麦船橋句会

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まりさん (8md9x4e2)2025/2/9 20:09 (No.128178)削除
684回投句一覧&選句


あどけなき梅ほつほつと寺の鐘
老老の家家となり梅真白
明日よりも今日を大事に梅真白
天神へ通う細道梅ほつほつ
お一人さまの限定ツアー梅真白
蹲に落ちて回れる神の梅
表札の洗礼名や梅真白
梅ひらく巾着袋より飴ちゃん
一輪を咲かせて清し梅古木
素気ない合格通知梅ほつり
私語のなき盆梅展の異空間


異国人の行方不明はスキー客
立春大吉薄明の鶏鳴
除雪車の轟音待ちわびし未明
爺ちゃんは明治の気骨インバネス
明王のお在す伽藍や節分会
冴返る夜明けを急かす鳥の声
春光の手元明るき五七五
恋になく愛にある明日シクラメン
春寒や夜明け知らせる牛乳屋
突と消ゆ舞台照明春の雪
卓上に春の歳時記窓明り

家族
芽おこしの雨や同胞みな老いて
長女より届く妻への生姜汁
二ん月の円卓囲む椅子を足す
なされるがままの老犬春の昼
春めくやされるがままに猫の親
雪道を姪の手を借り杖代わり
父の忌につづく母の忌梅真白
等分に並ぶカステラ春炬燵
観梅や私と夫と車椅子
水底を動かぬ目高浅き春
鶯の声や嬰児目を瞠る
返信
まきえっとさん (8rypn25h)2025/2/23 11:25削除
第684回麦っこ選句

○明日よりも今日を大事に梅真白
梅の花びらの丸さがこんな思いにさせてくれます。

○冴返る夜明けを急かす鳥の声
毎日、起きるのに一苦労です。まったく鳥の鳴き声には気づきませんが情景が目に浮かびます。

◎芽おこしの雨や同胞みな老いて
「老」という言葉は好みではありませんが、季語の選定がいいですね。暗さを感じません。
ちこりんさん (8mmormpc)2025/2/21 17:09削除
684回 選句
○表札の洗礼名や梅真白
洗礼名のある表札という意外性。興味深い。白梅との相性もよき。

○素っ気ない合格通知梅ほつり
期待はずれの感がするものの嬉しさはほつりと。

○冴返る夜明けを急かす鳥の声
薄らと明の空。静けさを裂く鳥の声が不穏とも期待とも。私はゆっくりと明ける冬の空が好きである。

◎芽おこしの雨や同胞みな老いて
当たり前のことが、不意に胸を突くことがあるが、そんな風情が感じられる一句。
作者の好きな?季語がぴったり。
太郎さん (923uhctl)2025/2/18 15:10削除
麦っこ684選句

〇素気ない合格通知梅ほつり  
「合格通知」という言い方そのものがまず素気ない。受験した学校や会社などからの事務的な通知とも考えられるが、合格した本人からの電話かメールと考えれば、「素気ない」のは照れくささの裏返しとも今の子の表現力の貧しさとも考えられる。「梅ほつり」の季語がピッタリである。
〇春寒や夜明け知らせる牛乳屋
 春寒は、春が立ってからの寒さであるが、余寒というほどの感じではない。朝目覚めて室内の空気の寒さに、床から離れがたい気持ちでいると、牛乳配達の瓶の鳴る音が聞こえ、朝になったことを知らされる。今はもう希少なものになったが、牛乳や新聞などを配達する物音は、四季を通じて懐かしい景である。
〇突と消ゆ舞台照明春の雪
 劇が上演されている時に、突如すべての照明が消える。従来の演劇では幕をおろしたところを、舞台を暗くして場面転換の余白を作ったり、舞台装置の模様替えをしたりする。その場合、徐々に暗くする溶暗という操作をすることが多いが、バサッと暗くする操作も使われる。
 この句の場面と「春の雪」の取り合わせは情緒的にとてもよいと思うが、場面的には飛躍していると思う。また、上五・中七は倒置法とも考えられるが、形のうえでは三段切れである。
◎芽おこしの雨や同胞みな老いて
 昭和の時代に次々と生まれた兄弟姉妹も、今はみな老いてそれぞれに静かに余生を送っている。そんな感慨にふける窓の外に穏やかな「木の芽起こしの雨」が降りしきる。
 「みな老いて」とは、一人二人ではなく、三人以上のきょうだいなのだ。切り分けるカステラに目を光らせたり仲良く歌ったりした子供の時代、団欒の周囲を駆け回るそれぞれの子らを窘めたりした大人の時期を経て、髪が薄くなったり白くなったりする今の同胞に想いを馳せているのだ。
 「芽おこしの雨」は、厳しい冬を耐えてきた樹木の芽吹きを促す穏やかな雨で、「同胞みな老いて」という想念のBGМにふさわしい景である。
〇父の忌につづく母の忌梅真白
 若いころには、忌日が重なると悲しみも一入であったが、ある程度齢を重ねると、うからやからが寄って、亡父や亡母を懐かしみ、父母との関わりの中で互いの家族について話し合う機会が増えることは喜ばしいことであろう。一輪二輪開いた梅が満開になるころは春闌で、皆の気持ちも弾んでいる。
〇水底を動かぬ目高浅き春
北総花の丘公園の展示室の前庭に、コンクリートの浅い池があって、かなり多くのメダカが棲息している。早春の、まだ水の冷たい時季には、動きも鈍く一所にじっとしていて、よく見ると生きていることがわかる程度の動きしかしない。梅が咲き、桜の咲くころになると、群をなしてツウイ、ツーイと泳ぐのを見ることができるだろう。
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/2/16 17:39削除
684回選句
 ◎芽おこしの雨や同胞みな老いて
  万物は自然の恵みの中で生かされている。老いゆく同胞を見て、その実感が深まっていく。
 〇立春大吉薄明の鶏鳴
 〇等分に並ぶカステラ春炬燵水底を動かぬ目高浅き春
 〇水底を動かぬ目高浅き春
のんさん (9bbrsu9b)2025/2/16 16:41削除
第684回選句

〇老老の家家となり梅真白
 同時期に入居の住宅街は同じような年代、梅の木の成長と共に歳を重ねて行きます。
〇除雪車の轟音待ちわびし未明
 度々報道されている今年の豪雪、除雪車が通過した安堵感が伝わってきます。
〇卓上に春の歳時記窓明り
 私も四季別の歳時記を使っていますが、風は冬ですが日差しに春の訪れを感じます。
◎芽おこしの雨や同胞みな老いて
 生命感を強く感じさせる前向きな季語、まだまだこれからです。
〇等分に並ぶカステラ春炬燵
 カステラは頂き物でしょうか、等分は大事、兄弟姉妹の微笑ましいおやつの時間と思いました。
天馬さん (9ew8kwc6)2025/2/16 14:57削除
684選句
◎老老の家家となり梅真白
当地では親の近くに家を建てる人が多いので、それなりの行き来はありますが、それでも基本は老老です。小言を言わず仲良く暮らしたいと思う昨今です。

