麦船橋句会

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ふたばさん (8augfkle)2022/7/17 10:47 (No.28694)削除
第551回麦っこお題
 季語 : 帰省
 文字 :  操  訂正 (扇は季語でした)
 当季雑詠
返信
天馬さん (8bszqp0p)2022/7/24 19:48削除
551投句
野菜野菜野菜食べたい帰省の子
負の感情操れなくて梅雨しとど
打水や話せる日まで待つことに
智美さん (8dfroqvi)2022/7/24 17:31削除
第551回投句

 帰省して天使になったみたいと言う
 蜘蛛囲の操り人形寝てる部屋
 高原に愁訴を捨てる夏帽子
のんさん (8b8xe2bx)2022/7/24 16:47削除
第551回麦っこ 投句

 髪型に都会が匂う帰省の子
 また迷うパソコン操作氷水
 ポケットに小銭まばゆき夜店の灯
ふたばさん (8augfkle)2022/7/23 21:46削除
第551回麦っこ投句

十四のトンネル数え帰省かな
金髪の体操選手夏を跳ぶ
門前の甘味処に八一の書
不来方さん (8b8tdv36)2022/7/23 15:13削除
第551回麦っこ投句

帰省子とひたすら地酒汲む二タ夜

うすものやスマホ操る指の腹

丹田に力をもらう朝の蟬
ちこりんさん (8aqg39gk)2022/7/23 11:02削除
551回 投句

盆帰省星屑拾う夜の浜

海風や山車を操る男衆

街角のギターセッション大西日
こがめさん (8atk17xs)2022/7/20 11:26削除
第551回麦っこ投句

帰省する故郷の駅湯の匂い

峰雲やドローン操作の影伸びる

誘導員頼る蔭なく炎天下
まりさん (8aq66elk)2022/7/19 22:44削除
551回投句

連山にひらく大窓盆帰省
夕虹や鷹を操る皮手套
六対の地蔵の素足百日紅
ジュピターさん (8byj9lwx)2022/7/18 18:17削除
551回投句

帰省して馴染みの宿の玉子焼き

整備士の氷菓に憩う操車場

振り出しに戻る商談渋団扇
太郎さん (8aq3zcoi)2022/7/18 11:31削除
麦っこ 551 投句
帰省子に山盛りのハム・ソーセージ
白南風や福助もいる操舵室
朝涼のラジオ体操異邦人
返信10
まりさん (8aq66elk)2022/7/10 18:12 (No.28113)削除
549回麦っこ投句一覧&選句

「半夏生」
半夏生農機置かれし小暗がり
ぶつ切りの鯉の匂いや半夏生
一つまみ塩足すスープ半夏生
荒野へと流れゆく雲半夏生
半夏生給食時間のオルゴール
晴雨杖兼用傘や半夏生
半夏生あっけらかんと訃報来る
半夏生また買足せる栄養剤
半夏生酸化はじまる鉄の階
半夏生一錠増やすビタミン剤

「紅」
紅白の睡蓮開く天水桶
紅薔薇の最期火襷の小壺
鼓虫のごと紅白帽の散れり
紅を引くことも忘れて夏三年目
汗の鉢巻き紅の応援旗
咲き乱る夾竹桃の紅と白
撞木のみ残す鐘楼百日紅
走り出す紅緒の下駄と夏祭
夕日百選湖畔の宿の百日紅
黙礼の僧列紅蓮揺れやまず

「雑詠」
半夏雨ひねもす論語誦み直す
炎天や防鳥ネットの梨畑
万智ちゃんのサラダ記念日缶ビール
黒南風や半旗のなびく白き空
夏旅や注意事項に接種券
海脱ぎて少年夏の砂になる
移転する病院蓮の花盛り
ゴメンまで時間かかる子片かげり
娘らの叫び夕焼へコースター
自転車のタイヤの緩み夏燕
返信
天馬さん (8bszqp0p)2022/7/18 13:43削除
○一つまみ塩足すスープ半夏生
○半夏生酸化はじまる鉄の階
○黙礼の僧列紅蓮揺れやまず
◎海脱ぎて少年夏の砂になる
存分に遊んだ日焼けの少年がストレートに浮かびます。
まりさん (8aq66elk)2022/7/17 10:15削除
549回選句

◎ぶつ切りの鯉の匂いや半夏生
生臭さがダイレクトに伝わってきます。重く生々しい生活感が魅力的。

〇一つまみ塩足すスープ半夏生
こちらは、都会的なおしゃれな生活感。冷製スープでしょうか。じゃがいものビシソワーズ作ろうっと。

〇黒南風や半旗のなびく白き空
この度のショッキングな事件に対する半旗なのでしょう。白き空がいい。

〇海脱ぎて少年夏の砂になる
海からザバっと出て、そのまま砂浜に転がる屈託のない少年が目に浮かびます。私もやむを得ず使いますが、「て」の使い方は難しいですね。
ふたばさん (8augfkle)2022/7/16 22:48削除
第549回選句
〇半夏生農機置かれし小暗がり
 「小暗がり」はなかなかで出こない言葉で、感じ入っています。

〇ぶつ切りの鯉の匂いや半夏生
 鯉の匂い伝わってきます。季語がぴったり合っていると思いました。

〇半夏生酸化はじまる鉄の階
 毎日上り下りしている階段。鉄さびが浮いてうすくはがれてきたことに気づく。「酸化」が効いています。

◎撞木のみ残す鐘楼百日紅
 撞木だけが残っている。お寺の歴史をあれこれ想像してしまいます。主のいない鐘楼のわびしさ。対照的に盛んに咲く百日紅の赤が
 際立っています。
のんさん (8b8xe2bx)2022/7/16 11:30削除
第549回 選句

 ◎半夏生酸化はじまる鉄の階
  「錆びる」を「酸化」に置き換えただけで句の雰囲気がガラリと変わります。雨と暑さが交互に来る季感を感じます。

 〇紅薔薇の最期火襷の小壺
  薔薇の滅びゆく命と、焼かれて生まれ、生き続ける壺の命、対照が見事です。
 
 〇黒南風や半旗のなびく白き空
  時事俳句と思いますが、事実のみを淡々と描いているので、古びることのない句だと思います。

 〇ゴメンまで時間かかる子片かげり
  昔の自分を見ているようでドキリです。季語の片かげりの優しさが良いなと思います。
智美さん (8dfroqvi)2022/7/16 06:28削除
第549回選句

