8xe2bx)2023/3/26 17:23削除
第586回投句

上京と帰郷の交差春の月

花吹雪手土産包む小風呂敷

出し終えた数多な手紙辛夷散る
天馬さん (8bszqp0p)2023/3/26 16:06削除
586投句

ビロードのような小説春の月
未来という上書きのあり風光る
芽柳の北上川のすれすれに
智美さん (8kfpafc0)2023/3/26 14:23削除
第586回 投句

征った父待つ子のベッド春の月
風が見える花ひとひらが離るるとき
父を呼ぶ木霊戻らず遠辛夷
ちこりんさん (8mmormpc)2023/3/26 13:10削除
586回 投句

春月の声の揺蕩う湖心かな

そよと風花曼荼羅の揺るる空

春寒し非常ボタンに遠き指
ふたばさん (8augfkle)2023/3/26 11:21削除
586回投句

自転車を押して坂道春の月
春風をかき混ぜているドッグラン
自治会館より漏れる歌声木の芽和
まりさん (8md9x4e2)2023/3/26 10:39削除
586回投句

光年の遥か誘う春の月
鳥帰る特急列車の風のロゴ
桜桜ウーバーイーツの現在地
不来方さん (8jrlsjab)2023/3/24 20:34削除
足音に付かず離れず春の月

風を待つ逢魔が時の沈丁花

黄砂来る羊の涕引き連れて
こがめさん (8atk17xs)2023/3/24 09:31削除
第586回麦っこ投句

パソコンのまたへそまげし春の月

朝市のフレッシュ野菜風光る

春の雪落ちては消える法の庭
ジュピターさん (8fn4dnzx)2023/3/21 17:28削除
586回投句
月島の高層ビルや春の月
散りゆくを風に任せて花辛夷
花見酒歌舞音曲を欲しいまま
返信9
ちこりんさん (8mmormpc)2023/3/26 13:02 (No.54343)削除
586回 投句

春月のこころ揺蕩う湖心かな

そよと風花曼荼羅に身を委ね

春寒や非常ボタンに届かない
返信
返信0
まりさん (8md9x4e2)2023/3/20 09:18 (No.53729)削除
585回投句一覧&選句

「蝶」
利根川がのらりとくねり初蝶来
円となる園児真中に白き蝶
初蝶や在来工法の木の香
初蝶や独りっきりの母の墓
吸水の蝶百匹の胸騒ぎ
初蝶来閉校式の出入口
初蝶や木の匂いして建つ柱
初蝶やソーラーパネル眩しくて
梨棚の下白蝶の通り道

「辺」
道野辺の梨の剪定整い来
残雪の山の見下ろす野辺送り
辺境の地なる我が郷花だより
今朝の幸せ道の辺の犬ふぐり
杣小屋は山の天辺遠霞
天辺に威嚇の鴉木の芽風
山桜中辺路から行く熊野道
枕辺の灯りを消すも春愁
春うららぽつり海辺の朝食屋

「雑詠」
蹲に水浴びる鳥目借時
野遊びの小さなリックに防犯ベル
路地裏や木箱に植えるミニトマト
水色の星は花ニラ児に指して
ひとすじの影を残して初燕
大物の応援演説花三分
春暁を静かに逝きし本田君
残照の海を眼下に花胡桃
涅槃図に猫門開いたままの寺
返信
天馬さん (8bszqp0p)2023/3/26 11:08削除
○利根川がのらりとくねり初蝶来
近くの北上川は雪解の増水で、のらりではなくギラリといった感じで流れています。列島長しです。
◎初蝶や木の匂いして建つ柱
初蝶と木の匂いの組み合わせ、勉強になりました。
○今朝の幸せ道の辺の犬ふぐり
○蹲に水浴びる鳥目借時
2句とも日常の中の喜びを感じました。
まりさん (8md9x4e2)2023/3/26 09:18削除
585回選句

〇利根川がのらりとくねり初蝶来
こんなおおらかなスケールの大きい句を作れる日はいつ来るのでしょう。「麦」には「深さ・奥」のある句が多くなりましたが、私は「豊かな広がり」を感じる句に惹かれます。

〇初蝶や独りっきりの母の墓
確かにこういう墓は多いのでしょう。彼岸は独りでも寂しさは感じないところと思いたいのですが。

〇山桜中辺路から行く熊野道
熊野古道はあこがれだけで終わってしまいそうです。旅に出ていればこういう句もできたかもしれないのに、ただただ家の周りで忙しくしていた自分を後悔する瞬間です。

◎涅槃図に猫門開いたままの寺
確かに涅槃図には身近な動物もたくさん描かれていますが、この中七の観察眼にはどっきりしました。内に秘めた観察眼の鋭さ。利根川の句には「惹かれ」ますが、これは遠くから憧れているだけしかできません。
ふたばさん (8augfkle)2023/3/25 23:41削除
585回選句

