麦船橋句会

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まりさん (8md9x4e2)2025/1/13 21:47 (No.126696)削除
680回投句一覧&選句

正月
句も詠まず詩も吐かずに寝正月
予報では晴れの確立お正月
菜箸に正月の香の残りおり
遠富士のまぶしき白さお正月
正月や定位置に置く写真立て
お隣も太郎と次郎お正月
正月の秘かに唸る洗濯機
玄関の新(さら)のスリッパ女正月
正月の花へ如雨露でぐうるりと
寅さんの啖呵口上お正月


継続は力をつける筆始
初場所の初日力士の揃い踏み
力瘤に浮く血管よ雪下ろし
雨風に力むことなく冬木の芽
肩肘の力を抜いて筆始め
パスワード入力起動寒の雨
人日の力任せに開けるドア
女正月力を抜いて背伸びして
裸木の力漲る幹の瘤
寒卵休場明けの力士かな

干支
絵手紙の蛇の目大き賀状来る
乾杯の辞に躓いて年男
丑年の米寿年酒を牛飲す
星座には無き干支四つ初日記
鎌倉の十二支参り冬の蝶
初春や尾を高々と干支の蛇
日脚伸ぶ海を渡って来る文化
新年や干支ひと巡りして変声期
天井に龍棲む社初詣
寒晴れや張子の蛇の薮睨み

ハナハナさんはお休みです。
麦新年句会があり、発表が遅れました。
返信
のんさん (9bbrsu9b)2025/1/19 18:30削除
第680回 選句

〇正月や定位置に置く写真立て
 特別変わったことのないお正月、それが幸せな事です。
〇お隣も太郎と次郎お正月
 いつもは老夫婦の静かな家に子供の声が、お孫さんが遊びに来たのかなと、同じ世代のお隣さんなのでしょう。
◎玄関の新(さら)のスリッパ女正月
 さりげない一場面を句にして、女性の細やかな気遣いを見せてくれています。
〇乾杯の辞に躓いて年男
 いきなりのご指名だったのでしょう。和やかな雰囲気が伝わってきます。
〇寒晴れや張子の蛇の薮睨み
 氏子さんが皆で作ったようなものでしょうか?「藪睨み」が良いです。
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/1/19 16:33削除
680回選句
◎天井に龍棲む社初詣
 天井に飾られた龍の絵か彫り物か、長く社に棲むものとして崇められている。
〇正月や定位置に置く写真立て
〇玄関の新(さら)のスリッパ女正月
 正月には、普段使っている物の位置を変えたり、取り換えることで気持ちに一区切りをつけている。
〇人日の力任せに開けるドア
 七草粥を食し、無病息災を祈った後の気力充満した姿が見て取れます。
〇新年や干支ひと巡りして変声期
 変声期は最初の年男・年女となる時期。年齢を数えで言っていた頃が懐かしい。
まきえっとさん (8rypn25h)2025/1/19 10:31削除
第680回選句

○お隣も太郎と次郎お正月
この平凡さがいいですね。
○玄関の新(さら)のスリッパ女正月
松過ぎてようやく女性も一段落。新しいスリッパの気遣いがいいですね。
◎力瘤に浮く血管よ雪下ろし
ニュースでは雪下ろしは複数でと言われていますが、これだけの雪の量と人手不足では無理をしがちです。気を付けてください。
○新年や干支ひと巡りして変声期
そうですね。視点が面白いです。
○寒晴れや張子の蛇の薮睨み
藪には何が潜んでいるんでしょう。
ハナハナさん (8ws7lb4p)2025/1/18 23:16削除
680回 選句

〇玄関の新(さら)のスリッパ女正月
新しいスリッパをそろえてお友達との女正月でしょうか初々しさを感じる句
〇力瘤に浮く血管よ雪下ろし
力強く雪下ろし、力瘤に浮く血管の表現で雪の多い雪下ろしの大変さが見えます
〇肩肘の力を抜いて筆始め
書初の景あまり語らずすっきりした好きな句です
◎新年や干支ひと巡りして変声期
十二歳の少年そろそろ変声期、干支に守られて二巡り、三巡りと成長されてゆかれるのですね
メイさん (9enajr89)2025/1/18 09:41削除
680回選句

〇玄関の新(さら)のスリッパ女正月
女正月は清々しい玄関からやってくる。

〇寅さんの啖呵口上お正月
晴れやかでいて淋しいあと味。お正月と寅さんは最強の組み合わせです。

〇裸木の力漲る幹の瘤
力漲るが句全体に力を与えて、活き活きとした裸木が見えてきます。

〇初春や尾を高々と干支の蛇
初春の目出度い気分が伝わってきて、気分が高揚します。

〇日脚伸ぶ海を渡って来る文化
日脚伸ぶの大らかさが素敵。過去ではなく来るとした視点も大きいですね。
◎新年や干支ひと巡りして変声期
変声期を迎える微妙な年ごろの少年が、干支という文化のなかで見守られているように思えました。
天馬さん (9edw2vw1)2025/1/17 17:38削除
680選句

○お隣も太郎と次郎お正月
お隣は年子4人男の子。キックやら何やらの大騒動。微笑ましく見ています。
○玄関の新(さら)のスリッパ女正月
ささやかでも新しいものを用意すると、どこかきりっとします。
○寅さんの啖呵口上お正月
テーマ曲が聞こえてきます。
○天井に龍棲む社初詣
雪でどこにも出かけたくない日々ですが、重い腰をあげないと、掲句のような凄みのある俳句は出来ないと反省。
◎寒晴れや張子の蛇の薮睨み
立体だからこその薮睨みがよく伝わってきます。
まりさん (8md9x4e2)2025/1/16 22:38削除
680回選句

〇遠富士のまぶしき白さお正月
正月の雪富士はおめでたい。真っ白な富士は遠くからもきれいに見えます。
「麦」新年会は、いつも「北とぴあ」の14階、懇親会は17階。毎年ほぼ間違いなく雪の富士が美しく見えます。懇親会の時刻には、日没の富士がさらにきれい。「いいことあるかも」と思います。

〇お隣も太郎と次郎お正月
実際にはこうではないでしょうが、取り合わせがおとぎ話のようで「お正月」にぴったり。「も」ものんびりとやわらかい。こういう句にはほっこりします。

〇新年や干支ひと巡りして変声期
12歳は変声期の頃。新年と合わせることで成長の喜びと繋がりました。

◎天井に龍棲む社初詣
鳴き龍のいるお寺、天井に龍の絵のあるお寺には何度か行きましたが、これは天井絵の龍でしょうか。あちこち剥落した古い龍の絵が思い浮かびます。初詣ともなるとその古さもおめでたい。

〇寒晴れや張子の蛇の薮睨み
蛇がなぜ干支に選ばれたか。脱皮を繰り返すからとか、鼠を食べてくれるからとか、いろいろありますが、冷静さと粘り強さを持って競争に勝ち残り、干支に選ばれたのだとも。年賀状も張子も「かわいらしい」蛇でいっぱい。藪睨みも愛らしいでしょう。
こがめさん (8atk17xs)2025/1/16 20:05削除
第680回麦っこ選句
◎玄関の新(さら)のスリッパ女正月
正月でなくてもきれいに掃除しているのだろう。さらにスリッパまで新しくして気持ちのよい正月を迎えたのだろう。

〇力瘤に浮く血管よ雪下ろし
大雪で大変だろうな。めげづに雪をおろしをしている景が浮かんできます。焦点の搾り方が参考になりました。

〇肩肘の力を抜いて筆始め
「筆始め」を自然なかたちで書いているのだろうな。いいですね。

〇天井に龍棲む社初詣
「天井に龍棲む」の景をいつも見上げているのだろう。初詣している社のことを大切にしているように感じます。
ちこりんさん (8mmormpc)2025/1/16 10:52削除
680回 選句
○玄関の新のスリッパ女正月
中七がいいですね。
新年の気分が伝わります。私はカバー類を替えることが多いかな?

