麦船橋句会

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ちこりんさん (8aqg39gk)2022/10/22 09:46 (No.37333)削除
565回 お題

季語  そぞろ寒

文字  顔

雑詠  自由
返信
天馬さん (8bszqp0p)2022/10/31 07:45削除
565投句

そぞろ寒ハッピーエンドの本ばかり
朝顔の蔓のしぶとさ庭仕舞い
赤とんぼ死んでまだまだ飛ぶ形
のんさん (8b8xe2bx)2022/10/30 17:21削除
第565回 投句
じわじわと独裁の国そぞろ寒
ハロウィン町を笑顔の児が巡る
こすもすや生きるというは揺れること
c
太郎さん (8aq3zcoi)2022/10/30 14:52削除
麦っこ 565 投句
終電の尾灯遥かにそぞろ寒
わらべ地蔵顔よせ合うてしのぶ草
三千院の織部灯籠石蕗の花
智美さん (8dfroqvi)2022/10/30 06:39削除
第565回麦っこ投句

そぞろ寒健診結果の封を切る
先頭は町の顔役秋祭
霊園から見下ろす屋並秋が行く
ふたばさん (8augfkle)2022/10/29 21:01削除
第565回麦っこ投句

当日券なき国宝展そぞろ寒
地蔵顔の老爺の柿を買いにけり
馬上にて紅葉一望一周す
こがめさん (8atk17xs)2022/10/29 19:41削除
第565回麦っこ投句

年ですよの医師の一言そぞろ寒

指回し蜻蛉を誘う真顔の子

秋光や 交番前に「愛」の文字
ちこりんさん (8aqg39gk)2022/10/29 16:13削除
565回 投句

シェイクアウト訓練チラシそぞろ寒

顔彩の溶けゆく滲み秋思ふと

柿熟るゝ只事となる戦地の死
不来方さん (8aqapchq)2022/10/28 09:54削除
第565回麦っこ投句

そぞろ寒木曽に首なきマリア像

坐像みな思案顔なる菊日和

一つ家にジャズの流るる柿の秋
まりさん (8aq66elk)2022/10/26 21:12削除
565回投句

そぞろ寒ひねもす文字の渦の中
だんまりの常の顔ぶれ鯊日和
芋茎(ずいき)剥く還暦からの畑仕事
ジュピターさん (8fn4dnzx)2022/10/25 11:16削除
そぞろ寒監視カメラの街の中

升酒をひょっとこ顔で秋屋台

空き部屋の多いアパート秋風鈴
返信10
富美子さん (8ba7segn)2022/10/29 16:15 (No.37744)削除
麦船橋句会の皆さんへ
 遅くなりましたが、通信句会の選句が纏まりましたので
メールにて送りました。不達、間違いなどありましたら
お知らせ下さい。
寒くなりました、呉々もご自愛を!
返信
返信0
まりさん (8aq66elk)2022/10/17 09:33 (No.37050)削除
563回投句一覧&選句
「十三夜」
テント出たピエロの涙十三夜
十三夜旅の土産の酒を酌む
光芒に射抜かるる雲十三夜
石ころに宿る仏心十三夜
十三夜路面電車の客まばら
銀輪の灯り過ぎ行く十三夜
きれいだよと夫を呼び出す十三夜
陋屋の雨戸の軋り十三夜
白猫の矜持の漫歩十三夜 
海鳴りへひた走る犬十三夜

「墨」
爽やかや師の遺墨展成田山
墨堤の上げ潮匂う野分晴
秋しぐれ墨絵サークルの静か
水墨のもみじの浅間便りかな
靴墨の取れぬ指先虫しぐれ
秋風や墨堤に古る常夜燈
江戸文字の粋な墨痕柳散る
墨をする速さと呼吸金木犀
子規の忌の余韻今宵も墨をする
薄墨の寺塔の揺らぎ露葎

「雑詠」
里山のソーラーパネル鵙高音
悠然とゆく水底の鰯雲
秋草や社の庭の錆び錨
プーさんの手押し車や秋高し
墨香る柾目看板さわやかや
ふと揺れる机の下へ秋真昼
木の実拾う尼早朝の庭掃除
鰯の目澄むや遙かな葡萄牙
群とんぼ原野に戻る開墾地
さやけしや格天井に天女舞う
返信
智美さん (8dfroqvi)2022/10/23 23:48削除
563回選句

〇石ころに宿る仏心十三夜
石ころに仏心が宿ると思う心情と十三夜がよく絡む。

◎秋風や墨堤に古る常夜燈
形の整った美しい句。景色がかっちりと浮かび、秋風と常夜燈の物語が新旧幾つも出来上がる。

〇さやけしや格天井に天女舞う
格天井に舞う天女とさやけしを初めは戸惑ったが、何回か読むうちにいいかもしれないと思い始めた。
天馬さん (8bszqp0p)2022/10/23 20:04削除
563回選句

◎墨堤の上げ潮匂う野分晴
○秋風や墨堤に古る常夜燈
○江戸文字の粋な墨痕柳散る
○薄墨の寺塔の揺らぎ露葎

静かな中にも主張が通っていると思いました。

当地、紅葉真っ盛り。先日、早池峰山の麓に行って来ましたが、スマホでは綺麗さが伝わらず、太郎さんポストに出せず残念!
ふたばさん (8augfkle)2022/10/23 15:27削除
第563回選句