〇利根川がのらりとくねり初蝶来
 ゆったりと流れる利根川。「のらりとくねり」が効いています。

〇初蝶や独りっきりの母の墓
 亡きお母様を気遣う優しさ。初蝶に慰めを感じているのでしょうか。

◯今朝の幸せ道の辺の犬ふぐり
 心のありようを教えられました。さり気なさに惹かれます。

◎春暁を静かに逝きし本田君 
 「本田君」に、同級生のような親しさが感じられました。深い悲しみが淡々と表現されていて心に響きました。
ちこりんさん (8mmormpc)2023/3/25 20:22削除
585回 選句
◎利根川がのらりとくねり初蝶来
俯瞰する利根の姿。のらりとくねりは、言い得て妙。
いのちを宿す生き物の肢体のようであり、いのちを育む水源でもある利根。
表現の巧みさに脱帽です。

○辺境の地なる我が郷花だより
我が故郷を思い出させる一句。辺境の地ではあるが、自然豊かな地なのでしょう。花だよりが優しい。

○涅槃図に猫門開いたままの寺
四天王寺に猫の門があり、甚五郎の猫の彫り物がネズミから寺を守っているとか。掲句は、何処にでもある小さな町寺を想起させます。景の切り取り方が巧み。
智美さん (8kfpafc0)2023/3/25 17:33削除
第585回  選句

◯初蝶や独りっきりの母の墓
たくさんの御仏たちに囲まれて、寂しくはないでしょう・・・。
初蝶もちゃんと寄り添ってくれています。季語「初蝶」の頼りなさ、不安感に作者の思いが込められていると。

◯今朝の幸せ道の辺の犬ふぐり
ある朝犬ふぐりが辺り一面一斉に咲いているのを見つけた時の喜びを思い出します。
今日一日良いことがありそうな・・、一番の「幸せ」です!

◯辺境の地なる我が郷花だより
年月が経ち、人が減り、ますます辺境になっていく故郷。
花だよりだけは途絶えることがないように・・・。

◎春暁を静かに逝きし本田君
勿論「本田君」は動くけれど、親しかった友人、仲間を失った慟哭がそのまま口をついて
「本田君」まで一気に繋がったのだろう。「静かに逝きし」に「本田君」と送る仲間たちの
「覚悟」みたいなものも感じられる。
ジュピターさん (8fn4dnzx)2023/3/25 16:51削除
585回選句
◎残照の海を眼下に花胡桃
 胡桃の花は簾のような形をしており、これからあの果実を想像できない。胡桃の木は水際に生育するので
 掲句は河口付近の情景を詠んだものだろう。大きな胡桃の木の真下に残照の海が広がっている。雰囲気があります。
〇初蝶や木の匂いして建つ柱
 新建材や輸入材からは木の匂いは感じられない。国産の木で作った柱は香しく、蝶も寄ってくる。
〇残雪の山の見下ろす野辺送り
 何とも淋しい句であるが、日々山と共にある暮らし振りが窺えます。
のんさん (8b8xe2bx)2023/3/25 11:59削除
第585回 選句

〇利根川がのらりとくねり初蝶来
 「のらりとくねり」の大らかな表現が良いです。「利根川が」の「が」は敢えてなのかなと推察、よく考えられています。
〇残雪の山の見下ろす野辺送り
 一度だけ田圃の中を通りお墓迄という経験があります。遠い昔ですがその日を思い出しました。
〇ひとすじの影を残して初燕
 まだまだ野山に葉の少ない季節、日差しは強くなり鳥は見えずとも影に気付くことは多いです。季感が良く感じられる句です。
◎涅槃図に猫門開いたままの寺
 目の付け所が良いです。「門開いたままの寺」という何気ない表現の中に深い意味を秘めた取り合わせが、素晴らしいと思います。
こがめさん (8atk17xs)2023/3/22 20:42削除
第585回麦っこ選句

○利根川がのらりとくねり初蝶来
「のらりとくねり」の表現がいいなと思います。動きが見えてきます。

◎残雪の山の見下ろす野辺送り
○今朝の幸せ道の辺の犬ふぐり
毎日の幸せは「犬ふぐり」を見ながら感じたのだろう。犬ふぐりの季語ぴったりです。
「野辺送り」は辛いです。どんな些細なことでも幸せを感じます。故郷の野辺送りの景です。

○涅槃図に猫門開いたままの寺
「猫門開いた」の表現がいいなと思います。焦点絞ってよくみている表現だと思います。
参考になります。
不来方さん (8b8tdv36)2023/3/20 18:42削除
第585回選句 

◎利根川がのらりとくねり初蝶来
 利根川の大景と小さな初蝶の組合せと、「のらりとくねり」という大らかな如何にも春というリズムが佳い。

◯ 初蝶や独りっきりの母の墓
 「独りっきり」をどう読むか難しいが、底知れぬ寂しさが「初蝶や」によって救われている。

◯ 今朝の幸せ道の辺の犬ふぐり
 何気ないような句でありながら、この「幸せ」感には納得。一番大切なことかも知れない。

◯ 残雪の山の見下ろす野辺送り
◯ 残照の海を眼下に花胡桃
 高低の目線の二句。前句は野辺送りの中から見上げた残雪の山、黒と白の対比。後句は断崖絶壁から見下ろした海、眼前には花胡桃、青とみどりの対比。それぞれ取合せが見事。
返信9
まりさん (8md9x4e2)2023/3/6 14:22 (No.51324)削除
583回投句一覧&選句

「春の雨」
屋根雪の終の一塊春の雨
春雨や暗がりに目が慣れて梁
春の雨涙流さず泣くことも
本箱に手垢の村史春の雨
透明な傘が道連れ春の雨
春の雨Kindleで買う直木賞
枝光る真珠みたいな春の雨
脈々と巨木のうねり春の雨
割烹の軒灯古ぶ春の雨