 ○半夏生農機置かれし小暗がり
   「小暗がり」に置かれた農機具、一つ一つが大事な家族の一員であるような、
   存在が浮き立つように思います。

 ○一つまみ塩足すスープ半夏生
   半つまみでも塩は劇的に味を調えてくれます。
   細やかな気配りをしながらも、てきぱきと動く姿も見えてきます。

 ◎紅薔薇の最期火襷の小壺
   この夏お向いさんから、何度も「紅薔薇」をいただきました。
   深紅の薔薇の蕾が開き始め、あでやかに満開となり、崩れ落ちる。
   まさに「最期」です。それを支える「火襷の小壺」との取り合わせがいいと思います。

 ○黒南風や半旗のなびく白き空
   悲しみが伝わります。大きな出来事が起こった時、
   こんなさりげない句が作れるのはいいなぁと思いました。
ジュピターさん (8byj9lwx)2022/7/15 18:01削除
549回選句
◎一つまみ塩足すスープ半夏生
 暑さ厳しき折、家族の健康を気遣う主婦(主夫?)の姿が浮かびます。
〇撞木のみ残す鐘楼百日紅
 梵鐘を置かないのは、予算の所為ばかりではなく、撞く人がいないのが当世の理由かもしれない。
〇黒南風や半旗のなびく白き空
 時事俳句として頂きました。
太郎さん (8aq3zcoi)2022/7/15 14:32削除
麦っこ 549 選句
〇半夏生農機置かれし小暗がり
【評】「小暗がり」は、農家の納屋だろうか。母屋の土間や竈屋だろうか。独特の雰囲気、匂いの中に、この頃使用している農機や農具が置かれている。農繁期でもあるこの季節の雰囲気がよく出ている。「し」は、いつもながらいささか違和感を感じる用法である。

〇一つまみ塩足すスープ半夏生
【評】手練の家庭料理人である女性の、季節を読んだ勘と腕の冴えを感じる句である。鬱陶しい季節であるがこのスープを味わうことで、生き返るような思いのすることであろう。

◎撞木のみ残す鐘楼百日紅
【評】先の大戦で、金属類回収令により拠出した梵鐘が、半世紀以上も経ってまだそのままになっている寺があると聞く。この鐘楼が歩んできた幾星霜の歴史を顧みると、種々、深い感慨が蘇る。そして傍らの古木の百日紅が、昔と変わらぬ鮮やかな色で、今日も、見る者のころに清新の気を吹き込んでくれる。
ちこりんさん (8aqg39gk)2022/7/15 08:54削除
549回 選句

○一つまみ塩足すスープ半夏生
塩足すが季節感にマッチしています。優しい心遣いを感じる一句。

○紅薔薇の最期火襷の小壺
取り合わせでいただきました。景としては小壺は花瓶かなと思いますが。

◎撞木のみ残す鐘楼百日紅
大鐘の消えた鐘楼の佇まいに想像が広がります。戦争や廃れゆく寺の歴史などを百日紅が語っているようにも思えます。
こがめさん (8atk17xs)2022/7/13 15:15削除
第549回麦っこ選句

◎半夏生農機置かれし小暗がり
田植え関係の農機具かな。ご苦労様。きれいに掃除されているのだろう。「小暗がり」
からほっとひといき休ませている感じがします。

○半夏生一錠増やすビタミン剤
「一錠増やす」が具体的でいいかな。

○汗の鉢巻き紅の応援旗
応援ご苦労様。「汗の鉢巻」から応援している姿が浮かんできます。でも熱中症に気をつけてください。


○夕日百選湖畔の宿の百日紅
こんな宿に速くいきたいな。


○黒南風や半旗のなびく白き空
さらっと出来事を句にしているのがいいなと思います。
不来方さん (8aqapchq)2022/7/11 10:17削除
第549回麦っこ選句
◯ぶつ切りの鯉の匂いや半夏生
◯一つまみ塩足すスープ半夏生
 どの句も半夏生の季節感との取合せに工夫の跡が見える佳句揃いであるが、この二句は植物との取合せがうまく嵌った。前句は雨の多い半夏生とぶつ切りの鯉の生々しさを嗅覚でつないだところが巧い。後句は熱中症の増える時期の生活感が上七でさりげなく表現されている。

◎紅薔薇の最期火襷の小壺
 どの季節も代表する花の最後は気になるものだが、掲句は薔薇と火襷の紅の相応によって、紅薔薇の最後の美を際立てせている。

◯走り出す紅緒の下駄と夏祭
 一読「と」がやや気になったが「や」では完成度が髙過ぎるかも。二読、「走り出す」の「下駄」と「夏祭」への両掛り効果で、夏祭の見えない山車も走り出すような勢いが伝わって来る。「紅緒」も効果的。

◯黒南風や半旗のなびく白き空
 安倍元総理の訃報への半旗であろうか。黒南風は半旗とよく合う。空は黒いのではなくあくまでリアルに「白い」。功罪半ばする元総理であったが、死は何もかも白く浄化してくれるのかも知れない(合掌)
返信10
天馬さん (8bszqp0p)2022/7/10 16:27 (No.28096)削除
550回 お題

季語 夏帽子
文字 水
雑詠
返信
のんさん (8b8xe2bx)2022/7/17 19:01削除
第550回 投句

 船頭の美声に酔えり夏帽子
 水色のハンカチ膝にBランチ
 節電の暗き天井かき氷
天馬さん (8bszqp0p)2022/7/17 18:06削除
麦藁帽共に田水を見回りぬ
一本の電話に安堵水を打つ
旧道の更に旧道苔清水
ちこりんさん (8aqg39gk)2022/7/17 10:59削除
550回 投句

灯台へ長き突堤夏帽子

水満たすボトル地球の灼ける音

出水一過泥に塗れた鎮魂碑
まりさん (8aq66elk)2022/7/17 10:17削除
550回投句

入口は出口園児の夏帽子
たまさかを積み上げて此処水を打つ
送り梅雨無聊の胡坐かき直す
ふたばさん (8augfkle)2022/7/16 22:55削除
第550回麦っこ投句

ちょび髭にカンカン帽の祖父なりき

一杯の水分補給生ビール

下町の部活帰りの心太
太郎さん (8aq3zcoi)2022/7/16 15:41削除
麦っこ 550 投句
ルージュ鮮やか鍔広の夏帽子
草食の彼肉食の水馬
玫瑰や地平へのぼる船の水脈
不来方さん (8aqapchq)2022/7/16 09:51削除
第550回麦っこ投句