◎テント出たピエロの涙十三夜
 ピエロというだけで、なぜか哀愁を感じます。十三夜の月を眺めているピエロの心情をいろいろ想像されます。
〇石ころに宿る仏心十三夜
 石ころに仏心が宿るという繊細な感じ方に魅かれました。
〇江戸文字の粋な墨痕柳散る
 勘亭流などさまざまな江戸文字の力強さ。文字の豊かな表情をあれこれ想起されました。
〇さやけしや格天井に天女舞う
 格天井に舞う天女の優雅さ。さやけしの季語が効いています。
ジュピターさん (8fn4dnzx)2022/10/22 18:09削除
◎石ころに宿る仏心十三夜
 石ころに仏心が宿るという神秘的な情景と、十三夜という季語の取合せの妙。
〇光芒に射抜かるる雲十三夜
 深まってゆく秋空の様子が巧く表現されています。
〇鰯の目澄むや遙かな葡萄牙
 鰯の目が澄むとは、中秋から晩秋に向かう季節の様を言うのだろうか。旅情が掻き立てられる頃でもあります。
のんさん (8b8xe2bx)2022/10/22 16:14削除
第563回 選句
◎テント出たピエロの涙十三夜
 白黒映画の一場面のようです。涙で化粧の崩れた顔を月が照らしだしています。涙の訳に想像力が広がります。
〇墨堤の上げ潮匂う野分晴
 台風一過、晴れ上がっ空に強めの風。「上げ潮匂う」に臨場感があります。
〇秋風や墨堤に古る常夜燈
 墨堤は整備され、絶好の散策コースとなっていますが、そこここに江戸の名残があります。常夜灯は時代の流れを見続けてきたのでしょう。
〇江戸文字の粋な墨痕柳散る
 寄席や歌舞伎の文字は独特で、確かに「粋」です。墨痕から江戸文字が出て来たことに感心します。
c
太郎さん (8aq3zcoi)2022/10/22 14:29削除
麦っこ563 選句 

◎秋風や墨堤に古る常夜燈
 秋風が桜葉を散らし始めるころ、隅田公園のあたりは秋の深まりをしみじみと感じさせる。長命寺の近くの墨堤に、150年前に建ったという常夜燈があり、花の季節とはまた違った江戸情緒の漂う季節感を味わわせてくれる。

〇江戸文字の粋な墨痕柳散る
 江戸文字は、歌舞伎の外題・看板などの勘亭流文字や、寄席・相撲などに多く用いられる文字である。墨痕鮮やかに墨の香も高い江戸文字はまさに粋である。下町の街路樹には柳が多く植えられていて、書体は違うが「駒形どぜう」の看板も「柳散る」風情とよく合うようだ。

○鰯の目澄むや遙かな葡萄牙
生きのいい鰯は、魚体も美しく眼は海のように澄んでいる。そこでふと遥かな葡萄牙に思いを馳せたのである。かつて「地の果て」ロカ岬、リスボン(2泊)、セトゥーバル(4泊)と1週間ほど滞在したのを思い出した。「鰯の目」と「葡萄牙」の取り合わせは幾分唐突で離れすぎの感もなくはないが、わたしは、特にロカ岬との関連で大いに共感したのである。

○群とんぼ原野に戻る開墾地
 リハビリ・デイサービスに通う送迎バスの窓から、休耕田や耕作放棄畑を多く見かけるが、永年放置されて、葛などが覆いつくしたり、雑木が茂り始めたりしている。私の住むあたりは、明治新政府の政策により開墾された下総台地の十三か所のうち「初富」「二和」「三咲」など初期の開墾地があり、農家の後継者不足や都市化の波に圧迫されて、原野に化したり宅地化したりしているのである。群とんぼの夥しい数と寂れた農地……。 〈車前草や泥に塗れた開墾碑〉

〇さやけしや格天井に天女舞う
 季語「爽やか」は、秋の乾燥した空気や秋気清く澄明で快適な季節感をいう。この季語は、主観的で実像を伴わない、多分に気分的な趣をさしていうものだから、取り合わせるモノは、より鮮明なイメージが求められる。掲句は、寺院の見上げる高さの格天井に描かれた天女が優雅に舞っている図柄であり、屋外の景とマッチして見る者の心を開放的にしてくれる表現である。
まりさん (8aq66elk)2022/10/21 22:35削除
563回選句

◎テント出たピエロの涙十三夜
ピエロは詩になりますね。場面設定が素敵。この涙は顔に画かれた涙でしょうが心も泣き出しそうなのでしょう。

〇光芒に射抜かるる雲十三夜
今年の十五夜も十三夜も美しい月が見られました。雲に焦点を当てたところがちょっと面白い。それにしても十三日の月を愛でた日本人を誇りに思いますネ。

〇石ころに宿る仏心十三夜
十三夜との結びつきが美しい。

〇薄墨の寺塔の揺らぎ露葎
夕方でしょうか。「薄墨」の塔の「揺らぎ」がいいなと。作者の何かが揺らいでいるのかもしれません。
こがめさん (8atk17xs)2022/10/20 22:22削除
第563回麦っこ選句