「箱」
紅梅や百葉箱に陽の温み
廃校の百葉箱や木の根明く
巣箱掛けし兄おとうとも根の国へ
キャラメルの箱にたんぽぽ不発弾
パンドラの箱に触るるや春の雷
からくりのほどけぬ小箱春動く
小箱から小石春風通り過ぎ
雛納む段ボール箱新しく
夕映えや巣箱の鳥を待つ時間

「雑詠」
詐欺防止の呼びかけソング春のバス
天鵞絨の蕾の疼き大辛夷
墨堤の古き団子屋雛飾
御朱印帳を待つ髭づらに春の風
好物を詰めるドカ弁卒業す
水草生う水の近江のそこかしこ
春光や羽虫たちたるひと所
塊をほぐしたばかり蝌蚪の国
赤子笑う吊るし雛の揺れる寺

太郎さん欠席です。
返信
智美さん (8kfpafc0)2023/3/25 18:00削除
第583回  選句

◎本箱に手垢の村史春の雨
◯廃校の百葉箱や木の根開く
◯御朱印長を待つ髭づらに春の風
ふたばさん (8augfkle)2023/3/12 23:34削除
583回選句
◎春の雨涙流さず泣くことも
 「涙流さず泣くことも」にはさまざまなことが含まれていて、深層の襞を感じます。胸を衝かれました。

〇脈々と巨木のうねり春の雨
 樹齢何百年といわれる巨木。力強い木と春の雨の優しさの対比が効いています。

〇紅梅や百葉箱に陽の温み
〇廃校の百葉箱や木の根明く
 「陽の温み」「木の根明く」に春の訪れを感じます。

〇墨堤の古き団子屋雛飾
 むかし散歩した墨堤や向島百花園、そして美味しい長命寺の桜餅、言問団子は懐かしいです。お店の佇まいが雛飾にあっています。

〇塊をほぐしたばかり蝌蚪の国
 「塊をほぐしたばかり」がいいですね。
ジュピターさん (8fn4dnzx)2023/3/11 18:13削除
583回選句
◎天鵞絨の蕾の疼き大辛夷
 辛夷の花が咲かんとする一瞬を、蕾の疼きと詠んだところが素晴らしい。
〇紅梅や百葉箱に陽の温み
 百葉箱の周りに春の陽が降り注いでいるようです。
〇廃校の百葉箱や木の根明く
 取り残されたものの周りにもやっと春が訪れたようだ。
のんさん (8b8xe2bx)2023/3/11 09:56削除
第583回 選句
〇春の雨涙流さず泣くことも
 憂う事の余りに多い時代、自分だけ安穏と生きては行けません。季語の動かない句です。

◎本箱に手垢の村史春の雨
 「手垢の村史」が想像力を搔き立てます。本の持ち主は誰か、今でも見返しているのか、何故処分されずにあるのか、この本はこの家の歴史そのものであるように思いました。

〇からくりのほどけぬ小箱春動く
 旅先での一コマでしょうか。今年は特に「春動く」の感が強いです。

〇天鵞絨の蕾の疼き大辛夷
 当方の辛夷はすでに満開です。天鵞絨、自然界の不思議を感じます。

〇塊をほぐしたばかり蝌蚪の国
 オタマジャクシも人の世も相通じるものがあるなと、ふと思いました。
こがめさん (8atk17xs)2023/3/9 19:54削除
第583回麦っこ選句

○春の雨涙流さず泣くことも
とても複雑な気持ちです。涙は見せないけど気持ちの上ではとても悲しい。「涙流さず泣くことも」の表現にジーンときました。

○本箱に手垢の村史春の雨
村史を繰り返し読んだのですね。村のことを思い出しているのだろうな。

◎廃校の百葉箱や木の根明く
「木の根明く」の季語が雪国の季節感と「百葉箱」のある景が浮かんできます。

○好物を詰めるドカ弁卒業す
ご苦労様でした。好き嫌いなく元気いっぱいのお子さんに育ったでしょうね。大変だろうけど幸せな時期かな。
まりさん (8md9x4e2)2023/3/9 09:43削除
583回選句

◎春の雨涙流さず泣くことも
目の付け所になるほどと思いました、涙さえ出ない悲しみや苦しみ。季語があたたかく寄り添っています。改めて、辞書的な「泣く」とは涙を流すことなのかと調べました。むろん一番先には、「精神的肉体的苦痛のために声を上げたり涙を流したりする」がきますが、そのあとに苦痛に悩む・つらい状況に陥るなどの意味も。