○素気ない合格通知梅ほつり
封書は薄いですが、喜びはたっぷり。梅がめでたい。

○卓上に春の歳時記窓明り
氷点下の寒さが続いていても春を詠むことになかなか慣れません。当地なりの解釈で頂きました。

○父の忌につづく母の忌梅真白
父を追うように逝った母。梅の白さが、戻らない日々を象徴している気がします。

○鶯の声や嬰児目を瞠る
鳥の声も赤ちゃんの目もどちらも呼応するように澄み切っています。
ハナハナさん (8ws7lb4p)2025/2/16 12:26削除
684回 選句

〇一輪を咲かせて清し梅古木
梅古木に歳月を感じます一心に咲いた一輪の花愛おしい
〇冴返る夜明けを急かす鳥の声
鳥のさえずりが空き家の木々に戯れていつも夜明けを知らせられています、状況がが見えます
◎芽おこしの雨や同胞みな老いて
兄弟みんな八十台共感の句、生命感を感じる季語老いとの対比に感動
〇水底を動かぬ目高浅き春
目高も唯一の家族でした、生命力は2,3年と聞きましたがとうとう冬を越せずいなくなりました。
〇鶯の声や嬰児目を瞠る
孫さんか曾孫さんか 無心に美しい音に目を瞑る愛らしさ、嬰児を囲む家族の景も見えてきます
まりさん (8md9x4e2)2025/2/15 22:57削除
684回選句

〇老老の家家となり梅真白
作者は意識されていなかったかもしれませんが、老々ではなく老老、家々ではなく家家の効果を感じます。それにぽんと置いただけの梅真白。シンプルにとらえた実景には力があります。◎にしようかと迷いました。

○等分に並ぶカステラ春炬燵
4人兄弟でしたから等分は大事でしたネ。最も私の時代・私の環境ではカステラなどはなく。懐かしいのは耳の形のかりんとう。

〇水底を動かぬ目高浅き春
あんなに小さな体で何か月も何も食べずに、氷の張った水槽で生きてゆける目高には驚きます。
コロナ休校が始まった2020年2月、学校へ行けない孫のために飼った目高(の子)はとうとう一匹になりました。

◎鶯の声や嬰児目を瞠る
鶯?と何度もスルーしていた句ですが、なんだか気になって戻って。
やっぱり鶯がいいのかもしれないと◎に。例えば、囀では平凡になるでしょう。
鶯と嬰児には何の関係もないのですが、静かであたたかな生命力を感じます。けがれのない瞳。
こがめさん (8atk17xs)2025/2/15 21:54削除
第684回麦っこ選句
〇素気ない合格通知梅ほつり
合格通知が素気なくても「梅ほつり」で合格できたとことを喜びが湧きたってきているように感じます。おめでとう。

◎除雪車の轟音待ちわびし未明
雪国の景が浮かんできます。大雪で道路が何時になったら通れるのかな。轟音は嫌な音でも早く除雪車きて欲しいなと。。。。「未明」で待っている時間の長さを感じます。

〇冴返る夜明けを急かす鳥の声
自然の豊かさとありがたさを感じます。鳥の声をあまり聞こえなくなったので寂しい
です。うらやましです。

〇等分に並ぶカステラ春炬燵
家族が多いのかな。でも幸せ感が溢れています。家族団欒の景が浮かんできます。
メイさん (9fr9bq63)2025/2/15 08:57削除
684回選句

〇蹲に落ちて回れる神の梅
「神の」と思えるほどの静寂な空間が感じられました。

〇表札の洗礼名や梅真白
「梅真白」の白が洗礼名と響き合って、耀いています。

〇立春大吉薄明の鶏鳴
すっきりとした表現で、明るい方へと導いてくれる気配が嬉しい。

〇除雪車の轟音待ちわびし未明
轟音を待ちわびるという、雪国の未明の時間を体験しました。

〇等分に並ぶカステラ春炬燵
頂き物のカステラに、子どもたちの真剣な眼差し。カステラに時代を感じました。

◎鶯の声や嬰児目を瞠る
「目を瞠る」の臨場感と句のリズムから、生命の躍動が感じられる力強い句。
不来方さん (9fk51zn8)2025/2/10 09:23削除
第684回選句

◯ 老老の家家となり梅真白
 高度経済成長期に出来た大規模団地の一戸建ての今はこの句の風情そのもの。
漢字の重複の韻律が詫びしさを増幅させて心に響く。

◯ 立春大吉薄明の鶏鳴
 名詞と助詞「の」を一つ使っただけのシンプル且つ破調の韻律がとてもいい。
目出度い鶏鳴が立春の寒暁に響き渡る。 

◯ 春寒や夜明け知らせる牛乳屋
 時代は変われど立春を過ぎた頃が一番寒い。目覚めていても布団から起き上がるのも大変。そんな夜明けに来る牛乳屋の配達音で気持ちが和む。よし、起きよう!と。

◎ 芽おこしの雨や同胞みな老いて
 句跨りの「や」を介した生命力の盛衰、自然と人間の対比が味わい深い。

◯ 水底を動かぬ目高浅き春
 目高は大人になってから飼ったことはないが、飼えば正しく家族同様なのだろう。春寒の肌触りが目高にも通じるのかも知れない。目高と作者の沈黙の交流が手に取るように伝わって来る。
返信11
まりさん (8md9x4e2)2025/2/3 20:04 (No.127918)削除
683回投句一覧&選句 再

冬晴
冬晴れの砂山波音のfor you
冬晴や声を限りに「もういいかい?」
冬晴の体いっぱい吸う空気
冬晴やまるい地球にまるい墳
冬晴や間歇泉の湯煙立つ
狛犬の欠けた阿の口冬晴れる
冬晴や砂紋に兆す水の音
冬晴や鳶の目となる双眼鏡
冬晴や乱歩ゆかりの団子坂
冬晴れや足を延ばしてコッペパン
ひとつひとつ事を片付け寒日和


教室の書初めの文字墨の艶
二月の懐かしき理科準備室
列をなす農高直売室の花
水仙や診察室の廻る椅子
上品に食べる人なり室の梅
教室の白いカーテン日脚伸ぶ
灯火は消えぬ教室春兆す
ヴィールスにすっかり慣れて探梅行 
カーテンで仕切る病室日脚伸ぶ
仄暗き玄室の息ささめ雪
水仙花相談室にノック音

雑詠
誰とでも親しくなれる日向ぼこ
一向に下がらぬ米価冬の果
登校の子の声通る氷点下
バーゲンのアパレルショップ春隣
単純な思考全き枯木立
日脚伸ぶ閉店セールの赤い靴
仮眠してひらく弁当寒の星
鬼やらい扉隔てて硬き風
雪霏霏と待合室で読む賢治
寒晴や水際ひかる河童像
春近し女性ホルモンなぞ要らぬ 

太郎さんの句を追加しました。
返信
まきえっとさん (8rypn25h)2025/2/23 11:08削除
683回麦っこ選句
○冬晴やまるい地球にまるい墳
景の大きさを感じます。空気の冷たさと青い空。地球と墳のまるさが温かみを感じます。