雨昏き三越前をパナマ帽

水扁の言葉もすがし石清水

詩の欠片めく一粒の青葡萄

約一年後に600回記念ですね。通過点でしょうが一応節目。頑張りましょう。
こがめさん (8atk17xs)2022/7/14 19:54削除
第550回麦っこ投句

似合うかな鏡で試す夏帽子

雨水の桶に溢れる布袋草

少年の日記はみ出す甲虫
ジュピターさん (8byj9lwx)2022/7/13 08:40削除
55回投句
夏帽子しおさい号の指定席

水を打つ弓道部員の赤襷

合歓の花星の光を受けて散る
返信9
まりさん (8aq66elk)2022/7/4 09:23 (No.27580)削除
548回麦っこ投句一覧

「冷房」
冷房を求め見知らぬ町のカフェ
冷房車香に誘われて買う珈琲
プワゾンのふと冷房の美術館
冷房のぬるき名曲喫茶店
冷房を嫌いと言い何処へ行く
冷房裡夜を焦がしてプレスリー
クーラーを買わぬ小児科医の矜持
浅く座す待合室の弱冷房
冷房の効いたホールやゴッホの黄
冷房や老犬モコの長吐息

「遊」
遊休地柵に囲まれ夏薊
九十九里夏の終りを遊子たる
清流に手足浸すも水遊び
水遊び子は魚のごと冷えて来し
夏の月客の帰った遊園地
口遊むスターダストや黒ビール
舟の径譲り譲られ舟遊山
遊牧の少年遥かなる夕焼け
もう一人の自分と遊ぶ桜桃忌
夜遊びの猫の鳴く声夏の月

「雑詠」
樹木葬予定地烏瓜の花
水中花すべては妻に見破られ
青あらし頭と心とは違う
本開く冷房届かぬ隅の椅子
梨畑色を違えて袋掛
眼裏の赤い点滅熱帯夜
橋涼し水かげろうの塔五層
根っからの東国暮らし鱧を恋う
真二つの卓上日記梅雨明くる
初恋は次郎少年白絣
返信
智美さん (8dfroqvi)2022/7/15 22:48削除
第548回選句

 ◎プワゾンのふと冷房の美術館
   「ふと」の先がないのがいい。冷房も強すぎず、弱すぎず・・。
   お洒落な美術館に、素敵な方々が・・と思わせてくれる。

 ○九十九里夏の終りを遊子たる
   
 ○真二つの卓上日記梅雨明くる
太郎さん (8aq3zcoi)2022/7/10 20:51削除
麦っこ 548 選句
「冷房」
〇冷房のぬるき名曲喫茶店
 この句は、「ぬるき」がポイント。涼しい中で名曲をと思って入ったのだが、冷房がまったく効かないのか、中途半端に効いているのか。一応、まるで効かないと解して鑑賞した。
「遊」
〇口遊むスターダストや黒ビール
 好きな楽曲のひとつでよく聴き、時には歌う。カクテルでも冷酒でもなく、「黒ビール」がまことにいい。中七の「や」はわたしもよく作るが、違和感を感じることも間間ある。
〇遊牧の少年遥かなる夕焼け
 「遊牧の少年」がいくぶん大まかな表現だが、「遥かなる夕焼け」で中央アジアあたりの雄大な景が立ち上がった。
「雑」
◎樹木葬予定地烏瓜の花
 「樹木葬予定地」は、広くも狭くも想定できるが、広く「樹木葬墓地」となる予定の雑木山であ
ろう。現在、造成、整備の途上で立ち木に絡んで烏瓜の花が咲いている。究極の栖としてふさわしい環境や立地であると思って見ているのだろう。
天馬さん (8bszqp0p)2022/7/10 16:23削除
548選句
◎プワゾンのふと冷房の美術館
冷房のお題に家の中の様子ばかり頭に思い浮かべてましたが、大型施設の強い冷房…なるほどと思いました。話それますが、むかし東京の美術館に行った際、冷えないよう薄いブランケットが用意されておりびっくり。今更ながら、その電力は福島が作ってたんだ…と。

○浅く座す待合室の弱冷房

○樹木葬予定地烏瓜の花

○真二つの卓上日記梅雨明くる
のんさん (8b8xe2bx)2022/7/10 13:17削除
〇プワゾンのふと冷房の美術館
 お洒落な句です。モジリアニの人物画などが掛かっていそうです。
〇清流に手足浸すも水遊び
 海にもプールにも縁遠い昨今です。手足が水に触れただけで童心に戻れる気がします。
〇遊牧の少年遥かなる夕焼け
 中央アジアでしょうか、大きな景が見えるようです。少年の立ち位置がきっちりしています。
〇水中花すべては妻に見破られ
 「水中花」はあまり見かけなくなったのに俳句では良く使われる不思議な季語ですね。この句も季語がご夫婦の関係を上手く想像させています。
◎真二つの卓上日記梅雨明くる
 齢を重ねるごとに月日の流れが速く感じられます。増して今年の様に早い梅雨明けだと尚更です。「真二つの卓上日記」言われてみればですが、納得の表現です。
ふたばさん (8augfkle)2022/7/9 23:45削除
548回選句
〇プワゾンのふと冷房の美術館
 香水と美術館。素敵な句ですね。すれ違った女性まで想像させます。

◎口遊むスターダストや黒ビール 
 お洒落な、渋い男性でしょうか。ナット・キング・コールの歌声が聞こえてくるようです。

〇遊牧の少年遥かなる夕焼け
 雄大な景色に圧倒されますね。モンゴルで手綱さばきの巧い少年たちと出会ったことを思い出しました。

〇樹木葬予定地烏瓜の花
 はかなげな白い烏瓜の花が樹木葬にぴったり。桜、しだれ梅など樹木葬のメインの木が墓地によって違いますが、
 広大で緑が豊かです。(見学してきたばかりです)
ちこりんさん (8aqg39gk)2022/7/9 12:41削除
548回 選句