◎人日の力任せに開けるドア
季語が違えば、なんという感慨も伝わらない句と思います。新年の仕事初めかも知れませんし、習い事かも。意気込みが伝わります。

○天井に龍棲む社初詣
龍で有名な寺は数々。龍棲むに作者の思いがあるのでしょう。

◇星座には無き干支四つ初日記
目の付け所が面白いと思います。数詞まで表現すると説明的かと。
蛇座で詠むとか焦点化したら、個性的な句になりそう。私もチャレンジしてみます。
不来方さん (8b8tdv36)2025/1/14 14:07削除
第680回選句

◯ 正月や定位置に置く写真立て
 定位置なので正月に限らず同じ場所に置いて日々眺めている大事な方の写真だろう。正月は定位置から手に取ったり、神棚に祀ったりしたのかも。そういう連想が働く「定位置」である。

◯ 玄関の新(さら)のスリッパ女正月
 正月ではなく女正月がピッタリの「新(さら)のスリッパ」日常の延長としの気分転換の句。

◎ 力瘤に浮く血管よ雪下ろし
 連日ニュースで北日本の大雪の報道、しかも必ず雪下ろしの映像が付きもの。掲句、「血管よ」の「よ」にリアリティあり。地貌俳句の迫力を感じる。

◯ 裸木の力漲る幹の瘤
 裸木の荒々しい瘤には、確かに春を待つ力が漲っている。

◯ 天井に龍棲む社初詣
 「棲む」がキーワード。題詠の干支を過不足なく詠って巧い。
返信10
まりさん (8md9x4e2)2025/1/6 12:28 (No.126331)削除
679回投句一覧&選句

去年今年
老犬を撫でて撫であげ去年今年
ご破算で願いましては去年今年
駆け上る電光掲示去年今年 
ゴミ箱に削除のファイル去年今年
孤島から上る白煙去年今年
破綻なき卵の楕円去年今年
あれやこれ気儘に生きて去年今年
スムーズに郷の復興去年今年
月無き空コンビニの灯の去年今年
戻らない終末時計去年今年
億劫の旅の途上や去年今年


買い替えの新車の誘い初便
産土の注連縄の香の新しき
新雪や肉球の跡靴の跡
余白まで埋めるつもりの新日記
真っ新に空透きとおる冬樹影
反射鏡に膨らむ小路年新た
新聞の活字ゆたかにはや七日
新聞を止めてひととせ日記果つ
顔ぶれの変わらぬ朝や年新た
新しき夢の空き箱初茜
新刊の書評にしるし初すずめ

雑詠
初春や絵文字華やぐライン来る
新年も老老先ずは湯を沸かす
最北の殉教の街はっと鍋
おでん酒うまし一夜の夫の留守
春近しタスキをつなぐ中継所
曲がり癖無理やりに直し新暦
還暦と言う子に貰うお年玉
風花の姫神山の辺りより
目を合わせ話す小春の遊園地
逆光の塒へ鴉枯葉鳴る
町眠る冬三日月の掬う闇
返信
太郎さん (923uhctl)2025/1/19 12:05削除
麦っこ679選句
 下書きは、作って保存してあったのですが、投稿するのを忘れていました。

「去年今年」
◎駆け上る電光掲示去年今年
 今は昔、学生の私が主に夜を過ごした新宿や渋谷の駅に降り立つと、先ず目に入るのが電光掲示板。せわしく動くNewsやCMの内容は目に入らず、上ってはまた上る光の帯にかきたてられた心は、酒場やBarの猥雑な空気にひきつけられてゆく。「去年今年」の時間帯に店を出て、終電車に乗り遅れて朝まで悲惨な過ごし方をしたことがあるが、電光掲示は、真夜中も動いていたのだろうか。  

〇破綻なき卵の楕円去年今年
 「卵の殻の形は一つといえど同じものはない、あれば偶然である」から導きだされる詩論は納得できるし、我々の創る俳句にあてはめて考えることもできる。が、私の濁った眼に見える卵は、大小の差はあっても、形はみな同一で、どの角度から見ても美しい流線形をしている。あの楕円の集合体としての完璧なフォルムを「破綻なき卵の楕円」と掲句はいう。それは、まったくその通りだとおもう。それにしても、球体の形の卵の多い中で、鶏卵のあの形は、どんな試行錯誤のはてに生まれたのであろうか。

「雑詠」
〇風花の姫神山の辺りより
 冬晴れの青空から舞い降りる雪片。見れば姫神山のほうから来たらしい。少し遠くに見える岩手山(南部富士)も美しい山だが、姫神山は、端正な、ピラミッド形の美しい山容である。日本海側からやってきた吹越を、姫神がこちら側にばら撒いているのである。風花の乱舞が美しい。
まきえっとさん (8rypn25h)2025/1/19 10:16削除
第679回選評

◎破綻なき卵の楕円去年今年
卵から「破錠なき」を発見したところに工夫が見られます。
○反射鏡に膨らむ小路年新た
「膨らむ」と「年新た」の取り合せがいいと思います。何かいいことが起こりそうです。
○町眠る冬三日月の掬う闇
寒々とした冬の夜を想像できます。
ハナハナさん (8ws7lb4p)2025/1/18 22:16削除
679回投句一覧&選句
〇ゴミ箱に削除のファイル去年今年
パソコンのごみ箱ですね整理して新しい年をそして新しいファイルが出来ることでしょう
◎戻らない終末時計去年今年
戻らない終末時計と季語がぴったり上手い句
〇余白まで埋めるつもりの新日記
楽しい日々が沢山埋められてゆくでしょうね
〇新年も老老先ずは湯を沸かす
老老の暮らしが多くなり共感の句何時もの朝を迎える新年幸せでありますように
〇おでん酒うまし一夜の夫の留守
一夜だけの夫の留守なのでちょっとホットしている瞬間お疲れ様です
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/1/12 16:57削除
◎破綻なき卵の楕円去年今年
 破綻なきとは、寸分の狂いも無き天体の運行のことだろうか。世の中何があろうと、過去から現在・未来へと確実に時は移る。
〇新雪や肉球の跡靴の跡
 新雪に刻まれた犬と飼い主の足跡が鮮やかで美しい。
〇新年も老老先ずは湯を沸かす
 新年といっても何か特別のことをするわけでもなく、先ずはいつもの通り湯を沸かす。静かな暮らしぶりが窺えます。
〇還暦と言う子に貰うお年玉
 ほほえましい限りです。
天馬さん (9edw2vw1)2025/1/12 16:13削除
679選句

○ご破算で願いましては去年今年
年がリセットされた感じがとてもよく伝わります。

◎破綻なき卵の楕円去年今年
自然に存在する物の完成された形と季語の斡旋に惹かれました。
○新年も老老先ずは湯を沸かす
老老の句は暗くなりがちですが、掲句には老いを受け入れての前向きな暮らしが伺えます。

○おでん酒うまし一夜の夫の留守
配偶者が不在の夜は、夕飯作り無しで缶ビール片手にプライムビデオの私ですが、おでん酒美味しそう。
のんさん (9bbrsu9b)2025/1/12 13:21削除
第679回 選句

〇戻らない終末時計去年今年
 今年はトランプ氏が大統領に、世界はますます混沌としそうです。終末時計気になります。

◎億劫の旅の途上や去年今年
 どのような場所でどんな時代に生まれるか人は選はべず、与えられた環境を生きていく。17文字の壮大な句です。

〇新雪や肉球の跡靴の跡
 今年の雪国は大変ですが、そこまでの雪ではなさそうです。雪を楽しんでいる一人と一匹です。

〇新刊の書評にしるし初すずめ
 お正月のゆったりした気分が伝わってきます。ほのぼのとした季語が良く合っています。

〇風花の姫神山の辺りより
 京都の姫神山、地名の使い方が巧みで旅してみたくなります。
ちこりんさん (8mmormpc)2025/1/11 20:10削除
679回 選句

○孤島から上る白煙去年今年
ミステリアスで想像が膨らむ。遭難者?未だ終戦知らぬ兵隊?それとも
秘密工作員?