○冬晴や鳶の目となる双眼鏡
心の奥まで見られそうです。

○水仙や診察室の廻る椅子
水仙に心が和みそうです。

◎教室の白いカーテン日脚伸ぶ
日脚が伸びてきたころから春になり、新学期なり卒業という節目を迎えます。日脚の長さにホッとするけれど、少し切ない。

○誰とでも親しくなれる日向ぼこ
本当にそうですね。
太郎さん (923uhctl)2025/2/11 10:48削除
麦っこ683選句
〇冬晴や乱歩ゆかりの団子坂
 千駄木の団子坂の上には乱歩だけでなく森鴎外や夏目漱石、詩人の高村光太郎も住んでいたという。乱歩の一連の探偵小説に初めて名探偵明智小五郎が登場する「D坂の殺人事件」のモデルとなったのが団子坂である。文学作品の生まれた地域、風土に触れる愉しみを、典型的な俳句形式で表現している。
 上五は、「冬晴の」と一呼吸して、下五に繋げる言い方もある。
◎冬晴や足を延ばしてコッペパン
 戦後間もなきの頃だったと思う。米穀通帳を持参してコッペパンの配給を受けた記憶がある。薄い塩味の、今のと比べると数段落ちる製品だが、空腹を満たすためには格好の食物であった。大学時代は、アルバイトの収入で飲み代も捻出しなければならず、昼食はコロッペ、サラッぺ(どんなものか想像してほしい)であった。今の世のコッペパンは、何もつけずに食べてもおいしい。
 冬暖の芝生に足を投げ出して食べるコッペは、さぞかし旨かろう。
〇水仙や診察室の廻る椅子
私の子供のころに遡って記憶をたどってみても、診察室の医師の座る椅子は回転椅子であった。今でも診察室の椅子といえば、重厚なデザインの、がっしりと重そうな回転椅子を思い浮かべるだろう。あの回転椅子は、これまでさんざんお世話になってきた医師、医学の象徴のようなものである。出窓に活けた水仙の香が、やさしいナースの心遣いを感じさせる。
〇日脚伸ぶ閉店セールの赤い靴
冬至を過ぎると、日一日と日が伸びて、畳の目一つずつ日脚が伸びるという。日差しの暖かさは、建物などが北風を遮る場所は日溜りとなって、確実に春が近づいているという実感がある。そうして春を目前とする商店街に、閉店セールをする店があって、陳列棚の一隅に買い主を待つように赤い靴が置かれている。落ちるのを待つ真っ赤な寒椿のように…。長年馴染んだ商店が、また一軒シャッターをおろすのだ。もうすぐ春が来るというのに。
ハナハナさん (8ws7lb4p)2025/2/10 18:07削除
683回 選句
〇冬晴やまるい地球にまるい墳
丸い地球にまるい墳リズムいいですね好きな句です
◎冬晴や砂紋に兆す水の音
感性がすごい、感銘を受ける句です
〇ひとつひとつ事を片付け寒日和
忙しさに追われると何から片付けて良いやら、ひとつ、ひとつ、ですね
〇教室の白いカーテン日脚伸ぶ
白いカーテンで閉ざす窓、子供たちは何の授業かな季語が効いてます
〇誰とでも親しくなれる日向ぼこ
知らぬ人の出会いでも日向ぼこで親しくなれますね、ほっこりします
〇雪霏霏と待合室で読む賢治
しきりに降る雪の中待合出で賢治の「雨ニモマケズ」を読んでいるのでしょうか賢治の詩は心に残ります
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/2/9 16:34削除
683回選句
◎冬晴や砂紋に兆す水の音
 冬晴れの乾いた世界の中で、砂紋に水の音の気配を感じ取る感性は鋭い。
〇カーテンで仕切る病室日脚伸ぶ
 仕切られた病室の中で感じたわずかな解放感が、季語に表れている。
〇日脚伸ぶ閉店セールの赤い靴
 春の訪れをまのあたりにしながら、閉店近い店先に並べられた赤い靴が切なくいとおしい。
〇雪霏霏と待合室で読む賢治
 屋内と屋外の対比。今年の日本海側の冬は、毎日こんな状態でしょうか。
天馬さん (9ew8kwc6)2025/2/9 11:49削除
683選句

○狛犬の欠けた阿の口冬晴れる
○冬晴や鳶の目となる双眼鏡
○冬晴れや足を延ばしてコッペパン
◎水仙花相談室にノック音
○誰とでも親しくなれる日向ぼこ
○日脚伸ぶ閉店セールの赤い靴

コメントなしですみません!
のんさん (9bbrsu9b)2025/2/8 12:58削除
第683回 選句

〇列をなす農高直売室の花
 この季節の行列はちょっと厳しいですが、買うのが高校生が心を込めて育てた花なら頑張れそうです。毎年楽しみにしていたりするのかもしれません。

〇教室の白いカーテン日脚伸ぶ
 遥か昔も教室のカーテンは白でしたが、今も白なのでしょうか。季語がピッタリです。

◎水仙花相談室にノック音
 何の相談室なのでしょうか?季語からは遠慮がちなノック音が伝わってきます。

〇誰とでも親しくなれる日向ぼこ
 隣り合わせた陽だまりのベンチ、知らない同士でも話をすれば、心もほっこりします。

〇日脚伸ぶ閉店セールの赤い靴
 リズムと勢いのある句、下五の「赤い靴」と収めた所が良いです。
メイさん (9fhgpvy4)2025/2/8 12:26削除
683回選句

〇冬晴やまるい地球にまるい墳
「墳」一文字で想像が膨らみます。まるい地球に残す生きた証のようなまるい墳。

〇冬晴れや足を延ばしてコッペパン
公園のベンチにいるのか、野原、駅のホームか。冬晴れとコッペパンで前を向く力がつきそうです。

◎水仙や診察室の廻る椅子
家族みんなが診てもらっていた先生の診察室。廻る椅子が懐かしい。

〇誰とでも親しくなれる日向ぼこ
安心感と開放感に溢れた句。

〇雪霏霏と待合室で読む賢治
雪に囲まれて、待合室に賢治の世界が現れる。
こがめさん (8atk17xs)2025/2/6 22:49削除
第683回麦っこ
◎冬晴れの砂山波音のfor you
〇冬晴や砂紋に兆す水の音
「 波音のfor you」で波の音をじっと聞き入っている景が浮かんできます。いっしょに口遊んでいるのだろう。「水の音」も砂浜の静けさが浮かんできます。

〇冬晴や鳶の目となる双眼鏡
「 鳶の目」でじっと見つめている目が浮かんできます。何をみているのかな。

〇列をなす農高直売室の花
農高生が育てた花を売っているところに買いにくる景が浮かんできます。高校生を応援している感じが浮かんできます。

〇誰とでも親しくなれる日向ぼこ
幸せ感が出ています。いいですね。 「 日向ぼこ」の季語があっています。
まりさん (8md9x4e2)2025/2/6 11:30削除
683回選句

◎冬晴れの砂山波音のfor you
「波音のfor you」だなんて!とてもおしゃれで斬新です。高橋真梨子のfor youであり、ご自身のfor youでもあるのでしょう。
動きの不自由な生活の中で、冬晴れの砂浜を思い・波音を感じる、そして「for you」へ。この感性には励まされます。

冬晴や砂紋に兆す水の音
〇冬晴れの中、冷たい風の浜辺で春の胎動を待つような心情。

〇水仙花相談室にノック音
何気ない日常の一瞬。水仙との取り合わせがいいと思いました。私は、お題以外では水仙を句材にしたことはないと思うのですが、水仙は明るく素敵な季語だと再認識しました。(黄水仙をイメージしました)