〇銀輪の灯り過ぎ行く十三夜
自転車の動きを想像できます。きっとスイスイと。安全な乘り方をしているの方を想像します。

〇子規の忌の余韻今宵も墨をする
子規のことを思いながら子規の句を書いているのだろう。

〇悠然とゆく水底の鰯雲
きれいな水が流れている景が浮かんできます。こんな景が続くといいなと思います。

◎群とんぼ原野に戻る開墾地
とんぼにとっては嬉しいかもしれないけど開墾地にとっては寂しさを感じます。
大変な思いで開拓したのに原野に戻ってしまうのをみている方の寂しさを感じます。
ちこりんさん (8aqg39gk)2022/10/19 14:03削除
563回 選句

○陋屋の雨戸の軋り十三夜
○海鳴りへひた走る犬十三夜

それぞれに十三夜の作者の捉え方が見えて、興味深くいただきました。
肌寒くもの寂しさの際立つ月明かりの下、様々な情感が深まりますね。


◎秋風や墨堤に古る常夜燈

墨堤は、隅田川の土手。先日訪れた浅草蔵前界隈の土手は、センスよく現代的に整えられ、ジョギングや散歩で賑わっていました。
それに比べて、掲句からは、下町の昭和が匂います。景色は想像の中を出ませんが、下町情緒を巧く捉えていると思います。


○子規の忌の余韻今宵も墨をする

はじめは、余韻という言葉は不用と思いました。けれど、何度か読むうちに、この句の眼目は、余韻にあると気づきはっとしました。
先日、子規の半生をテレビで再放送していたのですが、彼の多方面への影響力に凄みさえ感じました。作者にとっても、今なお子規が息づいているのでしょう。
不来方さん (8b8tdv36)2022/10/17 15:56削除
第563回麦っこ選句

◯ 十三夜旅の土産の酒を酌む
 こういう月見酒も味わい深い。どんな地酒か、色々想像するのも楽しい。

◎ 石ころに宿る仏心十三夜
 十三夜の光が照らす「悉皆成仏」の幽玄の世界。

◯ 薄墨の寺塔の揺らぎ露葎
正に「露の世」の一齣。

◯ 里山のソーラーパネル鵙高音
 「鵙高音」がとても佳い。現代の実感。

◯ 悠然とゆく水底の鰯雲
 水底に映る景は数多の先人が詠って来たが、「悠然と行く」の措辞が巧い。
返信10
不来方さん (8b8tdv36)2022/10/15 08:34 (No.36869)削除
第564回麦っこ出題

題   稲

文字  朝

その他 「風」を使わない風の句


麦の会の方は明日の全国大会が盛会でありますように‼︎
返信
智美さん (8dfroqvi)2022/10/23 23:19削除
第564回 投句

午後からはバケツ田んぼの稲を刈る
朝からの鵯の高鳴きエスプレッソ
芒原湖へ向かってツーリング
天馬さん (8bszqp0p)2022/10/23 19:33削除
564投句

倒伏の稲田に腕を組む男
朝露を嗅ぐ代々の名はラッシー
穂絮飛ぶ牧より牛舎までの群
のんさん (8b8xe2bx)2022/10/23 18:08削除
第564回 投句

望郷も父母ありてこそ稲の秋
金木犀朝日まぶしき窓開く
野分雲疾し小川を逆立てて
ふたばさん (8augfkle)2022/10/23 00:50削除
564回投句
死ぬるまで稲妻嫌いの母なりき
食用の白き鬼灯朝市に
穂芒の波波箒川暮色
ちこりんさん (8aqg39gk)2022/10/22 17:21削除
564回 投句

女手で組む低き稲架風の島

秋冷や朝の気を呼ぶ鎧窓

蓑虫の揺るる軒下海の里
こがめさん (8atk17xs)2022/10/21 23:12削除
第564回麦っこ投句

稲の香や田んぼアートの牛若丸

朝飯は郷から届く今年米

釣り竿の括る手摺や秋の川
まりさん (8aq66elk)2022/10/21 22:36削除
564回投句

稲乾く匂い軽トラから夫婦 
朝刊のインクの匂い初冠雪
爽籟や木洩れ日蹴って飛ぶ鴉
c
太郎さん (8aq3zcoi)2022/10/21 19:24削除
麦っこ 564 投句
 稲の香や利根の左岸の飛行場
 朝焼けの濃きくれなゐや野分あと
 花街の桜落葉の吹き溜り
不来方さん (8aqapchq)2022/10/21 10:37削除
第564回麦っこ投句

夢追いの青年百の稲架を組む

朝発ちて夜は帰れず村祭

水底の紅葉の揺らぎ見ておりぬ
ジュピターさん (8fn4dnzx)2022/10/20 08:48削除
ひんがしに大沢崩れ稲の秋
下野の那須の朝寒夜寒かな
大阿蘇や宇宙へなびく薄原
返信10
富美子さん (8ba7segn)2022/10/17 21:13 (No.37085)削除
船橋句会の皆さんへ
秋も深まってきました。全国大会に出席の方お疲れ様でした。
10月の通信句会の投句が纏まりましたので送付いたしました。
間違いなどありましたら即刻お知らせ下さい。
選句は富美子宛27日までに。
よろしくお願いします。
返信
ちこりんさん (8aqg39gk)2022/10/18 09:37削除
お疲れ様でした!