○あれやこれ気儘に生きて去年今年
そうありたいものの、何かと我が身に絡まる見えない糸がありまする。羨ましい限り。

○余白まで埋めるつもりの新日記
前向きな意気込みが好き。
充実した日々になりそうですね。

◎新年も老老先ずは湯を沸かす
やや自虐的ですが、達観して面白がっている気配も。
調べよく、下五への展開が見事です。
メイさん (9ed9rw00)2025/1/11 09:21削除
679回選句

〇破綻なき卵の楕円去年今年
破綻なきをどう読むか悩みました。去年今年が破綻なき楕円であってほしい思いにも読めました。

〇真っ新に空透きとおる冬樹影
「まっさら」の音が新鮮で、冬の透明感を捉えています。

◎風花の姫神山の辺りより
目にも耳にもことばの流れが美しい。姫神という音楽グループを思い出しました。

〇目を合わせ話す小春の遊園地
人と人の距離感が近い、小さな遊園地の小春をイメージしました。

〇逆光の塒へ鴉枯葉鳴る 
モノクロ画像の鴉に、枯葉の鳴る音が止まない。迫力のある景です。
まりさん (8md9x4e2)2025/1/9 22:44削除
679回選句

○ご破算で願いましては去年今年
御破算にしたきこと多し。生きていればいろいろあります。新しい気持ちでと思いますが、めげること多し・多し・・・多し・・・

◎破綻なき卵の楕円去年今年
こういう句を作りたいなあ。素直に読んでもそう思います。

○新雪や肉球の跡靴の跡
新雪と肉球の跡との取り合わせ・よくある景ですがいいなと思いました。下五はもっといい言葉に出会うかも。

○新年も老老先ずは湯を沸かす
老老…身につまされます。下五が効いています。我が家の回覧板グループ12軒の中で、老人のおひとり暮らし5軒という現実もあります。(子どもたちやヘルパーが出入りしてはいますが。)老&老の今を大切に・大事にと思います。
こがめさん (8atk17xs)2025/1/8 16:50削除
第679回麦っこ選句
◎新雪や肉球の跡靴の跡
犬と散歩している景ですね。足もとに焦点をあてているのがいいですね。肉球の跡靴の跡の「跡」がリズムよく歩いてる景が浮かんできます。

○真っ新に空透きとおる冬樹影
晴れた日の樹木の様子が浮かんできます。

○曲がり癖無理やりに直し新暦
暦がどんな状態で買ったのか浮かんできます。暦を大切に活用していることが伺えます。

○目を合わせ話す小春の遊園地
どなたと話しているのだろうか。でもとても楽しそうに話しているように感じます。「小春」の季語が合っています。
不来方さん (9by8rftu)2025/1/6 14:45削除
第679回麦っこ選句

◯ゴミ箱に削除のファイル去年今年
 現代的な去年今年。このところパソコン作業の連続、作成してはゴミ箱への繰り返し。本当は一年間の無駄を一挙に削除したいのですが。

◎破綻なき卵の楕円去年今年
 勝手読みで失礼。「卵の殻の形は一つといえど同じものはない、あれば偶然である」と富澤赤黄色男は卵の詩として断じた。「偶然のあり得る必然という混沌の詩論を生み出す必要が     あるらしい」とも。 この句を読んで何となくと難解な富澤赤黄男の詩論を思い出した。俳句形式を突き詰めると終わりがない。定型とは?

◯戻らない終末時計去年今年
 地球のことだけでない、物理的な死と精神の死、永遠と破滅の関係などを詠っているような気がする。

◯新雪や肉球の跡靴の跡
 リアルで且つ美しい映像。読み手のこころを純粋にしてくれて、同時に現実にも戻してくれる取合せがいい。

◯新年も老老先ずは湯を沸かす
 やさしい言葉で諾うしかない現実を淡々と詠んで心に響く。「先ずは」がすっと心に入ってくる。
返信11
メイさん (9ed9rw00)2025/1/11 09:32 (No.126545)削除
681回 お題

季語 雪
文字 高
テーマ ラジオ
返信
まきえっとさん (8rypn25h)2025/1/19 11:31削除
第681回投句

不満気な顔して雪を踏み散らす
大寒の高梯子から人の声
積雪を報せるラジオ瓦屋根
太郎さん (923uhctl)2025/1/19 11:24削除
麦っこ681投句
初雪や深さ尋ねるほどもなき
老山羊の高みにのぼる寒い朝
「ひるのいこい」のテーマ音楽冬あたかか
メイさん (9eoo0bq1)2025/1/19 08:45削除
681回投句

追憶を許すひととき雪しんしん
若きママ高く尖らす冬帽子
ラジオから世界の天気冬の虹
ちこりんさん (8mmormpc)2025/1/19 07:21削除
681回 投句
雪を食む生身に兆す仄明り

鷹の影高度千メートルの孤独

大寒やノイズが走るカーラジオ
ハナハナさん (8ws7lb4p)2025/1/18 21:35削除
第 681麦っこ投句

のぞみ号雪の車中や酒を飲む
風に乗り高く飛べ飛べいかのぼり
ラジオから昭和歌謡や小正月
のんさん (9bbrsu9b)2025/1/18 14:50削除
第681回 投句

いつもより遅い新聞雪の朝
初場所の幟高高寄席太鼓
ラジオより地震速報冬深し
こがめさん (8atk17xs)2025/1/17 19:38削除
第681回麦っこ投句
予報士の風を動かし雪予報

雪国の高齢地域へ除雪隊

今年こそラジオ体操続けようと
天馬さん (9edw2vw1)2025/1/17 17:25削除
681投句

しんしんとのんのんと雪降りにけり
澄み渡る北上高地寒波来る
凍星や術後のラジオ深夜便
まりさん (8md9x4e2)2025/1/16 22:17削除
681回投句

軽トラを手放した車庫しずり雪
ロボットは児の眼の高さ日脚伸ぶ
ラジオ体操第一第二初鴉
不来方さん (8b8tdv36)2025/1/15 18:07削除
第681回投句

露天湯に一期一会の雪女

日脚伸ぶ高層ビルの長き影

ラジオより潮騒の音春近し
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/1/12 17:03削除
681回投句
初雪や庭に犬猫雀来て
ゆづり葉や高い高いと肩車
妻と聴くルーテルアワー冬厨
返信11
ちこりんさん (8mmormpc)2025/1/4 14:10 (No.126246)削除
680回 お題

季語  正月
文字  力(ちから)
雑詠  干支に関すること
返信
まきえっとさん (8rypn25h)2025/1/13 08:59削除
第680回投句
予報では晴れの確立お正月
人日の力任せに開けるドア
日脚伸ぶ海を渡って来る文化
c
太郎さん (923uhctl)2025/1/12 17:26削除
麦っこ680投句
句も詠まず詩も吐かずに寝正月
初場所の初日力士の揃い踏み
丑年の米寿年酒を牛飲す
天馬さん (9edw2vw1)2025/1/11 19:46削除
680投句

菜箸に正月の香の残りおり
力瘤に浮く血管よ雪下ろし
新年や干支ひと巡りして変声期
のんさん (9bbrsu9b)2025/1/11 18:53削除
第680回 投句