〇雪霏霏と待合室で読む賢治
旅行の多い方の句ですから、病院ではなく旅行中の駅の待合室ととりました。ゴーゴーと燃え盛るストーブの前。岩手を旅行中かもしれません。天馬さんとニアミスしていたかもしれませんよ。

〇誰とでも親しくなれる日向ぼこ
あたたかなベンチ。ついお隣に話しかけてみたくなる気持ちが自然に詠まれています。
不来方さん (8b8tdv36)2025/2/4 10:58削除
第683回選句

◯ 冬晴れの砂山波音のfor you
 穏やかな冬晴の汀のロマン。少し甘いけど、こういう句にはからきし弱い。
◯ 狛犬の欠けた阿の口冬晴れる
 「吽」ではなく「阿」の口が「冬晴」の明るさと呼応している。「欠けた」にペーソスと俳味あり。焦点の絞り方が旨い。
◯ 冬晴や鳶の目となる双眼鏡
 見晴らしの良い小高い丘か低山の頂が作者の立ち位置だろう。ヘリコプターの中でもいい。視野角360度の大景がありありと浮かんで来る。
◎仄暗き玄室の息ささめ雪
 この句で改めて詩歌はまずは音韻であることを教えられた。細雪の効果で、千数百年の時空を超えて棺から蘇る古代人の吐息が聞こえきそうだ。男女のささめごとでも家族のささめき合いetc.
◯ 水仙花相談室にノック音
 水仙の配置で句の趣は随分違う。「相談室」と「ノック音」十代半ばの繊細な女生徒の苦悩に満ちたぎこちない動き。相談室を出て行く時はきっと良い方向に向かっていることだろう。「水仙」が明るい。
◯ 誰とでも親しくなれる日向ぼこ
 正しく老若男女の日向ぼこ。吶々と。
不来方さん (8b8tdv36)2025/2/4 05:54削除
「ヴィールス」の句は雑詠、「雪霏霏と」の句が「室」の文字詠でした。入れ替えてお読み願います。
返信11
のんさん (9bbrsu9b)2025/2/9 10:51 (No.128150)削除
第685回 麦っこお題

  季語    蕗の薹
  文字    二(漢字) 
  当期雑詠
 
名のみの春、厳しい日々ですが、よろしくお願いします。
返信
まきえっとさん (8rypn25h)2025/2/16 21:50削除
第685回投句
勢いで買った鉢植え蕗の薹
二ん月の風は反発するばかり
直球の二月免許更新日
ちこりんさん (8mmormpc)2025/2/16 16:22削除
685回 投句

銀色になびく鬣ふきのとう

朝カフェの茹で卵二個草青む

手の平の鳥の拍動日脚伸ぶ
太郎さん (923uhctl)2025/2/16 14:33削除
麦っこ685投句
名園の育ち過ぎたる蕗の薹
二川の分かるるところ揚雲雀
立春の始発電車の前照灯
天馬さん (9ew8kwc6)2025/2/16 13:58削除
685投句

釣果なき魚籠いっぱいの蕗の薹
雪国の子等よ二月のど真ん中
飼い主は眼中になく猫の恋
こがめさん (8atk17xs)2025/2/16 12:53削除
第685回麦っこ投句
ころころと空き家の庭に蕗の薹

希望する二つの一つ合格したと

川縁の枝先弾く春の鳥
ハナハナさん (8ws7lb4p)2025/2/16 11:14削除
685回 麦っこ投句

土解れ摘むには小さき蕗の薹
茶を供え始まる日々や二月来ぬ
春浅し待合室の週刊誌
まりさん (8md9x4e2)2025/2/15 22:34削除
685回投句

蕗の薹畦を越えればホームラン
しゃぼん玉うしろ姿の瓜二つ
速達の印字の潰れ鳥帰る
のんさん (9bbrsu9b)2025/2/15 19:06削除
題685回 投句

この場所の他言は無用蕗の薹
梅が香や大手門から二の丸へ
浅き春右折の路上検定車
メイさん (9fr9bq63)2025/2/15 08:58削除
685回投句

蕗の薹ひかりの粒子従えて
冴返る図書室の『二都物語』
スノードロップ返却本の落ちる音
不来方さん (8b8tdv36)2025/2/13 18:00削除
第685回投句

蕗のとう笑い上戸のひとといて

二伸あり「蝶々は無事着きました」

岩礁の上に富士山若布寄す
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/2/11 10:04削除
685回投句
捨て畑の土ふわふわと蕗の薹
連休といえど二人や浅蜊汁
相性の合う嫁と妻芋を焼く
返信11
まりさん (8md9x4e2)2025/2/16 10:35 (No.128608)削除
出題 お願いいたします。

2月16日  ジュピター
2月23日  まきえっと
3月 2日  不来方
3月 9日  ハナハナ
3月16日  ちこりん
3月23日  メイ
3月30日  こがめ
4月 6日  天馬
4月13日  太郎
4月20日  のん
4月27日  ジュピター
返信
返信0
太郎さん (911fickt)2025/2/1 11:39 (No.127786)削除
麦っこ 684出題
◇季 語   梅
◇文 字   明
◇テーマ   家族
返信
まきえっとさん (8rypn25h)2025/2/9 14:04削除
第684回投句

素気ない合格通知梅ほつり
春光の手元明るき五七五
二ん月の円卓囲む椅子を足す
天馬さん (9ew8kwc6)2025/2/9 11:42削除
684投句

私語のなき盆梅展の異空間
除雪車の轟音待ちわびし未明
なされるがままの老犬春の昼
ちこりんさん (8mmormpc)2025/2/9 05:54削除
684回 投句

あどけなき梅ほつほつと寺の鐘

突と消ゆ舞台照明春の雪

等分に並ぶカステラ春炬燵
ハナハナさん (8wiupmvi)2025/2/8 20:34削除
麦っこ684回 投句

老老の家家となり梅真白

春寒や夜明け知らせる牛乳屋

観梅や私と夫と車椅子
のんさん (9bbrsu9b)2025/2/8 20:27削除
第684回投句

明日よりも今日を大事に梅真白
爺ちゃんは明治の気骨インバネス
水底を動かぬ目高浅き春
太郎さん (923uhctl)2025/2/8 18:57削除
麦っこ684投句
天神へ通う細道梅ほつほつ
立春大吉薄明の鶏鳴
鶯の声や嬰児目を瞠る
メイさん (9fhgpvy4)2025/2/8 12:27削除
684回投句
お一人さまの限定ツアー梅真白
卓上に春の歳時記窓明り
春めくやされるがままに猫の親
こがめさん (8atk17xs)2025/2/7 20:27削除
第684回麦っこ投句
蹲に落ちて回れる神の梅

異国人の行方不明はスキー客

雪道を姪の手を借り杖代わり
不来方さん (8b8tdv36)2025/2/7 16:49削除
第684回投句

表札の洗礼名や梅真白

恋になく愛にある明日シクラメン

父の忌につづく母の忌梅真白
まりさん (8md9x4e2)2025/2/6 11:32削除
684回投句

梅ひらく巾着袋より飴ちゃん
冴返る夜明けを急かす鳥の声
芽おこしの雨や同胞みな老いて
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/2/3 10:12削除
684回投句
一輪を咲かせて清し梅古木
明王のお在す伽藍や節分会
長女より届く妻への生姜汁
返信11
まりさん (8md9x4e2)2025/1/26 15:19 (No.127416)削除
682回投句一覧&選句