◎プワゾンのふと冷房の美術館

空間の描写が巧み。見えないものを想像させます。様々な絵画に囲まれた中の人々の動きまで、目に浮かぶようです。

○口遊むスターダストや黒ビール

小粋なバーでカウターに佇む男。黒ビールが効いていますね。

○水中花すべては妻に見破られ

作者を水中花に喩えると奥行きの深い句に。
それとも水中花は、奥様でしょうか?ドラマが見えてきます。
ジュピターさん (8byj9lwx)2022/7/9 11:38削除
548回選句
◎真二つの卓上日記梅雨明くる
 梅雨が明ける頃は、1年もほぼ半分が過ぎている。卓上日記の左右の厚さを見て、しみじみと感じているのだろう。
〇冷房裡夜を焦がしてプレスリー
 締め切った夜の部屋で冷房をガンガン効かせ、プレスリーのレコードを聴く。人様に迷惑を掛けなければ、素晴らしいストレス発散法だ。
〇遊牧の少年遥かなる夕焼け
 中央アジアの大平原の羊飼いの少年の姿が浮かんできます。
こがめさん (8atk17xs)2022/7/7 21:15削除
第548回麦っこ選句

○冷房を求め見知らぬ町のカフェ
カフェでひと休み。きっとアイステイを注文したのかな。実感ですね。

○浅く座す待合室の弱冷房
病院の冷房は確かに弱でした。「今日行った病院」の待合室がそうでした。
浅く、弱のことばがいいですね。

○清流に手足浸すも水遊び
故郷の川の景を思い出します。浸していたのに最後には小魚を追い駈けていました。
「浸すも」からあとどんな水遊びをしているのかな。

◎樹木葬予定地烏瓜の花
烏瓜の真っ白な花が聖地の景を拡げています。そして静けさを感じます。
まりさん (8aq66elk)2022/7/7 13:03削除
548回選句

〇プワゾンのふと冷房の美術館
香水を上品に使う方とすれ違うのが美術館だったなんて!かっこ良すぎ・出来過ぎではありますが。

〇眼裏の赤い点滅熱帯夜
寝苦しい夜。目をつぶっても猥雑なものが邪魔をしてくる・・・。私にはこういう句はできないのが残念。

◎真二つの卓上日記梅雨明くる
すっかり忘れておりましたが、昔、職場の机に置いてあった卓上のカレンダー&備忘録のようなもの。梅雨が明ける頃には丁度真二つになるわけで、目の付け所には降参いたしました。あれを日記というのかとネット検索しましたら、卓上日記として今でも売られているのですね。

〇初恋は次郎少年白絣
ご自分の経験とすると「白絣」が古いかなとも思いましたが、白絣という焦点を外しては成り立たない句です。正義感の強い次郎お兄ちゃんだったのでしょう。それとも小説「次郎物語」?
動詞のない句には力があります。
不来方さん (8aqapchq)2022/7/4 11:27削除
第548回麦っこ選句

◯プワゾンのふと冷房の美術館
 「プアゾン」の魔力と「ふと」の置き方・切れの作り方が巧い。どんな女性か「ふと」横顔に見入ってしまいそう。

◯浅く座す待合室の弱冷房
 「浅く」と「弱」の相乗効果で、病院で呼ばれる順番を今か今かと待つ一寸した不安感がよく伝わって来る。

◯遊牧の少年遥かなる夕焼け
 「遥かなる」の両掛りが効いている。眼前の牧童か遠き日の牧童か、何れにしてもノスタルジーを刺激される。

◎樹木葬予定地烏瓜の花
 曖昧な樹木派として興味津々の句。名詞だけの響きがとても佳い。

◯水中花すべては妻に見破られ
 家に置かれているものはすべて妻のもの。何でもお見通し。
返信10
太郎さん (8aq3zcoi)2022/7/2 19:59 (No.27439)削除
麦っこ 549 出題

◇季 語   半夏生
◇文 字   紅
◇雑 詠   当 季

 ※投句は、この欄の「返信」でお願いします。      
               出題者:太郎
返信
天馬さん (8bszqp0p)2022/7/10 16:08削除
549投句

半夏生農機置かれし小暗がり
鼓虫のごと紅白帽の散れり
ゴメンまで時間かかる子片かげり
太郎さん (8aq3zcoi)2022/7/10 15:34削除
麦っこ 549 投句
ぶつ切りの鯉の匂いや半夏生
紅薔薇の最期火襷の小壺
娘らの叫び夕焼へコースター
のんさん (8b8xe2bx)2022/7/10 12:36削除
第549回 投句

 一つまみ塩足すスープ半夏生
 汗の鉢巻き紅の応援旗
 自転車のタイヤの緩み夏燕
ちこりんさん (8aqg39gk)2022/7/10 08:49削除
549回 投句

荒野へと流れゆく雲半夏生

黙礼の僧列紅蓮揺れやまず

黒南風や半旗のなびく白き空
智美さん (8dfroqvi)2022/7/10 06:24削除
第549回投句

 半夏生給食時間のオルゴール
 走り出す紅緒の下駄と夏祭
 夏旅や注意事項に接種券
ふたばさん (8augfkle)2022/7/9 18:34削除
第549回麦っこ投句
晴雨杖兼用傘や半夏生
紅を引くことも忘れて夏三年目
海脱ぎて少年夏の砂になる
不来方さん (8aqapchq)2022/7/9 12:12削除
第549回麦っこ投句

半夏生あっけらかんと訃報来る

夕日百選湖畔の宿の百日紅

半夏雨ひねもす論語誦み直す
こがめさん (8atk17xs)2022/7/7 21:22削除
第549回麦っこ投句

半夏生また買足せる栄養剤

紅白の睡蓮開く天水桶

炎天や防鳥ネットの梨畑
まりさん (8aq66elk)2022/7/7 15:28削除
549回投句

半夏生酸化はじまる鉄の階
撞木のみ残す鐘楼百日紅
万智ちゃんのサラダ記念日缶ビール
ジュピターさん (8byj9lwx)2022/7/4 10:25削除
549回投句
半夏生一錠増やすビタミン剤
咲き乱る夾竹桃の紅と白
移転する病院蓮の花盛り
返信10
まりさん (8aq66elk)2022/6/27 09:24 (No.26998)削除
547回投句一覧

「青蛙」
朝市の不揃い野菜青蛙
幼子の靴は片方青蛙
青蛙虚ろを映す玻璃の上
筑波嶺や森青蛙のパーカッション
水槽の壁よじ登る青蛙
遠き日も今も少年青蛙
青蛙日照雨にひかる女坂
枝蛙ドラム缶風呂焚くヒュッテ
黒雲の焦点たりし雨蛙
叱られて家出したふり青蛙