遠富士のまぶしき白さお正月
雨風に力むことなく冬木の芽
天井に龍棲む社初詣
ちこりんさん (8mmormpc)2025/1/11 10:05削除
680回 投句

正月や定位置に置く写真立て
裸木の力漲る幹の瘤
寒晴れや張子の蛇の薮睨み
不来方さん (8b8tdv36)2025/1/11 09:43削除
第680回投句

お隣も太郎と次郎お正月

女正月力を抜いて背伸びして

星座には無き干支四つ初日記
メイさん (9ed9rw00)2025/1/11 09:22削除
680回投句

正月の秘かに唸る洗濯機
寒卵休場明けの力士かな
鎌倉の十二支参り冬の蝶
まりさん (8md9x4e2)2025/1/9 22:41削除
680回投句

玄関の新(さら)のスリッパ女正月
パスワード入力起動寒の雨
初春や尾を高々と干支の蛇
こがめさん (8atk17xs)2025/1/9 16:07削除
第680回麦っこ投句
正月の花へ如雨露でぐうるりと

継続は力をつける筆始

絵手紙の蛇の目大き賀状来る
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/1/7 09:49削除
680回投句
寅さんの啖呵口上お正月
肩肘の力を抜いて筆始め
乾杯の辞に躓いて年男

本年もよろしくお願いします。
返信10
まりさん (8md9x4e2)2024/12/29 20:18 (No.125995)削除
678回投句一覧&選句

クリスマス
降誕祭寿限無寿限無の口を衝く
少女らの躍る生脚クリスマス
謎めけるインコの言葉クリスマス
エアメールの綺麗な切手クリスマス
モコモコのパジャマの届く聖誕祭
反応の遅いPC聖夜かな
家苞の聖菓鼻歌のララバイ
洋服がサンタの小犬クリスマス
戦地より始まるニュース降誕祭 
塾通いの児童聖夜のモノレール


底冷えや宿屋の周り銀世界
後の世も逢はむ林檎の樹の下で
ITの踏み込む世界霜柱
小春日や安房に短躯の観世音
深々とひとりの世界毛糸編む
世の中をぎゅっと圧縮年の暮
海鼠噛む世を憂うるも諾うも
世渡りの下手な暮らしや冬薔薇
ばらばらな世界の時計冬北斗
石蕗の花常世のひとに待たれをり


霙るるや免許返納考慮中
年詰まる舌に貼りつくオブラート
褒められず感謝もされずふくと汁
白きままの達磨の片目年の暮
年の瀬や時間費やす探し物
去年今年からだに一つ蝶番
恥多き八十八年花八手
路地裏を曲がる日の影年の暮
年忘れ少し足りないドーパミン
左官屋に詩を説く博士年忘れ


天馬さんは欠席です
なかなか「良いお年を」とならないのが現実ですが、
それでもやはり合言葉は「良いお年を!」


この句会は、「投句をしたら選句をする」というのが唯一の決まりです。
長い間「うっかりさん」となっていないかお確かめの上、新年をお迎えくださいませ。
返信
太郎さん (923uhctl)2025/1/7 16:47削除
麦っこ678選句

「クリスマス」
〇エアメールの綺麗な切手クリスマス
 かつて、アメリカ、カナダ、イギリスの三国の少女と文通したことがある。クリスマスカードは、封筒の大きさ、カードの絵柄、レタリングやインクの色など、個性豊かで文面を読む前から胸が踊っていた。私の英作文の能力の都合で船便で出すことが多かったのだが、クリスマスカードのように時期が限られているものは航空便で、それも折り畳み式の航空書簡でなく、便箋に書いて封筒に入れて送った。エアメールを受け取ること自体がときめきを感じるものなのだが、異国の切手の力も大きいのである。

「世」
◎小春日や安房に短躯の観世音
 安房の国札三十四カ所観音霊場巡礼と言って、安房地区には多くの観音霊場があるが、そのうちの一つ崖観音を数回訪れたものの本尊の十一面観音を拝観したことは未だない。
 掲句の仏像がどういうお姿なのかわからないが、「短躯の観世音」という表現から、浅草寺の秘仏の小さな聖観音像のようなものなのだろう。形は小さくても霊験はあらたかなのだ。元気になることがあったら、安房の霊場巡りをしてみたい。
〇ばらばらな世界の時計冬北斗
 インターネットで検索すると、秒単位で変化する世界各地の現在時刻が表示される。空港などにある世界時計がバラバラな時刻を表示するのは至極当たり前のことである。ラジオの時報が正午を告げると、日本中はもとより世界中が正午であるかのように思ってしまうのも、当たり前といえば当たり前の感じ方であろう。北斗七星の位置が示す「時刻」は見る位置によってばらばらなのであろうか。

「年」
〇年詰まる舌に貼りつくオブラート
 歳末、年の暮れは、一年の終わりで,街は賑わい、家庭でも年を迎える用意で忙しい。どこもかしこも慌ただしく、活気を帯びてくる。そんな暮らしの中で、「年詰まる」といい、「数え日」というのは、年末の残った日数が指折り数えるほどになった、十二月も押し詰まったという感慨である。求肥やゼリー、ボンタンアメなどを食べると、包んであるオブラートが舌や上顎に張り付いて剝がれないことがある。そんな時の屈託めいた気分が年詰まる感じと通じるものがあるようだ。
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/1/5 17:00削除
678回選句
◎恥多き八十八年花八手
 上五・中七・下五の始まりが「は」音、更に数字の「八」の畳みかけ。悔い多き自省の句であるが、軽快な明るさに満ちている。
〇戦地より始まるニュース降誕祭
 最近はクリスマス休戦という言葉もあまり聞かない。残念な世の中です。
〇深々とひとりの世界毛糸編む
 上五の措辞が効いている。ひとりの世界も編む毛糸も深々としているような。
〇路地裏を曲がる日の影年の暮
 路地裏を曲がるのは、日の影であり作者でもある。歳末の静けさが読み取れる一句。
のんさん (9bbrsu9b)2025/1/4 15:18削除
第678回 選句

〇後の世も逢はむ林檎の樹の下で
 花も実もあるとても幸せな出会い、相手の方もきっとそう願っていることでしょう。

〇小春日や安房に短躯の観世音
 安房の小春日と聞いただけで心がほっこりします。暖かな光と潮の香を感じる句です。
 
〇深々とひとりの世界毛糸編む
 「深々と」に本当に没頭している様子が感じ取れます。少し難し物を編んでいるのかと思います。

〇ばらばらな世界の時計冬北斗
 「「ばらばら」ちょっと大雑把な表現と、季語との対比が面白いです。
 この句から、昔旅先の南の島の空港の大時計が狂っていたのを思い出しました。世界はばらばらです。

◎恥多き八十八年花八手
 末広がりの「八」が三つ並び、多くを成し遂げても謙遜の言葉、この先も幸多かれと祈ります。
ちこりんさん (8mmormpc)2025/1/4 15:04削除
678回 選句

◎戦地より始まるニュース降誕祭

年毎に減るウクライナ報道、年毎に増えてゆく紛争地帯や戦争不安のニュース。人の心は移ろい易く、諦めに侵されていく。
遠くのことも全て身近なことに繋がっているのに、忘れがちな自分がいます。

○ITの踏み込む世界霜柱

季語は、再考の余地があるかなとは思いましたが、危機感を抱いていた内容だったので、いただきました。
情報インフラは、地球規模の問題を孕んでいるので、
無関心ではいられません。
サイバー攻撃怖いですね。
世がお題なのでしょうがないかとは思いますが、もう少し具体的だといいかなと思います。

○路地裏を曲がる日の影年の暮

掲句も季語はちょっと気になりました。気づきが効いています。曲がる日の影に着目したところで頂きました。
メイさん (9e3g3xoz)2025/1/4 12:22削除
678回選句