全国大会無事盛会のうちに終わったのは、ひとえに幹事さん方のおかげです。
特に、富美子さん^_^
ありがとうございました😊
返信1
まりさん (8aq66elk)2022/10/9 20:58 (No.36526)削除
562回投句一覧&選句

「木犀」
寺町の何処歩いても金木犀
不惑なる子の誕生日金木犀
木犀の風や赤子のもの干され
トスカ跳ねて暫し金木犀の苑
金木犀ラジオ体操後の談笑
木犀の香りを背なの児に教え
夜の木犀名もなき女の喪の匂い
金木犀子供が子供でいた頃の
自転車置く金木犀の香の中に
木犀の匂い飛び込む今朝のバス

「揺」
からからと揺れる鳴子の音空へ
人揺れて唄揺れて月夜の別れ
揺るぎなき一揆の村の群稲棒
風に揺れるコスモスの野を浮き沈み
揺り籠に眠る嬰児秋爽やか
穂芒の揺れて暮色の町を掃く
仰向けば揺らぐ重心そぞろ寒
揺れるのは止める決意と秋桜
これ以上揺れてはならぬ男郎花
平和への心揺さぶる泡立草

「雑詠」
観音の里を巡りて水の秋
待つという美学ありけり鳥渡る
きりたんぽの鍋を始める旗が鳴る
土壁に映える緋色の鶏頭花
秋夕焼得度済ませた少年僧
嬰児は水蜜桃のにおいかな
コンサート腹ごしらえの走り蕎麦
抵抗は小さな勇気いぼむしり
風神と雷神の間秋の風
菊の香や畳古りたる巫女溜り
返信
智美さん (8dfroqvi)2022/10/16 22:42削除
第562回選句

〇木犀の風や赤子のもの干され
確かにあれは「木犀の風」ですね。「赤子のもの」にこまごまとしたものが
いろいろ目に浮かびます。「赤ちゃんが来た!」とすぐわかります。

〇穂芒の揺れて暮色の町を掃く
「暮色の町を掃く」に惹かれました。芒の穂と暮れ色は良く似合います。

◎観音の里を巡りて水の秋
湖北、余呉あたりを巡り、由緒ある観音を見て廻ったのを思い出します。
「水の秋」がぴったりです。
天馬さん (8bszqp0p)2022/10/16 11:48削除
562選句

○不惑なる子の誕生日金木犀
わが子の歳にもうそんなになるのかと毎年びっくり。もう走れなくなった自分にもびっくり。

○人揺れて唄揺れて月夜の別れ
唄にするか歌にするかで景が違って見えて、俳句は不思議だと改めて思いました。

◎穂芒の揺れて暮色の町を掃く
調べがとてもきれいだと思いました。モノトーンの世界にも惹かれます。

○仰向けば揺らぐ重心そぞろ寒
私の場合、重心の揺らぐ思いがするのは、見渡す限り雲ひとつ無い秋空を見たときです。
高い建物がないので、見事な秋空にぐらりとします。
(掲句の評ではなくなり済みません。)
ふたばさん (8augfkle)2022/10/15 23:48削除
第562回 選句
〇木犀の風や赤子のもの干され
 赤ちゃんは何歳ぐらいかしら?木犀の香りが幸せを伝えているようです。

〇揺り籠に眠る嬰児秋爽やか
 平和な心温まる風景です。季語が効いていますね。

◎穂芒の揺れて暮色の町を掃く
 鮮やかな映像として立ち上がってきます。「暮色の町を掃く」に脱帽です。

〇観音の里を巡りて水の秋
 一昨年湖東三山を巡ったことを思い出しました。季語が的確です。
のんさん (8b8xe2bx)2022/10/15 19:35削除
第562回 選句
〇金木犀子供が子供でいた頃の
 金木犀の香りは毎年嗅いでも懐かしい香りです。町に子供が溢れていた頃を思い起こします。
◎穂芒の揺れて暮色の町を掃く
 「薄の穂が町を掃く」、遠近法を取り入れた巧みな表現に関心しました。眼下の町に灯り始めた温かな光が見えるようです。
〇これ以上揺れてはならぬ男郎花
 自戒の句でしょうか、深刻と言うよりとこかユーモアを感じます。
〇観音の里を巡りて水の秋
 湖北でしょうか、「水の秋」が良いです。
〇嬰児は水蜜桃のにおいかな
 「嬰児」もう何年も触れる機会がありません。確かに柔らかな頬は水蜜桃の匂いがしそうです。
ジュピターさん (8fn4dnzx)2022/10/15 10:57削除
◎観音の里を巡りて水の秋
 どこまでも澄み切った秋の空気が読み取れる句だと思います。
〇木犀の風や赤子のもの干され
 木犀の香に触れた時、そこに住む家族のことに色々と思いを馳せたのだろう。
〇人揺れて唄揺れて月夜の別れ
 別れる友と酌み交わし、一緒に懐かしい唄を歌った。月の美しい夜であったことは今でも忘れない。
〇抵抗は小さな勇気いぼむしり
 カマキリが辺りを見回している姿は、何かに抗っているように見える。勇気を振り絞ってそうしているのだろう。
太郎さん (8aq3zcoi)2022/10/14 11:05削除
麦っこ 562 選句 