〇本箱に手垢の村史春の雨
中七がいいです。どなたの手垢なのでしょう。我が家にある故郷の村史は手垢ではなく埃をかぶっています。申しわけない。

〇廃校の百葉箱や木の根明く
「木の根明く」本当に素敵な季語。懐かしい景。百葉箱がいいアクセント。

〇天鵞絨の蕾の疼き大辛夷
天鵞絨という漢字表記が効いています。なつかしい響き。あこがれだったベルベットの洋服は、捨てられず・使わずの箪笥の肥やしでもあります。蕾はその天鵞絨を破って花を咲かせます。
天馬さん (8bszqp0p)2023/3/8 15:01削除
583選句
○春雨や暗がりに目が慣れて梁
梁に湿度を感じるところに惹かれました。
○本箱に手垢の村史春の雨
父から貰った分厚い村史、長らくそのまま本棚に入れっぱなしでした。読んでみようかなと。
○紅梅や百葉箱に陽の温み
百葉箱の白さが際立ちます。
◎天鵞絨の蕾の疼き大辛夷
当地、蕾は固く疼く陽気とはほど遠いですが、今日は今年始めて日中はストーブつけず過ごしました。春が待ち遠しいです。
ちこりんさん (8mmormpc)2023/3/7 10:11削除
583回 選句

○春の雨涙流さず泣くことも
共感の一句。心で泣いて、顔は笑って。別れと出会いの春ならではの感慨。
ただ、この句は既視感があります。

◎本箱に手垢の村史春の雨
中七に作者の人となりと暮らしが見えるようです。
手垢がリアル。

○好物を詰めるドカ弁卒業す
懐かしい我が家の風景。ドカ弁は昭和の匂いがします。

○塊をほぐしたばかり蝌蚪の国
水温み、生き物たちも存在感を見せ始めました。
臨場感を感じる一句。
不来方さん (8b8tdv36)2023/3/6 16:16削除
第583回選句

◎春の雨涙流さず泣くことも
 春は出会いの季節でもあるが、何方かと言えば別れの季節。その別れには涙よりも潤む目の方がよく似合いそう。平明な言葉と組合せに加えて、結語の「も」の余韻がとても良い。

◯本箱に手垢の村史春の雨
 「手垢の村史」が春の雨とピッタリ。

◯ 紅梅や百葉箱に陽の温み
◯廃校の百葉箱や木の根明く
 「百葉箱」二句。前句は「陽の温み」が紅梅と、後句は「廃校」が木の根明くと呼応し合っている。実はこの題で「雪どけや廃校跡の百葉箱」を作って出し損ないました。

◯ 天鵞絨の蕾の疼き大辛夷
 「天鵞絨」の観察眼、「疼き」の感性が鋭い。


太郎さん 発熱外来に行かれた後のお休みなので心配しています。
返信9
まりさん (8md9x4e2)2023/3/13 14:03 (No.52608)削除
584回投句一覧&選句

「春の海」
春の海日はくゎんをんの大音声
廃船の舳先の光春の海
向き合えば涙の色の春の海
春の海テトラポットの乱れ積み
宗派越ゆ追悼読経春の海
会津八一の歌碑を辿りて春の海
春の海しづかに眠る月日貝
鴨川駅降りて数分春の海
湾を呑みサーファーを呑み春の海
南より小瓶のメール春の海

「家」
蕗の薹空家の庭は荒れ放題
わが「家」の行く末見たり朧の夜
鳥引くや旧街道に沿う家並
売り家の庭に古木の梅の花
母の居ぬ実家は遠し春の暮
家苞の鳩サブレーや春社日
菜の花や岬の駅の瓦屋根
家系図に加える一女古刹春
卒業歌家を出る子も残る子も
鶯や家名を磨く桶の水

「雑詠」
ありふれた言葉あたたか雛あられ
耕運機を連れて家路へ春夕焼
メジロ色の鶯餅を買いにけり
啓蟄や焦土の中の黒土帯
菜の花や虻の饗宴唸る音
三陸の陽気な野風独活の張り
恋の猫物置小屋のトタン屋根
家主去りミモザ静かに黄を増して
バケツごと子山羊測られ春の牧
春の雪臨『始平公造像記』
返信
智美さん (8kfpafc0)2023/3/25 17:49削除
第584回  選句

◯春の海日はくゎんをんの大音声
◯湾を呑みサーファーを呑み春の海
◯鶯や家名を磨く桶の水
◯ありふれた言葉あたたか雛あられ
◎バケツごと子山羊測られ春の牧

  お遅くなったうえ、感想なしで申し訳ありません。
ふたばさん (8augfkle)2023/3/19 18:00削除
584 選句

〇廃船の舳先の光春の海
 「春の海」は震災の記憶を想起させる句が多いと感じました。この句は「舳先の光」に希望があります。

〇菜の花や岬の駅の瓦屋根
 菜の花の黄色、海の青、そして屋根瓦の色。明るい房総の春を感じます。

◎ありふれた言葉あたたか雛あられ
 仮名と漢字のバランスがいいですね。「ありふれた言葉」を掬い上げた感性に魅かれました。

〇バケツごと子山羊測られ春の牧
 生き生きとした子山羊の鳴き声まで聞こえてくるようです。明るく爽やかな景です。
ちこりんさん (8mmormpc)2023/3/19 10:06削除
584回 選句

◎春の海日はくゎんをんの大音声

見えぬものが見え、聴こえぬものが見える詩的な世界。深読みかもしれませんが、三陸の海への鎮魂とも読みました。数多の命を飲み込んだ海。安らかに眠って欲しいと祈ります。

