麦船橋句会

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まりさん (8md9x4e2)2023/2/5 22:54 (No.47966)削除
579回投句一覧&選句

「冬深し」
冬深しテープを剥がす絆創膏
冬深しレム睡眠の飛騨郡
日の当たるベンチ探して冬深む
冬深し奥羽山脈の脊梁
あるがまま傾ぎゆく幹冬深し
嫂ひとり家を守りて冬深し
一切の影奪う雲冬深し
ジャクリーヌの「詩人の魂」冬深し
権現さんは山の頂冬深し

「活」
ニン月や活気の戻る野球場
火襷の花活け白椿一枝
氷点下部活帰りの中華まん
活気づくデパート閉店春隣
日向ぼこ活断層の間近にて
走りゆく部活の生徒日脚伸ぶ
春来る就活生の黒スーツ
寒月光活断層を貫通す
吹き出しに暴れる活字春動く

「雑詠」
日脚伸ぶ雀に古米ひと握り
大鵬の手形おでんを鍋で買う
庄内の春まだ遠し寒梅忌
除雪車の重低音や午前4時
立春や乱反射する明けの空
抱瓶の魚の目青し寒明くる
「大盛無料」立春の定食屋
不揃いの水仙不揃いのニンゲン
昼の月白し真下に濃紅梅

当たり前といえば当たり前ですが。
パソコンを変えたら、単語登録などもすべてやり直し。
今までパソコンに積み重ねてきたものが何もなくなってやり直し。
あせらずにのんびりと付き合ってゆくしかありません。
今も、そうだ!と思って削除用のパスワードを入れなおしたところです。

らくらくスマホのようにらくらくパソコンが出てもいいと思うのですが。
返信
太郎さん (8aq3zcoi)2023/2/13 15:40削除
麦っこ 579 選句
 
「冬深し」
〇冬深し奥羽山脈の脊梁
冬の季語「冬の山」といえば、枯山、雪山・雪嶺…など様々な山容が見えてくるが、「奥羽山脈の脊梁」といえば、眼前に見えている部分だけでなく、視界からはみだした部分まで、列島を俯瞰してみた巨大な山塊がイメージされる。麓から稜線まで、枯木立から雪嶺まで、壮大な構図全体から「冬深し」と感じている。「脊梁の奥羽山脈」のように語順を変えると少し印象が変わるし、「脊梁山脈」といえば、もうすこし何か言えそうでもある。参考までに、金子兜太の二句〈影ばかり脊梁山脈の獅子舞〉〈言霊の脊梁山脈のさくら〉を挙げておく。

「雑詠」
〇日脚伸ぶ雀に古米ひと握り
 季語が働いている。この季節は雀たちにとって食糧難の季なのだ。
わが家でも、米や飯、パンなどを置いて雀が集まるのを愉しみにしていたが、ある時、猫が襲うのを目撃して餌やりを控えたことがある。しばらくして、また再開したのだが、雀は二三羽しか来なくなった。わが家が諦められたのならよいが、巷間雀が激減しているという噂もあり心配している。

◎庄内の春まだ遠し寒梅忌
 著名人、わけても作家や俳人などの忌日は俳句にもよく詠まれる。
「桜桃忌」のように明らかに季節感をともない季語として使われる場合と、「茂吉忌」のように季節感がなく命日がいつとも知られないで他の季語との併用される場合がある。いずれの場合も、故人に対する思い(挨拶)を深めて作り、単に季語として用いるべきではない。
 掲句の「庄内の春まだ遠し」には、山形県鶴岡出身の作家の人となりや作柄に対する思いがこめられていると思う。「寒梅忌」は、作家藤沢周平の忌日である。

〇不揃いの水仙不揃いのニンゲン
 水仙や向日葵の群れて咲いているのを見ると、まさに「不揃い」そのものである。満員電車やスクランブル交差点を押し渡る人の群れもまたしかりである。対句にして「水仙」と「ニンゲン」を並べてみると「不揃い」からは字面以上の意味を感じるのだ。「ニンゲン」は、サル目(霊長類)ヒト科ヒト属の「ヒト」と書いてみたい気もする。
天馬さん (8bszqp0p)2023/2/12 18:37削除
579選句

◎あるがまま傾ぎゆく幹冬深し
○寒月光活断層を貫通す
○大鵬の手形おでんを鍋で買う
○不揃いの水仙不揃いのニンゲン

コメントなしですみません!
ジュピターさん (8fn4dnzx)2023/2/12 17:02削除
579回選句
◎除雪車の重低音や午前4時
 実生活の中の一場面だけに、説得力があります。雪国の一日は、除雪車の音と共に始まる。
〇あるがまま傾ぎゆく幹冬深し
 樹々は生えている場所の地形によって、いろいろな方向に傾ぐが、重力に逆らって
 必死に伸びているのかも知れない。
〇不揃いの水仙不揃いのニンゲン
 「不揃い」のリフレインと「スイセン」と「ニンゲン」の脚韻によるリズム感。工夫が見られます。
匿名さん (8mmormpc)2023/2/12 12:59削除
579回 選句

○権現さんは山の頂冬深し
厳しい冬の最中はもちろんのこと、季節を問わず通う権現さま。里人にとっては、大切な守り神なのでしょう。

◎寒月光活断層を貫通す
貫通するのは作者の思い。
地震の恐怖は常に身近にあります。取り合せの良さで頂きました。

○大鵬の手形おでんを鍋で買う
懐かしい日常が掲句から思い出されます。巨人・大鵬・卵焼き。昭和の匂いが漂います。
ふたばさん (8augfkle)2023/2/12 11:36削除
第579 回 選句

◎あるがまま傾ぎゆく幹冬深し
 あるがままに生きるのは難しいと思っていますから、共感の一句です。

〇氷点下部活帰りの中華まん
 ハフハフしながら熱い中華まんを頬張る姿が見事に活写されていると思いました。それが氷点下ときていますからなおさらでです。中華まんに焦点をあてたところが素晴らしいと思いました。