水仙
野水仙青年の漕ぐ渡し舟
群れてなお香り健やか野水仙
いつの間に空き家になりし水仙花
愛称で始まるけんか野水仙
水仙のうしろの水仙うしろ向き
荒波の岩越す飛沫野水仙
潮騒や水仙ロードみな仰ぐ
水際に群れし水仙風を呼ぶ
水仙の黄の燦々とブーケトス
ひもすがら至る波音野水仙
ITの世界に疎し野水仙


おかめ面の石ころアート四温光
侘助一輪止め石の縄緩む
滴るる沓脱石やしずり雪
寒椿思いに沈む百度石
寒椿奥の院への石畳
石塀へ凭れ冬木の影淡し 
待春の音の途切れぬ石畳
一月の城址に聴く石のこえ
近道の石段梅の回り道
人はみな原石だった寒昴
石仏の崩れつつあり冬雲雀

冬の遊び
朱の盆に遊ぶ番の雪うさぎ
戦場を知らぬ三代いかのぼり
無住寺の急な賑わい落葉焚
雪礫的に届かず途中下車
保育園泣く子笑う子雪合戦
縄跳びの土打つ音や夕陽落つ
雪合戦最後の的は好きな人
缶蹴りの最後の一人日脚伸ぶ
押し競饅頭今は会えない人ばかり
指長き姉のあやとり蜜柑むく
竹馬の足跡を追う昔かな
返信
天馬さん (9ew8kwc6)2025/2/2 17:07削除
682選句

○水際に群れし水仙風を呼ぶ
暖かな地の俳句に憧れます。
当地は根雪ガッチリです。

○石塀へ凭れ冬木の影淡し 
普通に見られる景ですが、俳句にするとこうなるのかと勉強になりました。

◎戦場を知らぬ三代いかのぼり
世界を見ると戦争のない暮らしは奇跡です。いかのぼりが効いていると思いました。

○雪合戦最後の的は好きな人
ちょうどうちの孫3号がそんな年頃で共鳴しました。
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/2/2 17:04削除
682回選句
◎指長き姉のあやとり蜜柑むく
 姉の指の特徴から動きまで細かいところに目が行き届いた句。
〇荒波の岩越す飛沫野水仙
 水仙が厳しい自然環境の中にあることが、上五・中七から窺える。
〇侘助一輪止め石の縄緩む
 侘助に止め石、縄の緩みは訪なう者も稀な静寂な領域を思わせる。
〇縄跳びの土打つ音や夕陽落つ
 中七の措辞で、縄跳びの様子がよく見えてくる。
のんさん (9bbrsu9b)2025/2/2 14:08削除
第682回 選句

◎侘助一輪止め石の縄緩む
 侘助と止め石の取り合わせが良いと思い、縄緩むまでの観察の深さに感心しました。
〇一月の城址に聴く石のこえ
 人気の無い城跡に聴く石の声は、何を語るのでしょうか。同じ場所に立ってみたくなります。
〇人はみな原石だった寒昴
 何者にもなれなかった自分ですが、広い宇宙に見守られてきた感じがします。季語がピッタリです。
〇縄跳びの土打つ音や夕陽落つ
 一人で黙々と何かのトレーニングでしょうか。黒いシルエットが見えるような句です。
〇竹馬の足跡を追う昔かな
 下五の「昔かな」が昔本当にあったことであり、また今その昔を偲んでいる意味合いもありしみじみとさせられます。
メイさん (9f8qlj6y)2025/2/2 09:53削除
682回選句

〇荒波の岩越す飛沫野水仙
冬の荒波の飛沫が野水仙までも飛んできそうな臨場感。

〇一月の城址に聴く石のこえ
城の歴史を語っている声でしょうか。一月が石のこえと響きあう。

〇朱の盆に遊ぶ番の雪うさぎ
静かな美しさの雅な景。番の可愛らしさが際立ちます。

◎縄跳びの土打つ音や夕陽落つ
夕陽が落ちてゆく時間の中に響く土打つ音に、懐かしさを誘われました。「落つ」は幕を閉じるような効果を生んでいます。

〇雪合戦最後の的は好きな人
少年少女をイメージしましたが大人でもありますね。「最後の的」に気持ちが集約されていると思いました。

〇缶蹴りの最後の一人日脚伸ぶ
日脚伸ぶの明るさの中の最後の一人の淋しさ、この陰影が魅力です。
まきえっとさん (8rypn25h)2025/2/2 09:51削除
第682回選句

◎水際に群れし水仙風を呼ぶ
「風を呼ぶ」への展開がいいですね。きっと柔らかな風なのではないでしょうか。

○石塀へ凭れ冬木の影淡し 
表現の方法に工夫が見られました。

○戦場を知らぬ三代いかのぼり
季語の選定がうまく説明できませんが合っている感じです。

○竹馬の足跡を追う昔かな
どんな昔だったのでしょう。私は竹馬は結構得意です。
こがめさん (8atk17xs)2025/2/1 20:57削除
第682回麦っこ選句
〇潮騒や水仙ロードみな仰ぐ
水仙が咲いている景が浮かんできます。ゆっくりと水仙をみながら歩いているのかな。海の波音をききながら・・・。

〇寒椿思いに沈む百度石
 どんなお願いをしているのかな。「寒椿」の季語から想像しています。

◎戦場を知らぬ三代いかのぼり
平和な時代で生活できる幸せ感が出ています。家族そろって凧あげができるなんていいですね。

〇縄跳びの土打つ音や夕陽落つ
「土打つ音」から縄跳びをしている場所が浮かんできます。何回も跳んでいるように感じます。
ハナハナさん (8ws7lb4p)2025/2/1 15:42削除
682回 選句

〇水仙の黄の燦々とブーケトス
黄水仙のブーケ、ブーケトスにぴったりお色直しで持たれたブーケでしょうか受け取られて方は又可愛いブーケを持たれて結婚されることでしょう
◎侘助一輪止め石の縄緩むし
侘助は茶席にも良く茶花として活けてあり心打つ花です、「止め石の縄緩む」目の付け所に感銘
〇待春の音の途切れぬ石畳
待春の音が石畳に響いています
〇人はみな原石だった寒昴
とても難しい評の書けない句ですが発想がすばらしい
〇戦場を知らぬ三代いかのぼり
子と孫とひこ孫戦後八十年になりますので確かに三代戦場を知りませんね、季語が平和を感じます
ちこりんさん (8mmormpc)2025/2/1 11:36削除
682回 選句
○荒波の岩越す飛沫野水仙
○水仙の黄の燦々とブーケトス

前者の水仙は花の生命力を後者は華やかさをそれぞれに描写して、季語の存在感を生かした句と思います。

○寒椿思いに沈む百度石

取り合せよく、静けさの伝わる一句。中七がややつき過ぎの感があるので、思いは省いて、より客観的な描写にされてはどうでしょうか。

◎缶蹴りの最後の一人日脚伸ぶ

缶蹴りは一発逆転の鬼ごっこ。中七の最後の一人が効いています。どきどきはらはら。季語が優しい。
まりさん (8md9x4e2)2025/1/30 10:30削除
682回選句