「理」
理科室の目高生まれて水族館
白南風や利根の岸辺の鯉料理
二歳には二歳の理屈朝ぐもり
川甚と寅さん恋し夏料理
桃熟れる住み慣れてみれば理想郷
夏料理モーリタニアの蛸を愛づ
理髪屋の剃刀革砥さみだるる
夏の月屁理屈探す反抗期
含羞草男は理由を知りたがる
理由なき惑いひとすじ蜘蛛の糸

「雑詠」
田植機を洗い夫婦の戻りけり
丸ごとの汗の丸みの抱っこ紐
日々好日人恋し気に夏柳
実桜や孔雀を描く一年生
荒梅雨やサインポールの軋む音
卯の花腐し百年の鬼瓦
波音を追う波の音梅雨の月
万緑や朱を弓なりに神の橋
雨音を編んで幽けき虹の帯
梅雨明けの酢酸匂う準備室


朝から
開けっ放しの室温31℃。本日も35℃予報。
とうとう今年もこの季節がやってきました。
熱中症はほんとに突然に襲ってきますのでお気をつけて。

選句はこの欄の「返信」でお願いいたします。
返信
天馬さん (8bszqp0p)2022/7/5 09:15削除
547選句

◎理髪屋の剃刀革砥さみだるる
剃刀革砥は父の思い出と重なります。朝日を浴びいかにも切れそうな剃刀、陶器のシェービング入れに泡を立てる茶筅みたいなブラシ…。シュッシュッという革砥の音は丸ごと昭和。懐かしい。
○田植機を洗い夫婦の戻りけり
○卯の花腐し百年の鬼瓦
○梅雨明けの酢酸匂う準備室
智美さん (8dfroqvi)2022/7/4 10:07削除
第547回選句

 ○枝蛙ドラム缶焚くヒュッテ
  夕陽を眺めながら汗を流していると、蛙や蜻蛉やセミの鳴き声や・・。
  子どもの頃(戦後という時代です)、我が家も父の調達?してきたドラム缶風呂でした。
  底板が浮かないように漬物石のような大きな石が置いてありました。

 ○理髪屋の剃刀革砥さみだるる
  懐かしい。これも子供の頃、おじさんは上手だなと感心して見ていました。
  あの独特の音も面白かったです。

 ○波音を追う波の音梅雨の月  
  能登珠洲市の海辺にある宿に泊まる時、何時も聞こえているのが
  「波音を追う波の音」です。この音をどう表現したらいいのだろうと
  いつも思っていました。夜はことさらその感じが強まります。

 ◎梅雨明けの酢酸匂う準備室
  小、中、高、と理科の準備室、実験室の経験があまりありません。
  鍵がかかった透明なガラスの引き戸、開ける時少しガタガタと鳴って、独特の匂いがする。
  中の瓶にはみんなラベルが貼ってあって、怖そうな・・。
  季語とその後の即物描写にたくさんの事が浮かんできました。
ふたばさん (8augfkle)2022/7/2 23:33削除
第547回選句

〇遠き日も今も少年青蛙
 ロマンを感じます

◎理髪屋の剃刀革砥さみだるる
 叔父の家が理髪店だったので革砥の音が懐かしいです。さみだるるが革砥の音を際立たせていて巧みです。

○荒梅雨やサインポールの軋む音 
 床屋さんには雨が似合いますね。お客さんの少なくなっている床屋さんなんだと思います。「荒梅雨」と「軋む音」に将来の不安を感じます。

○波音を追う波の音梅雨の月
 波音のリフレインが効いています。

○梅雨明けの酢酸匂う準備室
 化学準備室の雰囲気がよく出ていると思います。「酢酸匂う」は私の仕事の実感です。
こがめさん (8atk17xs)2022/7/2 20:57削除
第547回麦っこ選句

○朝市の不揃い野菜青蛙
きっと無農薬野菜だろう。不揃いでも新鮮な野菜ですね。「青蛙」の季語があっています。

◎田植機を洗い夫婦の戻りけり
米農家の何気ない景かもしれないけど、いいですね。きっとおいしいお米ができるだろうな。

○荒梅雨やサインポールの軋む音
「サインポール」の動いていると今日はやっているなと思い、ほっとしていました。
「軋む音」からきっと古くて馴染みのおみせだろうな。こんど聴いてみようかな。

○波音を追う波の音梅雨の月
「波音を追う波の音」の表現がいいです。
のんさん (8b8xe2bx)2022/7/2 19:06削除
第547回 選句

〇遠き日も今も少年青蛙
 いつまでも子供の頃の好奇心を失わないのは男性の方が多いように思います。女性は現実に流されるから?
◎理由なき惑いひとすじ蜘蛛の糸
 「理由なき惑い」何か不安を感じているのでしょう。「蜘蛛の糸」は心の救いになるのでしょうか。
〇荒梅雨やサインポールの軋む音
 大雨の中でも廻り続けるサインポール、先の不安を感じさせます。
〇雨音を編んで幽けき虹の帯
 絵本の一ページを切り取ったような穏やかで優しい句です。
ジュピターさん (8byj9lwx)2022/7/2 11:02削除
547回選句
◎理由なき惑いひとすじ蜘蛛の糸
 作者の胸の内にある理由なき迷い。一本の蜘蛛の糸をたどればその理由に辿り着けるかもしれない。
〇遠き日も今も少年青蛙
〇叱られて家出したふり青蛙
 青蛙が、幼い日の記憶を繋ぎとめるツールとなっているように思われる。
〇実桜や孔雀を描く一年生
 学校にも慣れてきた一年生が、12色のクレヨンを使って、画用紙一杯に羽を広げた孔雀を描いている。
c
太郎さん (8aq3zcoi)2022/7/1 16:55削除
麦っこ 547 選句
◎荒梅雨やサインポールの軋む音
【評】サインポールは、かつては「有平棒」といい、理髪店の看板として用いられる赤白青の螺旋模様の棒で、照る日曇る日、昼夜の別 なく回っている。梅雨明け近くなると集中豪雨に見舞われることがあるが、そんな「荒梅雨」の中、古くなったサインポールがカタカタ、キシキシと音をたてているのだろう。わたしは、その音を聞いたことはないが、雨に打たれて休みなく回り続ける三色の棒からなんとなく眼が離せなくなるのである。

○二歳には二歳の理屈朝ぐもり
【評】「二歳には二歳の理屈」は、こんなに幼い子にもその子なりの思考の根拠や筋道があり、大人は驚くと同時に侮ったりせずに真剣に対応しなければと思うのである。そして、この子を人の子として末頼もしく、限りなくいとしいものに思っているだろう。「朝曇」の季節感がこの句の句境と微妙に響き合っている。