○わが「家」の行く末見たり朧の夜

家の一文字の重さと存在感。見たり、まで言いきることの辛さ、痛みが伝わります。

○ありふれた言葉あたたか雛あられ

ありふれた言葉に作者の眼目があるのでしょう。言葉一つで傷ついたり、救われたり。人生を左右するのが言葉だと、つくづく思わされます。「あたたか」を違う言葉にすると、一句の世界は変わって来そうですね。勿論季語も。
のんさん (8b8xe2bx)2023/3/19 00:15削除
第584回 選句
◎わが「家」の行く末見たり朧の夜
 昔は当たり前であった「家」の存続も時代とともに変わって行きます。柔軟な心で現実を受け止めていると思われる季語です。

〇家苞の鳩サブレーや春社日
 鎌倉での一日、「社日」知らない言葉、学ばせていただきました。

〇菜の花や岬の駅の瓦屋根
 海の傍は何でも直ぐに錆びます。「瓦屋根」が如何にも房総にありそうな駅です。

〇ありふれた言葉あたたか雛あられ
 美辞麗句より何気ない言葉が心に響きます。季語も良いと思います。

〇バケツごと子山羊測られ春の牧
 臨場感のある句です。一時もじっとしていない元気な子ヤギが見えるようです。
ジュピターさん (8fn4dnzx)2023/3/18 21:28削除
548回選句
◎わが「家」の行く末見たり朧の夜
 「家」には家屋、家族、家系等々が連想されます。朧の夜は、人を思慮深くさせる力がある。
〇廃船の舳先の光春の海
〇ありふれた言葉あたたか雛あられ
 両句とも季語の斡旋により、句が生き生きとしたものとなっている。
まりさん (8md9x4e2)2023/3/17 09:47削除
548回選句

〇廃船の舳先の光春の海
3月はどうしても津波の海を連想してしまいます。「舳先の光」は、その三陸の海で育った方の眼なのでしょう。

〇春の海テトラポットの乱れ積み
先日、智美さんに誘っていただいて、鴨川の「テトラポットの乱れ積み」を見てきたばかりです。
あれを「乱れ積み」とは感心しきり。

〇わが「家」の行く末見たり朧の夜
太郎さんの年代までの男性、それも長男の長男として育った方は「家意識」が強いのを感じます。
親と住むのが当たり前の社会が消え、お墓参りをしながら感じるものがあったのでしょう。
季語が効いています。

〇耕運機を連れて家路へ春夕焼
平凡な景ですが「連れて」がいい。春の夕方ののんびり感が伝わってきます。

◎バケツごと子山羊測られ春の牧
季語が安易かなとは思いました。「牧」はなくても牧は伝わる気がします。
おらかで明るい景が広がる季語も考えてみてほしいと思いましたがイメージを乱すかもしれません。
しかしこの明るさと臨場感は楽しい。重さをはかるなら「量る」かなとも思いましたが、「はかる」の漢字の選択は難しいですね。
こがめさん (8atk17xs)2023/3/14 11:33削除
第584回麦っこ選句

○春の海テトラポットの乱れ積み

○湾を呑みサーファーを呑み春の海

○わが「家」の行く末見たり朧の夜

○母の居ぬ実家は遠し春の暮

◎春の雪臨『始平公造像記』

評がなくて申し訳ありません
不来方さん (8b8tdv36)2023/3/13 21:00削除
第584回選句

◯ 廃船の舳先の光春の海
 骨格のしっかりした句で、廃船の寂しさと春の海の明るさとの対比の妙。

◯ 春の海テトラポットの乱れ積み
 「春の海」では矢張り東日本大震災を詠みたいところ。震災後三陸海岸を鉄道で巡ったことがあるが、どの港も「テトラポット」の乱積みが痛々しかった。

◯ わが「家」の行く末見たり朧の夜
 家名の断絶がはっきりしたのであろうか。この「家」には色々なことが想像される。朧夜の曖昧さの中での「行く末見たり」の断定が佳い。

◎ ありふれた言葉あたたか雛あられ
 このありふれた「あたたかさ」が何とも言えない。雛あられの句として新鮮。

◯ 春の雪臨『始平公造像記』
季語と固有名詞だけの省略の見本のような句。一番難しい俳句の作り方かと。書道のことは全く門外漢なれど『平公造像記』の臨書の荒々しさと春の雪の柔らかさがとても良いバランス。
返信8
管理人さん (8aq3zcoi)2022/12/19 11:46 (No.41702)削除
mgPOST ―PartⅢ
 『麦っこポスト』も第三部になりました。引く続きよろしくお願いします。
 『第二部』は、このページの少し下に、『第一部』は3ページにありますので参考までに。
返信
まりさん (8md9x4e2)2023/3/20 09:53削除
優先マーク