〇 大鵬の手形おでんを鍋で買う
 いいですね。句全体に昭和の味がしみ込んでいます。こんなおでん屋さんが近くにあったら、熱燗で一杯といきたいところです。

○除雪車の重低音や午前4時
 まさに生活実感のこもった句ですね。午前4時に除雪をしないと生活に影響が出てくる。雪国の厳しさを教えられました。
のんさん (8b8xe2bx)2023/2/11 12:48削除
第579回 選句
◎あるがまま傾ぎゆく幹冬深し
 「あるがまま」が良いなと、それは人の生き方にも通じるものがあるように思います。

〇氷点下部活帰りの中華まん
 下五の「中華まん」でお腹を空かせた中学生男子が、肉まんにかぶりついている姿を浮かび上がらせました。完璧な展開です。

〇吹き出しに暴れる活字春動く
 日本のアニメ、コミックは世界の子供に影響を与えているようです。上五、中七端的な表現が見事です。

〇大鵬の手形おでんを鍋で買う入って
 昭和の光景、寅さんもふらりと入ってきそうです。

〇不揃いの水仙不揃いのニンゲン
 「ニンゲン」を片仮名にしたのはどんな意図があるのでしょうか。カタカナにしたことでこの句に不思議な魅力が生まれた様に思います。
こがめさん (8atk17xs)2023/2/10 19:20削除
第579回麦っこ選句

◎あるがまま傾ぎゆく幹冬深し
「あるがまま傾ぎゆく幹」の表現がいいなと思います。幹が活き良いよく育っている景が判ります。

○氷点下部活帰りの中華まん
腹が空いているし、そして寒いしということでわいわいいいながら下校している景が浮かんできます。ほっこりします。きっと高校生ですね。頑張れ・・・・

○日脚伸ぶ雀に古米ひと握り
私もよく古米をあげています。雀だけでなく、鳩もきていました。

○除雪車の重低音や午前4時
雪国の朝の始まりは除雪車の音から始まるのですね。ご苦労様です。でも音にはびっくりしますよね。
まりさん (8md9x4e2)2023/2/9 13:15削除
579回選句

〇あるがまま傾ぎゆく幹冬深し
例えば、山風や海風に傾ぎながら耐えている松の幹、太陽を探して川面に傾ぐ桜の幹などなど。何とか適応して生き抜こうとする姿を「あるがまま」というのかなとは思いましたが。

〇氷点下部活帰りの中華まん
逞しさにほのぼの。北国の子はこうして強くなる!

◎寒月光活断層を貫通す
雪国の満月の月光はまさに刃を突き刺すよう。活断層さえ貫通しそうな鋭さです。この断定がすっと心に入ります。

◇大鵬の手形おでんを鍋で買う
大鵬の手形との取り合わせには惹かれましたが。「鍋で買う」とすると、百パーセント昭和の回顧になりませんか。私にとっては、下五は「まさに今」食べている形のほうが素直に心に入ります。

〇抱瓶の魚の目青し寒明くる
中七がさわやか。これから少しずつ暖かくなります。

〇不揃いの水仙不揃いのニンゲン
季語は動くかなとも思ったのですが。寒さの中、挙ってたくましく咲き、そっぽむいたり折れたり…の水仙がやはり合うのでしょう。
不来方さん (8jrlsjab)2023/2/6 20:51削除
第579回選句

◯ 冬深しテープを剥がす絆創膏
 冬は乾燥肌になりやすい。どんな傷かはともかく慎重に絆創膏を剥がす生活の一齣と季語がうまくバランスしている。

◯ 権現さんは山の頂冬深し
 毎日お参りされている権現様なのだろう。山の頂なら真冬のお参りはきつい。それでも! この句も季語とのバランスが巧い。

◯ あるがまま傾ぎゆく幹冬深し
 大雪にも北風にも倒れずに少しずつ傾く大樹の幹は、真冬の作者の心模様の象徴なのだろう。表現的には抽象の具象化の妙。

◯ 日向ぼこ活断層の間近にて
 日向ぼこは、何処であれ極楽気分。最中に活断層が動いても諾えるかも。

◎ 大鵬の手形おでんを鍋で買う
 俳味たっぷり。大鵬の手形が壁に貼ってあるおでんの名店かも。たかがおでん、されどおでん、大鵬の手形並みの大きな鍋で買いたくなる気分に共感。
返信9
まりさん (8md9x4e2)2023/2/13 14:18 (No.48561)削除
出題のお願い

2月19日  不来方
2月26日  ちこりん
3月 5日  こがめ
3月12日  太郎
3月19日  天馬
3月26日  ふたば
4月 2日  のん
4月 9日  ジュピター
4月16日  智美
4月23日  不来方
4月30日  ちこりん
返信
返信0
ジュピターさん (8fn4dnzx)2023/2/5 09:15 (No.47918)削除
第580回出題
 早春
 楽
 雑詠
よろしくお願いします。
返信
匿名さん (8mmormpc)2023/2/13 08:45削除
580回 投句

薄ら日の溶け合う海と宙早春

色褪せし未完の楽譜春匂う

弁天の深き眼差し春の雪

大変遅くなりました。
宜しくお願いします。
太郎さん (8aq3zcoi)2023/2/12 21:44削除
麦っこ 580 投句
平積みの「蛍雪時代」浅き春
立春のさみどりの空越天楽
堆き未決の文書節替り

 遅くなって申し訳ありません。重篤な花粉症で難儀しています。
のんさん (8b8xe2bx)2023/2/12 19:59削除
第580回 投句

早春の手紙に託す親心

楽園に遠き地球や涅槃西風

アンコールの大きな拍手桃の花
天馬さん (8bszqp0p)2023/2/12 18:28削除
580投句

春兆す窓辺に保護猫の親子
春光や金管楽器に緋のクロス
春寒や廃業告ぐるA4紙
ふたばさん (8augfkle)2023/2/12 00:37削除
第580回
早春や干潟をめぐる双眼鏡
旅先の安楽椅子や春の潮
母の形見リフォームをして春コート
不来方さん (8b8tdv36)2023/2/11 16:28削除
第580回麦っこ投句