〇不惑なる子の誕生日金木犀
 近頃では、「志学」から「而立」くらいまで子を養っているという感じがあるが、さすがに「不惑」となると独立した大人同士、時にはライバル意識のようなものも感じるようにになる。そうは言っても、親というものは子が不惑の年になっても、心配の種が尽きないものらしい。  そんな揺れ動く気持ちと金木犀のほのかな匂いとが似つかわしい。

〇木犀の風や赤子のもの干され
木犀は、眼前にあって匂い立っているよりは、眼に見えぬどこかから匂ってくるケースのほうが多い。「木犀の風」はそこのところを的確に言いあてている。そして瀟洒な小住宅の庭に「赤子のもの」が干されている。まさに平和な、心安まる景である。

○穂芒の揺れて暮色の町を掃く
「暮色の町」と「風に揺れる穂芒」…、或る懐かしさを伴う美しい景である。実景としては「空を掃く」感じだが、イメージとしては「町を掃く」のほうがよいのだろう。

◎観音の里を巡りて水の秋
 かつて、「麦」の全国大会(長浜)の予察で琵琶湖周辺を巡り歩いたことがあり、湖北の渡岸寺では、数ある国宝十一面観音の中でも最も美しいとされるお姿に、その場を立ち去りがたい魅力を感じた。湖北、湖東の寺院や伊吹山を背にした余呉湖のたたずまいにたっぷりと癒された時間だった。時まさに近江の水の秋である。
ちこりんさん (8aqg39gk)2022/10/13 13:14削除
562回 選句

○夜の木犀名もなき女の喪の匂い
不思議な感覚ながら、幼かった頃の記憶と重なり、私にとってはリアル。
木犀は、化粧の匂い。弔いに装う着物の匂い。

○穂芒の揺れて暮色の町を掃く
秋の静けさが身に染むようです。暮色一つで景が定まりますね。

○これ以上揺れてはならぬ男郎花
揺らぐ男心でしょうか。
何と無く共感しますが、女郎花であれば、いつも揺れていたいのかもしれませんよ⁈

◎観音の里を巡りて水の秋
琵琶湖の湖北の観音巡り。実景、実感と重なります。なんと言っても水の秋が効いています。
こがめさん (8atk17xs)2022/10/12 19:38削除
第562回麦っこ選句

〇木犀の風や赤子のもの干され
〇木犀の香りを背なの児に教え
〇揺り籠に眠る嬰児秋爽やか
〇嬰児は水蜜桃のにおいかな
「赤子」「背なの児」「嬰児」の表現から小さな児への愛情を感じます。
色々な景を異なる五感によって表現がことなるけど平和な気持ちのよい景です。

◎観音の里を巡りて水の秋
こんな場所で歩いてみたいな。とても心が和むだろうな。「水の秋」の季語が効いています。秋を強調している感じがします。「秋の水」・「水の秋」の違いを考えていきたいです。
まりさん (8aq66elk)2022/10/11 09:59削除
562回選句

〇人揺れて唄揺れて月夜の別れ
今の句として詠んだものかもしれませんが、私には100%昭和でこの雰囲気がしみじみなつかしいです。
私もついつい昔の句を作りますが、読者としては100%昔感の句にはひっかかり頂くのを迷います。
今現在の地に立って昔を想う句ならいいのですが。俳句はやはり「今・ここ・我」
と、句材にはついつい突っ込んでしまいますが、この流れ・リズム、言葉の配置…太郎さんの句の立ち姿は魅力的です。

〇穂芒の揺れて暮色の町を掃く
「暮色の町を掃く」がばっちり映像化できます。それゆえ、私も過去に同じような句を作った気もしますが。

◎観音の里を巡りて水の秋
「秋の水」ではなく「水の秋」がいい。一見、景が大きく大雑把ですが「水の秋」にストンと焦点を絞っています。
私は「水の秋」という季語が大好きで毎年挑戦しています。今年こそ、そういう現場に出かけたいものです。

〇嬰児は水蜜桃のにおいかな
実際には赤子は甘く饐えたようなにおいなのですが、街でみかけるベビーバギーの嬰児のほっぺはまさに水蜜桃。
確かに水蜜桃の匂いがする気がしてしまいます。
不来方さん (8aqapchq)2022/10/10 09:23削除
第562回麦っこ選句
○金木犀子供が子供でいた頃の
 子供の成長は早い。親の知らぬ間に大人になる。金木犀は子育ての頃と同じように毎年馥郁とした香を届けてくれる。文語なら「子供の子供でありし頃」???矢張り口語の方が生々しくていい。

○平和への心揺さぶる泡立草
 悪者になりがちな泡立草。この句の場合逆に平和への応援団のように読めて面白い。

◎穂芒の揺れて暮色の町を掃く
 王道の詠み方。句材は万と詠まれていそうだが「暮色の町を掃く」の「掃く」がとても詩的。

○土壁に映える緋色の鶏頭花
 「土壁」に焦点を当てたのが巧い。

○嬰児は水蜜桃のにおいかな
 「水蜜桃のにおい」とは言いえて妙。体内に眠っていた五覚を嬰児と水蜜桃が刺激してくれる。
返信10
智美さん (8dfroqvi)2022/10/9 07:08 (No.36461)削除
第563回麦っこお題