太郎さんに教えていただいて優先マークの削除・追加をやってみましたが。
必要なところに必要なピン追加ができたかどうか、次回もやれるかどうか不安です。
忘れてるよ~というのがありましたらお知らせください。
まりさん (8md9x4e2)2023/3/16 19:36削除
「削除」の隣のだるまピンマークは「優先」のマークです。
優先マークがついたところが上に来ます。
マークの着脱は太郎さんにお願いしているのですが、太郎さんはしばらくパソコンが使えません。
マークを外したいところ、つけたいところがありますが、しばらくはこのままで投句・選句をお願いいたします。
不来方さん (8jrlsjab)2023/3/4 18:01削除
まりさんの麦っこ秀句をワードに転換して保存しています。掲示板だけなら時間が経つにつれて読み直すことはしなくなりますので。 まだやられていない方はトライしてみて下さい。方法が分からない方は不来方又はまりさん迄照会願います。
不来方さん (8b8tdv36)2023/3/3 22:36削除
天馬さん 素敵な写真ありがとうございます。雪解はまだでしょうか?
待ち遠しい「やわらかに柳あおめる北上の岸邊目に見ゆ泣けととごくに」
天馬さん (8bszqp0p)2023/3/3 13:04削除
散歩途中に啄木1号歌碑をパチリ。
のんさん (8b8xe2bx)2023/3/2 21:03削除
不来方さんまりさん、お忙しい中取り纏めありがとうございます。
皆様の句読み直し、勉強させて頂きます。
こがめさん (8atk17xs)2023/2/24 14:27削除
不来方さんまりさん取りまとめご苦労様です。読み直しています。
不来方さん (8b8tdv36)2023/2/24 08:30削除
まりさん お忙しい中早速秀句の取りまとめて頂きありがとうございます♪
まりさん (8md9x4e2)2023/2/23 17:13削除
麦っこ秀句
20220821~20230129 

不来方
天 観音の里を巡りて水の秋
地 凍つる夜や東京で聴くバンドゥーラ
人 図書館のテラスの紅茶日短か
  葛の花触るるばかりの飯田線
  中流や師走の街を漂流す
  鈍色の空へ一声冬の鵙
  一本締め一句で締める年忘れ
  屋根神へ天使の梯子淑気満つ
  寒月光活断層を貫通す
  不揃いの水仙不揃いのニンゲン

こがめ
天 天高し白河越えた優勝旗  
地 むき出しの蛸足配線ぼろの市
人 奔放に雪上揮毫残る墨
  秋蝶の纏いつきたる耕運機
  小春日や海の匂いのレストラン
  冬の夜や落款押して息吐ける
  ゴム印の兎跳ねいる年賀状
  測量の杭を打ち込む大枯野
  爪楊枝差して差し出す試食梨
  月光が墓を見守る過疎の村

天馬
天 岩手山大きく見えて今朝の冬 
地 鳥渡る太古の蒼のカルデラ湖
人 赤とんぼ死んでまだまだ飛ぶ形
  霧襖のっと現る対向車
  天高し鳶一転の急滑降
  稲雀空に飛び板あるごとし
  本閉じるような死のありて邯鄲
  断層の貝の化石や紅葉谷
  落葉落葉のっと原木運搬車
  山間の線路ひと跳び冬の鹿

太郎
天 折鶴を開けば白き秋の風  
地 新しき縄目無住の冬構
人 地引曳く声の揃いて雲は秋
  会釈して行き交うリフト大花野
  項垂れる骨格標本秋暑し
  独り居の蛸足配線虎落笛
  年忘れ一つ覚えの戦歌
  目配せで渡すアドリブ聖夜のジャズ
  大鵬の手形おでんを鍋で買う
  杭打機の反響枯野のニュータウン

ふたば
天 綿虫のふわりと弟の忌日
地 月光や猫一匹の石畳
人 手袋を銜えて自動販売機
  月光や座敷童の瞳のひかる
  地蔵尊の前垂れ新た草雲雀
  鳥渡る那須連山の空青し
  嬰児は水蜜桃のにおいかな
  穂芒の波波箒川暮色
  亡き兄の写経の束や虎落笛
  笹鳴きや曲り廊下を湯殿まで

ジュピター
天 穂芒の揺れて暮色の町を掃く
地 大阿蘇や宇宙へなびく薄原
人 秋風や墨堤に古る常夜燈
  山霧を纏いて集う朝のミサ
  ひんがしに大沢崩れ稲の秋
  もっきりを口で迎える冬隣
  追伸に透ける本音や冬薔薇
  風流に無縁な男大根引く
  老二人身を弓形に大根掘る
  果樹園のネットの青さ日脚伸ぶ

まり
天 噴き上がる落葉ドクターヘリ離陸
地 1・17朝刊の届く音
人 星奔る宙をめくれば黄泉の国
  よく熟れて届かぬ高さ烏瓜
  爽籟や木洩れ日蹴って飛ぶ鴉
  吹き寄せる牛乳の皺冬来る
  森閑と進む月蝕神の留守
  山巓の風へ預ける干し大根
  凍星や悼みを包む藍袱紗
  工事場の声の直線風凍つる

のん
天 花立ての分厚い氷墓所眠る
地 寅さんのいそうな食堂赤とんぼ
人 夜長し爪切ることも旅支度
  木の実降る頭上を過る戦闘機
  こすもすや生きるというは揺れること
  冬もみじ周遊切符の途中下車
  曲がり角曲がり一人となる寒夜
  シャンパンの小さな気泡冬銀河
  折り合いをつける一病鰯雲
  寒鴉基地を隔てる鉄条網

智美
天 縄文の環状列石草雲雀
地 朝からの鵯の高鳴きエスプレッソ
人 旅三日虫鳴く庭になりにけり
  どれもみな庭の外向く白木槿
  畳紙に母のメモ書き吾亦紅
  テント出たピエロの涙十三夜
  先頭は町の顔役秋祭
  皆我を追い越してゆく師走かな
  大根の畑のしかかる太平洋
  冬天の青流離という憧憬