萵苣畑の風の奏でる早春賦

薄氷の微動だにせぬ能楽師

梅ふふむ主なき家解体中
智美さん (8kfpafc0)2023/2/11 10:54削除
第580回麦っこ投句

早春の疎林鳥影の鋭角
客の手を渡る赤楽初茶会
公園に赤い椿を貰いけり

   長らくのお休み・・でしたが、そうばかりしてはいられないだろうと・・・。
   よろしくお願い致します。
こがめさん (8atk17xs)2023/2/10 19:33削除
第580回麦っこ投句

早春の光る川面に河童像

極楽や春暁仰ぎ露天風呂

下萌の野に棒立てる測量士
まりさん (8md9x4e2)2023/2/10 11:19削除
580投句・再

早春の光を削るショベルカー
あたたかき風や楽譜の捲り癖
立春の空山彦の放物線

新しいパソコンが一回ではバスワード認識してくれなかったようで、投句を削除できまんでした。
当分はその都度パスワードをいれなければだめなのかもしれません。
3句目の雑詠を変えました。
まりさん (8md9x4e2)2023/2/9 13:16削除
580投句

早春の光を削るショベルカー
あたたかき風や楽譜の捲り癖
放物線で戻る山びこ春来る
ジュピターさん (8fn4dnzx)2023/2/9 11:15削除
580回投句
早春や山羊を飼いたる一軒家
気楽には生きられぬ性鳥雲に
兜太逝き汀子も逝きし二月かな
返信11
まりさん (8aq66elk)2023/1/30 09:33 (No.47309)削除
578回投句一覧&選句

「鬼やらい」
福は内みずき団子を揺らしけり
一粒を十年(ととせ)と数え鬼やらい
素通りの豆撒きセット追儺の夜
鬼役の父は帰れず鬼やらい
産土のぬばたまの闇鬼やらい
二人して隣家気にして鬼やらい
新築の隣家小声の鬼やらい
鬼役の帰宅待つ子等追儺の夜
暮れるのを待ちかねている鬼やらい

「放」
奔放に雪上揮毫残る墨
放牛は三ところに寄り四温晴
白息や放牧牛の搾乳舎
丼に光放つや寒卵
真冬日の深夜放送古きジャズ
放縦に伸びたる枝の早き梅
放課後の廊下の長さ寒落暉
春待つや園芸部兼放送部
星空へ放る雪玉彼の地へと

「雑詠」
児等歌い冬の星座を瞬かす
果樹園のネットの青さ日脚伸ぶ
春隣逢う約束がまた一つ
凍つる夜や東京で聴くバンドゥーラ
川と海押し合うところ野水仙
賑やかに同郷集う納豆汁
マーブルの散るごと氷上釣りテント
寒明けや思いたっての墓参かな
梅探る抜け道裏道迷い道
返信
まりさん (8md9x4e2)2023/2/10 11:09削除
578回選句

〇奔放に雪上揮毫残る墨
「雪上揮毫」YouTubeで見ました。上五・中七には惹かれましたが、せっかくの奔放・勇壮な雪上揮毫なのに、下五の「残る墨」に重点がきて終わる形はもったいないと思いました。残った墨の量で終わるのではなく、「奔放」と思った様子や気持ちをさらに深める言葉を。または、揮毫から離れた別のコトをいれて景を広げたら、さらにいい句になると思います。(私にはできませんが…)

〇果樹園のネットの青さ日脚伸ぶ
わが町は梨の産地。剪定は春の季語ですが、果樹の剪定は樹木が休眠する真冬に行われます。剪定の後には新しい防鳥ネットに替えるところも多いのでしょう。高架を走る電車からは、確かにネットの青が見えます。季語も合っています。

◎凍つる夜や東京で聴くバンドゥーラ
ウクライナの民族楽器とか。平和ボケの東京で聴く、極寒の・戦争真っ只中の国の音色。身体の芯まで染みこんだことでしょう。「戦争が恐ろしいのは、終わりのルールが無い事です。」加藤登紀子。
のんさん (8b8xe2bx)2023/2/6 18:35削除
第578回 選句

〇奔放に雪上揮毫残る墨
 「雪上揮毫」見たことはありませんが、豪快な感じです。白と黒のコントラストが目に浮かびます。

〇放課後の廊下の長さ寒落暉
 忘れ物を取りに帰った廊下、ありありと浮かび上がりました。季語が効いています。

◎凍つる夜や東京で聴くバンドゥーラ
 「バンドゥーラ」知らなかったので、調べました。寒い夜に聞く異国情緒溢れる音色は心に響くものと思います。

〇川と海押し合うところ野水仙
 川と海が押し合うとは、大きな川なのでしょう。野水仙が彩を添えています。

    選句遅くなり申し訳ございません。
太郎さん (8aq3zcoi)2023/2/5 16:15削除
麦っこ 578 選句
「鬼やらい」
〇産土のぬばたまの闇鬼やらい
「鬼やらい」「追儺」は、宮中の行事に由来する大晦日や正月の鬼やらいの行事をいう場合と、二月節分の豆撒きをいう場合とがあり、歳時記では微妙に書きわけている。現代の寺社の鬼やらいは、節分の昼間多くの参詣客の見守る中で歌舞伎俳優や力士などの著名人が豆を撒くことが多くなっているが、節分の夜に古式に則って行うところも少なくない。 掲句は、漆黒の闇に包まれた境内の一角の、そこだけ灯火や篝火で明るくなったところで「鬼やらい」神事が進行しているのであろう。「ぬばたまの闇」という古風な表現は、句の内容に相応しい調べ、格調をもたらしている。

「放」
〇放課後の廊下の長さ寒落暉
 校内で教育活動の行われている時間帯は、さまざまな声や物音、空気の振動などで活気を呈しているが、放課後となると静まりかえって、磨きこまれた廊下の奥の方が薄暗くなって続いているのが、やけに長く淋しく感じられるのである。廊下の先端、はるか向こうの渡り廊下の窓から入る「寒落暉」の淡い日影が寂寥感を増幅させているようである。