○理髪屋の剃刀革砥さみだるる
【評】もう十年以上も、古くからあるような床屋に行ったことがないので、最近の様子はわからないが、シャンプーや顔剃りもする理容師 は、今でも革砥を使っていると思う。理髪師、理容師というより床屋といいたいような職人芸は、はたで見ていても引き込まれるような仕事ぶりである。外は雨、内には蒸しタオルの匂いと革砥の音。BGM はサッチモの ‘On the Sunny Side of the Street’がいいか。

○田植機を洗い夫婦の戻りけり
【評】わたしの母の実家では、田植え時、嫁に出た三姉妹が両親と跡取り息子を手伝って田を植え、終わると交代で据え風呂に入り、裸電球の下でそそくさと粗末な夕飯をすまして帰って行った。掲句の農家では、夫婦二人の機械化した作業で、勤め人の勤務時間と同じ程度の時間内に今日の作業日程を終え、田植機を洗って明るい家庭に帰り着くのである。この句は、単なる報告に終わらず、切字「けり」の効用で「田植機を洗い」の農生活の充実感が表現されている。
ちこりんさん (8aqg39gk)2022/6/30 10:26削除
547回 選句

○叱られて家出したふり青蛙

青蛙のイメージを上手く捉えていると思います。青蛙には、どこか迷いや寂しさを感じます。

「青蛙ぶくぶくぷつん生きている」三十代の頃の句ですが、今でもこの句の感覚から抜けられません。


○荒梅雨やサインポールの軋む音

サインポールは、昭和の遺産?もっと以前からあるかも知れません。荒梅雨との取り合わせがいいですね。
荒ぶ景が見えます。

◎波音を追う波の音梅雨の月

波音のリフレインは私の原風景。様々な記憶を呼び覚まします。作者の心には?
上五中七の描写がシンプルで効いています。
まりさん (8aq66elk)2022/6/28 10:31削除
547回選句

〇遠き日も今も少年青蛙
少女ではなく、やっぱりここは少年でなくてはならないというのが悔しいですが。

〇叱られて家出したふり青蛙
こういう子は逞しく生きてゆけます。我が家は中学校に近いのでたくさんの中学生が通りますが、子どもたちがおとなしくなったと思うばかり。この先が心配です。

◎雨音を編んで幽けき虹の帯
ちょっと甘い構成なので◎を迷いましたが、「雨音を編んで虹にする」なんて!こういう感性には感服します。真似したくてもできるものではありません。ちこりんがんばれ~!と応援したい気分です。

○梅雨明けの酢酸匂う準備室
中七絶妙・取り合わせばっちり。理科準備室の鍵のかかった戸棚が見えてきました。私の持っている感性は多分こちら側です。雨音の句と◎を迷ったのですが。


◇雨蛙の傍題に青蛙としている歳時記と、角川系のように別にしている歳時記があります。
私は、青蛙も雨蛙もどちらも雨蛙をイメージして俳句を読んできたのですが、数年前、中尊寺のモリアオガエル生息池でたくさんの青蛙に出会ってからは、どうしても同じ扱いができません。雨蛙のようなキレイな色でもなくかわいい形でもありませんから。
不来方さん (8aqapchq)2022/6/28 08:56削除
第547回麦っこ選句

◯枝蛙ドラム缶風呂焚くヒュッテ
 ドラム缶風呂のヒュッテㇳは素敵。盛岡郊外山中にもあったような。枝蛙の距離感がとてもいい。

◯叱られて家出したふり青蛙
 少年少女時代繊細な反抗期には青蛙が似合う。

◯理髪屋の剃刀革砥さみだるる
 「剃刀革砥」とは懐かしい。今もどこかの老理髪屋は革砥で剃刀を磨いているかも知れない。そんな時期は五月雨がピッタリ。

◎雨音を編んで幽けき虹の帯
 単なる虹の叙景句ではなくて手が込んでいる。「雨音を編む」で雨上りの描写、「幽けき」の形容詞はいつ消える友知れぬ儚い虹の実態、「虹の帯」で雨を編んだ虹の帯が完成。という構造の句。単純な虹の景からこれだけの詩的言葉は詰め込み過ぎのきらいもあるが、意図的な構成力が成功している。
返信10
こがめさん (8atk17xs)2022/6/26 14:13 (No.26956)削除
第548回麦っこ題

季語:冷房

文字:遊

雑詠
返信
天馬さん (8bszqp0p)2022/7/4 08:23削除
548投句

冷房や老犬モコの長吐息
清流に手足浸すも水遊び
青あらし頭と心とは違う
智美さん (8dfroqvi)2022/7/3 17:58削除
第548回投句

 冷房を求め見知らぬ町のカフェ
 遊牧の少年遥かなる夕焼け
 本開く冷房届かぬ隅の椅子
のんさん (8b8xe2bx)2022/7/3 16:24削除
第548回投句

 冷房車香に誘われて買う珈琲
 夏の月客の帰った遊園地
 根っからの東国暮らし鱧を恋う
太郎さん (8aq3zcoi)2022/7/3 09:59削除
麦っこ 548 投句

プワゾンのふと冷房の美術館
九十九里夏の終りを遊子たる
真二つの卓上日記梅雨明くる
ふたばさん (8augfkle)2022/7/2 22:40削除
第548回麦っこ投句

冷房のぬるき名曲喫茶店
水遊び子は魚のごと冷えて来し
初恋は次郎少年白絣
こがめさん (8atk17xs)2022/7/2 20:34削除
第548回麦っこ投句

冷房を嫌いと言い何処へ行く

遊休地柵に囲まれ夏薊

梨畑色を違えて袋掛
ちこりんさん (8aqg39gk)2022/7/2 17:08削除
548回 投句

冷房裡夜を焦がしてプレスリー

夜遊びの猫の鳴く声夏の月

眼裏の赤い点滅熱帯夜
不来方さん (8b8tdv36)2022/7/2 10:13削除
第548回麦っこ投句

クーラーを買わぬ小児科医の矜持

もう一人の自分と遊ぶ桜桃忌

橋涼し水かげろうの塔五層
まりさん (8aq66elk)2022/6/28 14:30削除
548回投句

浅く座す待合室の弱冷房
舟の径譲り譲られ舟遊山
樹木葬予定地烏瓜の花
ジュピターさん (8byj9lwx)2022/6/27 22:16削除
548回投句
冷房の効いたホールやゴッホの黄
口遊むスターダストや黒ビール
水中花すべては妻に見破られ
返信10
富美子さん (8ba7segn)2022/7/1 10:46 (No.27295)削除
麦船橋句会のおしらせ
 日時  7月16日(土)12時半から
 会場  船橋中央公民館
 兼題  「灼く」(深雪さん出題)一句
 その他  席題一句 当季雑詠一句
   暑い日が続いています。気を付けてお出かけ下さい。
返信
返信0
まりさん (8aq66elk)2022/6/20 12:51 (No.26531)削除
546回 投句一覧