ちこりん
天 あるがまま傾ぎゆく幹冬深し
地 シベリアの闇を眼下に鳥渡る
人 石ころに宿る仏心十三夜
  女手で組む低き稲架風の島
  紙匂う新書の鼓動鳥渡る
  便り待つそれだけの時山は雪
  オリオンの奏でる音色街眠る
  朝靄に消える舟人どんど果て
  陽だまりや寒禽の乗る牛の背
  凩や琥珀を磨く鞣皮

見覚えのない句が混じっておりましたらご連絡ください。
落ち着かない所で作業をしましたので。
不来方さん (8b8tdv36)2023/2/17 14:21削除
ちこりんさん 「六つの花」へのコメントありがとうございます。納得です。

梅の花は地域によっても綻び方が違いますね。案外気まぐれな花なのかも。
今日は乙女椿を見つけました。背景は余りよくありませんが。
ちこりんさん (8mmormpc)2023/2/17 10:23削除
不来方さん、今日は。
綻び始めた木蓮素敵ですね。当地の梅林は白梅の香りに満ちていましたよ。

六花の件ですが、私的には、読み下し文的な六つの花でない方が、雪華をイメージしやすいと思った次第です。二文字で締めた方が長さ的にもスッキリ?かなと。あくまで私感です。

今日は、暖かな一日になりそうです。たんぽぽやつくしもモゾモゾし出す事でしょう。
太郎さん (8aq3zcoi)2023/2/11 15:55削除
美しい写真に唱和して旧作二句
誕辰の朝つましく梅香る
辛夷明るし里山のひとところ
不来方さん (8b8tdv36)2023/2/11 12:10削除
梅と木蓮です。
不来方さん (8b8tdv36)2023/2/10 09:33削除
季語「六花」の使い方

ちこりんさん 麦っことは別件ですが、ある句会で雪の異称「六花」を「六つの花」として使いました。「銀河系の星の一隅六つの花」漢字表記の連続を避けたくて色々試行錯誤していたら、広辞苑で「六つの花」とあったので飛び乗りました。矢張り雪の結晶のイメージは漢字表記の連続でも「六花」の方が良いのでしょうか?悩ましいところです。
すいません。よろしければコメント下さい。
まりさん (8md9x4e2)2023/2/6 15:41削除
パソコン

ふりまわされています。
娘が、週一日しかない休みを返上して設定してくれたのに、
使ってみると困ることが多く、ついつい、え~ほんとにこの設定でいいの?と疑ってしまいます。
少なくともメール設定まではプロに頼めばよかったと後悔。
うまく移行できなかったものもあり、古いパソコンも時々使わないと作業ができないので「供養」はできません。
狭い机の上に二台並べて使っています。

数日間俳句を作っていませんので、これからがんばらないと!
不来方さん (8b8tdv36)2023/2/6 15:09削除
まりさん パソコン買い替えおめでとうございます。パソコン供養はされましたか⁇
太郎さん (8aq3zcoi)2023/2/5 16:56削除
温度計
 水銀柱の温度を見て、目が驚きました。私の部屋の温度・湿度計はデジタルなので、気温の上がり下がりに実感が伴いません。
 氷点下の温度は、かつてオホーツク流氷館で「-15℃」の「しばれ実験」を経験したのですが、生活の中で体感するのとはかなり違うのだと思います。 
 ともあれ、日照時間などは春近しということで、植物はもう感じているでしょう。
 「花をのみ待つらむ人に山里の雪間の草の春を見せばや  家隆」の歌にある「雪間草」の喜びを感じる季節もそう遠くないでしょう。くれぐれもお体を大切になさって、季感ぼけしている輩の鼻を明かすような句を詠んでください。
不来方さん (8b8tdv36)2023/2/4 16:50削除
下呂合掌村の(多分)霧氷。ただ氷点下5°Cくらいなので盛岡の山奥とは比べ物になりませんね。
こがめさん (8atk17xs)2023/2/4 11:38削除
天馬さん寒いですね。義姉の電話で故郷の景を思い出しています。
窓の霜の景も懐かしいし、きれいだなと思います。地域の生活環境の違いでびっくりすることが多いけどそれが日本の良さかなと。スキーは授業でもあったし、大会もありました。生活の必需品でした。湯治に行くのも当たり前だったような。
いろいろな情報ありがとうございます。
まりさん (8aq66elk)2023/2/4 10:14削除
立春
こちらも寒い立春です。

ムカシは、全国同じような教科書だったのだと思いますが(ワタシはそんなに古い?)
教科書の最初にはチューリップや桜が咲いていたと思います。
春のすべては教科書情報と一か月ずらして感じるのが当たり前でした。
脳がそのようにセットされていて疑問も持たなかった気がします。
むしろ、22歳で千葉に棲みついてからその差に打ちのめされました。
寒さの厳しいところには素晴らしい自然があり、遺産となるような風習があり、
その恩恵を楽しむしかありません。がんばれ~。
四季のないふわふわした国には俳句は育たないでしょうね。
天馬さん (8bszqp0p)2023/2/4 07:36削除
朝7:30現在
この気温で、今日から春の俳句なんて無理-!!
天馬さん (8bszqp0p)2023/1/19 07:49削除
窓霜❄️
横着に室内から。
まりさん (8aq66elk)2023/1/17 20:59削除
盛岡