「雑詠」
◎凍つる夜や東京で聴くバンドゥーラ
 先夜、youtubeでロシア人の歌う「トロイカ」を聴いた。その曲調も字幕に出る日本語詞も、かつて「うたごえ喫茶」で聴いたり歌ったりした、あの陽気な歌とはまるでちがっていた。 ロシア風の楽器の伴奏でドラマティックな展開の一曲を聴き終わったとき、腹の底に重くこたえる感動があった。バンドゥーラの音色は知らないが、バラライカに置き換えて想像してみると、「凍つる夜」に「東京で聴く」「バンドゥーラ」の響きから、祖国を思う「人の心」が甚く沁みてきたのであろう。
ふたばさん (8augfkle)2023/2/4 22:34削除
578回選句

〇産土のぬばたまの闇鬼やらい
 「天照大御神さまにあげま~す」父が最初の豆を掛け軸にむかって撒いていた姿を思い出しました。

〇奔放に雪上揮毫残る墨
 ダイナミックですね。太い筆の墨の滴りまで見えてきます。

◎放課後の廊下の長さ寒落暉
 山の端に没ちる夕日。この長い廊下を遠い昔歩いたような…。切なくなるほど懐かしい景です。

〇凍つる夜や東京で聴くバンドゥーラ
 テレビで聴いたバンドゥーラの弦の響きと美しい奏者の歌声。祖国は先の見えない戦争のさなか。胸を衝かれます。
ジュピターさん (8fn4dnzx)2023/2/4 14:11削除
578回選句
◎放課後の廊下の長さ寒落暉
 人のいなくなった学校の廊下は、なぜか思っていたより長く感じられる。大きな夕日が臨まれるのは
 山か海が近いのだろう。
〇奔放に雪上揮毫残る墨
 雪上揮毫という新しい句材に挑戦したところに拍手。テレビで見た限りでは、豪快に感じましたが。
〇凍つる夜や東京で聴くバンドゥーラ
 この楽器は酒場など賑やかな場所で奏でられると聞いていました。凍てる夜の異郷に聴く音色は何とも
 切ない。
天馬さん (8bszqp0p)2023/2/4 13:51削除
578選句

○鬼役の父は帰れず鬼やらい
働き方改革はかけ声ばかりというところも多いのでしょう。
○産土のぬばたまの闇鬼やらい
あさのあつこの時代小説の世界のようです。
◎丼に光放つや寒卵
シンプルさに惹かれました。
○果樹園のネットの青さ日脚伸ぶ
大切に育てている様子が伝わります。
ちこりんさん (8aqg39gk)2023/2/2 12:12削除
578回 選句

◎産土のぬばたまの闇鬼やらい
幼い頃の賑やかな豆撒きの記憶は朧。保育園の行事はあったような気がする。
むしろ高波の音が寒夜に響き、遅い春を待つ暗い闇が甦る。波音だけの節分。
掲句は産土は違えど、共感の一句。

○放縦に伸びたる枝の早き梅
春を待つ自然の姿として、的確な一句。生命力を感じる。
はーるよこい、はーやくこい❣️

○凍つる夜や東京で聴くバンドゥーラ
ウクライナの民族楽器の動画を見た事があるが、心惹かれた。早く平和な時が訪れて欲しい。
こがめさん (8atk17xs)2023/2/1 19:28削除
第578回麦っこ選句

○鬼役の帰宅待つ子等追儺の夜
○鬼役の父は帰れず鬼やらい
鬼役は父親なんだろうな。それぞれの家庭の景が浮かんできます。ほっこりします。
今年はどうかな。

○放牛は三ところに寄り四温晴
○白息や放牧牛の搾乳舎
放牧の牛に対する思いと焦点の絞り方が参考になります。

◎果樹園のネットの青さ日脚伸ぶ
この景を作りたいと思いました。梨園の景を毎日見ているのにどんな季語がいいか迷っていました。「日脚伸ぶ」かなるほどと思いました。季節の動きと園の仕事がいよいよ始まるなと思いました。
不来方さん (8b8tdv36)2023/1/30 17:05削除
第578回選句

◯ 一粒を十年(ととせ)と数え鬼やらい
 あるある感満載。私は年齢の端数は切り捨てて年の豆を食べます。厄年を過ぎた頃からだったか?

◎産土のぬばたまの闇鬼やらい
 鬼やらいは矢張り故郷での大家族の思い出が一番。その当時の闇は未だにすぐ其処にあるような。「ぬばたま」の使い方が絶妙。

◯ 奔放に雪上揮毫残る墨
 「雪上揮毫」は初めて知りました。米沢の上杉邸での動画を見ました。歴史は浅くても句材として新鮮。墨もたっぷり擦るのでしょう。

◯ 果樹園のネットの青さ日脚伸ぶ
 防鳥ネットを張る時期は知りませんが、新しいネットの青さが「日脚伸ぶ」の季節感とピッタリ。

◯川と海押し合うところ野水仙
 大河の河口の畔に群れ咲く野水仙。野趣あふれる大きな景です。
返信9
富美子さん (8ba7segn)2023/2/9 21:47 (No.48282)削除
麦船橋句会2月例会のお知らせ
  日時  2月18日(土)12時半から
  会場  船橋中央公民館 
  兼題  「早春」(ゆみさん出題)
  その他  席題一句 雑詠一句
   欠席の方は、前日までに富美子まで連絡投句お願いします。
返信
返信0
のんさん (8b8xe2bx)2023/1/29 11:57 (No.47207)削除
第579回 お題