〇エアメールの綺麗な切手クリスマス
綺麗な切手を貼ったひとの気持ちが届いた、静かなクリスマス。
〇家苞の聖菓鼻歌のララバイ
鼻歌のララバイの開放感が心地よいです。

〇後の世も逢はむ林檎の樹の下で
流れるリズムに乗って、頭の中で歌い出しそう。
◎深々とひとりの世界毛糸編む
毛糸を編んでいるときのひとりの世界の心地よさ、「深々と」が美しい。

〇年詰まる舌に貼りつくオブラート
オブラートの小さな世界が、年詰まるをしっかりと受けている。
〇路地裏を曲がる日の影年の暮
年の暮の雰囲気が、日の影となって伝わってきました。
ハナハナさん (8ws7lb4p)2025/1/3 16:15削除
678回投選句

〇戦地より始まるニュース降誕祭
戦地のニュースが多く心痛みます、季語に救われます 
〇小春日や安房に短躯の観世音
季語で切れて観世音の背の低さに焦点を、短躯の観世音は面白いですね。
〇深々とひとりの世界毛糸編む
マフラーでしょうか、セーターでしょうか無心になるひと時、忙しさからホットした時間を感じます
〇去年今年からだに一つ蝶番
「からだの中に蝶番」なんなんだろうと考えました、何故かなにかを感じます
◎恥多き八十八年花八手
ハの繰り返し八のリズム勉強しても中々できません、ご指導沢山頂きたいです。
まきえっとさん (8rypn25h)2025/1/3 10:00削除
第678回選句
○戦地より始まるニュース降誕祭 
取り合せがいいですね。少し哀しさが残ります。
○深々とひとりの世界毛糸編む
集中している様子が伝わってきます。
◎ばらばらな世界の時計冬北斗
「ばらばら」から様々ことを考えさせられます。
○年の瀬や時間費やす探し物
普段と変わらない探し物に費やす時間がと思いますが、年の瀬はそう感じさせるのでしょう。季語が効果的ですね。
こがめさん (8atk17xs)2024/12/31 19:16削除
第678回麦っこ選句
○小春日や安房に短躯の観世音
観世音を何回か見ていますが何処に焦点をあてればいいか迷ってしまいます。「短躯」の表現が参考になりました。

○深々とひとりの世界毛糸編む
毛糸編みをしているけいですね。それも手編みですね。何をあんでいるのかな。

○年の瀬や時間費やす探し物
自分が言われているように感じます。断捨離をしなくてはと・・・。といつも思っています。

◎恥多き八十八年花八手
88才で恥多きと謙遜していますが、いつも凄いなと思っています。自分の応援歌のように感じます。八の繰り返しが「今」を表しているように感じます。
まりさん (8md9x4e2)2024/12/30 21:30削除
678回選句

◇後の世も逢はむ林檎の樹の下で
ハイ!そして俳句の話をしましょうね。

◎小春日や安房に短躯の観世音
小春日の中の「短躯」の菩薩さまが面白くて。今年は奈良に2回・大津に1回、のべ7泊の旅で、たくさんの国宝級の仏像にお会いしましたが、これは安房の小柄な観世音さま。小春日に似合います。

〇海鼠噛む世を憂うるも諾うも
こういう境涯にはナマコが合いますね。しかし、ちょっとオジイサマすぎません?

〇恥多き八十八年花八手
「ハ」の響き。境涯俳句はきらいとおっしゃる太郎さんですが、こういうテクは太郎さんらしいです。
不来方さん (8b8tdv36)2024/12/30 10:53削除
第678回選句

◯戦地より始まるニュース降誕祭   
 今年のクリスマスらしい句。一日も早く戦火のない世界が来ることを願って一票。

◯世の中をぎゅっと圧縮年の暮
 今年の重大ニュースや一文字などは正に一年を「ぎゅっと圧縮」する年末の風物詩。俳諧味溢れる句。

◎ ばらばらな世界の時計冬北斗
 時差があるので、世界中の時計がバラバラなのは当たり前。この句は単なる時間だけではなく、戦争と平和や飽食と飢餓など人類共通の課題にもバラバラな世界を強く暗示している。作者野目線は「冬北斗」

◯ 去年今年からだに一つ蝶番
 蝶番は構造物にとってなくてはならないもの。「からだに一つ」ある蝶番とは何だろう。平仮名表記の「からだ」なので関節などの物理的なモノではなく、家族や大事な人とを繋ぐ(思いやりの心)のような気がする。

◯ 恥多き八十八年花八手
 含羞の句。「ハ」音の頭韻、五つの「ア」音の響き、三つの「八」の字の広がり、季語の斡旋など俳句形式で可能な表現技術を駆使した秀吟。
返信10
ハナハナさん (8wiupmvi)2024/12/29 08:32 (No.125957)削除
第 679回 出題

季語 去年今年

文字 新

当季雑詠

宜しくお願い致します
返信
天馬さん (9e50ik3z)2025/1/5 14:40削除
679お題

老犬を撫でて撫であげ去年今年
新雪や肉球の跡靴の跡
風花の姫神山の辺りより
まきえっとさん (8rypn25h)2025/1/5 13:45削除
第679回投句

ご破算で願いましては去年今年
新聞の活字ゆたかにはや七日
目を合わせ話す小春の遊園地
まりさん (8md9x4e2)2025/1/4 21:37削除
679回投句

駆け上る電光掲示去年今年 
反射鏡に膨らむ小路年新た
逆光の塒へ鴉枯葉鳴る
ちこりんさん (8mmormpc)2025/1/4 14:28削除
679回 投句

ゴミ箱に削除のファイル去年今年

新しき夢の空き箱初茜

町眠る冬三日月の掬う闇
メイさん (9e3g3xoz)2025/1/4 12:21削除
679回投句

孤島から上る白煙去年今年
新刊の書評にしるし初すずめ
春近しタスキをつなぐ中継所
のんさん (9bbrsu9b)2025/1/3 20:55削除
第679回 投句

破綻なき卵の楕円去年今年
余白まで埋めるつもりの新日記
曲がり癖無理やりに直し新暦
ハナハナさん (8ws7lb4p)2025/1/3 14:42削除
第 679 麦っこ投句

あれやこれ気儘に生きて去年今年
顔ぶれの変わらぬ朝や年新た
還暦と言う子に貰うお年玉
こがめさん (8atk17xs)2025/1/2 14:50削除
第679回麦っこ投句
スムーズに郷の復興去年今年

買い替えの新車の誘い初便

初春や絵文字華やぐライン来る
太郎さん (923uhctl)2025/1/2 12:39削除
麦っこ投句
月無き空コンビニの灯の去年今年
産土の注連縄の香の新しき
新年も老老先ずは湯を沸かす
ジュピターさん (8pymq0ud)2025/1/1 14:18削除
679回投句
戻らない終末時計去年今年
真っ新に空透きとおる冬樹影
最北の殉教の街はっと鍋
不来方さん (8b8tdv36)2024/12/31 19:40削除
第679回投句


億劫の旅の途上や去年今年

新聞を止めてひととせ日記果つ

おでん酒うまし一夜の夫の留守
返信11
まりさん (8md9x4e2)2024/12/22 19:29 (No.125617)削除
677回投句一覧&選句

「数え日」
数え日や予約でうまる理髪店
数え日の字数はみ出すわら半紙
数え日の液状化する世界地図
数え日や待合室の補助の椅子
数え日の夫の傘寿の祝い菓子
数え日の大皿に盛るハンバーグ
数え日の書類の底の退職願
数え日を配膳ロボットよく動く
数え日の客二人いるジャズ喫茶
数え日の馬車がかぼちゃにもどる刻
数え日に眼医者歯医者のハシゴかな