◇荒波の岩越す飛沫野水仙
温暖な地域に住んでいると水仙といえば群落の野水仙。まずその記憶を詠もうとします。私もそれしか浮かびませんでした。17文字に整えたその記憶は絵葉書のように美しいけれど、みな同じようで臨場感がイマイチと言われますが…そこから抜けられないまま投句…。
そこを越えるひとつのテは具体的な細部の指定。細部に焦点があたることで「絵葉書状態」からオリジナルな景となり、生き生きとしてきます、臨場感が出てきます、と俳句の達人の弁。
それは十分にわかっているハズの私ですが、それがとてもとても難しい。悩めば悩むほど作り物感が強くなってめげます。お互いに精進あるのみですね。
そういうトコ、のんさんはうまいなあと思います。季語やモノの取り合わせが自然でわざとらしくなくて。

◎水仙の黄の燦々とブーケトス
雪国では冬の露地水仙など夢のまた夢。このお題でブーケトスの黄水仙に目をつけたところがいいと思いました。燦々もさもありなん。厳密にいうと黄水仙はラッパ水仙などの春の水仙をさしますが、結婚式の明るさには黄水仙が合います。花嫁用のブーケではなく、トス用に作られたかわいい花束なのでしょう。

〇侘助一輪止め石の縄緩む
私も「石」で真っ先に浮かんだのは止め石、そして白の侘助。ここまでは同じなのですが、その先の「縄緩む」へはたどり着きませんでした。石の形や座り方ばかり思い出されて。棕櫚縄もくたびれていることでしょう。

〇人はみな原石だった寒昴
この発想はちこりんさんならでは。こういう発想は私にはありませんので諦めています。

〇缶蹴りの最後の一人日脚伸ぶ
季語がぴたりとはまりました。

〇押し競饅頭今は会えない人ばかり
60年もふるさとを離れていると消息すらわかりません。みんなどうしてるかな…「押し競饅頭」の斡旋がうまいよね~!

〇指長き姉のあやとり蜜柑むく
綾取りをする姉の指先をみながら、向かい合って蜜柑を剝いているのは自分・・・ととりました。長い指に気がつくのは幼い頃のことでは無いと思いますが、かといって「今」でもない気がします。私にはそこがちょっと不安定なので、作者は高校生ぐらいとしておきましょう。
不来方さん (8b8tdv36)2025/1/27 18:33削除
第682回選句

◯ 野水仙青年の漕ぐ渡し舟
 上五下五の古風な世界を挟み、中七の「青年」の若々しい躍動感がとても良い。

◯ 人はみな原石だった寒昴
 原石は磨けば磨くほど光る。昴のようだ。

◎戦場を知らぬ三代いかのぼり
 戦後80年。親子三世代で凧揚げを楽しんでいるのだろう。この平和はいつまで続くのだろうか。

◯ 押し競饅頭今は会えない人ばかり
 雪合戦で同じ情趣の句を作ったが「雪合戦」の句は多いだろうな、と想像して差し替えた。共感の句。

◯指長き姉のあやとり蜜柑むく
 「指長き姉」が両掛かりに読めるが、「あやとり」で切れていると読んだ方が姉妹の親密な関係がより鮮明に思い浮かぶ。
返信10
天馬さん (9ew8kwc6)2025/1/26 12:39 (No.127404)削除
683お題

季語 : 冬晴

文字 : 室

雑詠
返信
天馬さん (9ew8kwc6)2025/2/2 16:50削除
683投句

ひとつひとつ事を片付け寒日和
列をなす農高直売室の花
登校の子の声通る氷点下
のんさん (9bbrsu9b)2025/2/2 13:29削除
第683回 投句

冬晴れや足を延ばしてコッペパン
水仙や診察室の廻る椅子
一向に下がらぬ米価冬の果
メイさん (9f8qlj6y)2025/2/2 09:54削除
683回投句

冬晴や声を限りに「もういいかい?」
水仙花相談室にノック音
仮眠してひらく弁当寒の星
まきえっとさん (8rypn25h)2025/2/2 08:57削除
第683回投句

冬晴の体いっぱい吸う空気
灯火は消えぬ教室春兆す
鬼やらい扉隔てて硬き風
不来方さん (8b8tdv36)2025/2/1 23:28削除
三句目を訂正します。

雪霏霏と待合室で読む賢治
不来方さん (8b8tdv36)2025/2/1 23:01削除
第683回投句

◯ 冬晴やまるい地球にまるい墳
◯ヴィールスにすっかり慣れて探梅行 
◯霏霏と待合室で読む賢治
こがめさん (8atk17xs)2025/2/1 21:18削除
第683回麦っこ投句
冬晴や間歇泉の湯煙立つ

教室の書初めの文字墨の艶

寒晴や水際ひかる河童像
ハナハナさん (8ws7lb4p)2025/2/1 14:15削除
第 683 麦っこ投句

狛犬の欠けた阿の口冬晴れる
カーテンで仕切る病室日脚伸ぶ
バーゲンのアパレルショップ春隣
ちこりんさん (8mmormpc)2025/2/1 10:31削除
683回 投句

冬晴や砂紋に兆す水の音

仄暗き玄室の息ささめ雪

単純な思考全き枯木立
まりさん (8md9x4e2)2025/1/30 10:39削除
683回投句

冬晴や鳶の目となる双眼鏡
教室の白いカーテン日脚伸ぶ
日脚伸ぶ閉店セールの赤い靴
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/1/28 09:53削除
683回投句
冬晴や乱歩ゆかりの団子坂
上品に食べる人なり室の梅
誰とでも親しくなれる日向ぼこ
返信11
まりさん (8md9x4e2)2025/1/19 17:21 (No.127030)削除
681回投句一覧&選句


不満気な顔して雪を踏み散らす
初雪や深さ尋ねるほどもなき
追憶を許すひととき雪しんしん
雪を食む生身に兆す仄明り
のぞみ号雪の車中や酒を飲む
いつもより遅い新聞雪の朝
予報士の風を動かし雪予報
しんしんとのんのんと雪降りにけり
軽トラを手放した車庫しずり雪
露天湯に一期一会の雪女
初雪や庭に犬猫雀来て


雪国の高齢地域へ除雪隊
老山羊の高みにのぼる寒い朝
澄み渡る北上高地寒波来る
初場所の幟高高寄席太鼓
ゆづり葉や高い高いと肩車
ロボットは児の眼の高さ日脚伸ぶ
大寒の高梯子から人の声
日脚伸ぶ高層ビルの長き影
風に乗り高く飛べ飛べいかのぼり
鷹の影高度千メートルの孤独
若きママ高く尖らす冬帽子

ラジオ
ラジオ体操第一第二初鴉
ラジオより潮騒の音春近し
妻と聴くルーテルアワー冬厨
ラジオから昭和歌謡や小正月
ラジオより地震速報冬深し
今年こそラジオ体操続けようと
積雪を報せるラジオ瓦屋根
「ひるのいこい」のテーマ音楽冬あたかか
ラジオから世界の天気冬の虹
大寒やノイズが走るカーラジオ
凍星や術後のラジオ深夜便
返信
まきえっとさん (8rypn25h)2025/2/2 09:32削除
第681回選句
◎予報士の風を動かし雪予報
「風を動かし」が発見と思いました。最近のIT技術は目に見張るものがあります。