   季語  冬深し
   文字  活
   当季雑詠
   
    宜しくお願い致します。        のん
返信
のんさん (8b8xe2bx)2023/2/4 18:29削除
第579回 投句

冬深しテープを剥がす絆創膏

日向ぼこ活断層の間近にて

「大盛無料」立春の定食屋
不来方さん (8b8tdv36)2023/2/4 16:52削除
第579回麦っこ投句

冬深しレム睡眠の飛騨郡

寒月光活断層を貫通す

不揃いの水仙不揃いのニンゲン
こがめさん (8atk17xs)2023/2/4 16:28削除
第579回麦っこ投句

日の当たるベンチ探して冬深む

ニン月や活気の戻る野球場

昼の月白し真下に濃紅梅
天馬さん (8bszqp0p)2023/2/4 13:40削除
579投句

冬深し奥羽山脈の脊梁
氷点下部活帰りの中華まん
除雪車の重低音や午前4時
ちこりんさん (8aqg39gk)2023/2/4 09:53削除
579回 投句

あるがまま傾ぎゆく幹冬深し

吹き出しに暴れる活字春動く

立春や乱反射する明けの空
ふたばさん (8augfkle)2023/2/3 23:26削除
第579回麦っこ投句

嫂ひとり家を守りて冬深し
活気づくデパート閉店春隣
抱瓶の魚の目青し寒明くる
まりさん (8aq66elk)2023/2/3 14:49削除
579回投句

一切の影奪う雲冬深し
春来る就活生の黒スーツ
日脚伸ぶ雀に古米ひと握り
太郎さん (8aq3zcoi)2023/2/3 10:58削除
麦っこ 579 投句
ジャクリーヌの「詩人の魂」冬深し
火襷の花活け白椿一枝
大鵬の手形おでんを鍋で買う
ジュピターさん (8fn4dnzx)2023/1/31 10:17削除
579回投句
権現さんは山の頂冬深し
走りゆく部活の生徒日脚伸ぶ
庄内の春まだ遠し寒梅忌
返信9
まりさん (8aq66elk)2023/1/23 09:05 (No.46583)削除
577回投句一覧&選句

「冬晴」
鵜とかもめ冬晴れの海棲み分けて
冬晴や上棟式の五色旗
寒晴や何も語らぬ魚の口
露店にて黄瀬戸の小皿冬うらら
寒晴や飛行機雲のよく動く
冬晴の全天下辺に遠筑波
冬晴や自転車の影一列に
冬晴や陸に恋した鯨の死
大富士や甲斐も駿河も寒日和

「線」
予報士の折れ線グラフ今日は雪
内房線菜花咲く駅寒落暉
山間の線路ひと跳び冬の鹿
線描のタンポポの絵をポストまで
春隣水平線の甘き午後
よく停まる単線電車冬ざるる
工事場の声の直線風凍つる
人を恋う流線型の海豚ショー
電線の揺るがぬ撓み雪催

「雑詠」
影躍る長縄跳びの五年生
出番無き二円の兎春隣
冬日向ベンガラ色の烏瓜
冬銀河語れば忽ち消ゆる愛
海が来て停まる寒九の無人駅
春近し神も仏も祀る島
牛飼いを消防団を継ぎ出初
陽だまりや寒禽の乗る牛の背
大寒のがらんどうなる登り窯
返信
天馬さん (8bszqp0p)2023/1/30 10:13削除
577選句

○冬晴や陸に恋した鯨の死
巨大過ぎて身動き取れない鯨、可哀想でしたが「陸に恋した」と表現すると救われます。
◎工事場の声の直線風凍つる
氷点下の犬の散歩中、声を掛けられたと思いましたが、よく見たらいくつもの田んぼの先の立ち話が聞こえたのでした。
凍てるとまさに「声の直線」です。
○出番無き二円の兎春隣
こんなところにも俳句のもとが潜んでいると勉強になりました。
ふたばさん (8augfkle)2023/1/29 01:04削除
577選句

〇冬晴や陸に恋した鯨の死
 「陸に恋した」想像力に脱帽です。生きたまま外洋に連れ出すことができなかったのでしょうか。

◎工事場の声の直線風凍つる
 寒さの中での工事現場の緊張感。「声の直線」に臨場感があります。

〇牛飼いを消防団を継ぎ出初
 わが村の消防団を思い出しました。半鐘がなると野良から上がり急ぎ消防団として現場へ駆けつけていました。
 人手がないからあれもこれも。過疎の一面が描かれていると思いました。
 
*太郎さん、「タンポポ」の拙句へ、的確なアドバイスをいただき、有難うございました。ご指摘のひとつひとつが胸に落ちました。大いに勉強になりました。
のんさん (8b8xe2bx)2023/1/28 20:32削除
〇冬晴や陸に恋した鯨の死
 連日報じられたニュース、暗くなりがちな事柄を敢えて明るく句にした処に、生き物に対する温かい眼差しを感じます。

〇山間の線路ひと跳び冬の鹿
 雪の鉄路でしょうか、食べる物の少ない季節、鹿も大変なのでしょう。

◎工事場の声の直線風凍つる
 冬の工事現場はふきっ曝し「声の直線」が現場の寒さを増幅させて感じさせます。

〇冬日向ベンガラ色の烏瓜
 いつも通っている道に最近烏瓜を発見しました。確かに「ベンガラ色」です。

〇陽だまりや寒禽の乗る牛の背
 「寒禽」は何の鳥でしょうか。鴉は見たことがありますが、微笑ましい光景です。
まりさん (8aq66elk)2023/1/28 13:25削除
577回選句

◎山間の線路ひと跳び冬の鹿
山間。一読目では「さんかん」と読んで、別の言葉がなかったのかと不満でしたがその後、「やまあい」があったかと思い直しました。読み方でイメージが違うのは私だけでしょうか。細い脚の鹿がひらりと跳んで消えたのでしょう。極寒でも生き抜けるのですね。

〇春隣水平線の甘き午後
霞んで曖昧となる水平線から春の訪れを感じる平易で穏やかな句。「甘き午後」には、饒舌・甘い・という意見もあると思いますが私は好きです。「ゆるむ」の方が合うかもしれませんが、変凡なので甘きにしたのかもしれません。言葉選びは難しいですね。試行錯誤あるのみ。

〇海が来て停まる寒九の無人駅
「海が来て」「停まる」という措辞に惹かれました。「無人駅」がせっかくの句を陳腐にしてしまっている気もしますが?「駅無人」?