「字」
小春日や点字ブロックなぞる杖
うなぎ屋のうの字の寒き大川端
底冷えの大字小字つく地かな
茶の花や「字」から「町」へ父の郷
「金」という今年の漢字冴えまさる
山眠る沢音を背の「ゆ」の太字 
字足らずの思い寒風吹き抜ける
オリオンや父の癖字の国構え
病院の字幕のテレビ年迫る
年ゆくや龍の字源に籠る蛇
風花や手帳の隅に鬱の文字

「雑詠」
ソプラノの「レスカ一丁」冬麗
眼帯の闇に蠢くもの師走
数え日の男は漂うばかりなり
句をメモる忘年会の箸袋
日溜まりの落葉貼り付くボンネット
柚子香る浅漬けごはん炊きあがる
義士の日や聞こえぬほうの耳できく
鬼柚子や白寿の翁の守る家
浮遊する寄せ鍋の湯気倦怠期
ありがとうと言える幸せ月冴ゆる
朝刊を拾い読みして年用意
返信
ちこりんさん (8mmormpc)2025/1/3 14:24削除
677回 選句

○数え日の馬車がかぼちゃにもどる刻

夢?から現実に戻らざるを得ない思いでしょうか。どう読んだらいいか、実は迷いながら頂きました。
想像が膨らみます。

○字足らずの思い寒風吹き抜ける

うーん凄くよくわかります。思いの深さや重さも感じます。言葉はときに不自由なもの。

○病院の字幕のテレビ年迫る

そうなんです。病院のテレビは無音。何気ない風景ですが、いつも違和感を感じます。

◎ソプラノの「レスカ一丁」冬麗

明るさがいい。取り合わせも絶妙。それにしても、今時このようなカフェがあるのかしらん。レトロな茶店が浮かびます。

今年も宜しくお願いします。(^^)
まきえっとさん (8rypn25h)2025/1/3 09:50削除
第677回選句
○数え日の液状化する世界地図
「液状化」が今の温暖化や世界情勢を表現していると思います。
○小春日や点字ブロックなぞる杖
穏やさが表現されています。
○うなぎ屋のうの字の寒き大川端
寒々とした雰囲気が伝わってきます。
◎茶の花や「字」から「町」へ父の郷
季語が「父の郷」ととても合っています。
○ありがとうと言える幸せ月冴ゆる
素直な気持ちが表れていて好感が持てます。
太郎さん (923uhctl)2024/12/29 20:06削除
麦っこ677選句

「数え日」
◎数え日の大皿に盛るハンバーグ
 句の構成「数え日の→ハンバーグ」)が単純・明快で調べもいい。「数え日の」という季語と、「大皿に盛る(修飾語)+ハンバーグ」という表現が、イメージ豊かに日常の何気ない出来事を叙して、そこにこもる暮らしの感動を詠い、読者の共感を呼んでいる。
○数え日の馬車がかぼちゃにもどる刻
 この句も、前句同様「数え日の→刻(一瞬)」が骨格である。作者がせわしい時間を過ごし、一休みしてふと気がつくと午前零時。シンデレラのきれいなドレスやガラスの靴、素敵な馬車など、妖精の魔法がとけてしまう時刻=「馬車がかぼちゃにもどる刻」だ…と、メルヘンの世界に思いを馳せたのだ。
 「大寒の・〈一戸もかくれなき〉→故郷  龍太」

「字」
○小春日や点字ブロックなぞる杖
 視覚障害者が、白杖で点字ブロックをなぞりながら歩を進めている。その全身を暖かい小春の日差しが包んでいる。
 

「雑詠」
○ありがとうと言える幸せ月冴ゆる
 戦後、いわゆる花鳥諷詠俳句に代わって、 作者(俳人)の人生・境涯に根ざした俳句、すなわち境涯俳句、あるいは人生俳句(人間探求派)といわれる俳句が俳句界の大きな潮流となる。それらは、病気・逆境・貧困などや自己の生き方を突き詰めて考え、追求する俳句を詠む。
 句会でよく出される句にも、自己の生活の中で、自己の生き方に根ざした感懐を題材としている句多くあるが、境涯とか人生とか言えるほどのものはない。そして、それらは往々にして類想が多く、季語の動くものも多い。
 掲句の感懐は、「うん、そうだ」と頷き、共感できるが、いわゆる境涯俳句、人生俳句とはだいぶ距離がありそうだ。
 季語を置いているが、自然や季節を詠んだものではない句で、季語の動くことも多いので感想俳句とでも呼ぼうか。わたしも、「尾を振らぬ犬として老い冬に入る」など、多くの感想俳句を生んでいる。
1
1214smさん (9by8rftu)2024/12/29 19:08削除
1214さんと表示されていますが「不来方」です。
のんさん (9bbrsu9b)2024/12/29 17:47削除
第677回 選句
〇数え日の液状化する世界地図
 戦の絶えない地球、5年10年後の世界地図はどう変わっているのでしょうか。
〇うなぎ屋のうの字の寒き大川端
 川風が身に染みるのでしょうか、「うの字」さえも寒く感じられる。帰りを急いでいるようです。
〇底冷えの大字小字つく地かな
 過疎化の場所、人の気配も感じられません。
〇オリオンや父の癖字の国構え
 「国構え」とまで限定した所が良いなと思います。お父さまの人柄が垣間見られます。
◎浮遊する寄せ鍋の湯気倦怠期
 寄せ鍋の句にはほのぼのとした景が多いようですが、下五の意外性はびっくりです。
ジュピターさん (8pymq0ud)2024/12/29 16:46削除
677回選句
◎オリオンや父の癖字の国構え
 悠久な冬の星座のオリオンと、父の癖字との対比、距離感に脱帽。
〇数え日や待合室の補助の椅子
 どこの待合室かは問うまい。歳末の込み合った風景が巧く描写されている。
〇ソプラノの「レスカ一丁」冬麗
 注文を受ける声がソプラノ。それにしてもレスカとは懐かしい。
〇浮遊する寄せ鍋の湯気倦怠期
 下五の意外な展開ゆえに記憶に残る一句。
ハナハナさん (8ws7lb4p)2024/12/28 18:02削除
677回投句一覧&選句

〇数え日の大皿に盛るハンバーグ
家族揃っての夕餉でしょうか、大皿に盛るで家族の様子が見えます
〇小春日や点字ブロックなぞる杖
白杖の動きが見えますね季語が暖かくホットします
〇山眠る沢音を背の「ゆ」の太字 
沢と冬山の中の温泉宿「ゆ」の太文字が暖かい
〇年ゆくや龍の字源に籠る蛇の
龍の年がゆき、くる年は蛇、今年は年女でした自分に重なりました
◎浮遊する寄せ鍋の湯気倦怠期
ゆらゆらゆれる薄い膜の湯気に倦怠期を持ってきた感性
メイさん (9dtkswzp)2024/12/28 14:35削除
678回投句

反応の遅いPC聖夜かな
石蕗の花常世のひとに待たれをり
去年今年からだに一つ蝶番
メイさん (9dtkswzp)2024/12/28 14:35削除
677回選句

〇数え日の大皿に盛るハンバーグ
大皿を囲んで、数え日を共に過ごす大家族でしょうか。
〇数え日の客二人いるジャズ喫茶
二人くらいがいい感じ。

〇底冷えの大字小字つく地かな
「大字小字つく地」の底冷え、そこにある暮らしを思います。
〇病院の字幕のテレビ年迫る
年迫る病院の待合室で音を消したテレビを眺めて待つ、落ち着かない気持ちを想像しました。

〇ソプラノの「レスカ一丁」冬麗
ソプラノが楽しい。昭和の喫茶店をイメージしました。
こがめさん (8atk17xs)2024/12/25 19:15削除
第677回麦っこ選句
○数え日や待合室の補助の椅子
補助の椅子から混雑している景が浮かんできます。