季語   十三夜

語句   墨

当季雑詠
返信
智美さん (8dfroqvi)2022/10/16 22:12削除
第563回麦っこ投句

テント出たピエロの涙十三夜
墨をする速さと呼吸金木犀
木の実拾う尼早朝の庭掃除
のんさん (8b8xe2bx)2022/10/16 17:52削除
第563回 投句

十三夜旅の土産の酒を酌む

靴墨の取れぬ指先虫しぐれ

鰯の目澄むや遙かな葡萄牙
天馬さん (8bszqp0p)2022/10/16 12:39削除
563投句

光芒に射抜かるる雲十三夜

秋しぐれ墨絵サークルの静か

群とんぼ原野に戻る開墾地
ちこりんさん (8aqg39gk)2022/10/14 13:57削除
563回 投句

石ころに宿る仏心十三夜

薄墨の寺塔の揺らぎ露葎

さやけしや格天井に天女舞う
ふたばさん (8augfkle)2022/10/13 22:57削除
第563回投句

十三夜路面電車の客まばら
水墨のもみじの浅間便りかな
プーさんの手押し車や秋高し
不来方さん (8b8tdv36)2022/10/13 22:41削除
第563回麦っこ投句

銀輪の灯り過ぎ行く十三夜

子規の忌の余韻今宵も墨をする

墨香る柾目看板さわやかや
こがめさん (8atk17xs)2022/10/13 20:17削除
第563回麦っこ投句

きれいだよと夫を呼び出す十三夜

爽やかや師の遺墨展成田山

ふと揺れる机の下へ秋真昼
ジュピターさん (8fn4dnzx)2022/10/13 09:58削除
陋屋の雨戸の軋り十三夜

秋風や墨堤に古る常夜燈

里山のソーラーパネル鵙高音
まりさん (8aq66elk)2022/10/11 09:57削除
563回投句

白猫の矜持の漫歩十三夜 
江戸文字の粋な墨痕柳散る
悠然とゆく水底の鰯雲
太郎さん (8aq3zcoi)2022/10/10 22:43削除
麦っこ 563 投句
海鳴りへひた走る犬十三夜
墨堤の上げ潮匂う野分晴
秋草や社の庭の錆び錨
天馬さん (8bszqp0p)2022/10/10 13:38削除
姫神山です♪
まりさん (8aq66elk)2022/10/9 22:11削除
月の出ですから
方角からして山は姫神山ですよね??
太郎さん (8aq3zcoi)2022/10/9 20:53削除
後の月
  家から出ることが少なくなり、今年の十三夜も、前の小学校の半ば葉を落とした桜並木の梢を透いて、4階の校舎の上の中天に光る月を眺めたのでした。
 渋民は、一度だけ訪れたことがありますが、覚えているのは啄木の弾いたというオルガンくらいで、写真のような広々した風景は、記憶に残っていません。
 各地で見た芋名月や豆名月のおぼろげな記憶を、いろいろな地域、風土と重ね合わせて手繰り寄せています。この後も時折御地の懐かしい風景を見せてください。
不来方さん (8aqapchq)2022/10/9 20:51削除
Re:十三夜

今年は仲秋の名月も十三夜も見事でしたが、渋民村の月とは較べられないですね。本当に月を観る旅をしてみたい。
まりさん (8aq66elk)2022/10/9 15:44削除
すばらしい!

こういう景を身近に見ているひとと、山も川もないごちゃごちゃの住宅地で暮らしている私と。
先日、浅草をぐるぐるめぐって「季語の少ない世界だ」と改めてショックを受けました。
俳句が違うのは当然ですね。みんな違ってみんないい~~~

投句欄ではありますが、投句以外の交流もどんどんどうぞ!
楽しみにしております。
天馬さん (8bszqp0p)2022/10/9 15:37削除
十三夜 (by渋民)
返信16
ジュピターさん (8fn4dnzx)2022/10/2 16:26 (No.36024)削除
562回 題
 木犀

 揺

 当季雑詠
返信
のんさん (8b8xe2bx)2022/10/9 19:49削除
第562回 投句

寺町の何処歩いても金木製
揺り籠に眠る嬰児秋爽やか
コンサート腹ごしらえの走り蕎麦
ちこりんさん (8aqg39gk)2022/10/9 17:27削除
562回 投句

不惑なる子の誕生日金木犀

平和への心揺さぶる泡立草

抵抗は小さな勇気いぼむしり
まりさん (8aq66elk)2022/10/9 15:18削除
562回投句

木犀の風や赤子のもの干され
仰向けば揺らぐ重心そぞろ寒
風神と雷神の間秋の風
太郎さん (8aq3zcoi)2022/10/9 10:29削除
麦っこ 562 投句
トスカ跳ねて暫し金木犀の苑
人揺れて唄揺れて月夜の別れ
菊の香や畳古りたる巫女溜り
智美さん (8dfroqvi)2022/10/9 09:26削除
第562回麦っこ投句

金木犀ラジオ体操後の談笑
揺れるのは止める決意と秋桜
秋夕焼得度済ませた少年僧
ふたばさん (8augfkle)2022/10/9 00:46削除
第562回麦っこ投句