今日、テレビでも紹介されていました。
私は盛岡をほとんど知らないのですが嬉しい限り。
盛岡を知りたいし、弘前にも行きたいし、方向音痴の一人旅に慣れねば。
不来方さん (8b8tdv36)2023/1/17 19:58削除
天馬さん 世界のニューヨークタイムズの特集で盛岡が行きたい街第2位とはすごい👏不来方は盛岡の別称なので嬉しい限り。
天馬さん (8bszqp0p)2023/1/14 10:49削除
寒いだけじゃなく実はいい所だった!
まりさん (8aq66elk)2022/12/31 22:14削除
たくさんの迷句の中に、ひょいっと名句が生まれることも。
そんな麦っこを、来年もよろしくお願いいたします。
マイペースで~!
不来方さん (8b8tdv36)2022/12/31 09:38削除
天馬さん いつもありがとうございます♪姫神山・岩手山とも神々しいの一言。今のところ無神論者ですが、つい手を合わせたくなりました。

皆さん 今年一年何とか麦っこ頑張れました。コロナとインフルエンザが同時進行中の吉。お気をつけて佳い新年をお迎えください。
のんさん (8b8xe2bx)2022/12/30 23:10削除
このページ初めての投稿です。
天馬さん
 いつも季節感溢れる写真をありがとうございます。
 こちらより一足二歩早く訪れる季節を、楽しませていただいています。
 来年も覗かせて頂きますので、宜しくお願い致します。
 
 皆様良い年をお迎え下さい      のん
太郎さん (8aq3zcoi)2022/12/30 13:39削除
雪山
 岩手山は三度、姫神山は一度だけ見たことがありますが、いずれも晩春から初夏の頃でした。
 冬山を近くで見たのは、谷川岳の一度だけですが、何か近寄りがたい怖れのような気持ちになりました。地域の人にとっては、雪を頂いた山も、故郷の山として大きな意味をもつのでしょう。
 啄木の「何となく今年はよいことあるごとし」の歌のような元日が迎えられますように。
こがめさん (8atk17xs)2022/12/29 13:38削除
天馬さんへ

岩手山の素敵な写真いいな。
山形は大雪、奥羽山脈を挟んでこうも違うのかと・・・。
義姉からは雪掻きが大変との電話。

いつも素敵な写真ありがとうございます。良いお年をお迎えください。
天馬さん (8bszqp0p)2022/12/28 14:49削除
自宅からの姫神山。
少し離れた電線のないところからの岩手山。
皆様良い年をお迎え下さい
( •ᴗ•)*♪
まりさん (8aq66elk)2022/12/26 14:03削除
削除できない場合
その投稿は放っておけばいつかは視界から消えます。

パスワードを替えてみたらどうでしょうか。
何らかの関係でパスワードが働かなかったのかもしれませんので。
パスワードは一度登録するとそれが記憶されていて毎回入れる必要はないはずですが、
心配でしたら、最初のうちはその都度入れてもいいかも。

訂正の場合
まず投稿をコピー(保存すれば安心ですが)しておいて削除。
再度投稿。その投稿画面で訂正できます。
保存した場合は、保存画面で訂正してそれを再投稿。

皆様どうぞよいお年を。
返信32
まりさん (8md9x4e2)2023/3/12 20:50 (No.52468)削除
585回麦っこお題

蝶(初蝶・その他傍題含む)



雑詠

よろしくお願いいたします。
返信
智美さん (8kfpafc0)2023/3/19 23:16削除
第585回 投句

利根川がのらりとくねり初蝶来
山桜中辺路から行く熊野道
涅槃図に猫門開いたままの寺
のんさん (8b8xe2bx)2023/3/19 19:05削除
第585回 選句

円となる園児真中に白き蝶
今朝の幸せ道の辺の犬ふぐり
大物の応援演説花三分
天馬さん (8bszqp0p)2023/3/19 18:16削除
585投句

初蝶や在来工法の木の香
残雪の山の見下ろす野辺送り
春暁を静かに逝きし本田君
ちこりんさん (8mmormpc)2023/3/19 10:56削除
585回 麦っこ投句

初蝶や独りっきりの母の墓

春うららぽつり海辺の朝食屋

残照の海を眼下に花胡桃
ふたばさん (8augfkle)2023/3/18 23:59削除
第585回投句

吸水の蝶百匹の胸騒ぎ
辺境の地なる我が郷花だより
水色の星は花ニラ児に指して
不来方さん (8b8tdv36)2023/3/18 09:59削除
第585回投句

初蝶来閉校式の出入口

枕辺の灯りを消すも春愁

ひとすじの影を残して初燕
まりさん (8md9x4e2)2023/3/17 11:36削除
585回 投句

初蝶や木の匂いして建つ柱
天辺に威嚇の鴉木の芽風
蹲に水浴びる鳥目借時
こがめさん (8atk17xs)2023/3/14 12:07削除
第585回麦っこ投句

初蝶やソーラーパネル眩しくて

道野辺の梨の剪定整い来

野遊びの小さなリックに防犯ベル
ジュピターさん (8fn4dnzx)2023/3/14 12:00削除
585回投句
梨棚の下白蝶の通り道
杣小屋は山の天辺遠霞
路地裏や木箱に植えるミニトマト
返信9