○底冷えの大字小字つく地かな
○茶の花や「字」から「町」へ父の郷
「住所」の「大字」「小字」にあてて、地域の様子と変容していることが伺えます。私の田舎も「大字」「小字」がついていました。季語の使い方が参考になります。

◎オリオンや父の癖字の国構え
おとうさんの癖字をよくみていますね。季語「オリオン」が合っていると思います。
まりさん (8md9x4e2)2024/12/25 14:52削除
677回選句

〇数え日や待合室の補助の椅子
皆さん、年内に何とかという気持ちなのでしょう。動詞のないのがいいですね。

〇うなぎ屋のうの字の寒き大川端
何気ない景ですが、うの字の「寒き」がいい。

◎オリオンや父の癖字の国構え
ふっと浮かんだお父様の癖字。どんな形かいろいろ想像してみました。オリオンで思い出すのはやはり父。

〇義士の日や聞こえぬほうの耳できく
季語が効いているかちょっとわかりません。例えば同じ作者の句の「風花や」とした場合はどうでしょう。聞こえない方の耳で聞こうとするものが違ってきます。

今年も大変お世話になりました。
どうぞよいお年を。

パニック!
今までのメールのサービスが終わるということで移行を試みたのですが。
操作がうまくいかず、途中で今までのメールが使えなくなりすべてのアドレスがえました。
この先のメールは mtamako-0523@outlook.jp へお願いいたします。
このメールも設定がハンパらしくうまく作動しませんが、何とかするしかありません。
掃除もおせちも手抜きで何とか。
何とか&何とかばかりの年末となりそうです。そういうお年頃と思うことにします。
1
1214smさん (9by8rftu)2024/12/23 09:47削除
第77回麦っこ選句

◯数え日の液状化する世界地図
 今年もいよいよ押し迫って来て、色々なものの整理整頓をしているのだろう。その中で古い世界地図を見つけた。自然と今年の出来事を地図でなぞってみると、ウクライナ・ロシア・イスラエル・パレスチナ、イラン、アメリカ、中国、北朝鮮そして日本......正しく液状化しつつある世界。来年はどうなっているのだろう???

◯小春日や点字ブロックなぞる杖
 小春日に誘われて公園や買い物などに出かかている目の不自由な方の動きがよく分かる。季語の効果で目線があたたかい。

◯茶の花や「字」から「町」へ父の郷
 平成の大合併だけに限らず、むかしの「字」が町村合併で「町」に変ってゆく。ムラはマチになっても人口は減りゆくばかり。今の日本を象徴するかのような句。茶の花はお父様の故郷に相応しい花にちがいない。

◯数え日の男は漂うばかりなり
 どうこうコメントするよりも、とにかく共鳴の一句。

◎浮遊する寄せ鍋の湯気倦怠期
 寄せ鍋の句で「倦怠期」とは驚いた。湯気を「浮遊する」と捉えた時点ですでに虚ろな心模様が透けて見える。現代の小さな家族の断面を切り取って味わい深い。
返信12
まりさん (8md9x4e2)2024/7/18 16:10 (No.110087)削除
mgPOST part Ⅳ

ご自由にお使いください。
返信
ちこりんさん (8mmormpc)2025/1/1 20:26削除
新年おめでとうございます。昨年中は、お世話になりました。
怠け者の私。皆さんの句に多くの刺激を頂き、何とか続けて参加する事ができました。
この句会の投句はほぼ締切日。私にとって肩の力を抜いて純粋に楽しめる句会になっています。また、毎回の適切で温かなコメントにも励まされました。
本年も宜しくお願いします。
まきえっとさん (8rypn25h)2024/12/31 20:23削除
こんばんは。
今年は大変お世話になりありがとうございました。
皆さんの「継続」に刺激を受けてどうにか(休みもあり)年末を迎えることができました。
俳句での出会いは貴重なものです。
来年もよろしくお願いします。
こがめさん (8atk17xs)2024/12/31 18:47削除
わたしも3月に白内障の手術をしました。市街の病院で手術をしたので通うのが大変でした。初めて 
市内を巡るバスに乗りました。交通の便利さが大事だということを実感しました。
交通の不便さは実感しています。田舎に帰るローカル線の一部が台風の影響で不通になっています。天馬さんの句から田舎の景が浮かんできて懐かしく感じます。ありがとうございます。
 皆さんの選評をみながら、なぜこの季語なんだろう。が解決できてとても参考になりました。来年もよろしくお願いします。良いお年をお迎えください。
メイさん (9dxsguuv)2024/12/31 13:20削除
5月の入院中にまりさんに誘っていただいて、648回から参加させていただいています。
先週は、投句ミスをして見苦しくてすみません。削除用パスワードを入れてなかったので、削除できませんでした。次回からは削除用パスワードを入力するようにいたします。

毎週の兼題が頭を活性化させてくれていて、たくさんの句を作れるようになりました。毎回の選句には迷うばかりですが、選句の場に連なることができる有難さに感謝しています。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
太郎さん (923uhctl)2024/12/30 13:14削除
今年も、皆さんとの俳句往来を楽しませていただきありがとうございます。
 以前は、3句出す時は10句とか20句とか作っていたのですが、最近は5、6句作ればいいほうで、それも期限ぎりぎりまで呻吟して、皆さんにご迷惑をおかけしているような次第です。
 現在、句会は「麦っこ」、「花林檎」、「金曜」の三つに参加していますが、麦っこ句会が最も収穫が多いと思います。近年まで「隅田川」「さざん花」「麦船橋」「結社の月例」などに出ていたのですが、私自身の身体条件の変化のため、一つは解散、他は出席不能になりました。
 私の唯一の趣味となってしまった俳句を、余生いっぱい楽しみたいので、今後ともよろしく御交誼のほどお願い申し上げます。
 今日は、カレンダーを掛け替え、机上に新しい三年日記を据え、あとは何も年用意をせずに年明けを待つことにします。
皆様におかれましては、御壮健にて輝かしい新年をお迎えくださいますように。
まりさん (8md9x4e2)2024/12/30 12:08削除
12月は、白内障手術とメールトラブルでエネルギーを使い果たしました。
新しいメールでは、最も頻繁に送受信していたお二人のplalaからの受信ができずにがっくり。
この先どうなりますか。

昨日からおせちもどきを作っていますが、栗きんとんをつくりながら
「栗きんとんは今年が最後!」と思いました。
材料費が高すぎ。栗は無論のことサツマイモも高い。
伊達巻は、安く好みの甘さで作れますので今日の午後のしごと。

何はともあれ、俳句を作っていられることに感謝します。
「来年」またお会いしましょう。
不来方さん (8b8tdv36)2024/12/30 10:54削除
今年もあと二日。大変お世話になりました。原則月曜日のどこかを麦っこ選句の時間にするよう心がけて、何とか一年を無事終える終えることが出来ました。これも句友の皆さまの多様な俳句のお陰です。
来年もよろしくお願いします。
1
1214smさん (9by8rftu)2024/11/22 11:11削除
まりさん 白花月見草の種、急ぎませんが頂きたいと思います。夏冬問わず咲き続けてくれたのですが、最近咲きません。二年草だから種をとるのを忘れていました。よろしくお願いします。
まりさん (8md9x4e2)2024/11/19 09:29削除
あれえ~! 雪・月・花 もありそうです。
もう、雪。
最高気温がマイナスの日々もすぐにやってきます。
この先の寒さ。お見舞い申し上げます。