○軽トラを手放した車庫しずり雪
軽トラから農産物を載せるのかなと思いました。そのトラックを手放すということから寂しさや無念を感じます。季語が切なさを感じさせます。

○初場所の幟高高寄席太鼓
ちょうど1月10日に両国に用事があって国技館の前を通ったのですが、まさしくこんな感じでした。

○ラジオから世界の天気冬の虹
「世界の天気」と「冬の虹」の取り合せがとても良いです。明るい気分になれます。
のんさん (9bbrsu9b)2025/1/26 17:45削除
第681回 選句

〇初雪や深さ尋ねるほどもなき
 雪の積もる事の少ない地方に育ったので積もるほどで無くても雪は雪、久しぶりの雪が嬉しいのは雪国の人には申し訳ないです。
〇予報士の風を動かし雪予報
 予報士の指示棒からは雨も太陽も、「風を動かし」が良いです。
〇しんしんとのんのんと雪降りにけり
 民話の一ページのよう、掛布団のようなふっくらとした雪が目に浮かびます。
〇露天湯に一期一会の雪女
 最後の展開が楽しい、足が溶けていたのでしょうか。
◎凍星や術後のラジオ深夜便
 術後の眠れぬ夜に「深夜便」、私も時々聞きますが、落ち着いた番組構成が眠りを誘い、辛い夜も乗り越えられそうですね。
c
太郎さん (923uhctl)2025/1/26 14:34削除
麦っこ681選句
「雪」
〇いつもより遅い新聞雪の朝
 上五・中七が予想外に深い降雪を表しているようだ。我々の住む地域では3糎も積もると大騒ぎとなる。流通業者の車などは積雪量にかかわりなく、あらゆる装備や準備を施しているが、新聞店などは原付や自転車などで配達しているところもあって、「いつもより遅い」という事態になることも多いのである。雪搔きが始まった路地に新聞配達のバイクが進入することも珍しくない光景である。
・しんしんとのんのんと雪降りにけり
 美しい景である。この句のようにオノマトペを二つつなげると、イメージが拡散する虞れがある。この句の場合、意味合いの違う二語なので、どちらか一語を用いるほうがよいだろう。また、「にけり」の「に」は完了、「けり」は過去の回想(後に詠嘆も)の助動詞だから、「降りにけり」は、「降ってしまったことだ」「降ったことだ」ということになる。つまり、掲句は、降り積もった雪を見つつ、降っているときの景を思い浮かべていることになる。現前の景として描写するには「にけり」を用いないほうがよい。

「高」
・初場所の幟高高寄席太鼓
 本場所開催中の国技館のぐるりには、力士やスタッフの名まで書いた幟が掲げられる。あの縦長の幟がはためく様子をいうのに「高々」がよいかどうか。また、「寄席太鼓」は、「寄せ太鼓」ではなかろうか。
〇大寒の高梯子から人の声
 大寒の寒空に立てられた長梯子の上から、地上の誰かに向かって投げかけられた声が聞こえた。それは、職人か作業員の発する一語か二語の報告か指示の短い言葉で、寒空だからこそ一層鋭く響くのである。

「ラジオ」
・ラジオ体操第一第二初鴉
 これは、だれもがイメージを浮かべる、親しみやすい景である。この句も、「第一第二」と重ねたことによって、イメージが軟焦点化してしまったようだ。}
〇ラジオより潮騒の音春近し
 深夜放送のラジオから潮騒の擬音に続いて「浪路はるかに(ビリー・ヴォーン)」などが聞こえてくると、カレンダーに眼が行って、もうじき春だという気持ちになるのだ。
・ラジオから昭和歌謡や小正月
・ラジオより地震速報冬深し
・ラジオから世界の天気冬の虹
 「より」の表す意味の一つに、動作の起点となる地点・時・事物・人物があり、万葉集などにも使われている。「から」も、平安時代以降の用法として、起点となる場所・時を表すことがあげられている。おおまかに言って、同じ意味の語と言えるがニュアンスが少し違うようにも思われ、現代語には「から」のほうが使いやすいようにも思われる。
◎凍星や術後のラジオ深夜便
 窓から覗ける夜空には、冴え冴えと光る冬の星、術後の麻酔から醒めた体を横たえる病室では、NHKの「ラジオ深夜便」がアンカーの抑揚を抑えた静かな声で語っている。わたしも、二か月の入院中にファンになり、今でも、時々2時代から4時代までを聴いている。「術後のラジオ深夜便」は、他人事でない感覚でわたしの心を打つのである。
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/1/26 11:51削除
681回選句
◎鷹の影高度千メートルの孤独
 天空高く舞う鷹は、地上の煩わしさには無縁であるが、常に孤独である。孤独は寂しいものか、あるいは崇高なものか。
〇軽トラを手放した車庫しずり雪
 何らかの理由で軽トラを手放さなければならなかったのだろう。しずり雪にその淋しさが込められている。
〇「ひるのいこい」のテーマ音楽冬あたかか
 ラジオの長寿番組。このテーマ音楽が聞きたくてスウィッチを入れる人も多い。
〇凍星や術後のラジオ深夜便
 凍星・術後という厳しい状況を連想させた後、耳に馴染んだラジオ深夜便。何か救われる思いがする。
こがめさん (8atk17xs)2025/1/25 21:19削除
第681回麦っこ選句
◎しんしんとのんのんと雪降りにけり
「しんしんとのんのんと」の表現から雪の降り方の変化が想像できます。

〇軽トラを手放した車庫しずり雪
軽トラで物を運こぶ仕事らをしていたら手放すことはとても寂しいことです。車庫に「しずり雪」で心情が伝わってきます。

〇ゆづり葉や高い高いと肩車
子の成長の喜びと自分の元気よさを「ゆずり葉」から伝わってきます。

〇ラジオから昭和歌謡や小正月
昭和歌謡がラジオやテレビから流れてくると気持ちがほっこりしてきます。

〇大寒やノイズが走るカーラジオ
電波が乱れても運転しているのかな。安全第一ですね。寒さが伝わってきます。
ハナハナさん (8ws7lb4p)2025/1/25 16:05削除
681選句
◎予報士の風を動かし雪予報
 風を動かしている予報士ですが雪のの情報を気にされて予報を見入っているのでしょう
〇しんしんとのんのんと雪降りにけり
しんしんとのんのんと雪国特有でしょうね表現が素敵
〇初雪や庭に犬猫雀来て
初雪になにか喜びを感じます
〇鷹の影高度千メートルの孤独
高度千メートルの孤独と鷹の感じが会いますね
〇凍星や術後のラジオ深夜便
ラジオの深夜便眠れぬ夜私も一人聴いているので句にしようと思いましたができませんでした
メイさん (9exlt65d)2025/1/25 14:54削除
681回選句