〇牛飼いを消防団を継ぎ出初
青年に幸あれ!説明っぽいですが、「出初」だけの季語が効いています。
ジュピターさん (8fn4dnzx)2023/1/28 11:39削除
577回選句
◎冬晴や上棟式の五色旗
 昔は上棟式には、近所の人も手伝い、幟旗を掲げ、餅撒きなどをして祝った。今は、トラックで資材を運んできて、
 クレーンで組み立てるので半日ほどで家の外回りの工事は終わってしまう。
 冬晴れにくっきりと浮かぶ五色旗に往時の記憶が呼び覚まされる思いです。
〇工事場の声の直線風凍つる
 凍てつく中、作業員は何事も短い言葉で声を掛け合う。声の直線とはうまい表現だと思う。
〇冬銀河語れば忽ち消ゆる愛
 若き日の甘く切ない思い出でしょうか。冬銀河がロマンを掻き立てます。
ちこりんさん (8aqg39gk)2023/1/26 17:41削除
577回 選句

○寒晴や飛行機雲のよく動く
空に長々と横たわる飛行機雲。冬場はよく見られる光景です。下五よく動くは、始めうまく景を結べ無かったのですが、おそらく上空の風の強さなのかと。
一つの発見が句を独自なものにしていると思います。

○山間の線路ひと跳び冬の鹿
鹿は冬の間も活発に動き回っているのでしょう。夏や秋には当たり前の光景ではありますが。実景の効いたリアルな瞬間。

◎工事場の声の直線風凍つる
私も冬晴で垂直に宇宙へ放たれる声を詠んだ事があります。
掲句は、冷たい風の中、あたかも凍るような声を直線と捉えたのでしょう。
共感の一句です。
太郎さん (8aq3zcoi)2023/1/25 14:41削除
麦っこ 577 選句
 
「線「
◎山間の線路ひと跳び冬の鹿
 鹿は、積雪に弱く、冬は殊に食餌も少ない山から人里近くに降りてきて過ごすことが多くなる。山間の単線線路を跳び越えて反対側に移動する鹿の身軽さ、敏捷さに目を見張るのである。

・線描のタンポポの絵をポストまで
 上五・中七は魅力的な題材だが、1月の句会に出された句であることもあって、「線描」の「タンポポ」の「絵」からは「春」を感じない。「家々や菜の花色の灯をともし 木下夕爾」の句について、「菜の花いろ」は比喩であって季語ではないという評もあるが、こちらの句からは「春」を感じるという読者が多いのではないか。「線描の」の句は、中七で一旦切って、下五に当季(冬)の季語を置いたら、待春の気分がでるのではないだろうか。例:「ポストまで」→「寒見舞」 
 さらに、意味の重複を避けて上部を「線描のタンポポ」にとどめることも…。

「雑詠」
〇出番なき二円の切手春隣
 わが家にも、旅先などで買った82円の記念切手がたくさんあるが、手紙を出すことも少なくなり、たまに出すことがあっても気のおける人には不足分を貼り足すのをためらってしまう。そんなわけで、わたしの切手帖にも兎の絵柄の2円切手が空しく待機しているのだ。漫ろ人恋しくなる春隣の季節感と合っていると思う。

〇陽だまりや寒禽の乗る牛の背ナ
この句は、主景が「陽だまり」、副景が「牛の背ナ」、「寒禽の乗る」は修飾語という構造になっていて、三寒四温の、春近い時分の感じが出ている句である。この句はこれで立派な一句であるが、「寒禽」あるいは「牛の背ナ」を中心とする構造の句を考えてみるのも一興である。
こがめさん (8atk17xs)2023/1/25 14:05削除
第577回麦っこ選句

◎冬晴や陸に恋した鯨の死
どうしたのだろうか。助かって欲しかったけど。「陸に恋した」さらっとした表現が鯨に対しての気持ちが現れています。

○大富士や甲斐も駿河も寒日和
地名の表現が効果的です。富士山の景が浮かんできます。


○内房線菜花咲く駅寒落暉
○山間の線路ひと跳び冬の鹿
○よく停まる単線電車冬ざるる
ローカル線の景が浮かんできます。「菜の花咲く駅」「「線路ひと跳び冬の鹿」
「よく停まる電車冬ざるる」それぞれの地域の事象の表現が生きています。
不来方さん (8jrlsjab)2023/1/23 11:09削除
第577回麦っこ選句

◎冬晴や陸に恋した鯨の死
 淀川で衆人環視のもとで亡くなった鯨の淀ちゃん。正に「陸に恋した」のであろう。季節感のない「クジラ」の表記ありかと。

◯大富士や甲斐も駿河も寒日和
 有季の固有名詞の句は難しいのに三つも固有名詞を使って成功しているように思う。壮大な寒晴れの富士山。

◯工事場の声の直線風凍つる
 「直線」と「凍つる」が呼応し合って寒々とした北風の工事現場がリアル。

◯牛飼いを消防団を継ぎ出初
 「を」のリフレインは読み方によって賛否両論があるかも知れないが、寒村の故郷に根ざすことを決めた青年の決意がより伝わって来る構成でとても良い。

◯陽だまりや寒禽の乗る牛の背
 「陽」と「寒」、「禽」と「牛」との対比の妙。句意も目の付けどころがユニーク。
返信9
ふたばさん (8augfkle)2023/1/22 21:11 (No.46565)削除
第578回 お題

季語 : 鬼やらい
文字 : 放
雑詠
返信
のんさん (8b8xe2bx)2023/1/29 20:47削除
第578回 投句

暮れるのを待ちかねている鬼やらい
真冬日の深夜放送古きジャズ
春隣逢う約束がまた一つ
天馬さん (8bszqp0p)2023/1/29 17:46削除
578投句

福は内みずき団子を揺らしけり
白息や放牧牛の搾乳舎
マーブルの散るごと氷上釣りテント
ふたばさん (8augfkle)2023/1/29 05:02削除
578回投句

一粒を十年(ととせ)と数え鬼やらい
丼に光放つや寒卵
寒明けや思いたっての墓参かな
ちこりんさん (8aqg39gk)2023/1/28 19:41削除
素通りの豆撒きセット追儺の夜