木犀の香りを背なの児に教え
風に揺れるコスモスの野を浮き沈み
嬰児は水蜜桃のにおいかな
不来方さん (8b8tdv36)2022/10/8 22:11削除
第562回麦っこ投句

夜の木犀名もなき女の喪の匂い

これ以上揺れてはならぬ男郎花

観音の里を巡りて水の秋
天馬さん (8bszqp0p)2022/10/8 10:29削除
562投句

金木犀子供が子供でいた頃の

揺るぎなき一揆の村の群稲棒

待つという美学ありけり鳥渡る
こがめさん (8atk17xs)2022/10/7 21:47削除
第562回麦っこ投句

自転車置く金木犀の香の中に

からからと揺れる鳴子の音空へ

きりたんぽの鍋を始める旗が鳴る
ジュピターさん (8fn4dnzx)2022/10/6 09:13削除
木犀の匂い飛び込む今朝のバス
穂芒の揺れて暮色の町を掃く
土壁に映える緋色の鶏頭花
返信10
まりさん (8aq66elk)2022/10/3 14:55 (No.36130)削除
561回投句一覧&選句

「帰燕」
燕帰る人増えていく立ち話
江の島は神の住む島帰燕今
ゆっくりと上がる遮断機燕去る
旋回という別れあり秋つばめ
曙や残る燕に去ぬ燕
帰燕し水洗いする駅通路
スワンボートの熟寝の列や秋燕
父という大きな背中燕去る
酒蔵に柔毛残して去ぬ燕

「曝」
雨曝しの朽木にすがる月夜茸
日に曝す厚き胸板浦祭
蔵ひとつ分の曝書の旧家かな
曝されて白き流木秋あかね
曝書して偲ぶ昭和よ秋燕忌
月光に曝す何時かの涙つぶ
月光に曝すジーンズと傷心
人性を曝す戦争冷まじや
曝される嘘の行く末カンナ咲く

「雑詠」
鳶職のクロスピアスや鱗雲
秋光となり鷺静か鵜の閑か
去ぬ燕街は通年マスクして
初紅葉して青空の広ごりぬ
国道に婦警そっくりなる案山子
十月や十月の花きちんと咲く
木の実降る頭上を過る戦闘機
三日月の孤独ガラスの動物園
本閉じるような死のありて邯鄲

ふたばさんは欠席です。
返信
ちこりんさん (8aqg39gk)2022/10/9 16:25削除
561回 選句

○父という大きな背中燕去る
父の背中では無く、自身の目標や指針となるものを背中としたのでしょう。
その一つが父親であると。
家族であることが、少し羨ましい気がします。


○日に曝す厚き胸板浦祭
舟祭りのある海辺に育った者からすると、鮮烈な記憶と重なります。特に年老いた漁師の胸板を想像しました。


◎本閉じるような死のありて邯鄲
前段の比喩に惹かれました。静かな死であると共に豊かな人生であったのでしょう。「のありて」は私も気になりました。死て切り
邯鄲をもう少し描写してはどうでしょう。
太郎さん (8aq3zcoi)2022/10/9 16:16削除
麦っこ561 選句 

〇父という大きな背中燕去る
〇初紅葉して青空の広がりぬ
○本閉じるような死のありて邯鄲
◎三日月の孤独ガラスの動物園
 「三日月の孤独」とシリアスなテーマの抒情的追憶劇「ガラスの動物園」との取り合わせに、妙に共感をそそられた一句である。
天馬さん (8bszqp0p)2022/10/9 16:10削除
561選句

○ゆっくりと上がる遮断機燕去る
上五に秋を惜しむ気持ちも含まれていると思いました。

◎父という大きな背中燕去る
実際に大きな背中でした。何故が元朝参りと北上川花火大会のときおんぶされていたことを覚えています。強く共鳴の句です。
○曝されて白き流木秋あかね
先日、田沢湖に行って来ました。湖にも流木があり蜻蛉も群れていましたが、俳句はできませんでした…で、帰りは八幡平を通って帰宅。紅葉が始まっていました。
by八幡平
まりさん (8aq66elk)2022/10/9 15:22削除
561回選句

〇江の島は神の住む島帰燕今
ちょっと説明っぽくもありますが、私には取り合わせが新鮮でした。

〇ゆっくりと上がる遮断機燕去る
遮断機は押しつけがましくなくて結構いい働きをします。

〇人性を曝す戦争冷まじや
本当に。嘗ての日本もそうだったのだろうと思わずにはいられません。と同時に、あの時代ではないのだから何とかできるはずなのにとも思うのです。この戦争を句に仕立てるのは難しいと痛感するばかりです。

◎本閉じるような死のありて邯鄲
粘り強く生きた方の静かであっけない死だったのでしょう。こんな風に思われて死にたいのですが、もう遅いか…。
「て」をすっきり使うのは難しい。私も便利に安易に「て」を使ってコトを繋げようとしますが、俳句では多用厳禁で「て病」とも言うそうです。「本閉じるような死のあり邯鄲」と字足らずでまとめる方法もあると思います。(揚句の場合はリズムがきつくなるのでダメかもしれませんが。)太郎さんの古い句に「花冷えが背をのぼりくる恋し」というのがあり、字足らずの効果を感じたのをふと思い出しました。
のんさん (8b8xe2bx)2022/10/9 12:28削除
第561回 選句