「田植」
権祢宜の袴脱ぎ捨て田植えの日
小学校の田植え休みありし頃
歳月のいよいよ早し田植水
小昼はパン田植長靴剥がし脱ぐ
誇らしく泥に塗れて田植えの子
黒板の田植えの日取り兄の文字
神の如し田植えの後の山の陰
よそものの多き早乙女千枚田
利根川に尽きる農道田植時
田を植えて干潟八万石暮れる

「生」
生け捕りの蝮の泳ぐ一升瓶
萍や亀のはびこる放生池
長生きの秘訣金魚玉に死角
真夜中にコトリ氷の生まる音
語るほどの生い立ちで無し枇杷熟れる
子を持たぬ叔母の生涯茄子の花
生ハムとワイン西日の席が空く
出生の町名消える桐の花
蜻蛉生る前世の衣脱ぎ捨てて
ぼうふらの生きて厭われ叩かれて

「雑詠」
徒に伸びて太宰の夾竹桃
年金額改定通知さみだるる
田を植えて田を植えて父母生きにけり
老犬に残る嗅覚薔薇盛ん
象潟に浮かびし小島合歓の花
灰色に湧く雲速し夏燕
梔子の誘なう闇の深さかな
月見草花びら半分開くとき
切株に鋸の痕梅雨晴間
鯵叩く今頃遅くなるライン
返信
天馬さん (8bszqp0p)2022/6/27 17:02削除
546選句

◎田を植えて田を植えて父母生きにけり
書庫もどきを片付けていたら、両親のタイ旅行の写真がでてきました。機械化されてない時代の農に生き逝った人生でしたが、リタイア後の笑顔写真に、どこかホッとした思いになりました。
○子を持たぬ叔母の生涯茄子の花
○田を植えて干潟八万石暮れる
○灰色に湧く雲速し夏燕
智美さん (8dfroqvi)2022/6/26 23:03削除
第546回選句

 〇利根川に尽きる農道田植え時
  利根川によって区切られる田んぼや農道。「尽きる」と言われて、真っ直ぐに伸びた
  長い農道が思われる。

 ◎田を植えて干潟八万石暮れる
  なんて雄大な! たった十七文字という短い言葉を文芸、芸術にした初めての人物が
  「芭蕉」だと言っていた国文学者の言葉を思い出しました。

 ○田を植えて田を植えて父母生きにけり
  その十七文字に「田を植えて」のリフレイン。思い切ったことを・・。
  「生きにけり」に繋がって感動的。

  この度はまりさんにお世話になりました。
  掲示板がうまく作動できず、まりさんに代わって入れていただきました。
  やっと正常に動き出したので、これからは自力で?入力できる・・と?思いますが。
智美さん (8aq66elk)2022/6/26 10:00削除
545回選句

〇天領の水豊かなり夏燕
〇可動橋抜けて明日へ夏燕
〇足早に修行僧行く花柘榴
◎風みどりきみどり牛の乳房張る

この回のみ、諸事情で、まりが代行で投稿しています。
545回選句欄にいれると、他の方の目に触れないと思うのでこの欄に投稿します。
546回選句は、智美さんからこの欄に投稿をお願いします。
ふたばさん (8augfkle)2022/6/25 22:16削除
第546回選句
〇田を植えて干潟八万石暮れる
 見晴るかす青田。景が大きくて豊かさを感じます。

〇子を持たぬ叔母の生涯茄子の花
 品のある茄子の薄紫が、きっぱりと生きている叔母さまの姿に重なって、共感しました。

◎田を植えて田を植えて父母生きにけり
 言葉を重ねることによって、ご両親への深い愛情と、感謝の念が伝わってきました。

〇梔子の誘なう闇の深さかな
 梔子の白さと暗い闇。コントラストが効いています。
ジュピターさん (8byj9lwx)2022/6/25 10:05削除
546回選句
◎徒に伸びて太宰の夾竹桃
 太宰治の破滅的な生き様が、この「徒に」に暗示されているように思います。
〇利根川に尽きる農道田植時
 利根川まで伸び、そこで尽きる農道を描くことで、手前の広大な田園風景が想像されます。
〇出生の町名消える桐の花
 「桐の花」から、歴史のある静かな町の佇まいが想起されます。
のんさん (8b8xe2bx)2022/6/24 22:32削除
第546回 選句

◎田を植えて干潟八万石暮れる
 干潟なので何処までも平らに広がる田圃、「八万石」想像もつきませんがスケールの大きさを感じさせる数字です。
〇真夜中にコトリ氷の生まる音
 冷蔵庫で氷は生まれる、楽しい発見、表現です。
〇徒に伸びて太宰の夾竹桃
 「いたずらに」は夾竹桃にそして太宰の生き様にと読み取れます。
〇子を持たぬ叔母の生涯茄子の花
 今は多様性の時代ですが、叔母様の時代では人には言えぬ苦労もあったのではと思われます。作者の優しい眼差しを感じる句です。
太郎さん (8aq3zcoi)2022/6/24 17:04削除
麦っこ 546 選句
◎田を植えて干潟八万石暮れる
【評】季語に匹敵するほどの連想力を備えた固有名詞である。行政の末端に出向していた頃、この地域に視察・研修に赴いたことがあり、江戸前期に拓かれたという穀倉地帯の豊かな稔りに見とれたのである。掲句は、広大な水田が見る間に植田となり、人々が夕餉に帰る安らぎのひと時を、地域や人々の暮らしの歴史を踏まえて、スケールの大きな表現でまとめた。

〇利根川に尽きる農道田植時
【評】利根川の両岸にひろがる水田や畑は、いずれも利根川にぶつかる農道に沿っている。ひろびろと見渡す限りの田は、田植え時の最中にあって、田植機や手植えによって早苗田に変わっていく。燕も飛び交い人々の話し声も聞こえて、ひときわ活況を呈しているのである。