星空へ放る雪玉彼の地へと

梅探る抜け道裏道迷い道
不来方さん (8b8tdv36)2023/1/28 16:45削除
第578回投句

鬼役の父は帰れず鬼やらい

春待つや園芸部兼放送部

凍つる夜や東京で聴くバンドゥーラ
まりさん (8aq66elk)2023/1/28 13:24削除
578回投句

産土のぬばたまの闇鬼やらい
放課後の廊下の長さ寒落暉
川と海押し合うところ野水仙
こがめさん (8atk17xs)2023/1/27 13:29削除
第578回麦っこ投句

二人して隣家気にして鬼やらい

奔放に雪上揮毫残る墨

賑やかに同郷集う納豆汁
太郎さん (8aq3zcoi)2023/1/25 20:13削除
麦っこ 578 投句
新築の隣家小声の鬼やらい
放牛は三ところに寄り四温晴
児等歌い冬の星座を瞬かす
ジュピターさん (8fn4dnzx)2023/1/23 17:32削除
578回投句
鬼役の帰宅待つ子等追儺の夜
放縦に伸びたる枝の早き梅
果樹園のネットの青さ日脚伸ぶ
返信9
天馬さん (8bszqp0p)2023/1/15 15:21 (No.45930)削除
577お題

季語 : 冬晴
文字 : 線
雑詠
返信
のんさん (8b8xe2bx)2023/1/22 20:53削除
第577回 投句

鵜とかもめ冬晴れの海棲み分けて

春隣水平線の甘き午後

春近し神も仏も祀る島
天馬さん (8bszqp0p)2023/1/22 17:11削除
577投句

冬晴や上棟式の五色旗
山間の線路ひと跳び冬の鹿
牛飼いを消防団を継ぎ出初
ちこりんさん (8aqg39gk)2023/1/22 16:32削除
577回 投句

まりさん、太郎さん、前回の拙句への丁寧なコメント有難うございます。
本当に有難く思います。

寒晴や何も語らぬ魚の口

電線の揺るがぬ撓み雪催

陽だまりや寒禽の乗る牛の背
ふたばさん (8augfkle)2023/1/21 23:27削除
第577回麦っこ投句

露店にて黄瀬戸の小皿冬うらら
線描のタンポポの絵をポストまで
大寒のがらんどうなる登り窯
不来方さん (8b8tdv36)2023/1/21 13:04削除
第577回投句

寒晴や飛行機雲のよく動く

人を恋う流線型の海豚ショー

冬銀河語れば忽ち消ゆる愛
太郎さん (8aq3zcoi)2023/1/20 17:00削除
麦っこ 577 投句
冬晴の全天下辺に遠筑波
内房線菜花咲く駅寒落暉
海が来て停まる寒九の無人駅
こがめさん (8atk17xs)2023/1/19 17:16削除
第577回麦っこ投句

冬晴や自転車の影一列に

予報士の折れ線グラフ今日は雪

影躍る長縄跳びの五年生
まりさん (8aq66elk)2023/1/19 16:58削除
577回投句

冬晴や陸に恋した鯨の死
工事場の声の直線風凍つる
出番無き二円の兎春隣
ジュピターさん (8fn4dnzx)2023/1/18 16:54削除
577回投句
大富士や甲斐も駿河も寒日和
よく停まる単線電車冬ざるる
冬日向ベンガラ色の烏瓜
返信9
まりさん (8aq66elk)2023/1/8 20:40 (No.45361)削除
575回投句一覧&選句

「賀状」
友に良く似た子が写る年賀状
老犬にトリマーよりの賀状かな
躍る文字憂う文字ある賀状かな
教え子の賀状や孫の嫁ぎしと
年賀状仕舞いあの人この人も
ゴム印の兎跳ねいる年賀状
伸びやかな「卯」の字百態賀状積む
添え書きのあるは妻への年賀状

「初」
初声や豆店前で鳩くくと
音生まれ街動き出す初景色
初空や私の中心に私
初富士や伏流水の滾々と
見廻りの家庭菜園初御空
飛行機は音消す高さ初筑波
時差のあるFaceTimeや笑初め
川端の卍を統べる初鴉

「雑詠」
猿曳きに沸く声天神へと参る
早梅や電話に孫のサキソフォン
花立ての分厚い氷墓所眠る
待春の疎林を飾る一つ星
屋根神へ天使の梯子淑気満つ
福詣スカイツリーの見える寺社
アナログのままでいいのだ冬帽子
曳猿や媚びる瞳に野生秘め
返信
天馬さん (8bszqp0p)2023/1/22 17:22削除
575選句

◎飛行機は音消す高さ初筑波
○花立ての分厚い氷墓所眠る
○待春の疎林を飾る一つ星
○屋根神へ天使の梯子淑気満つ
○曳猿や媚びる瞳に野生秘め

コメントなしですみません。
2週間前に、人生3度目の帯状疱疹!痛かった。
俳句は作らないと作れなくなると、まりさんから言われてますが、ほんとその通りです。
これから頑張ります!
のんさん (8b8xe2bx)2023/1/14 21:42削除
第575回 選句

○伸びやかな「卯」の字百態賀状積む
 「賀状積む」季語に具体性を持たせ、より印象深くしています。説明には終わらぬ、易しいようで巧みな季語の使い方です。

○音生まれ街動き出す初景色
 元朝の静けさが好きです。音から街が動き出すという捉え方に共感しました。

◎待春の疎林を飾る一つ星
 この星は一番星でしょうか?まだ少し茜色が残る空に疎林のシルエット、春を待つに相応しい景です。

○アナログのままでいいのだ冬帽子
 最近姉が携帯電話を替えましたが、訳の分からぬ着信数多。電話に振り回される時代が来るとは、思いもしませんでした。
ちこりんさん (8aqg39gk)2023/1/14 16:57削除
575回 選句