〇予報士の風を動かし雪予報
予報の時に風を動かしたりしていますね。句になると新鮮な感じです。

〇初雪や庭に犬猫雀来て
平和な景にこころが温まります。

〇大寒の高梯子から人の声
大寒の高梯子の下にいて、降って来る人の声に耳を傾けている緊張感。

〇鷹の影高度千メートルの孤独
鷹の姿でなく影としたのが、孤独と響き合う。

◎妻と聴くルーテルアワー冬厨
ルーテルアワーを共に聴く夫婦の穏やかな時間。信仰は持たなくても冬厨の大きさ温かさに共感しました。

〇凍星や術後のラジオ深夜便
凍星の夜のラジオ深夜便の人声は、術後の痛みを和らげてくれそう。
ちこりんさん (8mmormpc)2025/1/25 11:01削除
選句を別に送信してしまいました。探してみてくださいね。
天馬さん (9ew8kwc6)2025/1/24 16:13削除
681選句

○雪を食む生身に兆す仄明り
子供の頃は遊びで雪食べましたが、いつの間にか倦むべきものに。中七下五にそういう感覚もあるのかと勉強になりました。 

○予報士の風を動かし雪予報
風向きは雪の降り方が気になりよく見ますが、俳句にまでは考えませんでした。

◎軽トラを手放した車庫しずり雪
実家の兄がもう運転できないからと貰い受けました。我が家で大活躍ですが、手放した兄の気持ちを思うと複雑です。季語に惹かれました。
○ラジオより潮騒の音春近し
少しノイズがあったりと想像していただきました。
まりさん (8md9x4e2)2025/1/21 10:20削除
681回選句

○初雪や深さ尋ねるほどもなき
千葉の雪を言い得て妙。本歌取りはこんな風にさらりと・・・私には難しい。

◎しんしんとのんのんと雪降りにけり
ひややかに・したたかに・おそろしいほどに降り続く雪、なすすべも無し。

○ラジオより潮騒の音春近し
「春近し」という季語の斡旋がいい。私は「ラジオ聴かない派」なので作れませんでしたが、「ラジオより云々」の句は多いので、ラジオ番組とどの季語を合わせるかが勝負の鍵!

○ラジオから世界の天気冬の虹
「世界の天気」がいい!ラジオからorラジオより。お好みでしょうが、わたしは「より」を使います。
季語はその時の状況によっても変わると思いますが、「冬の虹」はわたしにとってはぴったり感がありません。

〇大寒やノイズが走るカーラジオ
季語は何でも合いそうですが、この場合「大寒」がぴしりと締めていると思います。

○凍星や術後のラジオ深夜便
ラジオ深夜便に「術後」が嵌ります。凍星の斡旋で、まだまだ残る傷口の痛みまで伝わります。
不来方さん (8b8tdv36)2025/1/21 09:32削除
第681回麦っこ選句

◯ 初雪や深さ尋ねるほどもなき
 子規の病床吟の本歌取り。同じ病床吟として読むと(地球温暖化)をパロディ化した深い味わいがある。
◯ 雪を食む生身に兆す仄明り
 難解な句だが、雪の持つ純粋無垢なエネルギーを感じる。例えば雪と初めて触れた時の童心が生身に蘇って来る感覚。
◎しんしんとのんのんと雪降りにけり
3年前の天馬さんの句を思い出した。「のんのんと根雪の嵩の増しゆけり」あの時は「のんのん」に惹かれて色々試作したがgive up。今回の句も視点こそ違うが佳句。シンプルでオノマトベの世界にたっぷり入ることが出来た。ただ雪が降り積もるのみ。
◯ ゆづり葉や高い高いと肩車
 中七下五には既視感があるが、とにかく世代を繋ぐ「ゆづり葉や」がいい。子の成長を願う親心がとてもよく分かる。初詣かもしれない。
◯ 凍星や術後のラジオ深夜便
 高層階の病室で眠れぬ夜を過ごしている術後の不安感と若干の安堵感が「ラジオ深夜便」に託されている。
返信11
こがめさん (8atk17xs)2025/1/18 21:42 (No.126990)削除
第682回麦っこ題
季語 水仙

文字  石

テーマ 冬の遊び
返信
こがめさん (8atk17xs)2025/1/26 13:33削除
第682回麦っこ投句
いつの間に空き家になりし水仙花

おかめ面の石ころアート四温光

雪礫的に届かず途中下車
まきえっとさん (8rypn25h)2025/1/26 10:25削除
第682回麦っこ投句

野水仙青年の漕ぐ渡し舟
待春の音の途切れぬ石畳
缶蹴りの最後の一人日脚伸ぶ
のんさん (9bbrsu9b)2025/1/25 17:37削除
第682回 投句

群れてなお香り健やか野水仙
寒椿思いに沈む百度石
押し競饅頭今は会えない人ばかり
メイさん (9exlt65d)2025/1/25 14:55削除
682回投句

愛称で始まるけんか野水仙
石仏の崩れつつあり冬雲雀
指長き姉のあやとり蜜柑むく
不来方さん (8b8tdv36)2025/1/25 14:18削除
第682回投句

水仙のうしろの水仙うしろ向き

一月の城址に聴く石のこえ

竹馬の足跡を追う昔かな
ハナハナさん (8ws7lb4p)2025/1/25 11:47削除
第 682 麦っこ投句

荒波の岩越す飛沫野水仙
近道の石段梅の回り道
保育園泣く子笑う子雪合戦
太郎さん (911fickt)2025/1/25 10:44削除
麦っこ682投句
潮騒や水仙ロードみな仰ぐ
侘助一輪止め石の縄緩む
縄跳びの土打つ音や夕陽落つ
ちこりんさん (8mmormpc)2025/1/25 09:54削除
682回 投句
水際に群れし水仙風を呼ぶ
人はみな原石だった寒昴
雪合戦最後の的は好きな人
天馬さん (9ew8kwc6)2025/1/24 15:55削除
682投句

水仙の黄の燦々とブーケトス
滴るる沓脱石やしずり雪
朱の盆に遊ぶ番の雪うさぎ
まりさん (8md9x4e2)2025/1/21 10:18削除
682回投句

ひもすがら至る波音野水仙
石塀へ凭れ冬木の影淡し 
戦場を知らぬ三代いかのぼり
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/1/20 20:47削除
682回投句
ITの世界に疎し野水仙
寒椿奥の院への石畳
無住寺の急な賑わい落葉焚
返信11
ちこりんさん (8mmormpc)2025/1/25 10:57 (No.127322)削除
681回 選句
○追憶を許すひととき雪しんしん
周囲の音を消し去って異空間に誘う雪。追憶を許すの表現が、その状況を想起させ共感しました。

◎老山羊の高みにのぼる寒の朝

最近、飼育されている山羊を見たのですが、どれもこれも丸々と太っていました。
掲句の山羊は自然のきびしさの中に生きています。崖高く登り身を守る山羊の孤高の姿が浮かびます。

○ロボットは児の眼の高さ日脚伸ぶ
色々な場所でお馴染みになったペッパー君でしょうか。
児の眼の高さの発見が温かい。

○ラジオ体操第一第二初鴉

昭和の初めに逓信省の健康体操として始まったラジオ体操。百年近い歴史を刻み、まさに国民体操。
夏休みには近所の空き地や校庭に大勢の子が集まり、見守る大人達も一緒に一二三と。そんな光景もいつしか消えてしまいました。
現在は、高齢者が朝の公園に集まり交流する姿が見られます。
明るさと清々しさを端的に表現して気持ち良き一句。
因みに私は専らテレビの前で毎日のルーティンとして暮らしに取り入れています。
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