〇旋回という別れあり秋つばめ
 「旋回」を別れの挨拶と捕らえたのは、近くに見守っていた巣があったのかも知れませんね。来年も来て欲しいものです。

〇月光に曝す何時かの涙つぶ
〇月光に曝すジーンズと傷心
 涙も傷心も太陽は似合いません。月の光の優しさが傷を癒してくれそうです。

〇十月や十月の花きちんと咲く
 温暖化による地球の異変が多発、普通の事が普通にはとても大切なことです。

◎本閉じるような死のありて邯鄲
 日常の延長線上に死があるのは理想的です。花の季節も良いですが、虫の音の中に迎える死にも心安らぎます。
ジュピターさん (8fn4dnzx)2022/10/7 16:37削除
561回選句
◎木の実降る頭上を過る戦闘機
 地上には木の実が降るという閑かな情景。その上空を轟音をとどろかせて戦闘機が飛んで行くという際だった対比。
 この平和な世がいつまで続くのだろうかと、一抹の不安を覚える。
〇旋回という別れあり秋つばめ
 子育てを終わって、南へと旅立つ燕。また来年帰ってくる土地なので、立ち去りがたいのだろうか。
〇初紅葉して青空の広ごりぬ
 青葉にうっそうと覆われていた樹々が色づき始める頃には、空気が軽くなったようで、空の広がりを感じる。
こがめさん (8atk17xs)2022/10/7 13:24削除
第561回麦っこ選句

〇旋回という別れあり秋つばめ
きっと「このつばめ」とのかかわりがあったように感じます。「旋回」にはさようなら・そしてありがとうの気持ちがこめられているように感じます。

〇曝されて白き流木秋あかね
白い流木と秋あかねの色との比較がが自然の美しさを感じます。

〇十月や十月の花きちんと咲く
自然はすごいですよね。きちんと咲けるように環境を守っていきたいものです。

◎木の実降る頭上を過る戦闘機
「季語」の取り合わせが参考になりました。鎌ケ谷は自衛隊の飛行機が飛んでいます。句にしたいなとと思いつつ、季語で迷っていました。
不来方さん (8aqapchq)2022/10/4 10:30削除
第561回麦っこ選句

○旋回という別れあり秋つばめ
 当り前のようでいてこう書かれると納得の「別れ」。ちょっと胸がキュンとくる。

◎父という大きな背中燕去る
 父の背も帰燕も胸中深く蔵されている郷愁であり、逆に喪失感も深い。取合せの妙。

○曝書して偲ぶ昭和よ秋燕忌
 「秋燕忌」は角川源義の忌日。秋の光に曝書されている数えきれない「角川」と数多の俳人の句が心に浮かぶ。

○鳶職のクロスピアスや鱗雲
 伝統を引き継ぐ現代の鳶職人が生き生きと描かれている。こういう句に出会えるとホッとする。

○木の実降る頭上を過る戦闘機
 木の実と戦闘機の衝撃。自然との共生、戦争と人間、国家とは、等々色んな現代のテーマに思いは飛躍する。動詞二つがやや気にはなる。
返信8
のんさん (8b8xe2bx)2022/9/25 11:48 (No.35546)削除
悪第561回 お題

 季語  帰燕
 文字  曝
 当季雑詠

 二週続きで鳥絡みの季語になってしまいましたが、よろしくお願いいたします。      のん
返信
不来方さん (8b8tdv36)2022/10/3 08:50削除
第561回麦っこ投句

曙や残る燕に去ぬ燕
人性を曝す戦争冷まじや
初紅葉して青空の広ごりぬ(訂正)
智美さん (8dfroqvi)2022/10/3 06:13削除
第561回麦っこ投句

燕帰る人増えていく立ち話
月光に曝すジーンズと傷心
十月や十月の花きちんと咲く
のんさん (8b8xe2bx)2022/10/2 19:03削除
第561回 投句

江の島は神の住む島帰燕今

曝されて白き流木秋あかね

木の実降る頭上を過る戦闘機
ちこりんさん (8aqg39gk)2022/10/2 12:35削除
561回 投句
ゆっくりと上がる遮断機燕去る

曝される嘘の行く末カンナ咲く

三日月の孤独ガラスの動物園
天馬さん (8bszqp0p)2022/10/2 10:29削除
561投句

旋回という別れあり秋つばめ

蔵ひとつ分の曝書の旧家かな

本閉じるような死のありて邯鄲
こがめさん (8atk17xs)2022/9/30 12:08削除
第561回麦っこ投句

帰燕し水洗いする駅通路

雨曝しの朽木にすがる月夜茸

国道に婦警そっくりなる案山子
太郎さん (8aq3zcoi)2022/9/30 12:00削除
麦っこ 561 投句
スワンボートの熟寝の列や秋燕
日に曝す厚き胸板浦祭
鳶職のクロスピアスや鱗雲
まりさん (8aq66elk)2022/9/29 16:47削除
561回投句

父という大きな背中燕去る
月光に曝す何時かの涙つぶ
秋光となり鷺静か鵜の閑か
ジュピターさん (8fn4dnzx)2022/9/26 17:56削除
酒蔵に柔毛残して去ぬ燕
曝書して偲ぶ昭和よ秋燕忌
去ぬ燕街は通年マスクして
返信9