○老犬にトリマーよりの賀状かな

思わぬ方より思わぬ賀状。
お正月の楽しいあるある。
我が家のインコ宛の賀状がかつてきた事を思い出しました。微笑ましい。

○音生まれ街動き出す初景色
眠っていた街が動き出す。
音に焦点を当てた所が気に入りました。

◎花立ての分厚い氷墓所眠る
暗鬱とした雲と肌を刺すような寒さ。故郷を思い出します。写生の生きた一句。

☆太郎さん、ご指摘ありがとうございます。曳猿は星野立子の句から引用しました。
下五の緩さ、正に。見破られましたね。実景句ですが、言い過ぎ感は否めません。
ジュピターさん (8fn4dnzx)2023/1/14 15:22削除
574回選句
◎待春の疎林を飾る一つ星
 疎らな木々の間に光る一つ星。静かな空間の中にこそ、待春の情が深まってくるように思える。
〇躍る文字憂う文字ある賀状かな
 賀状をくれた人の近況を知っているから、その文字が踊ったり、憂えたりして見えるのだろう。
〇花立ての分厚い氷墓所眠る
 小さなものの中に、改めてここ数日の厳しい冷え込みを感得。感動は細部に宿る?
太郎さん (8aq3zcoi)2023/1/14 14:38削除
麦っこ 575 選句
 
〇伸びやかな「卯」の字百態賀状積む
わたしのところには一頃の十分の一ほどしか来なくなった賀状だが、この句の作者の許にはまだたくさん来るのであろう。その多くに、今年の干支の「卯」の字が、多彩なレタリングで書かれている。「『卯』の字百態」といい、「賀状積む」といい、賀状の量と知人・友人の様々を巧く言い当てている。いろいろな書体や表情の文字をひとまとめに「伸びやかな」とは、少し手抜きの感があるが…。

〇花立ての分厚い氷墓所眠る
 半分枯れた供花を挿したまま花立ての水が厚く凍っている。辺りを見渡すと墓地には人影もなく、どの墓も冴えわたる空気の中で、音も無くひっそりと静まりかえっている。「墓所眠る」は、景を大きくとらえているが、その分描写がやや粗くなっているようだ。

◎屋根神へ天使の梯子淑気満つ
「屋根神」は、二階の庇の下あたりに設えた祠のようなもので、火防、厄病除などを祈念する神様である。「天使の梯子」は 雲の切れ間や端のほうから陽光が洩れ、光線の束が放射状に地上へ降り注ぐ。「屋根神へ天使の梯子」は、スピリチュアルな空気を漂わせ、まさに「淑気満つ」のである。

〇曳猿や媚びる瞳に野生秘め
 寡聞にして「曳猿」という語に心当たりはないが、「猿曳」「猿廻し」に活躍する猿をいうのであろう。親方の打つ太鼓に合わせて舞う猿が、時折観客や親方に見せる表情を「媚び」と言っている。それは食物や褒美をねだる甘えの仕種かもしれないが、猿の本性からくるものと思い、「野生を秘め」というのだが、「秘め」は少し説明的な気がする。
まりさん (8aq66elk)2023/1/13 11:34削除
575回選句

〇躍る文字憂う文字ある賀状かな
賀状には「禍」や「戦争」などの文字は使わないのが常識というのは分かっていましたが、使わざるをえない気持ちになった今年の年賀状でした。戦争とコロナがこんなに長い間続くとは。踊る文字に救われます。

〇ゴム印の兎跳ねいる年賀状
「ゴム印の兎」にはやや違和感がありました。「印」の範囲とは?文字ではない兎などの絵はゴム印ではなくゴム版ではないかと思ったのですが。ともかく陽気に跳ねている兎が新年を明るくしてくれます。

〇音生まれ街動き出す初景色
普段の生活では、起床と同時に自分が動き出すのでこういう感覚になりにくいのですが、元旦ですからネ。
怪我をして車椅子になり一か月間入院した時の、病室からの景色はまさに「音生まれ街動き出す」でした。

◎川端の卍を統べる初鴉
「卍を統べる」 叱られるのを覚悟で言うと、寺院の記号を使って字数を合わせた?と思うのですが、そのインパクトがすごい。「統べる」が重厚なので「卍」のチョイスが浮きません。「鴉」もばっちりだと思います。「川端」という場所は動くと思いますが、場所をうまく使うのは難しい。

〇花立ての分厚い氷墓所眠る
のんさんの本領発揮の句。吟行ではこういう仕立て方をしたいといつも思うのですが、私にはなかなかできません。存在感のある「核」を探す集中力がない。方向音痴のバラバラ感が感性にも影響していると勝手に思っています。

〇屋根神へ天使の梯子淑気満つ
小さな屋敷神のような所への光を「天使の梯子」とするのはどうかなとも思ったのですが、何気ない時・所で「木洩れ日」では納めきれない神々しい光に出会うことがあります。「淑気満つ」だから収まったと思います。
こがめさん (8atk17xs)2023/1/11 21:24削除
第575回麦っこ選句

◎伸びやかな「卯」の字百態賀状積む
「卯」の字百態からいろいろな書体が浮かんできます。
それが「伸びやかな」からさらにイメージが広がります。そんな字を見るだけで嬉しくなります。

○見廻りの家庭菜園初御空
どんな野菜を植えているのだろうか。きっと世話をきちんとやり、おしいし野菜ができているのだろうな。「初御空」から菜園の景が浮かんできます。

○花立ての分厚い氷墓所眠る
「分厚いい氷」から寒さを感じます。でもきっと丁寧に掃除がされているのだろうな。

○曳猿や媚びる瞳に野生秘め
猿の演技には感心します。信頼関係があるからだろうなと思いますが。でも本来の性格が顔にでるのだろう。
不来方さん (8b8tdv36)2023/1/10 15:51削除
第575回選句

◯教え子の賀状や孫の嫁ぎしと
 先生になりたての頃に教えた生徒との濃密な人間関係がよく伝わってくる。

◯ ゴム印の兎跳ねいる年賀状
 跳ねるはずのないゴム印の兎が跳ねるとは、兎年の年賀状なればこそ。景気の良い年でありますように、との願い事まで込められているようだ。

◯ 川端の卍を統べる初鴉
 初鴉の存在感が「卍を統べる」で際立っている。

◎花立ての分厚い氷墓所眠る
 極寒のも地の真冬の墓参りの景が見事に浮かび上がってくる。焦点のも合わせ方が巧い。
返信8