〇象潟に浮かびし小島合歓の花
【評】かつて潟湖であった象潟に、そのころ島であったのが今は小山となって、松島のような景観を形成している。象潟の九十九島が東の松島に対して西の松島と称される所以である。その島々のひとつに、合歓が咲き人が住んでいるのが見えたのだ。「浮かびし」の「し」は、適切な用法とはいえないような気もするが。
ちこりんさん (8aqg39gk)2022/6/24 10:05
546回 選句

○よそものの多き早乙女千枚田

観光地化された千枚田。どこか侘しいですね。

○田を植えて干潟八万石暮れる

雄大な景。八郎潟の景を思い出しました。俳句のチカラを感じます。

◎徒に伸びて太宰の夾竹桃

練るに練られた一句。徒の斡旋と危険の花言葉をもつ夾竹桃が響き合っています。太宰の短編を最近よく聴いているのですが、魅力を再発見しています。
こがめさん (8atk17xs)2022/6/23 20:10
第546回麦っこ選句

○誇らしく泥に塗れて田植えの子
田植えの体験だろうか。それとも自分の家のお手伝いだろうか。どちらにしてもご苦労様。米ができるまでの様子を見守ってください。

○利根川に尽きる農道田植時
地名の使い方が巧いです。

○萍や亀のはびこる放生池
きっとこの亀は外来種かな。日本の亀さん可愛そう。

○真夜中にコトリ氷の生まる音
音でびっくりすることがありますが。冷蔵庫が動いているな。氷ができているなとほっとします。「氷の生まる音」の表現にやさしさとありがとうの気持ちがこめられれているように感じます。

◎田を植えて田を植えて父母生きにけり
農家の両親に感謝の気持ちが現れています。わたしの両親もそうでした。
現代も農業を営む方に感謝します。他の職業の方にも同じように感謝します。
まりさん (8aq66elk)2022/6/22 21:25削除
546回選句

〇田を植えて干潟八万石暮れる
雄大。17文字でこんなに大きな景が詠めるのだと感動して俳句を始めた頃を思い出しました。俳句の、そういう力を忘れてはいけないと自戒。チマチマした言葉をヘンにひねって「俳句」としているのが現実です。

◎徒に伸びて太宰の夾竹桃
太宰が船橋に住んでいた頃に太宰が植えたという夾竹桃。青森には無かった美しい花に惹かれたのでしょう。太宰が住んでいた家から移植されたとされる夾竹桃は公民館の隅のあまり日の当たらない所にあります。その公民館に二十数年毎月通っている私。「徒に伸びて」がさすがです。

〇田を植えて田を植えて父母生きにけり
「逝きにけり」ではなく「生きにけり」の力強さにハッとしました。

◇老犬に残る嗅覚薔薇盛ん
確かに犬にとって嗅覚はかなり大事なものなのだと思います。季語は別のモノが合う気がしますが。人間の手があまり入ってないモノ。匂いのあるものでなくてもいい気がします。

〇梔子の誘なう闇の深さかな
平凡な詠み方ですが、梔子や白咲月見草の深い白にはそういう感覚を持ちます。共感します。
不来方さん (8aqapchq)2022/6/20 17:55削除
第546回麦っこ

◯利根川に尽きる農道田植時
◯田を植えて干潟八万石暮れる
 季語と固有名詞の組合わせの句は難しいが、前句は利根の大景と一面の水田、後句は江戸時代から干拓で開けた八万石の田植えの広大な夕暮れの風情が佳い。

◎子を持たぬ叔母の生涯茄子の花
 類想がありそうで類句はないと確信できる「茄子の花」の斡旋で叔母様の生き方が見事に描かれている。

◯徒に伸びて太宰の夾竹桃
 昨日(19日)は桜桃忌であった。船橋在住時代の太宰が愛した夾竹桃は船橋中央公民館前に移設されて、太宰亡きあとの過ぎ去った歳月を見つめて
来たことだろう。「徒に」の措辞が虚しい。
返信11
ちこりんさん (8aqg39gk)2022/6/19 10:59 (No.26471)削除
差し替えをお願いします。

547回 麦っこお題
季語:青蛙 

文字:理 (変更なし)

当季雑詠


☆投句は、コチラへお願いします。
返信
天馬さん (8bszqp0p)2022/6/27 10:44削除
547投句

黒雲の焦点たりし雨蛙
二歳には二歳の理屈朝ぐもり
丸ごとの汗の丸みの抱っこ紐
智美さん (8dfroqvi)2022/6/26 22:16削除
第547回投句

 叱られて家出したふり青蛙
 夏の月屁理屈探す反抗期
 日々好日人恋し気に夏柳
のんさん (8b8xe2bx)2022/6/26 20:03削除
第547回麦っこ 投句

 朝市の不揃い野菜青蛙
 桃熟れる住み慣れてみれば理想郷
 波音を追う波の音梅雨の月
ふたばさん (8augfkle)2022/6/25 21:58削除
麦っこ第547回投句
幼子の靴は片方青蛙
川甚と寅さん恋し夏料理
万緑や朱を弓なりに神の橋
ちこりんさん (8aqg39gk)2022/6/25 15:57
青蛙虚ろを映す玻璃の上

理由なき惑いひとすじ蜘蛛の糸

雨音を編んで幽けき虹の帯
太郎さん (8aq3zcoi)2022/6/25 15:50削除
麦っこ 547 投句
筑波嶺や森青蛙のパーカッション
白南風や利根の岸辺の鯉料理
梅雨明けの酢酸匂う準備室
こがめさん (8atk17xs)2022/6/25 13:29削除
第547麦っこ投句

水槽の壁よじ登る青蛙

理科室の目高生まれて水族館

実桜や孔雀を描く一年生
不来方さん (8aqapchq)2022/6/24 21:05削除
第547回麦っこ投句

遠き日も今も少年青蛙

含羞草男は理由を知りたがる

荒梅雨やサインポールの軋む音
まりさん (8aq66elk)2022/6/21 22:42削除
547回投句

青蛙日照雨にひかる女坂
理髪屋の剃刀革砥さみだるる
卯の花腐し百年の鬼瓦
ジュピターさん (8byj9lwx)2022/6/20 17:38削除
547回投句
枝蛙ドラム缶風呂焚くヒュッテ

夏料理モーリタニアの蛸を愛づ

田植機を洗い夫婦の戻りけり
返信10