白花月見草は、ひ弱な芽を出しひ弱なままに美しい花を咲かせますが、咲き出したら止まらない。
刈り込んで置くとまた伸びて咲き、刈り込んで置くと翌年も早々に咲き・・・
二年草ですが、こぼれ種でまた出てきて咲き・・・
肝っ玉母さんのような強い花です。
種はたくさんあります。どなたかに差し上げたい方はお知らせください。
ただ、今だと蒔くのを忘れます。春になったらお知らせください。
天馬さん (9c6xdfyi)2024/11/19 07:40削除
凍花の月見草。
雪の中で咲いてました。
天馬さん (99z2foco)2024/9/23 19:42削除
明日の最低気温予想は9℃!
家庭用除雪機のテレビコマーシャルも始まりました。
体調に気をつけます!
太郎さん (923uhctl)2024/9/23 09:41削除
天馬さん、お久しぶりです。お元気そうですが気温の急激な変化に十分お気をつけください。
 当方も今朝はかなり涼しく、秋が来てくれるのかと…。
 近年、春・秋が短くなったと言われていますが、そのうちに猛暑から厳寒へ直行するようになるのではないでしょうか
 身動きできなくなった身体で、春・秋の陸奥、とりわけ津軽で過ごした日々を懐かしく思い出しています。
 また、御地の自然の移り変わりなどレポートや写真を載せてください。
 お身体大切に、お仲間の俳句でもご活躍を祈っています。
こがめさん (8atk17xs)2024/9/22 22:12削除
急に寒くなり大変ですね。秋はどうなのかな。
私の田舎もそうみたいです。義姉と話していると今年の天気にはついていくのが大変といっていました。
台風で陸羽東線(鳴子から新庄まで)は運転されていません。
まりさん (8md9x4e2)2024/9/22 18:57削除
ああ・・・とうとう・・・

昨日でしたか、テレビの天気予報で、35℃,37℃・・・の予報の中で、15℃というのが出てびっくり。
それが盛岡でしたから。
冷房から急に暖房のような気温差ですね。
せめて短い秋をお楽しみください。
天馬さん (99z2foco)2024/9/22 17:36削除
今日の最高気温15℃。
ストーブ暮らしスタート…。
不来方さん (8b8tdv36)2024/9/5 08:50削除
まりさん

類想は恐れず自己模倣を恐れよ、のつもりが現実は厳しい。特に形式と言葉。俳句の詩性と俳味の中間をふらふら。
「わたしを止めるのはわたし自身」
新川和江さんの詩のように自由に羽ばたきたいものです。
ありがとうございました。
まりさん (8md9x4e2)2024/9/4 21:11削除
類そう

不来方さん。
自己内類そうはどなたでも悩んでいると思います。
が、私にとって俳句を作るということは類そうを恐れないこと・そう思うしかありません。
類そうの少ない人は「普通の・わかりやすい」句を作らない人でしょう。
例えば、わが結社の会長には類そうはほぼないかもしれません。
わかる句を作る凡人は凡人を楽しむしかないもの。
たかが俳句ではないか~気にせずに楽しみましょう~ってトコかな。強がればネ。

新川和江さんの追悼記事が新聞に載り、ネットで探して久しぶりに読みました。
こんな感性の方と同じになれるはずがありません。

  《わたしを束ねないで》  
          新川和江
わたしを束ねないで
あらせいとうの花のように
白い葱のように
束ねないでください わたしは稲穂
秋 大地が胸を焦がす
見渡すかぎりの金色の稲穂

わたしを止めないで
標本箱の昆虫のように
高原からきた絵葉書のように
止めないでください わたしは羽撃き
こやみなく空のひろさをかいさぐっている
目には見えないつばさの音

わたしを注がないで
日常性に薄められた牛乳のように
ぬるい酒のように
注がないでください わたしは海
夜 とほうもなく満ちてくる
苦い潮 ふちのない水

わたしを名付けないで
娘という名 妻という名
重々しい母という名でしつらえた座に
坐りきりにさせないでください わたしは風
りんごの木と
泉のありかを知っている風

わたしを区切らないで
,(コンマ)や.(ピリオド)いくつかの段落
そしておしまいに「さようなら」があったりする手紙のようには
こまめにけりをつけないでください わたしは終わりのない文章
川と同じに
はてしなく流れていく 拡がっていく 一行の詩


  《赤ちゃんに寄す》 
 
うす紅いろの小さな爪
こんなに可愛い貝がらが
どこかの海辺に落ちていたならば
おしえてください

光る産毛 柔らかな髪
こんなに優雅な青草が
はえている野原があったら
そこはきっと神様の庭です

赤ちゃんのすべて
未完成のままに
これほど完璧なものが
ほかにあったら
見せてください

<わたしが生んだ!>
どんな詩人の百行も
どんな役者の名台詞も
このひとことには
適いますまい

吾子よ
おまえを抱きしめて
<わたしが生んだ!>
とつぶやく時―

世界中の果物たちが
いちどきに実る
熟した豆が
いちどきにはぜる

この充実感
この幸せ
不来方さん (8b8tdv36)2024/7/18 16:26削除
まりさん 「麦っこ秀句」拝見。いつも大変な作業ありがとうございます。コピペしてWordに保管、皆さんの秀句に刺激を受けています。
「麦っこポスト」の件、気にしないで下さい。そう言えばしばらく更新されていなかったですね。時々インプットしないと頁がどんどん遠ざかって行きます。part Ⅳから気をつけます!
返信18
不来方さん (8b8tdv36)2024/12/23 02:41 (No.125636)削除
第678回出題

題詠  クリスマス

文字詠  世 

テーマ詠   年
返信
まきえっとさん (8rypn25h)2024/12/29 14:14削除
第678回投句

降誕祭寿限無寿限無の口を衝く
世の中をぎゅっと圧縮年の暮
路地裏を曲がる日の影年の暮
ちこりんさん (8mmormpc)2024/12/29 13:18削除
678回 投句

少女らの躍る生脚クリスマス

ばらばらな世界の時計冬北斗

年忘れ少し足りないドーパミン
不来方さん (8b8tdv36)2024/12/28 20:02削除
第678回投句

謎めけるインコの言葉クリスマス

海鼠噛む世を憂うるも諾うも

左官屋に詩を説く博士年忘れ
のんさん (9bbrsu9b)2024/12/28 18:35削除
第678回 投句

エアメールの綺麗な切手クリスマス
ITの踏み込む世界霜柱
白きままの達磨の片目年の暮
ハナハナさん (8ws7lb4p)2024/12/28 16:57削除
第678 投句

モコモコのパジャマの届く聖誕祭
世渡りの下手な暮らしや冬薔薇
年の瀬や時間費やす探し物
メイさん (9dtkswzp)2024/12/28 14:41削除
678回投句
反応の遅いPC聖夜かな
石蕗の花常世のひとに待たれをり
去年今年からだに一つ蝶番
c
太郎さん (923uhctl)2024/12/26 16:28削除
麦っこ678投句
家苞の聖菓鼻歌のララバイ
後の世も逢はむ林檎の樹の下で
恥多き八十八年花八手
こがめさん (8atk17xs)2024/12/26 14:03削除
第678回麦っこ投句
洋服がサンタの小犬クリスマス

底冷えや宿屋の周り銀世界

霙るるや免許返納考慮中
まりさん (8md9x4e2)2024/12/25 14:29削除
678回投句

戦地より始まるニュース降誕祭 
深々とひとりの世界毛糸編む
年詰まる舌に貼りつくオブラート
ジュピターさん (8pymq0ud)2024/12/24 17:48削除
678回投句
塾通いの児童聖夜のモノレール
小春日や安房に短躯の観世音
褒められず感謝もされずふくと汁
返信10
まりさん (8md9x4e2)2024/12/22 19:42 (No.125619)削除
出題 お願いいたします。

12月22日  不来方
12月29日  ハナハナ
 1月 5日  ちこりん
 1月12日  メイ
 1月19日  こがめ
 1月26日  天馬
 2月 2日  太郎
 2月 9日  のん
 2月16日  ジュピター
 2月23日  まきえっと
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